生徒会長・七原京の珈琲と推理 学園専門殺人犯Xからの手紙

須崎正太郎

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第四話 十月三日――Xより学園へ、二通目の手紙

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 高千穂翠は美術室に入るふりをして、周囲を見回し、カッターナイフが保管されている室内物置のところまで歩き、やがてカッターを取って、持っているカバンに入れるという真似をした。これに五分かかった。

 それから、三階の普通教室前廊下を急ぎ足で移動開始。
 体育倉庫に向かう。

「走ったら目立つから、ちょっと急ぐ、くらいの速度がいいよね」

 高千穂翠はそう言いながら、長い足を交互させた。僕らも彼女についていく。
 三階の廊下は、放課後ということもあって、人はほとんどいなかった。事件当日も、こんな風に、生徒がほとんどいなかったんだろうか。

 倉庫に向かう途中、高千穂翠は、一年一組の教室に入った。中には誰もいなかった。ここまでで八分。

「カッターの指紋を拭き取ります」

 そう言って彼女は、カッターナイフをカバンから取り出すと、その指紋を拭くふりをした。一本一本、急ぎつつも丁寧に。やがて指紋拭きを終えると、今度は『X』と書く真似をする。

「いま気が付いたけれど、カッターナイフの刃にXと書くんだから、いちいち刃を出さないとダメなんだよね。これ、ちょっとした手間だね」

「そもそもどうして指紋を全部、拭いたんだろうな。凶器を使うときにだけ、手袋でもしていればいいのに」

「それとこの作業もさ、今日はこうして生徒がいないけれど、作業中に誰かが入ってきたら、もう一巻の終わりだよねえ」

「本当は教室じゃなくて、もっと人がいないところで作業をしたのかもしれません。それがどこかは分かりませんが」

「そ、そういえば、Xの字の筆跡鑑定とか、できるんですかねえ?」

「テレビでちらっとやっていたけれど、難しいらしいよ。他の字ならともかく、Xだけじゃね。容疑者の目星もついていないしねえ」

 謎は多い。
 カッターについての作業をすべて終えたとき、時間はもう、計測開始から二十六分が経過していた。カッター一本についての作業時間は二十五秒ほどだが、それが四十二本となると、それだけで十七分半かかってしまうのだ。

 高千穂翠と僕らは廊下に出て、階段を下っていき、講堂の横を通りぬける。通るときは、人目につかないように、校庭側ではなく裏側を歩いた。

 そして体育倉庫に到着したとき、時間はすでに三十分が経過していたのだ。

「ここから犯人は、たぶん手袋をしたあと、永谷先生を刺殺した。背中を刺されていたのだから、おそらく背後からグサリ、と奇襲を仕掛けたんじゃないか」

「ふむふむ、そこからグサリグサリと連続して攻撃した、と。それがどんなに順調にいっても、やっぱり五分はかかるよねえ」

「そ、その後、犯人は、盗んだ四十二本のカッターを現場にばらまいて、パソコンで作った手紙を現場に置いて、逃げ出す。こ、これは一分で充分かな」

「そして最後にどういう理由か、マットレスを先生の上に倒したのよね? それでまた一分か、二分――二分かかると見ておこうか」

「それくらいかな。マットレスを倒した理由は……」

 僕は周囲を見回しながら、ちょっと考える。
 体育倉庫の出入り口は正面にしかない。Xは永谷先生を殺したあと、この正面から、現場を後にしたに違いないのだが、

「……そうか。マットレスを倒した理由が分かった。おそらく、外からぱっと見て、先生が殺されていると分からないようにするためじゃないかな。

 犯人が犯行現場から逃げ出すとき、うっかり誰かが倉庫の前を通りがかって、中を覗いても、マットレスを倒して遺体を隠しておけば、先生が殺されているとは分からない。Xはそこまで考えて、倉庫から出ていったんだ」

「ご、合理的ですね。分からないけれど、そ、そんなところだとぼくも思います」

 佐久間君が、コクコクうなずいた。

「それで、会長。これまでにかかった時間は?」

 高千穂翠に問われて、僕はスマホに目を落とす。

「三十八分だ。美術室でカッターを盗んでから、現場からいなくなるまで」

 これで検証は終了だ。
 僕は大きく息を吐いた。

「帰りのホームルームが終わるのが三時五十分。遺体発見が四時二十分。こう考えると、相当厳しいな。三十分で完璧に殺すのは」

「そうだねえ、副会長よりも手際よくやったとしても、最低でも三十五分はかかるかなあ。こうなると時間ギリギリだよね」

 ウグ先輩は腕組みして、うーんとうなる。
 僕は、犯行現場である体育倉庫の中に入り、上や横を見回す。

 小さな穴がいくつか空いている、木造の壁。きしむ床。床の一部には赤黒い血痕が見られる。永谷先生のものだろう。僕は思わず、眉間にしわを寄せた。
 
 さらに倉庫内には、古びた跳び箱、バレーボールが詰められたカゴ、転がっているサッカーボール。陸上用のハードルが十個。それにマットレスがよっつ、壁に立てかけられているが、事件に使われたマットレスは警察が押収しているとテレビでやっていた。あれは別のマットレスに違いない。

 倉庫内は、古い建物独特の臭いに満ちていた。犯行直後に駆けつけたときは、永谷先生の血の匂いがすごいと思ったが、もうその匂いは消えてしまっていた。

 何年も開けられていないような、薄汚れたアルミサッシの小さな窓がある。覗き込むと校庭の一部が見えたが、窓にこびりついたほこりがすごくて、すぐに離れてしまった。たまには掃除をすればいいのに。

 そういえば放課後の体育倉庫は、体育教師と、一部の運動部生徒以外はほとんど近付かない場所だった。だから殺人事件が起こっても、誰かに目撃される恐れは非常に低かったわけだが、とここまで考えて僕は、倉庫の入り口にいるウグ先輩のほうに顔を向けて、

「鵜久森先輩。四時二十分に体育倉庫へやってきた生徒が、永谷先生の遺体を発見したのは偶然ですよね? もしかしたら、四時ちょうどや、四時十分に、体育倉庫にひとが来てもおかしくはなかった」

「部活動の活動時間は、午後四時からと定められているんだよねえ。だから運動部が来るとしても、最速で四時十分くらいなんだけれど――うん、そうだね。四時十分なら、体育倉庫に運動部の生徒が来る可能性はあった」

「だったら、生徒が永谷先生を殺すことは不可能ですね。三時五十分にホームルーム終了。そこからどんなに急いでも、殺人終了は四時二十五分。おまけに、四時十分以降ならいつでもひとが体育倉庫に来る可能性があったんですから。そんな状況で殺人事件なんて、起こせませんよ」

「じゃあ犯行は、先生の仕業、かな」

 高千穂翠が穏やかに言った。
 僕はうなずいて、

「午後三時半に六時間目が終わって、その後、担任を受け持っていない先生ならフリーだからね。三時半になって、すぐに行動を開始すれば、四時五分には犯行が終わる。……犯人は教師だ」

 僕が結論を告げると、高千穂翠もウグ先輩も、押し黙ってしまった。
 奇妙な沈黙だった。同じ立場の生徒が、つまり僕らの友達が犯人じゃなさそうだということに、安心したような気もする。けれど、教師だからって、知っているひとなのは間違いがないわけで、その事実が僕の気分を暗澹あんたんとさせる。

「犯人が先生だとしたら、その後、どうなったの」

 高千穂翠が、冷静な声で尋ねてくる。

「犯行終了後、四時二十分に遺体発見。その後、通報されて、すぐに警察が来たよな。そして校内に残っていた関係者は講堂に集められ、校内は警察が捜査したけれど、おかしなものは見つからず、犯人も隠れていなかった。ということはそのとき、講堂に集められた関係者の中に、きっといたんだ。殺人犯Xが……」

 あのとき、関係者が講堂に集められたのは、はっきりと計ってはいないけれど、確か午後四時四十分ごろだったと思う。

 犯行から時間が経過しているので、逃げようと思えば逃げられただろうが、事件発生後、行方不明になった教師なんていない。やはりXの正体は教師で、犯行直後も現在も、学校の中で過ごしていると考えた方が自然だろう。

「ま、まだ先生とは限りませんよ。なにか、そう、トリックがあるのかも」

「佐久間君はそう思うのかい? うん、まあ結論を出すのは早いかもね。それにちょっと気になったんだけれど、永谷先生をカッターで殺したなら、返り血とかも少しは浴びたよね。そこは着替えてごまかすとしても、血を浴びたであろう服はどこにいったのかなって」

「返り血。着替え。服。なるほど、警察の捜査では、学内にはそんなもの見つからなかった」

「そ、それも、どこかに隠したのかもしれませんよ。トリックを、使って」

「うむうむ。それじゃ、トリックの可能性も考えてみようか? 例えばこの倉庫内になにか仕掛けがあるとか」

 ウグ先輩は、妙に明るい声を出したが、部屋に仕掛け、ね。
 そんなものがあったら警察が見つけると思うけれど、それでも僕はいちおう、倉庫内を歩き回ってみて、奥まで進んでみたが――汚い。変なホコリや糸クズなどが床に散らばっている。それも、見たこともない、ふんわりとしたクズのようなゴミだったが、なんだこれは。

 警察も、捜査のあとに掃除くらいしてくれたらいいのに。
 なんて、ふざけたことを思った、そのときだった。

「あなたたち、なにをやっているの!」

 女性の声が聞こえて、僕は瞬時に身をすくめた。
 振り返ると、体育倉庫の入り口に、僕の担任である延岡小咲のべおかこさき先生が佇立していたのだ。確か二十九歳で、いつも凜としている日本史の先生。その延岡先生が、青縁メガネの奥にある双眸を、それは鋭く吊り上げて、

「こんなところで集まって、なにをおしゃべりしているの。ここで事件が起きたばかりなのは知って――ああ、鵜久森さんに七原くんに高千穂さん。あなたたちは事件の現場まで見たんでしょう? それなのにこんな場所で」

「いえ、延岡先生。ふざけていたわけじゃないんです」

 と、ウグ先輩は、先生が相手だとさすがに日ごろのおどけた態度は出さず、

「私たちなりに考えていたんです。事件の真相を」

「それをふざけているというの。現場の近くを生徒たちだけで集まって。学生が事件に首なんか突っ込まないで、用がないなら早く家に帰りなさい」

 生真面目な延岡先生らしい言葉だった。
 現場の周囲をうろつくなと言われたらそれは正論、ぐうの音も出ない僕らである。
 せめて僕らなりの結論を先生に伝えたいが、と思ったところで、そうか、僕らの出した答えは、先生が犯人の可能性大、というものだった。

 延岡先生が、もしかして……?
 いや、この学校には教師が三十人近くいる。誰が犯人かは分からない。
 ただ、教師には僕らの推理を漏らさないほうがいいと思った。

 生徒会室に戻ろう。
 僕はみんなに目配せして、そう伝えたが――
 そのときだった。

「あ、あれ? 皆さん、あれ、あれ、もしかして」

 佐久間君が、延岡先生の背後を指さした。
 倉庫と講堂の間にあるツツジの茂みの上に、封筒が乗っかっている。
 見覚えのある白い封筒だった。宛先が、離れたここからでも読めた。

『全校生徒様』

「なっ」

 延岡先生は真っ青になって、ひったくるように封筒を手に取った。
 ひっくり返す。すると差出人は『学園専門殺人犯X』――「きゃあっ!」と声をあげて、延岡先生はその場に尻餅をついた。高千穂翠が、即座に先生へと駆け寄る。僕は先生が落とした封筒を手に取った。

 封筒は糊付けがされていなかった。
 そのため持ち上げるだけで、中の手紙がスルスルと登場したのである。



『私はこの学校の人間です。
 私はこの学校の人間です。
 何度も申し上げますが私はこの学校の人間です。

 実に大騒ぎになりました。次から次へと警察、警察、また警察。あんなにパトカーが校門の前に十台もやってきて。殺人事件なんだから当然ですがね。テレビもネットも私の話で持ちきりですね。実に望むところであります。もっと騒ぎになれ、もっともっと、みんなでこの事件を噂しろ。

 でも事件はまだ終わっていません。おそらく終わっていません。おそらく、というのはこれから起こすべきかどうか、私自身も迷っているからであります。しかし殺すべき人間はあと何人もいる気がします。天誅を加えてやりたいのです。警察の皆さん、教師の皆さん、全校生徒の皆々さん。私がどうして、このような行動に出たか、お分かりでしょうか。分からないでしょう。決して分からないのです。私の気持ちなど、あなた方には。特に先日殺した永谷のような人間には、決して、決して。私は永谷が嫌いでした。

 しかし、これはただ、恨みがあるから殺すとか、嫌いだからやるとか、そういう類の殺人ではないのです。このX自身の未来に向けた果てなき挑戦なのです。この殺人がなければ、Xは一生、苦しみ続けることになる。未来が永劫に閉じられる。だから殺したのであります。理由はあります。嫌悪と怨恨だけではない理由が、ちゃんとあります。あるのです。

 これはXの未来が開かれるか、あなた方の未来が開かれたままでいるか、ふたつの将来が激突する決闘なのです。Xを止められるならば、止めてください。安曇学園専門殺人犯Xは、自分のために戦うぞ、戦うぞ、戦うぞ。血の涙を流しても、戦うぞ。

 最後にもう一度だけ。
 私はこの学校の人間です』



 延岡先生が、雲まで切り裂くような悲鳴をあげた。
 ポツリ、ポツリと小雨まで降り始める。僕はそのとき、ようやっと、どんよりとした薄暗い雲が、学園を覆っていることに気が付いたのだった。

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