変態中毒

ぬっこ

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昔の話②

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 あの日以来、阿木とは顔を合わせていない。きっと図書室にいるのだろうと頭の片隅で思ってはいたが会いに行くことはできなかった。それから暫くして夏休みが来て阿木との記憶は薄れていった。夏休みが明けてからは周りが内申点を気にして少しずつ授業に出るようになっていき、遊び相手がいなくなった俺もそれまでよりは授業にちゃんと出るようになった。ただ、1組と合同の体育の授業だけは一度も出席していない。そんな状態が続き、ついに体育教師の野中から放課後、体育準備室に呼び出しを食らった。部屋に入ると野中一人だった。

「田中は体育が嫌いか?それとも俺が嫌いか?まぁどっちでも良いけど。他の先生に体育ちゃんと出るように説得しろって言われてな。」

返事をしない俺をチラっと見て野中はどうでもよさそうに頭をかいた。俺はポケットの中に両手を突っこんだ。

「俺の授業は楽勝やぞ。授業の半分はほぼ自由時間やからそこにいるだけで内申点とれるし。こんなん自分で言うのもなんやけど。まぁ、それだけや。出るだけ出ろ。」
「…もういいですか?」
「あぁ、もうええよ。」

そう言ってスマートフォンを触り出した野中を見てポケットから出そうになる固く握った手をそのままに教室に戻った。

 教室にはまだ女子が数人残っており「どうしよう」だの「やばい」だのヒソヒソと興奮気味に話している。

「お前らまだここにいんの?」
「うん、あのさ、田中くん1組の方見に行った?」
「いや、見てない。何かやってんの?」
「…わからん、けどやばいことしてると思う。私ら口止めされて…どうしようってなって…田中くん見に行ってくれん?お願い。」

こんな風に頼られたのは初めてで正直かなり嬉しいが顔には出さないように気をつけた。背中を押されて1組の前まで来るとカーテンが閉められており中の様子が分からない。ドアを開けようとすると鍵がかかっている。

「おい、誰かいる?入れてくれんと窓割って入るけど。」

教室に向かって声を掛けるとドアが開いた。

「…田中くんだけ?」
「うん、俺だけ。」
「じゃあ入っていいよ。」

教室に入ると机が避けられた中央で寝転ぶ阿木の姿があった。いや、正確には目隠しをされ、上半身裸でズボンを膝下まで下げられた阿木が両腕を縛られて2人に身体押さえつけられたまま乳首を弄られている。それをただ観ているのが3人…その光景を脳が捉えるのに時間がかかった。

「あぅ…んぅ…は…あっ…」

吐息混じりの阿木の声が聞こえてもう一度阿木に視線を戻すと目隠しの下に見える唇が僅かに開いており、そこからちらっと赤い舌が覗いた。やばい…!自分のペニスが少し硬くなるのを感じた。

「やばいよな。」

1人が声をかけてきた。

「あいつ、田中くんが言ってた通り裸見せるのすげーいやがってさ、で、無理矢理脱がしてみたら乳首でかくて。触ったらめっちゃ喘ぐの。」

俺が言ってた通り…あ、…あの時のか。それでこの状況になったって…?

「これってイジメ?」
「違うよ。ほら見て、パンツぐしょぐしょ。あいつ見た目より変態やろ?」

指差された先をみると勃起して窮屈そうなパンツはかなり濡れている。それから阿木の身体は腰を浮かせて射精したそうにしている。

「そんぐらいじゃ射精できんて。もっとちゃんと弄ったってよ。」

もう一人が阿木を囲む4人に声をかけるとその内の1人が阿木の乳首に吸い付き、もう片方を別の奴が指で乳首を弄りながらペニスをパンツの上から擦った。

「うんーーイッ!あっあっあ!」

阿木が大きく声を出すと周りが笑いだし、「静かにしろって」と一人が阿木の白い腹を蹴った。その瞬間、混乱していた脳が一瞬クリアになり、俺は片っ端から殴りかかっていた。一瞬のことで自分でも理解が追いつかないまま気づくと教室には阿木と俺だけになっていた。阿木に近づき目隠しを取ると瞳が潤んでいる。そして阿木は状況を飲み込めていないのかそれともまだ快楽の中にいるのか放心した様子で俺の方を見た。目が合ってさっきまでクリアだった頭の中にまた靄がかかったみたいになった。俺は自分のペニスを握り、阿木のパンツを下ろして一緒に扱いた。阿木は抵抗しなかった。俺の肩にもたれかかった阿木の吐息が耳元で聞こえる。

「…あん!はぁ…はぁ…」
「うっ!はぁ…はぁ…」

殆ど同時だった。何も考えることが出来ていなかったので拭くものも何も持っていなかった。近くにあった阿木のパンツを取り身体を拭いて阿木に返すと「うぇ~」と言いながらも阿木はそれを受け取り身体を拭いていた。顔を見ることができないままズボンを履き、ベルトを締めていると阿木から「ごめん」と言ってきた。それには返事をせず「お前も早くここ出んと。誰か来る前に。」と言うと小さく「うん。」という声が返ってきた。俺はそのまま振り返らずに外へ出た。












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