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マスオ、エルフを討つ7
しおりを挟む数名のダークエルフとハイゴブリン、狼たちを残し、街に戻って捕虜の分配を行った。
エルフ族の娘はいずれも美しい娘ばかりだった。既に孕んでいる姫ファティナを含め、マスオは適当に大人しそうな娘ばかりを選んだ。
「あとは、本当によろしいので?」
「ああ。今までの恨み、こいつらに身を以て償わせてやるといい。だが決して逃がすなよ。しっかり見張って、確実にダークエルフを増やすのだ。1人あたり5人は産ませろ」
「もちろんです!」
メーロゥが大きくうなずいた。
あの襲撃を生き延びたダークエルフの男たちは、喜んで「褒美」を受け取った。
見目麗しい女エルフたちを、ひとりあたり数人ずつを手枷に繋ぎ、ニヤつきながら自分たちの家に持ち帰っていった。
「複雑な気分か?」
微妙な顔つきのマーサルヴァに問いかけてみたが、彼女は首を振った。
「そうでもありません。ただ自分もああなっていたか、と思うと」
「勝者と敗者の違いだ」
「はい」
「お前は勝者についた。それがこの結果の全てだ」
「仰るとおりです。ライカン様のお力に、感謝を」
マスオは自分の決定に異議を唱えさせるつもりはなかった。頑張れば褒美をやる、それでいい。
権力とはそういうものだ。食料を与え、安全と保護を与え、勝利の味を味わわせ、女を抱かせてやる。ただそれだけでいい。
さて、とマスオは街を見回した。
「屋敷を失ってしまったな。新しい屋敷はどこにするか」
「ヒメやシオリが、空いている屋敷を見繕ってくれているはずです」
「そうか」
一息つくと、エミがやってきて新たな屋敷を案内してくれた。
元町長の屋敷のように背の高い構造物ではなかったが、3階建てで堅牢なレンガ造りの屋敷だった。中庭も広く、噴水があって井戸があり、飲み水にも困らなさそうだ。
どうやら、王都から来る来賓や騎士団を迎えるために使われていたらしい。外観はさほどでもないが、内装はかなり手間や金をかけられていて、町長の家よりも部屋の数が多く、贅沢にも各部屋に洗面台や風呂が設けられていた。
マスオが広間の巨大な扉を開けると、赤いカーペットが敷き詰められていた。
おおお、とマスオは感嘆した。
町長の屋敷よりも巨大な広間、巨大なテーブル。
さすがは迎賓館として使われていただけあって、調度品もいいし、家具も豪華だ。
「いかがでしょうか」
「なかなかいい。住心地も良さそうだな。お前たちにも部屋を与える。好きに選べ」
「ありがたき幸せ」
「だがふたりずつにしろ。集団で閉じ込めると反乱など起こすかもしれないからな。特にエルフは気をつけろ」
「御意」
「屋根裏もあるな」
「ございます。既にクイーンハーピィとお子たちは、そちらに」
「ならいい」
マスオは自室を選び、たいしてもっていない荷物を運び入れさせた。
風呂も巨大で、マスオは汗を流し、空腹を満たした。少し仮眠して、心身ともにスッキリだ。
となれば、することは決まっている。
マスオはエルフたちを閉じ込めている部屋へと向かった。
「・・・・・・いらっしゃいませ、ご主人様」
優雅なエルフの衣装に身を包んだファティナが、こわばった顔で頭を下げた。
「いらっしゃいませ」
もう一人のエルフ娘も頭を下げた。
「おまえたち、名前は」
「ファティナです」
「ミッシュロルミと申します、ライカン様」
マスオはふたりの姿を上から下まで眺めた。薄布に身を包んだエルフたちは、どちらも美しかった。
うーむ。どっちもいい。美形だし姿も美しい。ジロジロと顔を、身体を眺めた。
肌が透けて見えるほどに薄く、大きく胸元が開いた扇状的な衣服。誰が用意したのかは知らないが、マスオの趣味をよく分かっている服装だった。今すぐにスカートをまくりあげてやりたい気分にさせられる。
ファティナ。改めて見ると、エルフ娘の中でもひときわ美しい。ウェディングドレス姿とはまた違う美しさがあった。やはり姫君だからだろうか、高貴というか、気品がある。
妊娠しているはずだが、まだ腹部は膨らんでいなかった。
「俺を恨むんじゃなかったのか、エルフの姫君」
「・・・・・・そのようなことは、もう」
礼儀正しく深々と頭を下げ、ドレスのスカートを両手でつまんだ。
(嘘くせえ)
どうせ今だけ従順なフリをして、あとで背中からばっさり、というやつだろう。あるいは油断しておいて、隙を見て逃げ出すつもりか。
「俺のことを恨んでいるんだろう?兄と親の仇、だからな」
「そのようなことは、決して」
マスオはファティナのスカートをまくりあげた。わざとゆっくりと、徐々に持ち上げていく。
形の良い、カモシカのような両脚があらわとなり、マスオはごくり、とツバを飲み込んだ。
全部持ち上げてしまうと、中に手を入れて脚線を味わった。うむ、無駄な肉のない、いい脚だ。
ショーツの上からおしりを撫で回してやる。
ぴく、と額にシワが寄ったが、それでもエルフの姫君は抵抗せず、なされるがままだった。
ふーん。
マーサルヴァあたりに何か言い含められたか。少しでも歯向かったら他のエルフ娘たちを皆殺しにする、とか。
あるいは、従順なふりをして、油断させ隙をついて逃げ出したり、害しようとしているのかもしれない。
よし。これは身体に聞いてやるしかないな。ベッドで。
もう、股間は硬く張り詰めていた。
だがその前に。
マスオはいくつか聞いておきたいことがあった。
「おまえたち、魔法は使えるのか」
「はい」
代表してファティナが答えた。
「さすがエルフだな。聖魔法は?」
「扱えません。我々エルフは神に祈りを捧げませんから。代わりに、精霊魔法が使えます。こちらには回復用の魔術もございます」
「精霊魔法?」
「はい。水の精霊や癒やしの精霊などを呼び出し、使役する術です。傷や病を回復させる魔術、病を除く魔術もあります」
「便利だな。エルフなら誰でも扱えるのか?」
「子供の頃から訓練を行いますから、大抵のエルフなら」
「そうか」
回復魔法の使い手はひとりでも欲しい。
味方にできれば心強いが、反抗されると厄介だな。
さて、どのように引き入れるか。
「姫君は、先日まで純潔を保っておられたようだが?」
「はい。・・・・・・その、ら、ライカン様、に、お情けを、いただき」
隠しきれない、恨みと怒りに満ちた口調。
うん、やっぱりこいつはあれだ。面従腹背だ。ちゃんと監視しないとな。
「ミッシュ、お前は?」
「はい、生娘でございます」
「よし、俺の部屋まで来い」
「・・・・・・はい」
姫君を放置して、ミッシュロルミだけを自室に連れ込む。
美形ながらもあどけない顔立ちがいい。マスオにはそそられるものがあった。
「脱げ」
「は、はい」
ゆっくりと、薄衣が優雅な手付きで脱がされていく。
その細く美しいうなじを見て、もうマスオはたまらなくなり、がば、と抱きついた。
「あっ・・・・・・」
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