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十六夜 その3
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将はエレベータが最上階に到着しておりながら
「でも、今回の参加者リストもこちらで作成するってことだったし」
と呟いた。
正しいデータがないと正確な参加者リストが作れないということである。
赤木勇気は佐賀県警本部長室前に来るとノックして
「警察庁からの皆様が到着いたしました」
と言い中からの返事で扉を開けると
「どうぞ」
と彼らを中へと入れると敬礼をして
「では失礼いたします」
と扉を閉めて立ち去った。
佐賀県警本部長室には奥に大きな机があり、その手前にソファとテーブルがあった。奥の机に年配の男性が立っており、その手前に色素の薄い髪の若い青年と壮年男性が振り向くように将たちを見ていた。
青年は隣の壮年男性に将たちを指さすと
「水田さん、彼ら? 内部うんちゃらの部署の人間って」
と告げた。
壮年男性は頷くと
「ああ、内部組織犯罪対策課のメンバーだ。所謂、警狼チーム」
と告げ、踵を返すと桐谷世羅の前に立ち
「桐谷世羅警部ですね。私はサイバー警察局局長水田勇次郎警視正であります」
と敬礼した。
桐谷世羅は笑むと敬礼をして
「内部組織犯罪対策課課長桐谷世羅警部です」
と答えた。
青年はぷぷっと笑って
「すっげ、こういうの本当にやるんだー」
と言い、水田勇次郎の元へ行くと
「それより彼らにデータ渡すだけだよね? 俺帰っていい?」
データ印刷した紙くらい渡せるよね? とさっぱりと告げた。
将は目を瞬かせながら
「え? なに、こいつ」
と心で突っ込んだ。
傍若無人に見える課長の桐谷世羅でもTPOは意外と弁えているのだ。こういう場でこういうことを言うことはない。
なのに。
なのに。
水田勇次郎は息を吐き出すと
「淡島警部、一応説明を」
と告げた。
「しろっ!」
と小声で付け加えた。
桐谷世羅も将も翼も省吾も由衣も「「「「聞こえてる」」」」と同時に突っ込みつつも口に出すことはしなかった。代わりに助け船を出したのは佐賀県警本部長の小野原信次であった。
「淡島警部、今回の件は水田警視正と貴方の機転のお陰で事なきを得ました。他の県警本部への手配もあり忙しいと思いますがデータ改ざんの意図を理解していただかないと今回の警狼ゲームの意味が無くなりますのでお願いいたします」
「でも、今回の参加者リストもこちらで作成するってことだったし」
と呟いた。
正しいデータがないと正確な参加者リストが作れないということである。
赤木勇気は佐賀県警本部長室前に来るとノックして
「警察庁からの皆様が到着いたしました」
と言い中からの返事で扉を開けると
「どうぞ」
と彼らを中へと入れると敬礼をして
「では失礼いたします」
と扉を閉めて立ち去った。
佐賀県警本部長室には奥に大きな机があり、その手前にソファとテーブルがあった。奥の机に年配の男性が立っており、その手前に色素の薄い髪の若い青年と壮年男性が振り向くように将たちを見ていた。
青年は隣の壮年男性に将たちを指さすと
「水田さん、彼ら? 内部うんちゃらの部署の人間って」
と告げた。
壮年男性は頷くと
「ああ、内部組織犯罪対策課のメンバーだ。所謂、警狼チーム」
と告げ、踵を返すと桐谷世羅の前に立ち
「桐谷世羅警部ですね。私はサイバー警察局局長水田勇次郎警視正であります」
と敬礼した。
桐谷世羅は笑むと敬礼をして
「内部組織犯罪対策課課長桐谷世羅警部です」
と答えた。
青年はぷぷっと笑って
「すっげ、こういうの本当にやるんだー」
と言い、水田勇次郎の元へ行くと
「それより彼らにデータ渡すだけだよね? 俺帰っていい?」
データ印刷した紙くらい渡せるよね? とさっぱりと告げた。
将は目を瞬かせながら
「え? なに、こいつ」
と心で突っ込んだ。
傍若無人に見える課長の桐谷世羅でもTPOは意外と弁えているのだ。こういう場でこういうことを言うことはない。
なのに。
なのに。
水田勇次郎は息を吐き出すと
「淡島警部、一応説明を」
と告げた。
「しろっ!」
と小声で付け加えた。
桐谷世羅も将も翼も省吾も由衣も「「「「聞こえてる」」」」と同時に突っ込みつつも口に出すことはしなかった。代わりに助け船を出したのは佐賀県警本部長の小野原信次であった。
「淡島警部、今回の件は水田警視正と貴方の機転のお陰で事なきを得ました。他の県警本部への手配もあり忙しいと思いますがデータ改ざんの意図を理解していただかないと今回の警狼ゲームの意味が無くなりますのでお願いいたします」
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