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ダメ!それは私の!
第43話 コランと嫉妬
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カクタスさんの感じた難しいと言う感情。
きっと一昔前の私なら共感できなかっただろう。
「私も成長してるのかな」
誰に言うでもなく小さく呟く。
これは彼のおかげで成長できた私だ。そう思うと、少し口角が上がるのを感じた。
これからも彼と成長していきたい。
彼の垣間見せた、幼い部分を支えて行きたい。
その為にはもっと強くならなくちゃ。
そう思うと、力が漲ってきた。
そうだ、私はただ彼と一緒にいたいわけじゃない。力になって、お互いを支え合えるような関係になりたいんだ。
そうなる為にはもっと!
決意と共に目を見開いた瞬間、自身の放った光に目が眩んだ。
カクタスさんは気に留めた様子もないので、私だけに見える光なのだろう。
この光は以前にも見た事がある。
母さんが私を抱きしめながら叱った時や、リリーちゃんが彼を助けた時だ。
そして彼がリリーちゃんに渡したペンダント。
あのペンダントに特殊な効果を付ける時、使っていたのも似たように光だった。
私がそんな事を考えている内に、光はみるみる収まっていく。
待って!ダメ!その力が必要なの!
私が強く思うと光はまた輝きを取り戻した。
しかし気を抜けばすぐに消えてしまう。
それを何度か繰り返している内に、私は疲れて光を出せなくなってしまった。
ただ、光を何度も出して分かった事がある。
これは想いの強さなのだ。強く想えば想うほど光が強くなる。
何度も行っていると集中力が切れて使えなくなってしまうが、出し方さえわかればこっちのものだ。
きっとあの薙刀はこの光を無理やり引き出して力に替えていたのだろう。
だからあれほどの力が出た。
そしてこの力を無理にすべて出し切ろうとすれば、あの時の様に意識を失ってしまう。
…いや、もっと酷い事になるかもしれない。
あの時は私の体が今生きる事以外のすべてを否定したような気がした。
つまり、力不足になっていたわけだ。
加えて、母さんが「適性があって良かった」と言っていた事と合わせて察するに、すべて力を使い干せば、最悪、死んでしまう。
疲れた段階で集中が切れ、光が出せなくなるので問題はないと思う。
しかし、あの薙刀の様な例外もあるのだ。覚えておいて損はないだろう。
当面の目標は光を安定して出す事。
そして、その次は彼の様に光を操れるようになって…。
そこまで行けば彼に教えを乞うのも良いかもしれない。
それこそ親しくなる良い口実にもなりそうだ。
そうなれば彼と支え合う関係になる事も…。
私はそんな未来を想像して、頬が緩むのを感じる。
と、気づけばもう森の入り口だった。
森に入ればカクタスさんが見守る中、薪拾いが開始される。
リリーちゃんも他の子ども達から少し離れた所で、薪を拾い始めた。
少しずつカクタスさんから離れていくリリーちゃん。
しかし不安なのか、何度も顔を上げ、カクタスさんの姿を確認している。
その様子は小動物のようでとても可愛らしかったが、意志の光は誰よりも強く輝いていた。
何故それほどまでに輝き続けられるのだろうか。
そんな私の考えを嘲笑うように、彼女の輝きに共鳴したペンダントが光っていた。
…いいなぁ。
私は唯々そう思った。
きっと一昔前の私なら共感できなかっただろう。
「私も成長してるのかな」
誰に言うでもなく小さく呟く。
これは彼のおかげで成長できた私だ。そう思うと、少し口角が上がるのを感じた。
これからも彼と成長していきたい。
彼の垣間見せた、幼い部分を支えて行きたい。
その為にはもっと強くならなくちゃ。
そう思うと、力が漲ってきた。
そうだ、私はただ彼と一緒にいたいわけじゃない。力になって、お互いを支え合えるような関係になりたいんだ。
そうなる為にはもっと!
決意と共に目を見開いた瞬間、自身の放った光に目が眩んだ。
カクタスさんは気に留めた様子もないので、私だけに見える光なのだろう。
この光は以前にも見た事がある。
母さんが私を抱きしめながら叱った時や、リリーちゃんが彼を助けた時だ。
そして彼がリリーちゃんに渡したペンダント。
あのペンダントに特殊な効果を付ける時、使っていたのも似たように光だった。
私がそんな事を考えている内に、光はみるみる収まっていく。
待って!ダメ!その力が必要なの!
私が強く思うと光はまた輝きを取り戻した。
しかし気を抜けばすぐに消えてしまう。
それを何度か繰り返している内に、私は疲れて光を出せなくなってしまった。
ただ、光を何度も出して分かった事がある。
これは想いの強さなのだ。強く想えば想うほど光が強くなる。
何度も行っていると集中力が切れて使えなくなってしまうが、出し方さえわかればこっちのものだ。
きっとあの薙刀はこの光を無理やり引き出して力に替えていたのだろう。
だからあれほどの力が出た。
そしてこの力を無理にすべて出し切ろうとすれば、あの時の様に意識を失ってしまう。
…いや、もっと酷い事になるかもしれない。
あの時は私の体が今生きる事以外のすべてを否定したような気がした。
つまり、力不足になっていたわけだ。
加えて、母さんが「適性があって良かった」と言っていた事と合わせて察するに、すべて力を使い干せば、最悪、死んでしまう。
疲れた段階で集中が切れ、光が出せなくなるので問題はないと思う。
しかし、あの薙刀の様な例外もあるのだ。覚えておいて損はないだろう。
当面の目標は光を安定して出す事。
そして、その次は彼の様に光を操れるようになって…。
そこまで行けば彼に教えを乞うのも良いかもしれない。
それこそ親しくなる良い口実にもなりそうだ。
そうなれば彼と支え合う関係になる事も…。
私はそんな未来を想像して、頬が緩むのを感じる。
と、気づけばもう森の入り口だった。
森に入ればカクタスさんが見守る中、薪拾いが開始される。
リリーちゃんも他の子ども達から少し離れた所で、薪を拾い始めた。
少しずつカクタスさんから離れていくリリーちゃん。
しかし不安なのか、何度も顔を上げ、カクタスさんの姿を確認している。
その様子は小動物のようでとても可愛らしかったが、意志の光は誰よりも強く輝いていた。
何故それほどまでに輝き続けられるのだろうか。
そんな私の考えを嘲笑うように、彼女の輝きに共鳴したペンダントが光っていた。
…いいなぁ。
私は唯々そう思った。
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