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《R-18》42-2 レックスと《R-18》
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昨日のあれは流石にレックスに失礼だった。彼は少なくとも私への好意を表していて、しかも私は彼に答えを出しておらず、なのに病気を盾に彼を誘うなんて……。
発作が出ても、死ぬわけじゃ無い。アルバートさんは本当に命に危機があるのに我慢してる。こんなの、情けなくて、ダメだ。
発作が出そうになったら部屋に篭ろう。発作が出た後、助けがあると我慢ができないかも知れない。朝のうちにレックスにそう伝えようとしたけど、朝食時も、昼食時も夕食にもレックスは現れなかった。
傷つけてしまった、かな。酷いことをした。流石に、距離を置かれるかも知れない。仕方ないのに、人恋しくて寂しいと思った。
湯浴みも済んで寝る直前、私はレックスに手紙を書こうか悩んでいた。このまま発作が出続けるなら疎遠な方が良い?なんだか以前より判断力が鈍っている気がする。
ベッドに腰掛けたまま、ぼんやりしていると、部屋の飾り棚からコツコツという音がした。
「わりぃ、遅くなった」
「レックス?」
「早く会いたすぎて、抜け道使った。夜分に悪かった。今日は外せねぇ仕事が入っちまって……誰かに連絡させれば良かったんだが……、話し相手がいなくて寂しかったろ」
嫌われてなかった?と安堵して、両手を前に出すレックスに誘われてそのまま抱きついてしまった。
「ありがとう」
「あー、悪ぃ、ちょっと嘘ついた。途中で連絡に回せそうな奴は居たんだが、そいつが男だったもんで辞めた。……サヤを盗られたら困る」
「まさか」
「いや、マジで。自覚しろ。サヤの可愛さは尋常じゃねぇ」
可笑しくてホッとする。発作も出なさそう……。途端にあの香りがした。
「いけない!レックス離れて、私言わなきゃダメなことが!」
レックスは私を離さず、抱え込むように抱きしめた。
「聞いてる。エウディからな。耐性つける時の発作なんだろ?なんで出てるのか、今原因探させてる」
「っごめん!」
「なんで謝んだよ?今まで出てなかったんなら、こっちの環境のせいだろ?俺のせいだ」
「ち、ちが……」
血が沸騰し始めて、目が霞む。苦しさで息が絶え絶えになる私にレックスは口付けた。
「俺を利用しろ。ぜってぇ襲わねぇから」
「そんなの、悪い……」
「好きな女が苦しむ姿見せられる方が辛えってぇの」
レックスは私をベッドに横たえた。そして、私の口を塞ぐ。
「つっても、俺は経験ねぇからな?無骨ですまねぇ」
口の中を彼の厚い舌が荒々しく舐め上げる。全ての経験が塗り替えられるように、刺激されて、息もできない。こんなの、知らない。
唾液腺をコリコリと強めにしごかれると、唾液が一気に溢れた。それをレックスはじゅるじゅると音を立てて吸い上げて、私の口は彼に犯し尽くされた。
アルバートさん……アルバート、さん。
「痛くねぇか?」
「……ん」
意思に反して、下半身はガクガクと震えてイク直前だと分かった。早く早く終わらせて。あの人を思ったまま、こんな事をされるのは、心が壊れてしまう。
必死に願うけれど、香りが強くて歯の根が合わずレックスには伝えられない。
「サヤ、すげぇエロい顔だ」
顔が発作とは違う感覚で熱くなる。私の顔がレックスを誘ってる?
「くっそ、可愛い」
耳たぶを舐められて、耳の中に舌が入る。激しい水音に重だるさは溜まる一方で、イケなくて辛い。
触れれば、イケる、はず。私は自分の手を下に伸ばして、その手はレックスに掴まれた。
「ここ、触れて欲しいか?」
声は出なくて、頷くしかできない。勝手に流れた涙をレックスは舐めて、私の脚を広げた。
遠慮がちに私の涙を舌ですくったアルバートさんを想う。すると、下腹がビクンと震えた。
「サヤ、すげえ粘ってる」
煌々と灯りの灯った下で、私の秘部は露わになっている。
脱がされた下着からは糸が引いて、なお私からは潤滑液が出続けてる。
「ひっく」
「泣くなよ。もう終わらせっから」
ゆっくりと花弁を押し広げられて、芯が口に含まれる。ヤバイと思って奥歯を噛み締めたが、遅かった。
「あああんんっ」
臀部がつりそうな程強くいって、私は放尿した。そのまま、急激に眠気が来てようやく私の意識は解放された。
――――――――――――――――――――――――――
翌朝、私が起きると全て綺麗になっていた。寝間着もシーツも全て寝る前と違う物になっていたし、身体も掃き清められたのか、汗臭さすらない。
でも、下腹部と臀部の筋肉痛のせいで、あれが夢ではなかったと分かってしまう。こんなの、ダメだ。
本当の本当はエウディさんに相談するのが良いんだ。エウディさんはお仕事だった訳だし、目線を外したんだから、本人も思った以上に私と仲良くなってしまったとか、悪い事したという感覚はありそうだったし。
だけど、昨日の夜の事を伝えるの?
思えばこの時決断してれば良かった。
やはりレックスは今日も夜更けにやって来た。発作が出かけながら、私はレックスにエウディさんに相談した方がいいかと問うた。
「俺の方から連絡はとってるが、サヤ自身が直接話した方が……いい、か?昨日も凄え嘶いてたしな」
いな、なく……?昨日の姿を思い出して、言えない、と思った。エウディさんは私のイク所を何度も見てる筈だ。それなら、私がそんなによがった事、伝えられない。
「サヤ、下着、染みてきてるわ。欲しいか?」
「あ……」
とろりとした感覚がして絶望した。
「……蜜が粘ってんのは、妊娠しようとしてんだってさ」
「え?」
「俺の精子がなるべく流れていかないように、粘液で絡めようとしてるって、うちの医者が。サヤのが昨日濃すぎじゃねぇかって心配になって相談した」
「そんな……やめて……」
「もう言わねぇよ。サヤ、脚開け」
脚を開けさせられて、これは調教だと思った。レックスは無意識に私を支配し始めてると感じた。……それなら、その方がいいのかも知れない。全ての責任を投げ出したい……。
「舌も出せ。口閉めるなよ」
「ひ、ひぬみたい」
「そうだ、サヤがヨダレ出すのを見てぇ。昨日の放尿も最高にセクシーだった」
なんて事を、と思ったのに突き抜けた羞恥心で私の下半身は蜜を吐く。
その蜜を手のひらで受けて、擦り付けるようにに私の秘部を彼は揉んだ。
「指入れてやりてえけど、俺は傷つけたくねぇ。サヤの道は狭いし膜が多い。俺の指でも血が出ちまう」
ああ、自分で破けってことか、か。そしたら、指が入れてもらえる……。
下まで手を伸ばして、視界に服の下にしまったお守りが『見えた』。私はぐっと堪える。
「レックス、それは嫌なの。私の発作に付き合わせて、ごめん。こんなの、ダメだね」
がんっと、香りが強くなって血がたぎった。頭痛が、する。死にそう。でも、ダメ。
数秒して、レックスは私に口付けた。
「無理、すんな。嫌なら俺がやれるとこまでやってやっから」
左手の指を私の口に入れて、人差し指の関節と親指が舌の先を慰める。レックスの右手は私の秘部をくるくると揉んで、私はだらしなく口を開けながらイッた。大量のヨダレが胸に流れ落ちる中、私は眠りに落ちた。
――――――――――――――――――――――――――
レックスはサヤを離すと自身を取り出した。昨日、侍女達にサヤを清めさせた時、この状態の彼女が起きないことを確認していた。
愛しい彼女にまたがり、胸から腹部にかけて擦り付けるとカウパー液で彼女が汚れた。
「堪んねぇ」
何度か擦った後、彼女の涎でベタベタの双丘に挟んで腰を振る。痣にならないよう気をつけて支えると、柔らかくて自身の雄がきゅっと反応して……、愛らしい処女の腹にぶちまけた。ビュービューと出た白濁は彼女の腹のくぼみに溜まり、そして跳ね返った飛沫が乳房や顔、そして唇も汚す。彼女に自分の印をつけたいが、それは今は叶わない。代わりに唇だけ指で拭うと、彼女の口を開けさせて発情で溢れ出た自分の唾液を彼女に飲み込ませた。
「……済んだ。彼女を清めとけ。小傷一つつけんじゃねーぞ」
レックスは廊下に待たせておいた侍女達に命じた。
――――――――――――――――――――――――――
目がさめると、何が夢か本当に分からなくなる。
昼間もぼんやりしてしまい、文献にも集中できなくなって庭を眺めていた。ほんと、何してるんだろう。私は。
気持ちがぐちゃぐちゃで、また泣きそうになった時、目の前に猫が現れた。真っ白で綺麗な毛並み、オッドアイに可愛い顔、ピンと伸びた尻尾まで美しい。
見惚れていると、その猫は私の膝に飛び乗ってきて頭を擦り付けてきた。
「可愛い、あなた、ノラな訳無いよね」
「にゃん」
声まで可愛い。背中を撫でると膝の上で寝てしまった。しばらく撫でていると心が落ち着いてくる。
その猫は毎日来るようになった。
朝、庭に行くと現れて夕方消えていく猫さん。餌は与えても食べない不思議な子だ。
侍女達に確認してもらって飼い主がいないと判明し、許可をもらって部屋にも入れてみた。しかし、首輪は頑なに対抗する。
「不思議な猫さんですね」とか、話しかけると不思議と人恋しさが和らいだ。
常にくっついてくるかと言えばそうでもなく、いきなり寝室から出てくる事もある。ただし、夜になるとどこかに消えてしまい、レックスには会わせられなかった。
「それで、最近調子が良いんだな」
「そうだね、うん。今日も少しハグして貰えば、発作でないみたいだ。……良かった」
「……その猫さんに名誉職与えてぇなぁ。祀るか」
少し真剣な目をしたレックス。やはりレックスは大げさだった。
発作が出ても、死ぬわけじゃ無い。アルバートさんは本当に命に危機があるのに我慢してる。こんなの、情けなくて、ダメだ。
発作が出そうになったら部屋に篭ろう。発作が出た後、助けがあると我慢ができないかも知れない。朝のうちにレックスにそう伝えようとしたけど、朝食時も、昼食時も夕食にもレックスは現れなかった。
傷つけてしまった、かな。酷いことをした。流石に、距離を置かれるかも知れない。仕方ないのに、人恋しくて寂しいと思った。
湯浴みも済んで寝る直前、私はレックスに手紙を書こうか悩んでいた。このまま発作が出続けるなら疎遠な方が良い?なんだか以前より判断力が鈍っている気がする。
ベッドに腰掛けたまま、ぼんやりしていると、部屋の飾り棚からコツコツという音がした。
「わりぃ、遅くなった」
「レックス?」
「早く会いたすぎて、抜け道使った。夜分に悪かった。今日は外せねぇ仕事が入っちまって……誰かに連絡させれば良かったんだが……、話し相手がいなくて寂しかったろ」
嫌われてなかった?と安堵して、両手を前に出すレックスに誘われてそのまま抱きついてしまった。
「ありがとう」
「あー、悪ぃ、ちょっと嘘ついた。途中で連絡に回せそうな奴は居たんだが、そいつが男だったもんで辞めた。……サヤを盗られたら困る」
「まさか」
「いや、マジで。自覚しろ。サヤの可愛さは尋常じゃねぇ」
可笑しくてホッとする。発作も出なさそう……。途端にあの香りがした。
「いけない!レックス離れて、私言わなきゃダメなことが!」
レックスは私を離さず、抱え込むように抱きしめた。
「聞いてる。エウディからな。耐性つける時の発作なんだろ?なんで出てるのか、今原因探させてる」
「っごめん!」
「なんで謝んだよ?今まで出てなかったんなら、こっちの環境のせいだろ?俺のせいだ」
「ち、ちが……」
血が沸騰し始めて、目が霞む。苦しさで息が絶え絶えになる私にレックスは口付けた。
「俺を利用しろ。ぜってぇ襲わねぇから」
「そんなの、悪い……」
「好きな女が苦しむ姿見せられる方が辛えってぇの」
レックスは私をベッドに横たえた。そして、私の口を塞ぐ。
「つっても、俺は経験ねぇからな?無骨ですまねぇ」
口の中を彼の厚い舌が荒々しく舐め上げる。全ての経験が塗り替えられるように、刺激されて、息もできない。こんなの、知らない。
唾液腺をコリコリと強めにしごかれると、唾液が一気に溢れた。それをレックスはじゅるじゅると音を立てて吸い上げて、私の口は彼に犯し尽くされた。
アルバートさん……アルバート、さん。
「痛くねぇか?」
「……ん」
意思に反して、下半身はガクガクと震えてイク直前だと分かった。早く早く終わらせて。あの人を思ったまま、こんな事をされるのは、心が壊れてしまう。
必死に願うけれど、香りが強くて歯の根が合わずレックスには伝えられない。
「サヤ、すげぇエロい顔だ」
顔が発作とは違う感覚で熱くなる。私の顔がレックスを誘ってる?
「くっそ、可愛い」
耳たぶを舐められて、耳の中に舌が入る。激しい水音に重だるさは溜まる一方で、イケなくて辛い。
触れれば、イケる、はず。私は自分の手を下に伸ばして、その手はレックスに掴まれた。
「ここ、触れて欲しいか?」
声は出なくて、頷くしかできない。勝手に流れた涙をレックスは舐めて、私の脚を広げた。
遠慮がちに私の涙を舌ですくったアルバートさんを想う。すると、下腹がビクンと震えた。
「サヤ、すげえ粘ってる」
煌々と灯りの灯った下で、私の秘部は露わになっている。
脱がされた下着からは糸が引いて、なお私からは潤滑液が出続けてる。
「ひっく」
「泣くなよ。もう終わらせっから」
ゆっくりと花弁を押し広げられて、芯が口に含まれる。ヤバイと思って奥歯を噛み締めたが、遅かった。
「あああんんっ」
臀部がつりそうな程強くいって、私は放尿した。そのまま、急激に眠気が来てようやく私の意識は解放された。
――――――――――――――――――――――――――
翌朝、私が起きると全て綺麗になっていた。寝間着もシーツも全て寝る前と違う物になっていたし、身体も掃き清められたのか、汗臭さすらない。
でも、下腹部と臀部の筋肉痛のせいで、あれが夢ではなかったと分かってしまう。こんなの、ダメだ。
本当の本当はエウディさんに相談するのが良いんだ。エウディさんはお仕事だった訳だし、目線を外したんだから、本人も思った以上に私と仲良くなってしまったとか、悪い事したという感覚はありそうだったし。
だけど、昨日の夜の事を伝えるの?
思えばこの時決断してれば良かった。
やはりレックスは今日も夜更けにやって来た。発作が出かけながら、私はレックスにエウディさんに相談した方がいいかと問うた。
「俺の方から連絡はとってるが、サヤ自身が直接話した方が……いい、か?昨日も凄え嘶いてたしな」
いな、なく……?昨日の姿を思い出して、言えない、と思った。エウディさんは私のイク所を何度も見てる筈だ。それなら、私がそんなによがった事、伝えられない。
「サヤ、下着、染みてきてるわ。欲しいか?」
「あ……」
とろりとした感覚がして絶望した。
「……蜜が粘ってんのは、妊娠しようとしてんだってさ」
「え?」
「俺の精子がなるべく流れていかないように、粘液で絡めようとしてるって、うちの医者が。サヤのが昨日濃すぎじゃねぇかって心配になって相談した」
「そんな……やめて……」
「もう言わねぇよ。サヤ、脚開け」
脚を開けさせられて、これは調教だと思った。レックスは無意識に私を支配し始めてると感じた。……それなら、その方がいいのかも知れない。全ての責任を投げ出したい……。
「舌も出せ。口閉めるなよ」
「ひ、ひぬみたい」
「そうだ、サヤがヨダレ出すのを見てぇ。昨日の放尿も最高にセクシーだった」
なんて事を、と思ったのに突き抜けた羞恥心で私の下半身は蜜を吐く。
その蜜を手のひらで受けて、擦り付けるようにに私の秘部を彼は揉んだ。
「指入れてやりてえけど、俺は傷つけたくねぇ。サヤの道は狭いし膜が多い。俺の指でも血が出ちまう」
ああ、自分で破けってことか、か。そしたら、指が入れてもらえる……。
下まで手を伸ばして、視界に服の下にしまったお守りが『見えた』。私はぐっと堪える。
「レックス、それは嫌なの。私の発作に付き合わせて、ごめん。こんなの、ダメだね」
がんっと、香りが強くなって血がたぎった。頭痛が、する。死にそう。でも、ダメ。
数秒して、レックスは私に口付けた。
「無理、すんな。嫌なら俺がやれるとこまでやってやっから」
左手の指を私の口に入れて、人差し指の関節と親指が舌の先を慰める。レックスの右手は私の秘部をくるくると揉んで、私はだらしなく口を開けながらイッた。大量のヨダレが胸に流れ落ちる中、私は眠りに落ちた。
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レックスはサヤを離すと自身を取り出した。昨日、侍女達にサヤを清めさせた時、この状態の彼女が起きないことを確認していた。
愛しい彼女にまたがり、胸から腹部にかけて擦り付けるとカウパー液で彼女が汚れた。
「堪んねぇ」
何度か擦った後、彼女の涎でベタベタの双丘に挟んで腰を振る。痣にならないよう気をつけて支えると、柔らかくて自身の雄がきゅっと反応して……、愛らしい処女の腹にぶちまけた。ビュービューと出た白濁は彼女の腹のくぼみに溜まり、そして跳ね返った飛沫が乳房や顔、そして唇も汚す。彼女に自分の印をつけたいが、それは今は叶わない。代わりに唇だけ指で拭うと、彼女の口を開けさせて発情で溢れ出た自分の唾液を彼女に飲み込ませた。
「……済んだ。彼女を清めとけ。小傷一つつけんじゃねーぞ」
レックスは廊下に待たせておいた侍女達に命じた。
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目がさめると、何が夢か本当に分からなくなる。
昼間もぼんやりしてしまい、文献にも集中できなくなって庭を眺めていた。ほんと、何してるんだろう。私は。
気持ちがぐちゃぐちゃで、また泣きそうになった時、目の前に猫が現れた。真っ白で綺麗な毛並み、オッドアイに可愛い顔、ピンと伸びた尻尾まで美しい。
見惚れていると、その猫は私の膝に飛び乗ってきて頭を擦り付けてきた。
「可愛い、あなた、ノラな訳無いよね」
「にゃん」
声まで可愛い。背中を撫でると膝の上で寝てしまった。しばらく撫でていると心が落ち着いてくる。
その猫は毎日来るようになった。
朝、庭に行くと現れて夕方消えていく猫さん。餌は与えても食べない不思議な子だ。
侍女達に確認してもらって飼い主がいないと判明し、許可をもらって部屋にも入れてみた。しかし、首輪は頑なに対抗する。
「不思議な猫さんですね」とか、話しかけると不思議と人恋しさが和らいだ。
常にくっついてくるかと言えばそうでもなく、いきなり寝室から出てくる事もある。ただし、夜になるとどこかに消えてしまい、レックスには会わせられなかった。
「それで、最近調子が良いんだな」
「そうだね、うん。今日も少しハグして貰えば、発作でないみたいだ。……良かった」
「……その猫さんに名誉職与えてぇなぁ。祀るか」
少し真剣な目をしたレックス。やはりレックスは大げさだった。
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