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結局、帰ってきた雨情達に軽食だした後辺りからてんやわんやだった。
リオネット様とナルさんが高速模写したのを私とアッシャーが整理整頓、梱包。雨情がアッシャーの持って帰ってきた機械に魔石で魔力を充填して、と大忙し。
明け方近くに全員雑魚寝で爆睡。
翌日、寝不足のまま再度城へ突撃。
「主人は本日体調が……」以下略。
リオネット様の笑みがどんどんと邪悪さを増していく。
「本日は昨晩運んでいただいた、怨嗟を取り除く機械を配ります。取説も一緒にくばってください。取説の方載っている小説を広めるのも目的の一つです。公には早々に私達を招き入れなかった事を悔いていただきましょう」
悔やむ側に私達(除くリオネット様)全員組み入れられている。
リオネット様の小説はナルさんのお話だった。前サンダーランドの信条から、それ故に代替わりした事、サンダーランドは豊かで自由で公平で、それは前サンダーランド統治の時代からである事。それ故に『穢れた血』も重用されてきた事。
あっさり簡潔、分かりやすい。意外。
「ナルニッサは存在だけで華やかですからね。公式はこれくらい簡潔な方が良い。すでにいる二次設定との兼ね合いです」
「雨情は載せないんですね」
「隠しキャラは隠れているからこそ価値がある」
はぁ。左様でございますか。
ナルさんとアッシャーの色香組はそんな訳で配布部隊として飛び立って行った。雨情は魔石ハンター協会と誼を結ぶとかで外出。
「私達は?」
「拠点をつくります」
また難解なことを。
リオネット様はロイヤルグレイスの首都の大病院にアポ無しで訪れた。
「こちらの病院には素晴らしい白魔道士の医師がいらっしゃると伺いまして」
病院の医師をやってる白魔道士は色めき立った。彼らは元貴族や、高い教育を受けた者達で、かつ魔力が高い。貴族のお抱えになれば、その貴族の子女と自身、もしくは子供が近しくなり貴族に入れる可能性がある。しかも、相手は女王陛下の寵愛を受けている全魔法最高顧問。
下にも置かない扱いで、我は我はとアピールを受けた。
治療の規模やそのレベル、ついでに近隣の病院や診療所の事も聞いてお暇する。
「大変興味深いお話ありがとうございました。陛下のお耳にも入れなくては」
などと適当な事をいうリオネット様にみんなコロコロされている。
浅はかな。でも、コロコロされる気持ちは分かる。
「次は少し離れた所に行きますよ」
と、病院というには小さめで、診療所というには大きな規模の病院へ。
「病院は高度な治療ができる施設ですね。そして、あまりお金のない平民は診てもらえない」
ここでも先程と変わらずの接待。
「……外しました。次はあっち」
「はぁ」
ひたすらついて歩く事四軒目。窓口で見学を申し出た瞬間、そこのおじいちゃんの院長が怒鳴った。
曰く、アポイントが無い。貴族のお遊びはいい加減にしろ。こっちは人の命がかかってるんだ。
ごもっとも。
「その通りです」
とリオネット様は、待合に溢れる人を一瞬で治した。
「……本来、貴族の力とはこういう使い方をすべきもの。少し、お話をよろしいですか?次の患者さんがいらっしゃるまで」
「あんた、何を企んどる?」
ですよね!
「私はリオネット・マンチェスターと申します。東の地域の森の調査のためにこちらに参ったのですが、肝心のロイヤルグレイス公と面会が出来ず立ち往生しております。そこで、後学のために病院を見学させていただきましたが、我がマンチェスターや誼の深いサンダーランドと比べて余りに民が軽んじられている。貴族にあるまじき事と承知しましたが、公に申し上げるにしても『ロイヤルグレイス領の事を知らないだろう』と言われれば反論できません。ですので、公との面会がなされるまでこちらで治療のお手伝いをしたい」
おじいちゃん先生、凄く訝しんでる。
「私は白魔道士の加護を持っております。痛めつける事はできませんよ。時間は限られておりますので、先生のお見立てて難治性の患者や、欠損のある方をお連れいただけますか?」
「では……「すんまへーん」
よく存じている人の声が聞こえた。
「あ、リオネット様」
雨情は背中に誰かを背負っている。
「……何をされてるんですか?雨情」
「え、人手がいるから魔石ハンターの協力得なはれって言ったん、リオネット様やん。魔石の宝石の場所教えるっつー話ししとったら、急に会長はんが持病の何やらが起きてもうたし俺が連れてきてん」
「おっちゃん、良かったなぁ、リオネット様おるし完治するで」と診察台にひょいと会長さんを乗せた。
「ちょうど良い。こやつは数年前に森で腹を刺して以来酷い腹痛を持っとる。こやつを治せば、話をのんでやろう」
おじいちゃん先生の言葉にリオネット様は頷いた。
「痛みが生じますが、そこは耐えてください」
リオネット様は腕まくりすると、その手を会長さんの腹に突き刺した。
え?
驚愕してるのは私だけ。雨情も先生も普通。会長さん本人も顔は顰めているが、抵抗はしてない。
「大腸が一部癒着していますね。小石も入ったままだ。ここを切り離して軽く焼いて止血。殺菌してから、一気に回復」
手を引き抜くと、慣れた感じの看護師さんがバケツを持ってきて、リオネット様はそれで手を清めた。
「はい、治療完了です」
「流石だ。……他の患者も頼むとしよう」
「一般外来を止めるのも良く無いので、外にテントを張っても構いませんか?」
「うむ、軽いものはワシがテントで診る。貴殿には手術がいる者を任せる。看護師も貸そう」
「ええ。ありがとうございます。受け付けなどにはこちらをお使いください。我が使令です。言葉を理解します」
リオネット様はそう言って二足歩行のうさぎを五体呼び出した。
「お前達は先生の指示に従いなさい」
「「承知いたしました」」
そんな先生とリオネット様の会話の横で、雨情達も会話をしている。
「会長はん、具合どうや?」
「痛みが無くなった。そうか、石が入っていたか。助かった」
「ええねん。そん代わり、診療所の外にテント立てる手、貸して欲しいねん。待合やらもいるやろし、あ、テント代は出すで」
雨情のポケットマネーは相変わらずこうやって消えていくのですね。
「いや、テントはうちのを貸す。うちにも何人か世話になるモンもいるしな。炊き出し隊も出そう」
「おおきにな!ほんで魔石の場所も教えなあかんし……」
「わざわざあんたに直接案内してもらわないとダメなもんだろうか?俺らが気になったのは、一緒に行かないとダメだと言う理由が引っかかっていた」
「ああ、なるほど。俺もリオネット様に目治してもろて、その時に探す能力つけてもろてん。せやから、口で言うより見た方が早いねん、ほれ」
雨情が壁の向こうを透過した物を投射した。
「すごいな」
「せやねん。しかも、タダで治してくれはってんで」
「何故そこまで……?」
「き、貴族ですから!」
今まで空気だったので、私はそこだけ手をあげて元気よく答えた。
会場設営中にホテルから義眼や義足等、ナルさんが昨晩運んだ物を取りに行き、その後は看護師さん達のお手伝い。つまり、私の役割はうさぎその六。
ハンターレベルじゃないとやはりあの手術はキツイらしく、ショック死しない様な魔法はかける事を雨情からリオネット様に進言があった。ちなみに麻酔は?と聞いたら、検査機器が無いためバイタルの測定に限界があり、結局意識があった方が安全との事。
現代日本でも、脳の覚醒下手術があるとかリオネット様に説明されて、泣きそう。私白魔道士じゃなくて良かった。絶対能力を活かしきれない。
リオネット様とナルさんが高速模写したのを私とアッシャーが整理整頓、梱包。雨情がアッシャーの持って帰ってきた機械に魔石で魔力を充填して、と大忙し。
明け方近くに全員雑魚寝で爆睡。
翌日、寝不足のまま再度城へ突撃。
「主人は本日体調が……」以下略。
リオネット様の笑みがどんどんと邪悪さを増していく。
「本日は昨晩運んでいただいた、怨嗟を取り除く機械を配ります。取説も一緒にくばってください。取説の方載っている小説を広めるのも目的の一つです。公には早々に私達を招き入れなかった事を悔いていただきましょう」
悔やむ側に私達(除くリオネット様)全員組み入れられている。
リオネット様の小説はナルさんのお話だった。前サンダーランドの信条から、それ故に代替わりした事、サンダーランドは豊かで自由で公平で、それは前サンダーランド統治の時代からである事。それ故に『穢れた血』も重用されてきた事。
あっさり簡潔、分かりやすい。意外。
「ナルニッサは存在だけで華やかですからね。公式はこれくらい簡潔な方が良い。すでにいる二次設定との兼ね合いです」
「雨情は載せないんですね」
「隠しキャラは隠れているからこそ価値がある」
はぁ。左様でございますか。
ナルさんとアッシャーの色香組はそんな訳で配布部隊として飛び立って行った。雨情は魔石ハンター協会と誼を結ぶとかで外出。
「私達は?」
「拠点をつくります」
また難解なことを。
リオネット様はロイヤルグレイスの首都の大病院にアポ無しで訪れた。
「こちらの病院には素晴らしい白魔道士の医師がいらっしゃると伺いまして」
病院の医師をやってる白魔道士は色めき立った。彼らは元貴族や、高い教育を受けた者達で、かつ魔力が高い。貴族のお抱えになれば、その貴族の子女と自身、もしくは子供が近しくなり貴族に入れる可能性がある。しかも、相手は女王陛下の寵愛を受けている全魔法最高顧問。
下にも置かない扱いで、我は我はとアピールを受けた。
治療の規模やそのレベル、ついでに近隣の病院や診療所の事も聞いてお暇する。
「大変興味深いお話ありがとうございました。陛下のお耳にも入れなくては」
などと適当な事をいうリオネット様にみんなコロコロされている。
浅はかな。でも、コロコロされる気持ちは分かる。
「次は少し離れた所に行きますよ」
と、病院というには小さめで、診療所というには大きな規模の病院へ。
「病院は高度な治療ができる施設ですね。そして、あまりお金のない平民は診てもらえない」
ここでも先程と変わらずの接待。
「……外しました。次はあっち」
「はぁ」
ひたすらついて歩く事四軒目。窓口で見学を申し出た瞬間、そこのおじいちゃんの院長が怒鳴った。
曰く、アポイントが無い。貴族のお遊びはいい加減にしろ。こっちは人の命がかかってるんだ。
ごもっとも。
「その通りです」
とリオネット様は、待合に溢れる人を一瞬で治した。
「……本来、貴族の力とはこういう使い方をすべきもの。少し、お話をよろしいですか?次の患者さんがいらっしゃるまで」
「あんた、何を企んどる?」
ですよね!
「私はリオネット・マンチェスターと申します。東の地域の森の調査のためにこちらに参ったのですが、肝心のロイヤルグレイス公と面会が出来ず立ち往生しております。そこで、後学のために病院を見学させていただきましたが、我がマンチェスターや誼の深いサンダーランドと比べて余りに民が軽んじられている。貴族にあるまじき事と承知しましたが、公に申し上げるにしても『ロイヤルグレイス領の事を知らないだろう』と言われれば反論できません。ですので、公との面会がなされるまでこちらで治療のお手伝いをしたい」
おじいちゃん先生、凄く訝しんでる。
「私は白魔道士の加護を持っております。痛めつける事はできませんよ。時間は限られておりますので、先生のお見立てて難治性の患者や、欠損のある方をお連れいただけますか?」
「では……「すんまへーん」
よく存じている人の声が聞こえた。
「あ、リオネット様」
雨情は背中に誰かを背負っている。
「……何をされてるんですか?雨情」
「え、人手がいるから魔石ハンターの協力得なはれって言ったん、リオネット様やん。魔石の宝石の場所教えるっつー話ししとったら、急に会長はんが持病の何やらが起きてもうたし俺が連れてきてん」
「おっちゃん、良かったなぁ、リオネット様おるし完治するで」と診察台にひょいと会長さんを乗せた。
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おじいちゃん先生の言葉にリオネット様は頷いた。
「痛みが生じますが、そこは耐えてください」
リオネット様は腕まくりすると、その手を会長さんの腹に突き刺した。
え?
驚愕してるのは私だけ。雨情も先生も普通。会長さん本人も顔は顰めているが、抵抗はしてない。
「大腸が一部癒着していますね。小石も入ったままだ。ここを切り離して軽く焼いて止血。殺菌してから、一気に回復」
手を引き抜くと、慣れた感じの看護師さんがバケツを持ってきて、リオネット様はそれで手を清めた。
「はい、治療完了です」
「流石だ。……他の患者も頼むとしよう」
「一般外来を止めるのも良く無いので、外にテントを張っても構いませんか?」
「うむ、軽いものはワシがテントで診る。貴殿には手術がいる者を任せる。看護師も貸そう」
「ええ。ありがとうございます。受け付けなどにはこちらをお使いください。我が使令です。言葉を理解します」
リオネット様はそう言って二足歩行のうさぎを五体呼び出した。
「お前達は先生の指示に従いなさい」
「「承知いたしました」」
そんな先生とリオネット様の会話の横で、雨情達も会話をしている。
「会長はん、具合どうや?」
「痛みが無くなった。そうか、石が入っていたか。助かった」
「ええねん。そん代わり、診療所の外にテント立てる手、貸して欲しいねん。待合やらもいるやろし、あ、テント代は出すで」
雨情のポケットマネーは相変わらずこうやって消えていくのですね。
「いや、テントはうちのを貸す。うちにも何人か世話になるモンもいるしな。炊き出し隊も出そう」
「おおきにな!ほんで魔石の場所も教えなあかんし……」
「わざわざあんたに直接案内してもらわないとダメなもんだろうか?俺らが気になったのは、一緒に行かないとダメだと言う理由が引っかかっていた」
「ああ、なるほど。俺もリオネット様に目治してもろて、その時に探す能力つけてもろてん。せやから、口で言うより見た方が早いねん、ほれ」
雨情が壁の向こうを透過した物を投射した。
「すごいな」
「せやねん。しかも、タダで治してくれはってんで」
「何故そこまで……?」
「き、貴族ですから!」
今まで空気だったので、私はそこだけ手をあげて元気よく答えた。
会場設営中にホテルから義眼や義足等、ナルさんが昨晩運んだ物を取りに行き、その後は看護師さん達のお手伝い。つまり、私の役割はうさぎその六。
ハンターレベルじゃないとやはりあの手術はキツイらしく、ショック死しない様な魔法はかける事を雨情からリオネット様に進言があった。ちなみに麻酔は?と聞いたら、検査機器が無いためバイタルの測定に限界があり、結局意識があった方が安全との事。
現代日本でも、脳の覚醒下手術があるとかリオネット様に説明されて、泣きそう。私白魔道士じゃなくて良かった。絶対能力を活かしきれない。
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