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序章
3 運命の日その2
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15歳になったばかりのディートでは何もできず、記憶の通りに誕生日会の途中でシャーリィ派遣が決まってしまった。
これから一月後には離縁が決まり、そのさらに一月後にはイザベラとイリスがやってくる。
「大丈夫よ。すぐに帰ってくるわ」
「君が大聖女なのはわかっているがそれでも心配なのだよ」
パーティ会場のすみで両親たちが話しているのにディートは気が付いた。
「(そういえば母上と父上は政略であったけど心から愛しあっていたんだっけ)」
この先浄化のために離縁しなければならなくなることがわかっているディートは仲睦まじい両親の姿に心を痛めた。
だが、同時に疑問が浮かび上がる。
義母と義妹が来てから少しした後から父親が母親のことなど最初からいなかったように義母に愛をささやき始めたのだ。
そしてそのことにディート自身も何も疑問に思わなかった。
「(今思うとおかしいことが多くないか?)」
「お兄様?」
シェリィがディートに話しかけてきた。
「シェリィか、どうしたんだい?」
「…お兄様もお母さまのこと心配?」
「…心配じゃないと言えばうそになるね。でも、何があっても今回は絶対にシェリィの味方だよ」
「?ありがとうございますお兄様」
その後予定通りの時間に誕生日会は解散し、数日後にシャーリィは大魔王の森へ出発した。
「(イザベラとイリスが来るまで2か月近くある、その間に何か対策を考えないと…!)」
かつてのディートや侯爵は明らかにおかしかった。
それどころか使用人や親戚たちもほとんどがおかしくなっており、ルナライズ家でまともだったのはシェリィを含む数人だけだったのではないだろうか?
これからの動きで未来がかわる、その確信がディートにはあった
これから一月後には離縁が決まり、そのさらに一月後にはイザベラとイリスがやってくる。
「大丈夫よ。すぐに帰ってくるわ」
「君が大聖女なのはわかっているがそれでも心配なのだよ」
パーティ会場のすみで両親たちが話しているのにディートは気が付いた。
「(そういえば母上と父上は政略であったけど心から愛しあっていたんだっけ)」
この先浄化のために離縁しなければならなくなることがわかっているディートは仲睦まじい両親の姿に心を痛めた。
だが、同時に疑問が浮かび上がる。
義母と義妹が来てから少しした後から父親が母親のことなど最初からいなかったように義母に愛をささやき始めたのだ。
そしてそのことにディート自身も何も疑問に思わなかった。
「(今思うとおかしいことが多くないか?)」
「お兄様?」
シェリィがディートに話しかけてきた。
「シェリィか、どうしたんだい?」
「…お兄様もお母さまのこと心配?」
「…心配じゃないと言えばうそになるね。でも、何があっても今回は絶対にシェリィの味方だよ」
「?ありがとうございますお兄様」
その後予定通りの時間に誕生日会は解散し、数日後にシャーリィは大魔王の森へ出発した。
「(イザベラとイリスが来るまで2か月近くある、その間に何か対策を考えないと…!)」
かつてのディートや侯爵は明らかにおかしかった。
それどころか使用人や親戚たちもほとんどがおかしくなっており、ルナライズ家でまともだったのはシェリィを含む数人だけだったのではないだろうか?
これからの動きで未来がかわる、その確信がディートにはあった
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