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1話 孤独の忘年会
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北風がびゅーっと吹いて俺はマフラーに顎を埋めた。冬は嫌いだ。夏派か冬派かというやり取りをよく目にするが冬派という人間はどうかしていると思う。寒いということは痛くて冷たくて寂しい。
会社の忘年会が行われる居酒屋に着き、長いテーブルの置かれた座敷の部屋に通されると一番乗りだった。なんだ、凄く乗り気みたいじゃないか。今日は銭湯にでも行ってリフレッシュしてから家へ帰るつもりだった。けれど同期の浜本浩二に「お前、どうせ暇だろ。参加しろ」と言われて強制的に参加させられた。その浜本は「俺居残りになったから先に行っといてくれ」と言ってまだ会社に残っている。元々飲み会の雰囲気は苦手だし社内で仲が良いと言えるヤツは彼ぐらいだから不安でしかない。
長いテーブル席の端に腰を降ろすと浜本のトーク画面に「さみしいから早く来い」と打ち込んでカッコ悪いからやっぱり消した。襖で仕切られた隣の部屋からは笑い声が聞こえる。意味もなくスマートフォンの画面を眺めていると今度は部屋の外からキャッキャという声が聞こえて緊張から少し背筋を伸ばした。
事務員の女性達が顔を出し、「橋平くんしかいなーい」と声をあげる。いつも会社指定の制服姿しか見ないが私服姿の彼女たちは普段よりも〝女性〟という感じがして目のやり場に困る。二言三言ほど言葉を交わすと彼女たちは俺を無視して楽しそうに話しだした。気を使われるのは忍びないからその方がありがたい。そうしているうちに次々と到着した人から席に着き、忘年会が始まった。
「橋平、飲んでるか?」
上司の田口さんに大声で呼びかけられて「飲んでます、飲んでます」とグラスを持ち上げた。田口さんは体育会系の上司だ。俺とはタイプが真逆だが、なんだかんだいつも気にかけてくれている。「なにそれ、なに飲んでんの?」と聞かれ「カシスオレンジ…」と答えると「女の子か!」とツッコまれてどっと笑いが起こった。仕方ないじゃん、ビールが旨いって感覚とか全然分かんないしジュースっぽくないと美味しく飲めないんだよ。端っこで一人で飲んでいる俺を気遣ってのことだろうがこういう時の立ち回りが上手くないから正直困る。愛想笑いをして恥ずかしさで赤くなったその顔を隠す為にグラスに口をつけてゴクゴクと酒を飲み、その勢いで枝豆の皿に手を伸ばすと細い指に手が当たった。
「あ、ごめんなさい」
目線を上げると俺の二つ上の先輩である倉重さんが頬を少し赤く染めて笑っていた。ピタッとしたサイズ感のニットは彼女の大きな胸を強調している。浜本はこういう服装好きだよな、と彼がデレデレする姿が頭に浮かんだ。この間廊下ですれ違った時「倉重さんって可愛いよな」と彼が言っていたのを思い出す。
「橋平くん顔赤いよ」
「え、いや、倉重さんも赤いですよ」
「うそー、恥ずかしい」
そう言って両手で頬を押さえる倉重さんは確かに可愛らしい。でもたぶん浜本じゃ手に負えないよ、と心の中で呟いた。グラスを空けると倉重さんは俺に「なに飲む?カシオレ?」と意地悪く笑った。この場合、カシスオレンジにするのが正解なのだろうか。迷ったがまたからかわれるのは嫌だし少しだけ見栄を張って「梅酒のソーダ割り」と言った。梅酒は甘い酒しか飲めない俺に「梅酒ならお前でも飲みやすいと思う」と浜本が頼んでくれたのをきっかけに飲むようになった。彼女は少し笑って「いいね、私も」と言った。
彼女がモテる理由がわかるよ、と思っていた頃「すんません、遅くなりましたー!」と浜本が部屋に入ってきた。そして俺のことを特に気にする素振りもなく入り口近くに座り、既に出来上がった上司達と楽しそうに喋りだした。あいつ…俺を放っておいて早速太鼓持ちしやがって…!と浜本の様子を暫く見ていたが、喋り相手もいるし別にいいか、と視線を戻すと倉重さんの横には彼女と同期の九条さんが座り、仲良さそうに話していた。九条さんはいかにも女性受けしそうなルックスをしている。直属の先輩ではないし、俺自身はあまり喋ったことはないのだが確か独身で彼女もいないと浜本から聞いたことがある(浜本は誰とでも仲良くなれる才能がある)。今はどうだか知らないがきっと彼のことを良いと思っている人は多いだろう。そんな人と彼女との会話を邪魔することは出来ない。
横を見ても皆別の人と盛り上がっていて入る隙がないのでとりあえず梅酒に口をつけ、やることがないから目の前の皿を片付けることに集中した。視線を前に向けると倉重さんは手を九条さんの膝に置いて喋っている。やっぱり彼女も九条さんを狙っているのだろうか。さっきまで少し楽しい気持ちだったのに気付けば一人だ。宇宙にひとりぼっちみたいな気持になって自分のところだけ床が沈んでいくような感覚がした。いっつもコレだ。誰かと一緒に飲んでいてもいつの間にか宇宙にひとりぼっちみたいな気持ちになって終わる。だから飲むのはあまり好きじゃない。そう思いながらもやることが無いから飲むしかない。
梅酒を片手に前を見ると更にふたりの距離は近くなり、まるでここにはふたりしかいないというような空気感を纏っていた。その様子をただぼーっと見ていると九条さんと目が合い、一瞬俺に笑ったような気がした。目を逸らして梅酒を飲むがなにせ目の前にいるのでまたふたりの方に目が行ってしまう。すると九条さんが倉重さんに「この中だったら誰がタイプなの?」と言った。こういう時、自分の興味ある無し関わらず心臓がバクバクと反応するものだ。倉重さんは「もう、かなり酔ってるね?」と言い、九条さんの前髪を撫でている。見れば見るほどイイ感じのふたりにしか見えない。倉重さんは「冬馬くんが先に教えてくれたら言ってもいいよ」と言った。これ以上見ていちゃマズいかと思って目線を下に向けた時「橋平かな」と聞こえた。あの流れで俺の名前を出すってどういうことだ。橋平って他にもいたっけ?と焦った。倉重さんが「ええ~?」と言って笑ったのを聞いて冗談で言ったんだと思い至ったが今更気の利いたツッコミなどできるわけもなく何も聞こえていなかったというフリをして俺はメニューを確認して親子丼とカシスオレンジを注文した。
店員さんが「親子丼とカシスオレンジです」と持ってくると「カシスは橋平だろ!」と笑いが起こった。「どっちも俺です!」というと余計に笑いが起こる。知るか、そんなもん。こっちは今ブラックホールに飲み込まれそうになってんだから。店員さんから親子丼とカシスオレンジを受け取ると、テーブルの端の方から「司!こっち来いよ!」と浜本が手招きしていた。手でバッテンを作って首を振り、親子丼を口に入れる。向こうの方から「橋平は今食べるのに夢中だって!」と笑う声がする。
「橋平、旨い?」
声をかけられて顔を上げるとさっきまで倉重さんと仲良く話していた九条さんが頬杖をつき、こちらを見て笑っている。「旨いです」と言うと九条さんは「ふ~ん」と言ってそれから黙って俺が親子丼をたいあげるのをニヤニヤと見ていた。「見られていると食いづらいです」と言っても彼はニヤニヤ顔でこちらを見ているのでなるべく目を合わせないようにしながら黙々と親子丼を食べた。
食べ終えた頃、丁度「そろそろお開きにしましょう」と声がかかった。やっと終わった。俺はやりきった。いつもは飲まない酒を飲んだので少し足元がふらつくがやっと帰ることができる。仕事終わりに更にもう一仕事終えたような気分だ。浜本に「二次会のボーリング行く?」と誘われたがもちろん断った。また孤独になるのが目に見えている。
まだ酒が身体に残っているが外に出ると身体が震える。皆がまだワイワイと店の前で話している中、俺は静かにそこを去った。冬の冷たい風が寂しさを俺の身体に残して通り過ぎていく。俺はマフラーに顎まで埋めて駅までの道をふらふらと歩いた。
会社の忘年会が行われる居酒屋に着き、長いテーブルの置かれた座敷の部屋に通されると一番乗りだった。なんだ、凄く乗り気みたいじゃないか。今日は銭湯にでも行ってリフレッシュしてから家へ帰るつもりだった。けれど同期の浜本浩二に「お前、どうせ暇だろ。参加しろ」と言われて強制的に参加させられた。その浜本は「俺居残りになったから先に行っといてくれ」と言ってまだ会社に残っている。元々飲み会の雰囲気は苦手だし社内で仲が良いと言えるヤツは彼ぐらいだから不安でしかない。
長いテーブル席の端に腰を降ろすと浜本のトーク画面に「さみしいから早く来い」と打ち込んでカッコ悪いからやっぱり消した。襖で仕切られた隣の部屋からは笑い声が聞こえる。意味もなくスマートフォンの画面を眺めていると今度は部屋の外からキャッキャという声が聞こえて緊張から少し背筋を伸ばした。
事務員の女性達が顔を出し、「橋平くんしかいなーい」と声をあげる。いつも会社指定の制服姿しか見ないが私服姿の彼女たちは普段よりも〝女性〟という感じがして目のやり場に困る。二言三言ほど言葉を交わすと彼女たちは俺を無視して楽しそうに話しだした。気を使われるのは忍びないからその方がありがたい。そうしているうちに次々と到着した人から席に着き、忘年会が始まった。
「橋平、飲んでるか?」
上司の田口さんに大声で呼びかけられて「飲んでます、飲んでます」とグラスを持ち上げた。田口さんは体育会系の上司だ。俺とはタイプが真逆だが、なんだかんだいつも気にかけてくれている。「なにそれ、なに飲んでんの?」と聞かれ「カシスオレンジ…」と答えると「女の子か!」とツッコまれてどっと笑いが起こった。仕方ないじゃん、ビールが旨いって感覚とか全然分かんないしジュースっぽくないと美味しく飲めないんだよ。端っこで一人で飲んでいる俺を気遣ってのことだろうがこういう時の立ち回りが上手くないから正直困る。愛想笑いをして恥ずかしさで赤くなったその顔を隠す為にグラスに口をつけてゴクゴクと酒を飲み、その勢いで枝豆の皿に手を伸ばすと細い指に手が当たった。
「あ、ごめんなさい」
目線を上げると俺の二つ上の先輩である倉重さんが頬を少し赤く染めて笑っていた。ピタッとしたサイズ感のニットは彼女の大きな胸を強調している。浜本はこういう服装好きだよな、と彼がデレデレする姿が頭に浮かんだ。この間廊下ですれ違った時「倉重さんって可愛いよな」と彼が言っていたのを思い出す。
「橋平くん顔赤いよ」
「え、いや、倉重さんも赤いですよ」
「うそー、恥ずかしい」
そう言って両手で頬を押さえる倉重さんは確かに可愛らしい。でもたぶん浜本じゃ手に負えないよ、と心の中で呟いた。グラスを空けると倉重さんは俺に「なに飲む?カシオレ?」と意地悪く笑った。この場合、カシスオレンジにするのが正解なのだろうか。迷ったがまたからかわれるのは嫌だし少しだけ見栄を張って「梅酒のソーダ割り」と言った。梅酒は甘い酒しか飲めない俺に「梅酒ならお前でも飲みやすいと思う」と浜本が頼んでくれたのをきっかけに飲むようになった。彼女は少し笑って「いいね、私も」と言った。
彼女がモテる理由がわかるよ、と思っていた頃「すんません、遅くなりましたー!」と浜本が部屋に入ってきた。そして俺のことを特に気にする素振りもなく入り口近くに座り、既に出来上がった上司達と楽しそうに喋りだした。あいつ…俺を放っておいて早速太鼓持ちしやがって…!と浜本の様子を暫く見ていたが、喋り相手もいるし別にいいか、と視線を戻すと倉重さんの横には彼女と同期の九条さんが座り、仲良さそうに話していた。九条さんはいかにも女性受けしそうなルックスをしている。直属の先輩ではないし、俺自身はあまり喋ったことはないのだが確か独身で彼女もいないと浜本から聞いたことがある(浜本は誰とでも仲良くなれる才能がある)。今はどうだか知らないがきっと彼のことを良いと思っている人は多いだろう。そんな人と彼女との会話を邪魔することは出来ない。
横を見ても皆別の人と盛り上がっていて入る隙がないのでとりあえず梅酒に口をつけ、やることがないから目の前の皿を片付けることに集中した。視線を前に向けると倉重さんは手を九条さんの膝に置いて喋っている。やっぱり彼女も九条さんを狙っているのだろうか。さっきまで少し楽しい気持ちだったのに気付けば一人だ。宇宙にひとりぼっちみたいな気持になって自分のところだけ床が沈んでいくような感覚がした。いっつもコレだ。誰かと一緒に飲んでいてもいつの間にか宇宙にひとりぼっちみたいな気持ちになって終わる。だから飲むのはあまり好きじゃない。そう思いながらもやることが無いから飲むしかない。
梅酒を片手に前を見ると更にふたりの距離は近くなり、まるでここにはふたりしかいないというような空気感を纏っていた。その様子をただぼーっと見ていると九条さんと目が合い、一瞬俺に笑ったような気がした。目を逸らして梅酒を飲むがなにせ目の前にいるのでまたふたりの方に目が行ってしまう。すると九条さんが倉重さんに「この中だったら誰がタイプなの?」と言った。こういう時、自分の興味ある無し関わらず心臓がバクバクと反応するものだ。倉重さんは「もう、かなり酔ってるね?」と言い、九条さんの前髪を撫でている。見れば見るほどイイ感じのふたりにしか見えない。倉重さんは「冬馬くんが先に教えてくれたら言ってもいいよ」と言った。これ以上見ていちゃマズいかと思って目線を下に向けた時「橋平かな」と聞こえた。あの流れで俺の名前を出すってどういうことだ。橋平って他にもいたっけ?と焦った。倉重さんが「ええ~?」と言って笑ったのを聞いて冗談で言ったんだと思い至ったが今更気の利いたツッコミなどできるわけもなく何も聞こえていなかったというフリをして俺はメニューを確認して親子丼とカシスオレンジを注文した。
店員さんが「親子丼とカシスオレンジです」と持ってくると「カシスは橋平だろ!」と笑いが起こった。「どっちも俺です!」というと余計に笑いが起こる。知るか、そんなもん。こっちは今ブラックホールに飲み込まれそうになってんだから。店員さんから親子丼とカシスオレンジを受け取ると、テーブルの端の方から「司!こっち来いよ!」と浜本が手招きしていた。手でバッテンを作って首を振り、親子丼を口に入れる。向こうの方から「橋平は今食べるのに夢中だって!」と笑う声がする。
「橋平、旨い?」
声をかけられて顔を上げるとさっきまで倉重さんと仲良く話していた九条さんが頬杖をつき、こちらを見て笑っている。「旨いです」と言うと九条さんは「ふ~ん」と言ってそれから黙って俺が親子丼をたいあげるのをニヤニヤと見ていた。「見られていると食いづらいです」と言っても彼はニヤニヤ顔でこちらを見ているのでなるべく目を合わせないようにしながら黙々と親子丼を食べた。
食べ終えた頃、丁度「そろそろお開きにしましょう」と声がかかった。やっと終わった。俺はやりきった。いつもは飲まない酒を飲んだので少し足元がふらつくがやっと帰ることができる。仕事終わりに更にもう一仕事終えたような気分だ。浜本に「二次会のボーリング行く?」と誘われたがもちろん断った。また孤独になるのが目に見えている。
まだ酒が身体に残っているが外に出ると身体が震える。皆がまだワイワイと店の前で話している中、俺は静かにそこを去った。冬の冷たい風が寂しさを俺の身体に残して通り過ぎていく。俺はマフラーに顎まで埋めて駅までの道をふらふらと歩いた。
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