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マスオ、エルフを討つ8

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ワーバットとなり、首元に歯を突き立て、生き血を味わう。

(おおお、エルフの処女ってのも、濃厚で味わい深いなあ)

人間とは違う、濃厚で熟成された深みを感じた。
マスオには分からないが、日本酒と赤ワインの違い、かもしれない。

「ミッシュ、年齢は?」
「じゅ、じゅうななです」

ほうほう。いいな。エルフってのは長寿だけど、見た目通り若いのもいるんだな。
胸の丸みと腰の細さをじっくりと味わいながら、マスオはしばし吸血に勤しんだ。

別に吸わなくてもヴァンパイアとして死ぬわけじゃないだろうが、やっぱり吸血鬼なんだろうか、血を吸うと全身に生気と精気がみなぎってくる。
吸血後にワーウルフになってもワーベアになっても、ホブゴブリンになっても下半身がパンパンにみなぎっているのだ。吸血、ワーウルフで種付け、ワーベアで種付け、ホブゴブリンで種付け、オーガで種付け。エルフでも狼でもグリフォンでも種付けして、またワーバットで吸血。これで無限ループできる。

それに。
マスオは吸血行為をすることで、女性がどういう反応を見せるか、を知っていた。
あまりに吸いすぎると健康に悪いだろうが、なぜか吸血されるだけで、女たちはあり得ないほどにアソコが濡れそぼってしまう。前戯など不要で便利だ。
それに、女としての反応が劇的に向上することも分かっていた。たとえ処女であっても、マスオに吸血されてから身体を貫かれるだけで、痛みを超えた快楽に身悶えしてしまうのだ。

エルフの娘、ミッシュもその例外ではなかった。
たっぷりと時間を掛けて吸ってやったせいか、ぐったりした身体を横たえると、秘所は漏らしたようにびしょ濡れになっていた。

「ふん!」
「ひ、ひああああああっ!」

マスオがいきり立ったモノを無造作に突っ込むと、エルフ娘は目を大きく見開いて絶頂を迎えた。
血を吸った直後はぐったりしていたのが嘘のように、マスオの首に激しく腕を回し、優雅な長い脚を腰に絡め、マスオを欲して腰を動かす。

「い、いやあああ、ら、ライカン様、き、気持ちいい、気持ちいいです!」
「いい反応だ」

どぼおおおっ。
マスオが吐き出した精液が、細い膣からあふれてこぼれ出た。

ふう。まあ、苗床としては使えるな。
でもヴァンパイア、ワーバットの子は今まで誰も孕んでくれていない。エルフならどうだろうか。
森の妖精族、と言われるだけに、特別な子を産んでくれないだろうか、そう願う。

「う・・・・・・あ、あ・・・・・・」

初体験を終え、薄っすらと涙を浮かべつつ、ミッシュロルミはベッドの上で放心し、口の端からよだれを垂らしていた。

強さだ。強さこそ、最も大切なものだ。マスオは改めてそう思った。
自分がいじめられていたのも、いまや女たちをベッドで好き放題できるのも、力が、強さがあるからだ。
個人としての強さ、権力としての強さ。それをマスオは欲した。

「ミッシュ、お前は何をしていた?」
「何を、とは?」
「エルフの里での役割だ。仕事をしていたのか?」
「はい、書庫の管理を」
「ほう。・・・・・・ならあちらに戻り、マーサルヴァの妹、マイリアステラの補助をしろ。里の管理を任せてある」
「はい」

いくつかマスオが質問すると、ミッシュロルミはかなりの質問に答えてくれた。
書庫を管理する仕事についていたのは本当のようだ。知識は非常に豊富だった。

「俺のように、姿を変えられる魔物は珍しいのか?」
「大変珍しいと思われます。我々エルフの数千年に及ぶ記録の中にも、そのような魔物の存在は記されておりませんでした」

魔石。
位の高いゴブリンロードやコボルドキングなど、死して魔石を落とす生き物はいるらしかった。その魔力を使って魔法を使う、あるいは増幅することは可能だという。
だが、魔石は数日もすると自然に壊れてしまう。マスオのように、口にすることで変身できる能力を有する、という例はないらしい。

「そもそも口にしようなどと、誰も思わないのかもしれないがな」
「かもしれませんね。ライカン様の他に、魔石を口にされた方はいらっしゃらないので?」
「ワーベアのヒメが一度試したが、うまくいかなかったな」

だとすると、この能力はやはりマスオだからか。あるいはマスオが転生者だからか。
他の同級生たちに、このような変身能力を持った者はいなかった。それはマスオがモンスターだからなのか、あるいはただ試していないからなのか。

「ヴァンパイアは眷属を増やすことができる。知っているか」
「はい。吸血鬼は最も古い文献にも登場する、太古から生き長らえる魔物です。吸血することで体力を回復し、異性の若い血を、特に処女の血液を好みます。・・・・・・このような快感が得られる、とは知りませんでしたが」
「続けろ」
「血液を送り込むことで、生きたままヴァンパイアとしての眷属とすることもできますし、死者に血を与え眷属とすることもできます。しかし眷属を10人以上に増やすと、血が薄まって命令を聞かなくなったり、反逆されて滅ぼされることもあります」
「それは困るな。ということは、9人までが限度、か」
「はい。それも血の濃さによって異なります。多くは20人以上の眷属を従えたという、伝説的なヴァンパイアの記録もあります」
「それは凄いな」

俺は何人まで可能なんだろう、マスオは考えた。

「ヴァンパイアとワーバット、俺は一体どっちなんだ」
「はい、鑑定いたしましょうか」
「な」

マスオは目を見張った。
鑑定スキル。
そんなものを、こいつは持っているのか。

「やってくれ」
「はい。・・・・・・鑑定しました。今のライカン様はヴァンパイアの上位種、エルダーヴァンパイアです。ワーバットの高位種族ですが、アンデッドですので子種は生命活動を停止していると思われます。ですので子を成すことはできないかと」
「そうか。残念だな」

便利な部下になりそうだったのに。マスオは残念に思った。

「ワーバットを増やしたいので?」
「ああ。子供のような外見で力も強く、敵を撹乱するのにも役立つだろう。ワーベアやワーウルフ同様、通常武器も効かないだろうしな」
「であれば、ワーバットのメスを見つける必要があります。こちらに産ませれば可能かと」
「そうか」
「しかし、ワーバットは極めて稀な生き物です。北のエルフ族、ファティナ様の婚儀のお相手が住まわれていた部族の近くにのみ、存在が確認されております」
「そこまで遠いのか?」
「エルフの足で数ヶ月ほどかと」

うーん、現実的ではないな。
そこまでして欲しい戦力ってわけではない。ワーバットは諦めるか。

「ところで、鑑定と言っていたな。それはお前の能力なのか、それともエルフなら誰でも?」
「いえ、わたしの能力です。あと数人はおりましたが、恐らく襲撃で・・・・・・」

そうか。惜しいことをしたな。
というか、こいつを生かしておいて良かった。

「人族にも鑑定スキルを持つものは?」
「いると思われます。珍しいですが、エルフ固有の能力ではありませんから」

なるほど。
しかし、こいつは有能な部下だな。今度からちょっと優遇してやろう。
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