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マスオ、エルフを討つ3
しおりを挟む「ファティナ、族長の娘の名です。エルフの姫君、と言って良いでしょう」
「そうか」
街に戻ったマスオが襲撃の様子を説明すると、マーサルヴァが言った。
「ちょうど婚儀の最中だった」
「そうでしたか。・・・・・・道理でダークエルフ狩りに執着していると思っていました。おそらく、姫君であるファティナと、北のエルフ族の次期族長との婚姻式であったかと。婚姻を控え、周辺の森を掃除しておこうとでも思ったのでしょう。北のエルフ族、「黒の森」に住むエルフ族は樹海のエルフ族以上に気位が高く、生まれてきたダークエルフを即座に殺すほど、忌み嫌う存在ですから」
「詳しいな」
マーサルヴァは他のエルフ族の事情にも詳しいようだった。
マスオは持って帰ってきた剣を彼女に渡した。
「アーメダ、という戦士が持っていた剣だ。お前にやる。俺の片腕となれ」
「ありがたき幸せ。アーメダはエルフ族最強の戦士と呼ばれ、次の族長となる男でした。・・・・・・そして、わが友をなぶり殺した憎き男です。ようやく仇が打てました。あなた様に、この上ない感謝を」
マーサルヴァはソファから下りてひざまずき、額を床に擦り付けた。
そんな男だったのか。道理で強いわけだ。
だとすると、あいつらは復讐に来るかもしれないな。次期族長を殺し、その妹を犯した犯人を。
すぐに犯人が特定されることはないだろうが、奴らが死物狂いになれば厄介だな。
「あの娘がゴブリンの子を宿したら、どうなるだろうな」
「ふふ、それは大変に見ものですわね」
マーサルヴァは妖艶に笑った。いい性格をしている。
俺好みだ、そうマスオは思った。
「お食事をお持ちしました」
夜になり、マスオは食事の間も、終わってからもマーサルヴァとの会話を楽しんだ。やはり、話の通じる部下はいいものだ。
彼女は知識も見識も広く、色々と学ぶことも多かった。
(こいつを助けておいて良かったな)
対エルフだけでなく、人間との戦いでも役に立ちそうだ。
ヒメもマスオには従順だが、いかんせん戦力という点ではあまり役立ちそうにない。優しすぎるのだ。
他の同級生たち、シオリにエミ、ハツミ、ショーコらもそうだ。戦力としてはとても計算できない。
その点、マーサルヴァは剣の腕も立ち、魔法も扱えるし、気概もある。マスオの片腕を任せても良さそうに思えた。それに、ダークエルフを実質束ねる立場にある。便利に使えそうだ。
楽しく食事を終え、一服して茶をすすった。
「あいつら、俺を殺しにくるかな」
「エルフは愚鈍ではありません。知能や魔術に優れ、捜索や隠密行動も得意としています。いずれここも突き止められるでしょう」
「では滅ぼしてやるか」
「頼もしい限りですわ。わたくし共も、今までの恨みを晴らす機会をいただければ」
「うむ」
「どうかその後も、あなた様のお側に」
「いいだろう」
エルフの襲撃を生き延び、美しく着替えた彼女は美しかった。足元を組み替える際の短いスカートや、大きく開いた胸元がたまらない。
胸の合わせ目から手を差し込み、豊満なまろみを味わう。乳首をつまむと、すぐに硬くなった。
スカートの間から手を差し入れ、陰部を指でいじると、ああ、と吐息を漏らしてマスオに抱きついてきた。ソファに押し倒す。
人間とはまるで違う、優雅でかつ肉感的なダークエルフの肉体に、マスオは再び酔いしれた。
(エルフの身体って、素晴らしいな)
マスオはその肉体をもてあそんだ。
同級生たちの中ではアカネやエミも一級クラスに可愛かったし、いつぞや捕虜にした冒険者たちも美しかったが、エルフは人間の女とはケタ違いの美しさだ。元の世界ではこんな美しさは地球上のどこにも存在しなかった。もし彼女が地球上にいれば、世界中の男たちがその身を欲しただろう。
反面、人族に比べてやや肉欲は薄いように感じた。マスオが挿入しても、あまりあからさまな反応を表に出すことはなかった。
エルフは肉欲が薄い、そう感じた。
(アカネとは、違う)
憎いはずのアカネの身体を思い出してしまうことに、マスオは嫌悪感を覚えた。
でも、忘れることはできなかった。
(あいつ、天性の娼婦なんだな)
ワーウルフでも、ワーベアでも、性欲をむき出しにしてアカネは喜んでいた。
ホブゴブリンのブツブツとした棍棒のような陰茎でさえ、アカネは喜んで腰を振っていた。いやむしろ、ホブゴブリンの姿で抱いてくれ、と懇願してきた。
(・・・・・・だめだ、あんな奴のことを思い出しちゃ)
マスオは頭を振ったが、なぜか脳裏からアカネの顔を消すことができなかった。
早く殺してやりたい、という気持ちと、今この瞬間でもナオヤやマサヒト相手に腰を振ってるんだろうな、という妄想が、マスオを苦しめた。
そんな気持ちを断ち切るように、マスオはマーサルヴァの豊満な胸に顔をうずめ、その感触に酔いしれた。
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