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十七夜 その2
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同じ庁舎の一階下にある警察庁刑事局組織犯罪対策部内部組織犯罪対策課のフロアに戻り、桐谷世羅は中で次の警狼ゲームについて話をしている東大路将や天童翼や菱谷由衣や根津省吾の4人を見た。
彼が現在の内部組織犯罪対策課……つまり警狼ゲームを仕掛けるメンバーである。
桐谷世羅は「実際は一課だがな」と心で突っ込みながら話を止めて彼を見つめる視線を受けながら一番奥の机に行くと振り返り
「次のターゲットは福井県警だ」
と告げた。
先の佐賀県警が落ち着いて直ぐである。
だが、佐賀県警については新しい組織が本当に警察機構に触手を伸ばし始めたかどうかを確認する程度のもので事実であった以上は直ぐに次のスタートが切られることは予測できていた。
東大路将は固唾を飲み込むと
「幾つか候補地があると思うんですが、何故福井県警に? 侵入組織の組織員が見つかったんでしょうか?」
と聞いた。
その人物が分かればそこから仕掛けることが出来る。
情報はあればあるほど良いのだ。
桐谷世羅は椅子に座りながら両肘を机について両手を組み合わせると
「いや、組織員はまだ分かっていない。お前たちは既に狼が入ったリストを元に警狼ゲームを仕掛ける必要がある」
と告げた。
「まあ、これからはこういうことの方が多いんだ」
そう言って一息つくと
「ただ、福井にした理由はある」
と言い
「サイバー警察局長の水田勇次郎から電話があって福井県警の情報技術企画課の若手警察官が事故で意識不明になっている」
とカタリと背凭れに身体を預けた。
「本当の事故かも知れないが、その若手警察官はサイバー警察局情報捜査課の辻翔太警部の同期でデータ改ざん事件の話を聞いてはっきりしたら言いたいことがあると告げて直ぐの事故だったらしい」
……胡散臭いだろ? ……
「どのみち福井県警はリストに入っていた先にしても支障はない」
将はそれに頷いて
「わかりました」
と答え、翼や由衣や省吾を見た。
彼が現在の内部組織犯罪対策課……つまり警狼ゲームを仕掛けるメンバーである。
桐谷世羅は「実際は一課だがな」と心で突っ込みながら話を止めて彼を見つめる視線を受けながら一番奥の机に行くと振り返り
「次のターゲットは福井県警だ」
と告げた。
先の佐賀県警が落ち着いて直ぐである。
だが、佐賀県警については新しい組織が本当に警察機構に触手を伸ばし始めたかどうかを確認する程度のもので事実であった以上は直ぐに次のスタートが切られることは予測できていた。
東大路将は固唾を飲み込むと
「幾つか候補地があると思うんですが、何故福井県警に? 侵入組織の組織員が見つかったんでしょうか?」
と聞いた。
その人物が分かればそこから仕掛けることが出来る。
情報はあればあるほど良いのだ。
桐谷世羅は椅子に座りながら両肘を机について両手を組み合わせると
「いや、組織員はまだ分かっていない。お前たちは既に狼が入ったリストを元に警狼ゲームを仕掛ける必要がある」
と告げた。
「まあ、これからはこういうことの方が多いんだ」
そう言って一息つくと
「ただ、福井にした理由はある」
と言い
「サイバー警察局長の水田勇次郎から電話があって福井県警の情報技術企画課の若手警察官が事故で意識不明になっている」
とカタリと背凭れに身体を預けた。
「本当の事故かも知れないが、その若手警察官はサイバー警察局情報捜査課の辻翔太警部の同期でデータ改ざん事件の話を聞いてはっきりしたら言いたいことがあると告げて直ぐの事故だったらしい」
……胡散臭いだろ? ……
「どのみち福井県警はリストに入っていた先にしても支障はない」
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と答え、翼や由衣や省吾を見た。
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