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「いえ、男です」
「マンチェスターの末の娘より聞いておる。情報が漏れて、貴族の一部はそなたを女だとすでに知っておるようだ」
末の娘、ソフィアさん?怨嗟が発露する前なら、アッシャー達が知らせててもおかしくないが、口止めはされてなかったの?
「すみません」
「かまわぬ。だが、済んだ事としてしまうには大き過ぎた。女ならば聖女になるだろう。勤めを果たす前の聖女が一貴族と縁を結ぶ事を良しとしない者達がいる」
「それはどういう……?」
私の質問にはナルさんが答えた。
「もしカリン様が聖女として魔王を討ち滅ぼしたとしたら、マンチェスター家は多大なる権力を持ち得る、という事でしょう。また、一部には神聖性の問題として聖女は公平公正であるべきとする者達もいます。そして、限りなく怨嗟に近い魔術を使う者もいる……。先程のアレは人為的なものということでしょう」
アッシャー達が言ってた不味い事って、これ?
「カリンには勇者の加護をすでに与えている。聖女の加護は恐らく与えられぬ。すでに変質した身体はもはや無垢では無い。だが……」
「究極、やってみないと分からないって事ですか?」
「いかにも。魔法陣の中央に参れ」
「お待ちください!カリン様への影響は?」
ナルさんの質問にクラリス陛下は軽く頭を振った。
分からない、という事だ。そりゃ、前例も無いだろう。
「ナルさん、私試してみようと思う」
「我が君」
「陛下の説明だと聖女の加護は、ほぼほぼ与えられるとは思えない。ここで聖女にはなれなかった女の勇者見習いって明らかにした方が良いと思う。これからずっと付いて回る事になるよ」
というか、断る方法が無い。凡ミスから始まってはいるけれど、それは偶然に偶然が重なってしまった事で、今現在私は狙われている位置にいるのはどうしようも無い。女王陛下は確認がしたいだけで、あえてここでこじれさせるのは良くない、と思う。いくらリオネット様に権力があっても、陛下に逆らって無事な訳はない。
「カリンに聖女の加護が無効であった事、確認が取れれば狼藉者を抑える事ができる。その後、それら不穏分子は処罰する」
ナルさんは苦しそうに「是」と答えた。
魔法陣はすでにある。というか、呼び出された時のと同じだ。その中央に立ち、来た時の様に陛下から私は加護を受ける……。
「そなたに、加護を与える」
……。
「やはり、か」
かなりドキドキしたが、何も起こらなかった。以前に加護を受けた時は多少魔法陣が光ってたけど、それもない。
「カリン様!」
「うん、大丈夫。やっぱり何も無かったみたい」
女王陛下もナルさんも、緊張が緩んだ。
「しからば、此度の結果を公表する事としよう。助力、助かった」
「いえ、こちらこそありがとうございました」
これで不安点が一個減ったわけだ。リオネット様達がいなかった割に良くやったと自画自賛しておこう。我ながらハードル低いな。
「大気中のマナがまた充足して来ている。聖女は間もなく現れるだろう。その時にはカリンには黒魔道士として同行してもらう」
黒魔道士?
「サンダーランドの地での活躍、耳に入っている。あれ程の使い手は他にいない」
氷を張ったあれだろうか、と思いを巡らせる。あれ位の力が有れば役に立てる?
アッシャー達と魔王退治。兄様の問題がそれまでに片付ければ、その提案はやぶさかでは無い。
「ありがとうございます。私の力量は兄達が存じております。ご期待に添える様努力いたします」
「謙遜か。確かにリオネットの意見は聞かなくてはならぬな」
ふっと笑ったクラリス陛下に、初めて人間らしさを感じた。
「その際は補助役として、ナルニッサにも同行してもらいたい。噂は耳にしておる。カリンやリオネット達と懇意とも。こちらもリオネットの意見を聞かなくばならないが」
「ありがたき幸せ」
緊張が少しとれた陛下は、思っていたより気安い方なのかもしれない。
「黙って拐う真似をした。早々に送り届けよう。ナルニッサ、この部屋から馬車まで、何者かが邪魔だてしておらぬか確認をして参れ。帰り道に拐かされれば笑い話にもならぬ。カリンはナルニッサが戻るまではここで待て。屋敷に戻れば早々、朗報を伝えよう」
「御意」
「ナルさん、よろしく」
ナルさんは一礼して部屋を出て行った。朗報とやらが広まるまでは、それでも気をつけなければならない。屋敷ではアッシャー、心配してるだろうな。
「カリン、そなた、異世界から参ったのか?」
「え?」
「あの召喚、綻びは感じられず、異世界からの女子を呼び出した手応えはあった。けれど現れた時、カリンはこちらの言葉を知ってた。それが解せぬ」
「はい、実はこちらに来るのが2回目なんです」
「ほう、その様な者もいるのだな。前回参った時の事、わらわの耳には届いておらぬが?」
「森で動物相手に過ごしていました」
「動物相手……?」
「はい」
「……異世界では人や獣を殺めたりはしたか?」
「いいえ!全然」
「そうか……、あちらの世界はこちらと違うのだろうな」
「そうですね。魔法などもありませんから」
クラリス陛下が少し悲しげな顔になった。
「異世界人にとって、こちらはどの様な世界であろうか。わらわは正しく王として相応しいか不安になる」
見たところ若いけれど、絵本の知識通りならば陛下は不老。あの警戒感から恐らく今回の狼藉者っていうのは貴族だと思う。貴族を掌握しきれていないのが現状だろう。
「私の世界でも国をまとめる人が完璧という訳ではありません。クラリス陛下は少なくとも民のために最善を願ってらっしゃると思います」
クラリス陛下が個人的に私を守る訳がない。黒魔道士としての力が必要だという事だ。黒魔道士は強ければ強いほど、人に攻撃ができない。だから、保護されてるに過ぎない。
「いかにも、わらわはなによりも、民を愛しておる。この世界を護ること、其れが定めであり、望みでもある」
ふわっと彼女は笑った。その笑顔は女神レベル。
「カリンは好ましいな。また、話をしに参れ。次回は役目では無く」
「ありがとうございます。是非」
緊張が過ぎた後の陛下はかなり可愛らしかった。これは慕われそうだけど、同時に舐める輩もいれば、庇護欲で暴走する輩もいそう。
「リオネットも一緒にな」
「リオネット様もですか?」
「ああ、リオネットも……」
「失礼いたします。確認を終えました」
もうちょっと仲良くなれそうなタイミングでナルさんが帰ってきた。つい残念と思ってしまったけど、ナルさんは仕事をして来てくれのです。酷い主人だ、我ながら。
リオネット様も異世界育ちだから、陛下も私を気に入ったのかもしれない。そんな陛下は今は元のキリッとした女王陛下の姿に戻っていた。
「ご苦労。状況は?」
「馬車の方に術をかけようとした形跡がありました」
「ならば、ここでモタモタしているのもいけない。気をつけて行け」
「ありがとうございました」
陛下に礼をとって、ナルさんに続いて部屋を出た。部屋は二重扉になっていて、ちょうどコンサートホールの扉の様になっている。
広くは無いから、1人ずつその扉を通るのだけれど、間違いなくナルさんが抜けたはずのその扉を抜けたら、そこは森の中だった。
「マンチェスターの末の娘より聞いておる。情報が漏れて、貴族の一部はそなたを女だとすでに知っておるようだ」
末の娘、ソフィアさん?怨嗟が発露する前なら、アッシャー達が知らせててもおかしくないが、口止めはされてなかったの?
「すみません」
「かまわぬ。だが、済んだ事としてしまうには大き過ぎた。女ならば聖女になるだろう。勤めを果たす前の聖女が一貴族と縁を結ぶ事を良しとしない者達がいる」
「それはどういう……?」
私の質問にはナルさんが答えた。
「もしカリン様が聖女として魔王を討ち滅ぼしたとしたら、マンチェスター家は多大なる権力を持ち得る、という事でしょう。また、一部には神聖性の問題として聖女は公平公正であるべきとする者達もいます。そして、限りなく怨嗟に近い魔術を使う者もいる……。先程のアレは人為的なものということでしょう」
アッシャー達が言ってた不味い事って、これ?
「カリンには勇者の加護をすでに与えている。聖女の加護は恐らく与えられぬ。すでに変質した身体はもはや無垢では無い。だが……」
「究極、やってみないと分からないって事ですか?」
「いかにも。魔法陣の中央に参れ」
「お待ちください!カリン様への影響は?」
ナルさんの質問にクラリス陛下は軽く頭を振った。
分からない、という事だ。そりゃ、前例も無いだろう。
「ナルさん、私試してみようと思う」
「我が君」
「陛下の説明だと聖女の加護は、ほぼほぼ与えられるとは思えない。ここで聖女にはなれなかった女の勇者見習いって明らかにした方が良いと思う。これからずっと付いて回る事になるよ」
というか、断る方法が無い。凡ミスから始まってはいるけれど、それは偶然に偶然が重なってしまった事で、今現在私は狙われている位置にいるのはどうしようも無い。女王陛下は確認がしたいだけで、あえてここでこじれさせるのは良くない、と思う。いくらリオネット様に権力があっても、陛下に逆らって無事な訳はない。
「カリンに聖女の加護が無効であった事、確認が取れれば狼藉者を抑える事ができる。その後、それら不穏分子は処罰する」
ナルさんは苦しそうに「是」と答えた。
魔法陣はすでにある。というか、呼び出された時のと同じだ。その中央に立ち、来た時の様に陛下から私は加護を受ける……。
「そなたに、加護を与える」
……。
「やはり、か」
かなりドキドキしたが、何も起こらなかった。以前に加護を受けた時は多少魔法陣が光ってたけど、それもない。
「カリン様!」
「うん、大丈夫。やっぱり何も無かったみたい」
女王陛下もナルさんも、緊張が緩んだ。
「しからば、此度の結果を公表する事としよう。助力、助かった」
「いえ、こちらこそありがとうございました」
これで不安点が一個減ったわけだ。リオネット様達がいなかった割に良くやったと自画自賛しておこう。我ながらハードル低いな。
「大気中のマナがまた充足して来ている。聖女は間もなく現れるだろう。その時にはカリンには黒魔道士として同行してもらう」
黒魔道士?
「サンダーランドの地での活躍、耳に入っている。あれ程の使い手は他にいない」
氷を張ったあれだろうか、と思いを巡らせる。あれ位の力が有れば役に立てる?
アッシャー達と魔王退治。兄様の問題がそれまでに片付ければ、その提案はやぶさかでは無い。
「ありがとうございます。私の力量は兄達が存じております。ご期待に添える様努力いたします」
「謙遜か。確かにリオネットの意見は聞かなくてはならぬな」
ふっと笑ったクラリス陛下に、初めて人間らしさを感じた。
「その際は補助役として、ナルニッサにも同行してもらいたい。噂は耳にしておる。カリンやリオネット達と懇意とも。こちらもリオネットの意見を聞かなくばならないが」
「ありがたき幸せ」
緊張が少しとれた陛下は、思っていたより気安い方なのかもしれない。
「黙って拐う真似をした。早々に送り届けよう。ナルニッサ、この部屋から馬車まで、何者かが邪魔だてしておらぬか確認をして参れ。帰り道に拐かされれば笑い話にもならぬ。カリンはナルニッサが戻るまではここで待て。屋敷に戻れば早々、朗報を伝えよう」
「御意」
「ナルさん、よろしく」
ナルさんは一礼して部屋を出て行った。朗報とやらが広まるまでは、それでも気をつけなければならない。屋敷ではアッシャー、心配してるだろうな。
「カリン、そなた、異世界から参ったのか?」
「え?」
「あの召喚、綻びは感じられず、異世界からの女子を呼び出した手応えはあった。けれど現れた時、カリンはこちらの言葉を知ってた。それが解せぬ」
「はい、実はこちらに来るのが2回目なんです」
「ほう、その様な者もいるのだな。前回参った時の事、わらわの耳には届いておらぬが?」
「森で動物相手に過ごしていました」
「動物相手……?」
「はい」
「……異世界では人や獣を殺めたりはしたか?」
「いいえ!全然」
「そうか……、あちらの世界はこちらと違うのだろうな」
「そうですね。魔法などもありませんから」
クラリス陛下が少し悲しげな顔になった。
「異世界人にとって、こちらはどの様な世界であろうか。わらわは正しく王として相応しいか不安になる」
見たところ若いけれど、絵本の知識通りならば陛下は不老。あの警戒感から恐らく今回の狼藉者っていうのは貴族だと思う。貴族を掌握しきれていないのが現状だろう。
「私の世界でも国をまとめる人が完璧という訳ではありません。クラリス陛下は少なくとも民のために最善を願ってらっしゃると思います」
クラリス陛下が個人的に私を守る訳がない。黒魔道士としての力が必要だという事だ。黒魔道士は強ければ強いほど、人に攻撃ができない。だから、保護されてるに過ぎない。
「いかにも、わらわはなによりも、民を愛しておる。この世界を護ること、其れが定めであり、望みでもある」
ふわっと彼女は笑った。その笑顔は女神レベル。
「カリンは好ましいな。また、話をしに参れ。次回は役目では無く」
「ありがとうございます。是非」
緊張が過ぎた後の陛下はかなり可愛らしかった。これは慕われそうだけど、同時に舐める輩もいれば、庇護欲で暴走する輩もいそう。
「リオネットも一緒にな」
「リオネット様もですか?」
「ああ、リオネットも……」
「失礼いたします。確認を終えました」
もうちょっと仲良くなれそうなタイミングでナルさんが帰ってきた。つい残念と思ってしまったけど、ナルさんは仕事をして来てくれのです。酷い主人だ、我ながら。
リオネット様も異世界育ちだから、陛下も私を気に入ったのかもしれない。そんな陛下は今は元のキリッとした女王陛下の姿に戻っていた。
「ご苦労。状況は?」
「馬車の方に術をかけようとした形跡がありました」
「ならば、ここでモタモタしているのもいけない。気をつけて行け」
「ありがとうございました」
陛下に礼をとって、ナルさんに続いて部屋を出た。部屋は二重扉になっていて、ちょうどコンサートホールの扉の様になっている。
広くは無いから、1人ずつその扉を通るのだけれど、間違いなくナルさんが抜けたはずのその扉を抜けたら、そこは森の中だった。
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