上 下
33 / 86

マスオ、勇者と戦う4

しおりを挟む

***


丸一日の間、マスオは眠っていた。
激しい高熱が出て、悶え苦しみ、うなされた。王の間で寝かされ、ゴブリナやコボルナたちが入れ替わりでタオルに水を浸し、全身を冷やしてくれた。

樹海から運んできた回復の果実を、ゴブリナたちが口へ押し込んでくれた。吐き気が止まらなかったが、必死の思いで咀嚼し、飲み下した。
夜が明ける頃には、もう痛みも消え、食欲も回復していた。

(腕は・・・・・・まだだめだな)

肩口で切断された腕は、5センチほど生え始めていたものの、完全回復にはほど遠いものだった。
今襲われたら終わりだ、そう思った。あいつらはいつ頃街に戻り、被害を報告するだろうか。
ナオヤは王子として転生した身だ。回復は手厚く、討伐隊も速やかに編成されるだろう。今度は大規模な軍勢が差し向けられる可能性がある。あるいは、もっと強敵を連れて。

(しばらくオーガの身体は無理だな)

ホブゴブリンへと変身する。
たちまち腕も元通りになった。どういう仕組みかは分からない。

よろよろと起き上がり、奥の間へと向かう。
エミやシオリが一斉に礼をした。
その奥、寝所の一番奥のベッドに、彼女が寝かされていた。

アカネ。
憎むべき弓使い。
こいつには、日本にいる頃から「お世話」になった。

(おーちーろー)

あの掛け声。
定かではないが、言い出したのはアカネだ、そうマスオは確信していた。いつも蔑むような目で見下し、タカヒコらとつるんでマスオをバカにしていた。パシリに使われたこともある。
それにゴブリナの仇であることは明白だ。こいつにはいくら罪を償わせても足りない。

アカネへと脚を踏み出すと、目の前で誰かが腕を広げた。
ショーコ。

「お願い、彼女は怪我をしているの。どうか_____」

ぶん。
腕を振り払う。

「きゃっ!」

ガツン。
ショーコは壁に叩きつけられた。失神してずるずる、と床に倒れる。こめかみから血が流れていた。

これでも手加減したつもりだ。こいつにも、まだまだ子を孕んでもらわねばならない。
だが、王に対する不敬は許されない。身の程を知れ。

寝かされているアカネへと近づく。
既に武装は解除されていた。弓と身につけていた短剣、それに高級そうな革鎧。髪飾りに指輪も、身につけていたものは装備を解除されていた。

爪の先でつつくと、ゆっくりとアカネは目を開いた。

「あ・・・・・たし・・・・・・どうして・・・・・・」

そして、ハッとマスオを見上げる。
険しい顔で自分を見下ろす、巨大なホブゴブリンを。

「あ、あんた、は」
「グルルルッ」

アカネ。
そう言いたかったが、日本語にはならなかった。

「あ、あんた、みんなを」
「ううん、ナオヤくんたちは無事。・・・・・・でも」

逃げた。
アカネを置いて。

そこまでは、エミも言えなかった。
だが、アカネは察したらしい。

「そっか。・・・・・・あとはみんな無事、なんだ」
「・・・・・・うん」
「ありがと、エミ。・・・・・・わたしだけ、なんだ」

捕まったのは。
そして、今からどうなるか。だいたい分かっている。

「・・・・・・あんたの思い通りにはならない。舌を噛んで死んでやる」

へえ。やってみろよ。
マスオは口の端を歪めた。
びりり、と音を立て、アカネの服を破る。

「ああ・・・・・・」

エミは顔を背け、耳を塞いだ。
シオリとハツミは立ち上がり、奥の間のさらに奥へと姿を消した。見たくない、というように。

「あんたの、あんたみたいな怪物の、思い通りに、なんか。・・・・・・な、ならない、ん、だから!あ、ああああ!ああああああああああ!」

ビリ。ビリビリ。
あっけなく下着まで破り捨てられた。かなり高級なものを身に着けていたようだ。

「い、いやああああ!やめて、やめてええええ!マサヒト!マサヒトぉ!ナオヤぁ!たすけて、助けてえええええ!」

ごぶり。
マスオが体内へと侵入する。
乙女ではない、その肉体。破瓜の痛みはなかった。
だが、これほど巨大な陰茎を押し込まれたこともなかった。

身体を貫く痛みに、アカネは舌を噛むことなど忘れ、ただ絶叫を上げた。
イボイボと節くれだった陰茎が膣壁を削り、痛めつけた。

「イヤああああああああっ!」
「グルオオオオオ」

早くも押し寄せた射精感に、マスオは喉を鳴らし、アカネの腰を強く抱き寄せた。

「ひっ!だめ、だめえ!中は、中には出さないで!やめてえええ!いや、いやあ!中は、なかはいやあああああ!」

どぶっ。
牛乳パック2本分もの液体が、アカネの膣と子宮を満たした。
中に収まりきらず、たちまち両足を伝って外へ溢れ出す。

「あああ・・・・・・出されて・・・・・・こんな、怪物に・・・・・・」

つう、と涙が伝う。
だが、マスオは感じていた。アカネの膣がヒクヒクと蠢き、腰が震えているのを。

こいつ、この状況で感じてやがる。
なら、遠慮することはないな。
放っても全く衰えないモノを、再びマスオは動かし始めた。

「ま、待って、やめて、おねがい、もうやめて、やめてえぇぇ・・・・・・」

アカネは弱々しく、マスオの胸板を腕で押し返した。
だが、抵抗と言うにはあまりに脆弱だ。マスオは構うことなく、先程にも増して激しく腰を動かした。

「だ、だめ、お願い、中には、中には出さないで・・・・・・え、あ、あぶっ!」

口の中に、巨大なペニスが突っ込まれた。
先程と同じくらいの量の精液を、その口の中へと放出する。

どうだ。
お望み通り、中には出さないでやったぞ。さあ、飲めよ。

喉の一番奥へと突き刺し、食道を満たし胃袋へ入る勢いで放出してやった。

「うっ・・・・・・ぐ、お・・・・・・っ」

アカネは白目を剥き、嘔吐するとあっけなく失神した。
なんだ、たったの2回か。あっけない。
念のため、もう一発膣内へ放出しておいてやった。早く孕まないかな。その時の表情が楽しみだ。

マスオは満足してアカネから離れると、耳を塞いだままのエミに近づいた。
腕を掴み、持ち上げる。

「い、痛っ・・・・・・ご、ごめんなさい」

マスオはエミを睨みつけた。
こいつ、さっきの戦いで、何か言ってたな。
確か、逃げて、だったか。

「グル」
「ご、ごめんなさい!許して、許して下さい!お願いします!」

ひれ伏すエミの両脚を広げ、イキリ勃ったままのモノを押し込む。
こいつは産んだばかりだ。また次の種を仕込まないとな。
ぶるっ、と腰が震え、樹液を体奥へと送り込んだ。

次はショーコだ。
壁に叩きつけられ、まだ失神したままだ。
こいつも、さっきナオヤたちに声援を送っていた。確かアカネにも。

(ナオヤたちが救助してくれると、期待してたんだろうな)

さっきの戦いはギリギリだった。少しでも間違っていたら、今ごろマスオの首は胴体と離れていただろう。
遠慮する必要は全くない。マスオは子を残しておかねばならなかった。自分が生きた証を、少しでも多くのメスに。
失神したままのショーコの身体を開き、貫く。

「あ、あああ」

途中で目が覚めたようだ。構わずに続ける。
どぶり。
多少薄くなった体液を、ショーコの中へ送り込んだ。

(死ぬことを意識したから、かな)

別の間へと逃げていたハツミとシオリも追いかけ、続けて犯すと、マスオは少し冷静になった。
死を眼前にすると、生き物は生存戦略に走るのかもしれない。

異様な性欲を解消して、マスオはようやく満足して眠りにつくことができた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件

フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。 寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。 プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い? そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない! スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

性奴隷を飼ったのに

お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。 異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。 異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。 自分の領地では奴隷は禁止していた。 奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。 そして1人の奴隷少女と出会った。 彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。 彼女は幼いエルフだった。 それに魔力が使えないように処理されていた。 そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。 でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。 俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。 孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。 エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。 ※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。 ※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。

処理中です...