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17 もう一人のエウディさん
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勝手なイメージでエラスノのお宿は郊外ののどかな場所にあると思っていた。だけど、実際はそこそこの賑わいがある宿屋街だった。むしろ、治安は良くなさそう。
町の一角には酒場や食事処もある。
エラスノの建物は三階建てで一階が炊事洗濯場管理室、二階が食堂とスタッフ室、三階が客室となっているけど、周りにはもっと高層な宿屋もある。前いた街では二階建てが普通だったし、エラスノの仕事で行った街でも宿屋でそれほど高い建物は見た事が無い。
宿に着くとエラスノの最後のメンバーである女性が迎えてくれた。デイノさんは恰幅良い女性で、リードさんがかーたんと呼ぶイメージ通りの気のいいおばさま、という風だった。旦那さんもエラスノ出身だけど今は子供達と一緒に独立して配達業で飛び回っているそうだ。
「かーたん!俺、一人前になったよ!」
「一人前っちゃうのは仕事終わらせてから言えや」
「まぁ、それでも仕事の依頼は受けたのですし、不安材料もありません。つつがなく遂行できるでしょう」
デイノさんに抱きつくリードさんは子供か子犬の様で、心配していたようなわだかまりは感じなかった。昨日襲われかけたからか、その純真っぷりに多少はモヤモヤするけどね。
エラスノのみんなは今日ここで泊まり、明日朝には出発する。
「今日はあんたはお客さんねだからね。久しぶりの陸地だろう?しっかり休んで、美味しいもん食って、明日からビシビシいくからね!」
「サヤ!街見に行こう!案内するよ!」
「あー、俺は部屋で寝てるわ」
「私も少し仮眠します」
クロノさんも、アルバートさんもすごくリラックスしているのが分かる。デイノさん女性なのに、凄い信頼関係だ。
リードさんに街を案内してもらいながら、宿の得意先も確認した。お使い先や、公的な施設、それから立ち入ってはいけない場所……
あれ?
「サヤ?どうかした?」
「え、と。何か視線を感じるような?」
「んー、俺が可愛い子と一緒だからかなぁ?」
そう言ったリードさんは、お世辞とか茶化してという雰囲気ではない。エラスノのメンバーはこの地域では馴染みという事のようだ。しかし、やはり視線は感じる。ずっと誰かにつけられてるような……
「あ、サヤ、ちょっと待ってて!ここで!どこに行かないでね!」
リードさんは突然一軒の店の中に入っていった。外まで溢れている品物を見ると、製菓材料を扱うお店のようだけれど、嫌に混んでいる。
付いてはいるのは難しそうだし、と大人しく道の端に寄ろうとして、どんっと肩をぶつけた。
「あら、ごめんなさい」
ハスキーな声がして、誰かにぶつかった事に気がついた。私の視野でぶつかるまで他人に気づかないなんて事は滅多にない。船での出来事は思った以上に私の心を重くしていたようだ。
「こちらこそ、すみません」
そう言ってぶつかった相手を見ると身長の高い佳人だった。そして、エウディさんのあの香水の香りがする。
「大丈夫よ。あたしは丈夫だから。……見ない顔ね。旅行者?迷子かしら?」
「いえ、連れを待っています。この街は初めてですが、しばらく働きに来ました」
「そうなの?あたし、エウディ。この街では色んな店の手伝いやって回ってるから、ご縁があればよろしくね」
エウディさん、クロノさんの奥さんと同じ名前……
「サヤです。ありがとうございます」
「ふふ、サヤね。可愛い。じゃ、気をつけて」
軽やかにウインクをして去っていった背を見て、ん?と思う。比率、骨格は……男の人だ。長いウェーブのかかったオレンジの髪ににタレ目がちのピンクの瞳、その美しさから一瞬女の人かと思ってしまった。
エウディという名前はピンク系統の美人が多いだろうか……もしかしたら、そういう容姿の偉人がいてあやかってるとか
間も無くリードさんが大量の菓子材料を買い込んで戻ってきた。何を買ったのかは教えてもらえず、ただ彼は嬉しそうにしていた。
宿に戻ると以前アルバートさんが作ってくれたお好み焼きのような良い香りがしてきた。
「アルバートさん、起きてらっしゃるのかな?」
「と、思うでしょ。でも、僕は違うと思う」
鼻歌を歌いながら厨房に向かうリードさんについて行くと、クロノさんがお好み焼きを焼いていた。
「え、クロノさん?」
「私が料理しているのは意外ですか?そろそろお腹が空くのではないかと思いまして」
昼少し前だけれど、確かに私のお腹は減っていた。朝少し食欲が無くて少なめにしていたせいだと思う。だけど、彼らはいつもほとんど昼は食べないから、どうやら私のためにわざわざ用意してくれたようだ。
「……体調は戻っている様ですね」
気遣われてしまって恥ずかしい。部屋で休むと言っていたのも、このためだったのかも。
お好み焼きとは少し様子の違う料理は皿に盛られて、フライパンを置いたその手は当たり前のように私の頤頤に伸びた。顔同士が近くてまたまた火が出そうになる。
「うん、血色もいい」
「クロノさん、サヤには甘いですよねー」
「リードもでしょう?」
「まぁ、確かに」
リードさんは肩をすくめていたずらっぽく笑うと、戸惑う私をクロノさんの方に押し出した。
クロノさんは片手に皿を持って、片手は私の腰を押しながらエスコートして、器用に私のを食堂まで連れて来た。そして、座らされて、テーブルまでセットされる。
わざわざ作ってもらったなら、テーブルセットその他色々自分でするから、口で言って欲しい。
「あの、自分でいたしますので……」
「居心地悪いですか?」
「そうではありませんが」
「では、たまにはお世話されていてください」
いや、しかし、クロノさんはお湯の入った桶と手ぬぐいまで持って来た。まさか……
「クロノさんっ!」
「これもまた経験です。誰も見ていませんので、ご安心ください」
跪いて手を拭われる。これは……恥ずかしい。誰も見てないとか問題じゃない。
「あ、遊んでますね?」
「可愛がっている、と言って欲しいですね。ただの親愛の表現です」
しかし、暖かい手拭いに包まれると気持ちよくて余計に何か悔しい。
「……私もしていいですか?」
「え?」
「今度、お食事前に、クロノさんの、手をこうやって、清めてもいいですか?上手いですよ?」
クロノさんの手順は完璧だけど、私だって元奴隷で得意分野です。
一瞬顔を上げたクロノさんの顔はみるみる赤くなって、慌てて下を向いたけど、耳まで赤くなっている。この後返しは予想していなかったらしい。妙に抜けていて、思わず笑んでしまう。
「ふふっ、私が片付けてきますね」
「いえ、私がしますので、召し上がっていてください。ちょうどあなた好みの温度になったと思いますので」
慌てて引っ込んだクロノさんを見て、少しやり過ぎたかなと思わなくも無いけれど少し溜飲が下がった。
クロノさんの料理はやはりお好み焼きだったと思う。味は同じ食材だからかほぼ同じどけれど、アルバートさんのはふわふわして厚みがあったのに対してクロノさんのは野菜が少なくしっとり柔らかで食感が全然違う。
アルバートさんのを美味しいと思ったのと違う感覚で、何か懐かしいような味がした。
厨房にいるリードさんとクロノさんの楽しげな声を聴きながら、私は何となく幸せを感じた。
そして夕食。目の前には、大量のお菓子類。
「サヤに食べさせたくて……」と消え入りそうな小さな声のリードさんに「アホか、量考えろや」とため息交じりのアルバートさん、「相変わらずだねぇ」とはデイノさん。
「そういう訳で、夕食はお菓子になりました」
のほほんと、人差し指を立てて微笑むクロノさんは実は共犯である事をアルバートさんには告げていない。
やっぱり、このメンバー好きだなと実感して、ケーキもプリンもクッキーも全て美味しくいただきました。
町の一角には酒場や食事処もある。
エラスノの建物は三階建てで一階が炊事洗濯場管理室、二階が食堂とスタッフ室、三階が客室となっているけど、周りにはもっと高層な宿屋もある。前いた街では二階建てが普通だったし、エラスノの仕事で行った街でも宿屋でそれほど高い建物は見た事が無い。
宿に着くとエラスノの最後のメンバーである女性が迎えてくれた。デイノさんは恰幅良い女性で、リードさんがかーたんと呼ぶイメージ通りの気のいいおばさま、という風だった。旦那さんもエラスノ出身だけど今は子供達と一緒に独立して配達業で飛び回っているそうだ。
「かーたん!俺、一人前になったよ!」
「一人前っちゃうのは仕事終わらせてから言えや」
「まぁ、それでも仕事の依頼は受けたのですし、不安材料もありません。つつがなく遂行できるでしょう」
デイノさんに抱きつくリードさんは子供か子犬の様で、心配していたようなわだかまりは感じなかった。昨日襲われかけたからか、その純真っぷりに多少はモヤモヤするけどね。
エラスノのみんなは今日ここで泊まり、明日朝には出発する。
「今日はあんたはお客さんねだからね。久しぶりの陸地だろう?しっかり休んで、美味しいもん食って、明日からビシビシいくからね!」
「サヤ!街見に行こう!案内するよ!」
「あー、俺は部屋で寝てるわ」
「私も少し仮眠します」
クロノさんも、アルバートさんもすごくリラックスしているのが分かる。デイノさん女性なのに、凄い信頼関係だ。
リードさんに街を案内してもらいながら、宿の得意先も確認した。お使い先や、公的な施設、それから立ち入ってはいけない場所……
あれ?
「サヤ?どうかした?」
「え、と。何か視線を感じるような?」
「んー、俺が可愛い子と一緒だからかなぁ?」
そう言ったリードさんは、お世辞とか茶化してという雰囲気ではない。エラスノのメンバーはこの地域では馴染みという事のようだ。しかし、やはり視線は感じる。ずっと誰かにつけられてるような……
「あ、サヤ、ちょっと待ってて!ここで!どこに行かないでね!」
リードさんは突然一軒の店の中に入っていった。外まで溢れている品物を見ると、製菓材料を扱うお店のようだけれど、嫌に混んでいる。
付いてはいるのは難しそうだし、と大人しく道の端に寄ろうとして、どんっと肩をぶつけた。
「あら、ごめんなさい」
ハスキーな声がして、誰かにぶつかった事に気がついた。私の視野でぶつかるまで他人に気づかないなんて事は滅多にない。船での出来事は思った以上に私の心を重くしていたようだ。
「こちらこそ、すみません」
そう言ってぶつかった相手を見ると身長の高い佳人だった。そして、エウディさんのあの香水の香りがする。
「大丈夫よ。あたしは丈夫だから。……見ない顔ね。旅行者?迷子かしら?」
「いえ、連れを待っています。この街は初めてですが、しばらく働きに来ました」
「そうなの?あたし、エウディ。この街では色んな店の手伝いやって回ってるから、ご縁があればよろしくね」
エウディさん、クロノさんの奥さんと同じ名前……
「サヤです。ありがとうございます」
「ふふ、サヤね。可愛い。じゃ、気をつけて」
軽やかにウインクをして去っていった背を見て、ん?と思う。比率、骨格は……男の人だ。長いウェーブのかかったオレンジの髪ににタレ目がちのピンクの瞳、その美しさから一瞬女の人かと思ってしまった。
エウディという名前はピンク系統の美人が多いだろうか……もしかしたら、そういう容姿の偉人がいてあやかってるとか
間も無くリードさんが大量の菓子材料を買い込んで戻ってきた。何を買ったのかは教えてもらえず、ただ彼は嬉しそうにしていた。
宿に戻ると以前アルバートさんが作ってくれたお好み焼きのような良い香りがしてきた。
「アルバートさん、起きてらっしゃるのかな?」
「と、思うでしょ。でも、僕は違うと思う」
鼻歌を歌いながら厨房に向かうリードさんについて行くと、クロノさんがお好み焼きを焼いていた。
「え、クロノさん?」
「私が料理しているのは意外ですか?そろそろお腹が空くのではないかと思いまして」
昼少し前だけれど、確かに私のお腹は減っていた。朝少し食欲が無くて少なめにしていたせいだと思う。だけど、彼らはいつもほとんど昼は食べないから、どうやら私のためにわざわざ用意してくれたようだ。
「……体調は戻っている様ですね」
気遣われてしまって恥ずかしい。部屋で休むと言っていたのも、このためだったのかも。
お好み焼きとは少し様子の違う料理は皿に盛られて、フライパンを置いたその手は当たり前のように私の頤頤に伸びた。顔同士が近くてまたまた火が出そうになる。
「うん、血色もいい」
「クロノさん、サヤには甘いですよねー」
「リードもでしょう?」
「まぁ、確かに」
リードさんは肩をすくめていたずらっぽく笑うと、戸惑う私をクロノさんの方に押し出した。
クロノさんは片手に皿を持って、片手は私の腰を押しながらエスコートして、器用に私のを食堂まで連れて来た。そして、座らされて、テーブルまでセットされる。
わざわざ作ってもらったなら、テーブルセットその他色々自分でするから、口で言って欲しい。
「あの、自分でいたしますので……」
「居心地悪いですか?」
「そうではありませんが」
「では、たまにはお世話されていてください」
いや、しかし、クロノさんはお湯の入った桶と手ぬぐいまで持って来た。まさか……
「クロノさんっ!」
「これもまた経験です。誰も見ていませんので、ご安心ください」
跪いて手を拭われる。これは……恥ずかしい。誰も見てないとか問題じゃない。
「あ、遊んでますね?」
「可愛がっている、と言って欲しいですね。ただの親愛の表現です」
しかし、暖かい手拭いに包まれると気持ちよくて余計に何か悔しい。
「……私もしていいですか?」
「え?」
「今度、お食事前に、クロノさんの、手をこうやって、清めてもいいですか?上手いですよ?」
クロノさんの手順は完璧だけど、私だって元奴隷で得意分野です。
一瞬顔を上げたクロノさんの顔はみるみる赤くなって、慌てて下を向いたけど、耳まで赤くなっている。この後返しは予想していなかったらしい。妙に抜けていて、思わず笑んでしまう。
「ふふっ、私が片付けてきますね」
「いえ、私がしますので、召し上がっていてください。ちょうどあなた好みの温度になったと思いますので」
慌てて引っ込んだクロノさんを見て、少しやり過ぎたかなと思わなくも無いけれど少し溜飲が下がった。
クロノさんの料理はやはりお好み焼きだったと思う。味は同じ食材だからかほぼ同じどけれど、アルバートさんのはふわふわして厚みがあったのに対してクロノさんのは野菜が少なくしっとり柔らかで食感が全然違う。
アルバートさんのを美味しいと思ったのと違う感覚で、何か懐かしいような味がした。
厨房にいるリードさんとクロノさんの楽しげな声を聴きながら、私は何となく幸せを感じた。
そして夕食。目の前には、大量のお菓子類。
「サヤに食べさせたくて……」と消え入りそうな小さな声のリードさんに「アホか、量考えろや」とため息交じりのアルバートさん、「相変わらずだねぇ」とはデイノさん。
「そういう訳で、夕食はお菓子になりました」
のほほんと、人差し指を立てて微笑むクロノさんは実は共犯である事をアルバートさんには告げていない。
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