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終章・魔王大戦
57 探索
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遺跡都市ブレイに来てから3日目。今日から本格的な神器捜索が始まる。
最初の捜索ポイントとして挙げられたのはブレイから20kmほど離れたところにある遺跡で最近発掘調査が始まったばかりのところであった。
「ブレイ付近の遺跡はすでに発掘調査済みだからね~あるとしたら未発掘の遺跡の可能性が高い~」
遺跡の前でレイヴンが捜索メンバーに説明をしている。
「でも~ボクらは遺跡についてはド素人なので~まずは発掘になれる必要があります~比較的発掘体制が整っているこのジューダ遺跡から捜索することにしました~何か質問は~?」
一通り説明し終わったところでいくつか質問などのやり取りをした後に調査が開始された。
1班にディート・ルーベルト、2班にイリス・シェリィ、3班にジャン・レイヴンの3班に各1人ずつ遺跡の調査隊員が付く形に分かれそれぞれの連絡は情報伝達魔道具により行われることになった。
情報伝達魔道具とはイヤリング型の通信魔道具であり、今は試作段階の魔道具であるものの数キロはなれたところの相手とでもやり取りができる優れものである。
ただし、使用者にそれなりの魔力が無いと使用できないため実用段階ではまだない。
「じゃあね~みんな~初日だから無理は禁物だよ~」
それぞれの探索が始まった。
ディートたちは調査隊の隊員であるルドルフとともに進んでいた。
彼はかれこれ10年遺跡発掘調査にかかわっているベテランで、今回の神器捜索について自ら進んで協力を申し出た。
「未発掘エリアはがれきなども多く天井も崩れやすい。慎重に進むように」
「はい」
「うむ」
今回は初日でもあることから遺跡内の調査の注意事項等が中心となっていた。
あれが危ないこれに注意、こうすればよいああすればよい。
ベテランの説明はとても分かりやすく、ディートたちは初日の調査を滞りなく終えることが出来た。
イリスたちの担当になった調査隊員は5年間の発掘経験のある女性のベテランだった。
「私はアンナ。正直魔王のことはまだ現実味が無くて信じられないの。でも調査隊員として神器を見つけるのは憧れだもの、全力を尽くすわ!」
明るく穏やかな彼女にイリスとシェリィはすぐになついた。
彼女の説明も大変わかりやすく、イリスたちも滞りなく初日調査を完了させた。
レイヴンたちの担当の青年は最近入ってきたばかりだという。
「すみません。本来の担当者が急に来られなくなってしまって…本日だけ僕がご説明しますね」
黒くて短くもなく、かといって長くもない普通の髪型の青年だったのだがレイヴンはなぜか異質なものを感じていた。
「ここの遺跡は約1200年前のもので、神殿跡になります」
彼の説明はとても丁寧でわかりやすくとても新人だとは思えなかった。
「以上で今回の調査は終了です。いかがでしたか」
「とても~良かったよ~ところで君は誰かな~?」
「誰?最初に名乗った通り僕は新人の…」
「ボクね~遺跡発掘調査隊のメンバーの顔と名前は~あらかじめ憶えておいたんだよね~」
レイヴンの言葉に青年の表情が変わる。
その様子に思わず武器を構えそうになるジャンを手で制し、レイヴンは続ける。
「昨日僕たちに夢を見せたのは君~?」
「…直にわかりますよ」
青年はにっこりと笑うと、煙のように消えてしまった。
「お、おばけ!?」
「違うと思うよ~?」
最初の捜索ポイントとして挙げられたのはブレイから20kmほど離れたところにある遺跡で最近発掘調査が始まったばかりのところであった。
「ブレイ付近の遺跡はすでに発掘調査済みだからね~あるとしたら未発掘の遺跡の可能性が高い~」
遺跡の前でレイヴンが捜索メンバーに説明をしている。
「でも~ボクらは遺跡についてはド素人なので~まずは発掘になれる必要があります~比較的発掘体制が整っているこのジューダ遺跡から捜索することにしました~何か質問は~?」
一通り説明し終わったところでいくつか質問などのやり取りをした後に調査が開始された。
1班にディート・ルーベルト、2班にイリス・シェリィ、3班にジャン・レイヴンの3班に各1人ずつ遺跡の調査隊員が付く形に分かれそれぞれの連絡は情報伝達魔道具により行われることになった。
情報伝達魔道具とはイヤリング型の通信魔道具であり、今は試作段階の魔道具であるものの数キロはなれたところの相手とでもやり取りができる優れものである。
ただし、使用者にそれなりの魔力が無いと使用できないため実用段階ではまだない。
「じゃあね~みんな~初日だから無理は禁物だよ~」
それぞれの探索が始まった。
ディートたちは調査隊の隊員であるルドルフとともに進んでいた。
彼はかれこれ10年遺跡発掘調査にかかわっているベテランで、今回の神器捜索について自ら進んで協力を申し出た。
「未発掘エリアはがれきなども多く天井も崩れやすい。慎重に進むように」
「はい」
「うむ」
今回は初日でもあることから遺跡内の調査の注意事項等が中心となっていた。
あれが危ないこれに注意、こうすればよいああすればよい。
ベテランの説明はとても分かりやすく、ディートたちは初日の調査を滞りなく終えることが出来た。
イリスたちの担当になった調査隊員は5年間の発掘経験のある女性のベテランだった。
「私はアンナ。正直魔王のことはまだ現実味が無くて信じられないの。でも調査隊員として神器を見つけるのは憧れだもの、全力を尽くすわ!」
明るく穏やかな彼女にイリスとシェリィはすぐになついた。
彼女の説明も大変わかりやすく、イリスたちも滞りなく初日調査を完了させた。
レイヴンたちの担当の青年は最近入ってきたばかりだという。
「すみません。本来の担当者が急に来られなくなってしまって…本日だけ僕がご説明しますね」
黒くて短くもなく、かといって長くもない普通の髪型の青年だったのだがレイヴンはなぜか異質なものを感じていた。
「ここの遺跡は約1200年前のもので、神殿跡になります」
彼の説明はとても丁寧でわかりやすくとても新人だとは思えなかった。
「以上で今回の調査は終了です。いかがでしたか」
「とても~良かったよ~ところで君は誰かな~?」
「誰?最初に名乗った通り僕は新人の…」
「ボクね~遺跡発掘調査隊のメンバーの顔と名前は~あらかじめ憶えておいたんだよね~」
レイヴンの言葉に青年の表情が変わる。
その様子に思わず武器を構えそうになるジャンを手で制し、レイヴンは続ける。
「昨日僕たちに夢を見せたのは君~?」
「…直にわかりますよ」
青年はにっこりと笑うと、煙のように消えてしまった。
「お、おばけ!?」
「違うと思うよ~?」
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