眠姦学校

るふぃーあ

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6 森下小春

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6 森下小春



森下のことを、話しておかなければなるまい。
森下小春 (もりした こはる)、通称こはるちゃん。
俺の親友にして友人(と呼ぶことさえ忌々しいが)であるバスケ部、時生充(ときお みつる)のカノジョである。

明るくて、愛嬌があって、小柄で可愛い。
見た目もなんだか小犬っぽい、小動物系女子なのである。
ちなみに俺は犬派だったりする。

小柄だけど二度見、いや三度見はする程度に胸もあり、きゅっと音を立てそうなほどに腰もよくくびれている。
こんな細いウェストにチンコをガンガン突き込んだら、どんなに気持ちいいか、と日々妄想する程度に。
チア部の服装だとまた一層可愛い。ツインテールチア、最強。

そんな森下がみつるに、とか知ったときは、もう天地が裂けても構わない、とさえ思った。
富士山よ噴火せよ。東南海地震よ日本を襲え。巨大隕石も侵略宇宙人もウェルカムだ。

森下には、隠れファンも多い。
みつると付き合った後、こっそりとなぜか俺に「なあ、森下ってさ、ホントに時生と付き合ってんだよな?」とか聞いてきたヤロウが何人もいた。本人に直接聞けよコンチクショウ。

そんな森下がみつると付き合い始めたのは、俺のおかげだったりする。

「からすまくん 放課後、屋上で待ってます 森下こはる」

であるからして。
靴箱へそんな黄色い手紙が入っていたことに、不覚ながら俺はときめいてしまった。

まあ十中八九誰かのいたずら、あるいはドッキリだろうな、そう期待せずに屋上へ向かった俺を、そして本当に森下がひとりで待っていたことを、俺は人生初の告白に対する返事を頭の中いっぱいに詰め込み、努めて冷静な顔で胸を高鳴らせていたことを、責める奴はいないだろう。いたら許さない。絶対に許さない。

「あ、あの、からすまくん、これ」

後ろ手に隠していた手紙を差し出された時、俺は人生の絶頂に来た、と思った。ほぼイキかけました。
そして宛名を見た瞬間、大気圏外からマリアナ海溝へと突き落とされた。

「時生充様へ」

頭が真っ白になった。
呼吸することを忘れ、目も耳も鼻も機能を停止した。心臓の鼓動も停止していたんじゃないかと思う。

「・・・・・・からすまくん?」

下から見上げてくる、天使のような顔。
ああ、神様、あなたは残酷です。残酷過ぎます。

「・・・・・・本人に、直接言えばいいじゃねぇか」

ようやく、なんとか声を絞り出した。

「うん、そうなんだけど・・・・・・時生くんと接点ないし」

俺と君もないよね接点。俺が一方的に片想いしてるってだけでさ。

「だって、からすまくん、話しやすそうだし」
「そうでもないけど」

女子の友達なんていない。幼馴染も。妹キャラも。

みつるは優顔だし、背が高いしイケメンだし運動神経いいし、頭いいし話題も豊富で女子にもモテる。滅多なことでは怒ったりもしない。あいつが激怒したことなんて、クラスの女子がひとり、グループ内で面白半分にハブられかけてた時だけだ。なんていいヤツなんだ。

・・・・・・勝てる要素ないなあ俺。分かってたけど。

「それに、直接聞いてすぐフラれたら、ショックだし」

いまものすごくショックを受けてる男子がひとり、いますけどね。あなたの眼前に。

「時生くんっていま、彼女いないって聞いたけど、ほんと?」
「ああ」

一年の頃はいたけど、今はフリーだ。
同じバスケ部の女子のことが好きだけど、あえて言う必要はなかった。

「ね、どうかな、からすまくんから見て。オッケー、もらえそう?」
「・・・・・・森下って可愛いし」
「そんなことないよ。・・・・・・でも、ありがと」

受け取った手紙をそのまま駅の燃やせるゴミ箱へ分別し、森下には明日「あいつ、読まないで破り捨ててたよ」と言い放ってやるというおにちくな選択肢もあったが、俺はそこまで非道になりきれなかった。
翌朝、登校の電車の中で、俺はみつるに森下からの手紙を渡した。

「・・・・・・ふうん。ありがとう」

一瞬ちら、と俺の顔を見つめ、みつるは手紙をカバンへとしまった。
付き合うことになった、と言ってきたのはその翌日だった。

「何人目だっけ?カノジョ」
「4人目、かな」

くそ。くそくそくそ。人類は平等じゃなかったのかよ。
せめてみつるの半分、いや1/4でもモテればなあ。

「悪いなさとや」
「別に。俺と森下がどうってわけじゃないし」

わけじゃないし。
気になる女子なら森下じゃなくても、雨屋委員長でも乗宮でも、席が離れたけど木津川も、真行寺も水泳部の井野口も、保健室のリカちゃん先生だっているんだし。
いやリカちゃん先生は違うか。

まあ、その中では森下が一番上、なわけだが。それも断トツで。


ふたりが付き合い始めてから2週間ほどして、みつるが「花火を見に行かないか」と誘ってきた。

「花火?」
「ああ。来週だろ?河川敷の花火大会」
「そうだっけか」

去年も見に行ったような気がする。みつると、その時付き合っていたみつるのカノジョと。

「こはるが、行きたいってさ」
「・・・・・・ふたりで行けよ」
「はは。いやまあ、大勢のほうが楽しいじゃん?」

去年と同じことを言われ、去年と同じTシャツにジーパンの俺は、駅で待ち合わせした。
完全に不意打ちだった。



ずぎゅーーーーーーーーーん。

心臓がアーマーライトM16で射抜かれたように感じた。
そのくらい、森下の浴衣、白っぽい生地に赤い椿の花がいくつも咲き誇った浴衣姿は可愛かった。

みつるも浴衣だった。3人で会場まで歩いた。

「・・・・・・浴衣、着てくるなら言えよ」

ようやくショックから立ち直った俺は、どうにかそれだけ声を絞り出すことができた。

「いや、まあ雰囲気でさ。・・・・・・こはる、コケるなよ」
「うん、だいじょうぶ」

さり気なく手を繋いだりするのを、羨ましく後ろから眺めた。
あーあ、立場が逆だったらなあ。

3人でたこ焼きを食べたりかき氷を食べたりして、どどーんと打ち上げられる花火を眺め、駅の改札へ着いた頃に、あ、とみつるが言った。

「やべ、サイフ落としてきたかも」
「マジか」
「交番行ってくる」
「花火大会の本部とかに届いてるかもしれねーぞ」
「ああ。ごめんなこはる、先に帰っててくれ」
「ううん、あ、でも、わたしも」

ついていこうとする森下だったが、みつるが「いや、かなり時間かかるから」と手で制した。

「こはる、門限ギリだろ?今度怒られたら、もうデートできなくなるしさ」
「・・・・・・うん」
「さとや、頼むな」
「おう」

みつるを置いて、俺は森下と電車に乗った。

「森下、門限って?」
「うん、うち、お父さんが厳しくって。その、お付き合いするのも禁止されてて、内緒なの。だから」

へえ。今どきそんな家もあるんだな。
二人座席の隣で、森下はうつらうつらし始めた。慣れない浴衣と下駄で、疲れていたんだろう。

俺の方に、彼女の小さな頭がもたれかけてきた。
暖かな体温と共に、ほんのりといい香りがする。

ああ、ずっとこんな時間が続けばいいのに。
そう思いながら、俺は森下が手にしている巾着袋、その端っこを握って眠りに落ちた。


催眠術。
白昼夢。

そんな本を、最近いくつか読んだ。図書館で借りて。

先日の一件、保健室での信じられないようなリカちゃん先生との体験で、あれは何だったんだろう、そう思って調べた。
そして目にしたのが、上に挙げた言葉だ。

リカちゃん先生は男子に人気の先生だが、サセ子だって噂は聞いたことがない。むしろちょっかいをかけられてもすんなりと流す方だ。
まあノーパンノーブラだったのは驚いたが、授業中に体調不良で眠っている男子生徒にフェラしたりするような先生じゃないはず。

だとすると、あれは一種の催眠、リカちゃん先生は白昼夢を見ていて、俺が夢に入って命じたことで、催眠効果を表したんじゃないだろうか。そう思った。

催眠後健忘、という言葉もあるらしい。催眠術にかかると、その後起こった出来事を忘れてしまう、という現象のようだ。
リカちゃん先生、俺の精液をごっくんした後も、何も変わらないような顔をしていた。
あれってただの演技だったんだろうか。ちょっと信じられない。

入眠直後に侵入すれば、催眠をかけることができるかもしれない。
その機会を、ずっと狙っていた。
そう、この瞬間まで。

(ん、うまくいった、かな)

白い霧の中。

がたん。ごとん。
電車が線路の上を走る音、揺れる感触。

夢の中であって、しかも現実だ。

(素直で、夢見がちで、思い込みが強く、他人に影響を受けやすい人)

催眠術の本には、催眠にかかりやすい人の特徴が書いてあった。
これって森下のことだな、とすぐに思った。
森下、見た目通り素直な奴なんだな。

「家につくまで、鴉間里矢の言うことを聞かないといけない」

こくん。
森下がうなずく。

「目覚めていい、というまで、目覚めない」
「駅についたらトイレに行こう」

こくこく。
電車が駅に着いた。森下が降りるべき駅。
俺は夢から覚め、森下の手を引いて歩いた。彼女はまだぼうっとしている。

多目的トイレに入った。
ドアを閉め、森下の浴衣を抱き寄せる。

「キスしよう、森下」
「・・・・・・うん」

唇が重なった。
信じられない。

(あの森下と・・・・・・キスを)

みつるともしたんだろうけど。構うもんか。
二度、三度とキスを交わすと、俺はたまらず舌を強くねじ込んだ。
急激な刺激は覚醒を招く可能性もあったが、もう辛抱たまらなかった。森下も舌を差し出してきて、俺たちは互いに舌を絡め合い、夢中で唾液を互いの口内に送りあった。

強く、抱きしめた。
腕の中にある、柔らかな体温。瑞々しい肉体。

俺は手を侵入させた。
ずっと触れたかった腰、触れたかったおしり、触れたかった浴衣の合間へと。
これは夢じゃない。現実だ。

「あ・・・・・・からすま、くん・・・・・・」

森下の胸の間へと指を差し込み。
ブラの上から、そしてブラの下へと押し込んだ。

触れた。ついに。森下の乳首に。

脳天が弾けた。
今すぐにでも射精してしまいそうに、股間が腫れ上がっていた。

「や、やらせてくれ、森下」
「・・・・・・うん」

俺は森下の背後に周り、浴衣の裾を持ち上げ、白いショーツを膝まで下ろした。
限界まで張り詰めたモノをジーパンから取り出し、森下の秘所へとあてがった。
ぐぐ、と腰を突き出す。やってやる。森下と。セックスを。

・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

だが。
入らなかった。

(な、なんで)

いつも、夢の中ではすぐ入るのに。
それは、童貞ゆえの悲しさだった。

あとから考えれば当然だった。童貞の俺に、前戯もしていない、濡れてもいない女の子の膣へ立ちバックで挿入できるほどの技術が、俺にはなかったのだ。
俺は焦り、無理に挿入しようと何度も試みたが、やっぱり入らなかった。

ブーーーーーッ

携帯が振動していた。
俺は慌てて森下の巾着袋を覗き込み、着信を切った。「お父さん」と書いてあった。

はあ。
俺は森下の手を引いて、トイレから出た。


「・・・・・・あれ?」
「目が覚めたか?森下」

駅のベンチ。
俺と森下は、並んで座っていた。

「え、なんで」
「おまえ、電車の中ですげー眠っててさ。下ろしたけどフラフラだったから、ここで休ませてた」
「そっか。・・・・・・ありがとう、からすまくん。優しいんだね」
「別に。当然だろ」

無邪気な笑みに、胸が痛い。

着衣の乱れなどは、あまり感じていない様子だ。
また携帯が振動する。

「え、お父さん?うん、もう駅だから。・・・・・・うん、もうすぐ帰るから」

送られるのをずいぶんと遠慮していたが、俺はやっぱり森下を家まで送った。
可愛いしな、森下。やっぱり、夜道をひとりでは危険だ。
もし万が一のことがあればみつるに申し訳ない、と思う気持ちが3割くらい、7割は他の男にそんな羨ましいことさせるかよ、と思う気持ちで。

「ありがとね、からすまくん。みつるくんとのこと、手紙、ちゃんと渡してくれて」

夜道を先に立って歩きながら、森下は俺を振り向いて笑った。

「まあ、頼まれたからな」
「花火も楽しかったね。また行こうね、今度はからすまくんの彼女も入れて、4人で」
「いや、いねーし」
「すぐにできるよ。からすまくん、結構女子に人気あるんだよ?」
「え、まじ?誰?」
「えへへ。教えてあげなーい」

あー。
森下と話すの、楽しいなあ。

「なあ森下」
「ん?」
「その、みつるとは、さ。キスとか、した?」
「えっ?・・・・・・ううん、まだ、だよ。まだしてない。恥ずかしいし」

え。
マジか。
ってことは、さっきのは。

「えへへ、でも、ファーストキスはみつるくんがいいなあ。わたし、付き合ったことないし」
「そうなのか?モテそうだけど」
「ううん、全然。親も許してくれなかったし、中学の頃とか」
「そっか」

そんな森下に、俺はさっき何をしていたのやら。
先端くらいは入れたかった。

「あ、うち、ここだから。・・・・・・今日は送ってくれてありがとう、からすまくん」
「おう。じゃあな」
「バイバイ」

その後、家に帰ってからトイレでの感触を思い浮かべて、3回連続でヌイた。
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