異世界モンスターに転生したので同級生たちに復讐してやります

るふぃーあ

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マスオ、死者の都へ向かう3

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ワーベアの村。
明るい場所に出て、マスオは安堵した。
ヴァンパイアやレイスの能力を手に入れ、闇を苦にしなくなったが、やはり明るい太陽の下が一番だ。

「やったな、ヒメ」
「さすがです、ヌシ様」

ひと仕事終え、高揚感に抱かれたまま、ヒメの身体を抱き寄せる。
ワーバット、進化してヴァンパイアとなっても姿は変わらず子供のようだが、肉欲は凄まじいものだった。ホブゴブリンどころか、オーガをも凌ぐ。
村へと帰るなり、もう矢も盾もたまらず、ヒメをベッドに押し倒した。子供の体でも、つくものはちゃんとついているし、大きくもなる。

「ふぁ・・・・・・ああああっ、ぬ、ヌシ様あっ、は、激しすぎますっ」
「まだまだだぞ」

どぶっ。
今までにも増して大量の精液を、ヒメの肉体へと流し込んだ。
だが、まだまだ満足できない。マスオは強く激しく、ヒメの身体を責め続けた。

(ヴァンパイアワーベアとか、変なもの産まれないだろうな)

激しく抽送を繰り返しつつ、そんなことを考える。どこまで遺伝するのだろうか。
やがて満足して、マスオはヒメを開放した。体格的にはワーバットのマスオより、ヒメの方が大きい。優しく胸の中に抱きしめてもらう形になった。まるで女子高生に抱きしめられた小学生だ。
全裸のヒメに抱きしめられていると、どうにも彼女の白い喉や細い首に目が吸い寄せられてしまう。

「なあヒメ、悪いんだが」
「はい」
「血を吸わせてくれ」
「この身体はヌシ様のものです。いかようにも」
「なら、遠慮なく頂くぞ」
「どうぞ。・・・・・・う、あ、ああああああああっ」

じゅぷ。
全裸のヒメの首から、音を立てて血を吸い出す。
ぷはあ。美味い。なんともいえぬ、コクと旨み。

噛んだらヒメがヴァンパイアになるんじゃないか、と心配したが、血液を送り込まなければ大丈夫のようだ。本能がそう告げる。
逆に、血液を送り込んだらヒメもヴァンパイアにできる、と確信した。手駒は少ない、眷属を増やすことも考えなければならない。

吸血行為は、ただ食欲を満たしてくれただけではなかった。

(うおおおお、な、これ、すげえみなぎってくるな)

さっきヒメの身体で果てて満足したはずなのに、マスオの股間は鉄の剣よりも硬く固く、破れそうなほどに股間の布を突き上げていた。
どうやら吸血というのは、食欲を満たすと同時に性欲を高める行為のようだ。全身の細胞一つ一つに生命力が染み渡った後、それが全て股間へと集まっていくのがわかる。

(し、辛抱たまらんぜ)

再びヒメをベッドに押し倒した。
なぜかヒメのアソコもまた、ぐっしょりと濡れていた。あっという間にマスオを飲み込み、さっきよりも遥かに激しく反応する。

(血を吸われると、女の感度も上がるのかな)

「ひあっ!ヌ、ヌシさまあっ!あ、だめです!い、いきます!もう、もういっちゃいますうううううっ!」

明らかにいつもの、さっきまでのヒメの反応とは違う。まるでアカネが乗り移ったかのように、激しくマスオを求めてヒメは荒れ狂い、何度も絶叫した。
やがて射精され、失神してしまったヒメを放置して、マスオはふたたび樹海へと赴き、レイスの姿で生命力吸収を試してみた。

(おおお、これは)

すごいなこれ。
動物植物に関わらず、あらゆる命あるものから、生命力を吸い込んでいく。
木々は一瞬で枯れていき、迂闊にも近寄ってきたアリや大蜘蛛は、あっという間に灰となって崩れ落ちた。
半透明の身体に、広げたボロマントのような姿。まさに死神、と呼ばれるに相応しい姿だ。
蜘蛛など下等生物は難しそうだが、人間や亜人種ならスケルトン、あるいはゾンビ化して使役できそうだ。
ただ、猛烈に太陽が眩しい。木漏れ日であっても苦痛を感じる。直射日光下での活動は苦手そうだ。

(あれからどのくらい、日がたったかな)

ナオヤたちに倒され、命からがら逃げた日から。
もう1、2週間、あるいは日付の感覚が失われているので、1ヵ月ほども経っただろうか。

ひと眠りして夜明け前に目覚めると、マスオは狼の姿となり、ひとりかつての自分の城へと走った。

**

洞窟前の森。
冒険者たちを迎え撃った森は、大きく焼き払われていた。

狼、大蜘蛛、あるいは黒蜘蛛たちが棲んでいたはずだが、森が焼失して姿を消していた。
あちこちに「繭」が黒焦げのまま吊るされていた。マスオが捕らえ、苗床としていた冒険者や兵士たちだ。救出されることなく、そのまま「火葬」されたらしい。
狼たちの死体はなかった。逃げたようだ。だが蜘蛛たちは多くが犠牲となっていた。

洞窟の中は、さらに無残な状態だった。
あちこちに蜘蛛やゴブリン、コボルドの死体が散乱し、腐敗臭が蔓延していた。
人間どもは襲撃するだけして、あとは放置していったらしい。仲間である兵士たちの遺骸も、あちらこちらに放置され、散らばっていた。
マスオの仕掛けた罠に引っかかり、串刺しになった死体もそのままだ。

(せめて、同胞を埋葬するくらいはするだろうに)

被害が大きすぎて、逃げ帰るしかできなかった、ということだろうか。
あるいは死臭が強すぎて。
かつては鼻が曲がるような感覚だったが、今はさほどなんとも感じない。アンデッドの能力を手に入れたためか。
動くものもいないゴブリン洞窟を抜け、奥のコボルド洞窟へと、王の間へと向かう。

(・・・・・・ここも、酷いものだな)

育てたゴブリン軍団は皆殺しにあっていた。エミやシオリから生まれた子供、ハイゴブリンたちの死体も。
オーガのメス、オーグレスたちも皆殺しとなり、死体が放置されて蛆が湧き、ハエがたかっていた。

王の間、奥の間には誰もいなかった。王の間を守っていたあの美しいオーグレスも見当たらなかった。どうなっただろうか。
奥の間にいたはずの女ども、捕虜とした冒険者や同級生女子たちは全員連れ去られたのか、あるいは「救出」されたのか。遺体はなく、争った形跡もなかった。
ただ、入り口には20体を超えるハイゴブリンたちの死体が散らばっていた。「ママたち」を守ろうとしたのだろう。可哀想に。

自分の子供を、という感慨はさほど感じなかった。
だが、有能な手下を殺された、という怒りはふつふつと湧いた。ハイゴブリンたちが生きていれば、またここを再建する手助けとなっただろうに。
コボルドもゴブリンも多数殺されていたが、思ったより数が少ない。奴らは支配者であるマスオが倒され、洞窟のもっと奥へと逃れたのかも知れない。

ガサ、と音がした。
とある部屋に、何体かの動く者たちがいた。

(オーガの子だ)

そこにいたのは、5体ほどの子オーガだった。コボルドたちが残した食料にがっついていた。
オーグレスたちの中に妊娠している者がいたのだ。母体のオーグレスたちが殺されても、胎児は死なずにそのまま「出産」されたらしい。恐るべき生命力だ、とマスオは感嘆した。

「ヴェアアアアアア」

マスオが吠えると、子オーガたちはぎょっとした顔で見つめていた。
しかしよちよちながらもしっかりと歩いていた。まだ生後数日、というところか。
狼姿のマスオを見ると警戒した顔になったが、オーガに変身すると手を広げて抱きついてきた。

(よしよし)

あのメスたちが残した子らだ。有効に使わせてもらおう。
ちびオーガたちを食事に戻すと、マスオはレイスの姿に変身した。
大きく手を広げ、死霊の魔術を念じる。

(蘇れ、地獄の戦士たちよ)

ガタ。
とっくに死んだはずの死体が、ゆっくりと動き始めた。
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