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マスオ、ホブゴブリンになる5
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「きゃあああああああ!」
叫ぶ女ふたりはあと回しに、剣戦士を睨みつける。
だが、マスオから小銭を巻き上げていたそいつは、真っ青な顔で小便を漏らしながら、仲間二人が瞬殺されたのを目の当たりにして、ブルブルと子鹿のように震え、2メートル近い巨体のマスオを見上げるだけだった。
だが、一応剣は構えている。虚勢を振り絞って。
「お、おまえ、な、なにもんだ、お、俺たちは、人間の冒険者パーティ」
「グルガアアアアアアアア!」
強烈な吠え声に、ひっ、と足がすくむ。剣を手から落とした。そのままぺたん、と座り込む。
マスオへと立ち向かう勇気もないようだ。
______情けない野郎だ。
こんな野郎に、今まで俺は怯えていたのか。
マスオは以前の自分を笑いたくなった。
相手が落とした剣を、遠くへ蹴り飛ばした。
周囲を見ると、数人のゴブリンたちがこいつらの相手をしていたようだ。善戦はしたようだが、何体もの遺体が転がっていた。
グル。
マスオは笑った。
剣戦士の腕を掴み上げ、ゴキリとへし折る。
「ぎゃああああああ!」
両腕ともへし折ると、そいつを無造作にゴブリンたちの群れへと放り投げた。
______好きにしろ。
言わずとも、ゴブリンたちは顔を見合わせ、やがてニヤリ、と笑った。
棍棒を振り上げる。
さっきまで一方的にやられていた奴に、復讐する快感。
「や、やめろ、おまえら、や、やめ」
だがゴブリンたちは止まらない。
隣人を、家族を、友人を殺された怒りを、剣戦士にぶつけた。
「や、やめ、いひゃあああああ!や、やめてくれえええええええ!」
マスオはその光景を楽しみたかったが、残ったふたりの女たちに目を向けた。
「ひいっ!」
睨みつけられ、一人がくたん、と失神する。
弓を持っていた、気弱そうな女だ。こいつ、クラスの誰だろう。
もうひとりは、気丈にも剣と盾をマスオに向かって構えた。
「こ、こないで!殺されたくないでしょ!?」
「グル?」
殺されたい?
バカかこいつは。
ぶん!
マスオの棍棒が風を切った。
女戦士の剣が折れて吹き飛ぶ。
「あ、あ、あ」
へなへな。
圧倒的な力の差を知り、剣の柄を落とし、盾を床に落とした。
マスオは女戦士の腕を捕まえ、引きずっていった。
その先には、さっきの男戦士が皮を剥がれ、腕と脚を潰され、なおも暴行され続けている姿があった。
「だ、だず、げで」
まだ息があるようだ。意外としぶといな。
「グル?」
指をさす。
ああなりたいか?
「い、いや、やめて・・・・・・」
壮絶なリンチを受けている姿を見て、女戦士はガクガクと震えた。
マスオは頭を押さえつけた。
______土下座しろ。
その意味が分かったのか、女戦士は両手を付き、マスオにひれ伏した。
「ど、どうか、助けて、命ばかりは」
「グル」
よし。
叫ぶ女ふたりはあと回しに、剣戦士を睨みつける。
だが、マスオから小銭を巻き上げていたそいつは、真っ青な顔で小便を漏らしながら、仲間二人が瞬殺されたのを目の当たりにして、ブルブルと子鹿のように震え、2メートル近い巨体のマスオを見上げるだけだった。
だが、一応剣は構えている。虚勢を振り絞って。
「お、おまえ、な、なにもんだ、お、俺たちは、人間の冒険者パーティ」
「グルガアアアアアアアア!」
強烈な吠え声に、ひっ、と足がすくむ。剣を手から落とした。そのままぺたん、と座り込む。
マスオへと立ち向かう勇気もないようだ。
______情けない野郎だ。
こんな野郎に、今まで俺は怯えていたのか。
マスオは以前の自分を笑いたくなった。
相手が落とした剣を、遠くへ蹴り飛ばした。
周囲を見ると、数人のゴブリンたちがこいつらの相手をしていたようだ。善戦はしたようだが、何体もの遺体が転がっていた。
グル。
マスオは笑った。
剣戦士の腕を掴み上げ、ゴキリとへし折る。
「ぎゃああああああ!」
両腕ともへし折ると、そいつを無造作にゴブリンたちの群れへと放り投げた。
______好きにしろ。
言わずとも、ゴブリンたちは顔を見合わせ、やがてニヤリ、と笑った。
棍棒を振り上げる。
さっきまで一方的にやられていた奴に、復讐する快感。
「や、やめろ、おまえら、や、やめ」
だがゴブリンたちは止まらない。
隣人を、家族を、友人を殺された怒りを、剣戦士にぶつけた。
「や、やめ、いひゃあああああ!や、やめてくれえええええええ!」
マスオはその光景を楽しみたかったが、残ったふたりの女たちに目を向けた。
「ひいっ!」
睨みつけられ、一人がくたん、と失神する。
弓を持っていた、気弱そうな女だ。こいつ、クラスの誰だろう。
もうひとりは、気丈にも剣と盾をマスオに向かって構えた。
「こ、こないで!殺されたくないでしょ!?」
「グル?」
殺されたい?
バカかこいつは。
ぶん!
マスオの棍棒が風を切った。
女戦士の剣が折れて吹き飛ぶ。
「あ、あ、あ」
へなへな。
圧倒的な力の差を知り、剣の柄を落とし、盾を床に落とした。
マスオは女戦士の腕を捕まえ、引きずっていった。
その先には、さっきの男戦士が皮を剥がれ、腕と脚を潰され、なおも暴行され続けている姿があった。
「だ、だず、げで」
まだ息があるようだ。意外としぶといな。
「グル?」
指をさす。
ああなりたいか?
「い、いや、やめて・・・・・・」
壮絶なリンチを受けている姿を見て、女戦士はガクガクと震えた。
マスオは頭を押さえつけた。
______土下座しろ。
その意味が分かったのか、女戦士は両手を付き、マスオにひれ伏した。
「ど、どうか、助けて、命ばかりは」
「グル」
よし。
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