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十六夜 その12
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将は10分経つと
「よし! それぞれテントに入って狼と占い師はそれぞれ連絡を」
とテントの中に全員入るのを見届けて中へと入った。
勝村友治は将に
「水上美姫は狼ですか?」
と聞いてきたのである。
将は笑むと
「村人だ」
と答えた。
その選択はあの場合は間違いではない。狼側の和田和臣は最初の犠牲者に水上美姫を指名してきたのである。
将は水上美姫の元へ行くとその事を伝えた。この選択は間違ってはいない。ただ危険も孕んでいる。
将は内心で
「さてこれで水上美姫は村人と分かるから武田は疑われるな」
と心で呟いた。
ここで勝村友治と武田吉三と本間直がどう動くかであった。
10分後に将はテントを出ると同じように出てきた面々に
「水上美姫が犠牲になった」
と告げ
「水上は上の観覧席に移動するように」
と指示した。
水上美姫は敬礼すると直ぐに観覧席へと移動し、昼のターンが始まった。安積里美は武田吉三と本間直から離れると勝村友治に近寄り
「勝村だけが会話に入っていなかったけど」
と呼びかけた。
「武田と本間は狼っぽいからあの二人が狼として……もう一人は勝村?」
それに全員が顔を向けた。
勝村友治は笑むと
「いや、俺は違う」
と答えた。
「何か会話が難しくて考えてた」
そうごまかす様に告げた。
本間直が肩を竦めると
「もしかしたら占い師かもしれないだろ? みんなの動きを観察していたとか」
と告げた。
安積里美は少し考えて
「勝村、誰か占った? そう言えばそういう話出てないわ」
と聞いた。
勝村友治は息を吐き出すと
「水上美姫を占ったら先回りしてやられてた」
と素直に答えた。
安積里美は少し考えて宇野公一と佐々木孝雄と真瀬京平と志村実と勝村友治に
「じゃあ、武田に入れない?」
と告げた。
「私、武田と本間は狼だと思ってるけど、もし本間が言う通り勝村が占い師だったら本間は唯の武田をかばいたかった奴になるから」
それに武田吉三と友村友治以外の全員が笑った。
武田吉三は慌てて
「おい、俺は村人だって!」
と訴えた。
10分経ち将は全員に背を向けさせて紙と鉛筆を渡して
「今から今日の処刑者を書くように」
と告げた。
安積里美と宇野公一と佐々木孝雄と真瀬京平と志村実と和田和臣が『武田吉三』に投票した。
「よし! それぞれテントに入って狼と占い師はそれぞれ連絡を」
とテントの中に全員入るのを見届けて中へと入った。
勝村友治は将に
「水上美姫は狼ですか?」
と聞いてきたのである。
将は笑むと
「村人だ」
と答えた。
その選択はあの場合は間違いではない。狼側の和田和臣は最初の犠牲者に水上美姫を指名してきたのである。
将は水上美姫の元へ行くとその事を伝えた。この選択は間違ってはいない。ただ危険も孕んでいる。
将は内心で
「さてこれで水上美姫は村人と分かるから武田は疑われるな」
と心で呟いた。
ここで勝村友治と武田吉三と本間直がどう動くかであった。
10分後に将はテントを出ると同じように出てきた面々に
「水上美姫が犠牲になった」
と告げ
「水上は上の観覧席に移動するように」
と指示した。
水上美姫は敬礼すると直ぐに観覧席へと移動し、昼のターンが始まった。安積里美は武田吉三と本間直から離れると勝村友治に近寄り
「勝村だけが会話に入っていなかったけど」
と呼びかけた。
「武田と本間は狼っぽいからあの二人が狼として……もう一人は勝村?」
それに全員が顔を向けた。
勝村友治は笑むと
「いや、俺は違う」
と答えた。
「何か会話が難しくて考えてた」
そうごまかす様に告げた。
本間直が肩を竦めると
「もしかしたら占い師かもしれないだろ? みんなの動きを観察していたとか」
と告げた。
安積里美は少し考えて
「勝村、誰か占った? そう言えばそういう話出てないわ」
と聞いた。
勝村友治は息を吐き出すと
「水上美姫を占ったら先回りしてやられてた」
と素直に答えた。
安積里美は少し考えて宇野公一と佐々木孝雄と真瀬京平と志村実と勝村友治に
「じゃあ、武田に入れない?」
と告げた。
「私、武田と本間は狼だと思ってるけど、もし本間が言う通り勝村が占い師だったら本間は唯の武田をかばいたかった奴になるから」
それに武田吉三と友村友治以外の全員が笑った。
武田吉三は慌てて
「おい、俺は村人だって!」
と訴えた。
10分経ち将は全員に背を向けさせて紙と鉛筆を渡して
「今から今日の処刑者を書くように」
と告げた。
安積里美と宇野公一と佐々木孝雄と真瀬京平と志村実と和田和臣が『武田吉三』に投票した。
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