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十六夜 その7
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狼は一人、わかっている。
4人はホテルの部屋の広い空間にあるテーブルを囲んで顔を付き合わせた。将は淡島巳春に渡された一枚の紙を中央において「この人物だな」と告げた。
名前は勝村友治。
翼は腕を組むと
「勝村友治を入れて」
と言いかけた。
将はそれに警察学校で今回対象となる全員の身上書の印刷物を置いて
「天童、頼む」
と告げた。
翼はその冊を手に取り
「見ろっていうことか?」
と聞いた。
省吾と由衣も将を見た。将は頷いて「ああ」と答えた。
「確かに一人は判明しているし差分が抜かれたってことは正しいと思うけど……これからこの形がスタンダードなんだ。それでも紛れ込んでくる可能性がある」
……手順は踏もう……
「お前の目に留まった奴も入れて注視する」
翼は目を見開きニヤリと笑うと
「東大路、お前やっぱり怖い奴だよ」
と言い紙を一枚ずつ手に取りその中から2枚を避けた。
「もし、今回のことが無くて佐賀県警本部で警狼するとして注意人物として見るとしたらこの二人だ」
将は頷いて
「ってことはこの三人か」
と呟き腕を組むと
「いっそ少人数ギリギリにして見張るか。それとも大人数にするか」
と顔を顰めた。
翼も省吾も由衣も顔を見合わせた。少人数の方が一人一人を注視してみることが出来る。だが、これから全員をしていこうと考えると回数が大変である。
由衣が「あの」というと
「回転率を上げてはどうですか?」
と聞いた。
将も翼も省吾も彼女を見た。将は彼女に
「回転率?」
と聞いた。
由衣は頷くと
「これまでは対話時間を数時間にして一日に二夜くらいですよね」
と言い
「それを例えば5分か10分くらいにして早くするんです」
と告げた。
「通常もそれくらいです」
……本当の狼を探すので長い時間が必要だったと思うんですけど……
将は腕を組むと
「いや、確かに菱谷の言う通りだ」
と言い
「反対に昼を10分くらいにして夜も10分くらいにして少人数でターンを増やす。でも全員連れて行く」
と告げた。
「参加者以外の人間も俺たちの目にする」
4人はホテルの部屋の広い空間にあるテーブルを囲んで顔を付き合わせた。将は淡島巳春に渡された一枚の紙を中央において「この人物だな」と告げた。
名前は勝村友治。
翼は腕を組むと
「勝村友治を入れて」
と言いかけた。
将はそれに警察学校で今回対象となる全員の身上書の印刷物を置いて
「天童、頼む」
と告げた。
翼はその冊を手に取り
「見ろっていうことか?」
と聞いた。
省吾と由衣も将を見た。将は頷いて「ああ」と答えた。
「確かに一人は判明しているし差分が抜かれたってことは正しいと思うけど……これからこの形がスタンダードなんだ。それでも紛れ込んでくる可能性がある」
……手順は踏もう……
「お前の目に留まった奴も入れて注視する」
翼は目を見開きニヤリと笑うと
「東大路、お前やっぱり怖い奴だよ」
と言い紙を一枚ずつ手に取りその中から2枚を避けた。
「もし、今回のことが無くて佐賀県警本部で警狼するとして注意人物として見るとしたらこの二人だ」
将は頷いて
「ってことはこの三人か」
と呟き腕を組むと
「いっそ少人数ギリギリにして見張るか。それとも大人数にするか」
と顔を顰めた。
翼も省吾も由衣も顔を見合わせた。少人数の方が一人一人を注視してみることが出来る。だが、これから全員をしていこうと考えると回数が大変である。
由衣が「あの」というと
「回転率を上げてはどうですか?」
と聞いた。
将も翼も省吾も彼女を見た。将は彼女に
「回転率?」
と聞いた。
由衣は頷くと
「これまでは対話時間を数時間にして一日に二夜くらいですよね」
と言い
「それを例えば5分か10分くらいにして早くするんです」
と告げた。
「通常もそれくらいです」
……本当の狼を探すので長い時間が必要だったと思うんですけど……
将は腕を組むと
「いや、確かに菱谷の言う通りだ」
と言い
「反対に昼を10分くらいにして夜も10分くらいにして少人数でターンを増やす。でも全員連れて行く」
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