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1.両親からの手紙
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よいこは時におとなよりもおとなの人の言いつけをきちんと守るものですが、そんなよいこでも何かの間違いで迷子になってしまうことはあります。
小さな頃のヘカッテもそうでした。いつもならお父さんやお母さんを困らせないようになるべく気をつけるよいこなのですが、時々、何かの間違いで迷子になってしまうことも、しばしばありました。
そんな時、すぐに再会できたらいいのですが、一度、迷宮で迷子になってしまった時は、いつまでたってもお家が分からず泣いてしまったことがありました。
その時の怖い記憶は今でもヘカッテの心の奥へとしまわれているようで、たまに悪い夢となって思い出すことがあったのです。
けれど、ヘカッテはもう怖くはありません。その理由は、大きくなったからというだけではなく、その時にヘカッテを助けてくれたお姉さんがいたからです。
迷宮でたまたま出会ったそのお姉さんは、ヘカッテの手を引いてお家まで帰してくれました。その時のお姉さんが夢の中にも登場したので、怖くなかったのです。
「でも、ヘカッテ。あなただってもうお姉さんなんだから、迷宮で迷子になって恐い思いなんてしないでしょう?」
と、首をかしげてたずねたのは、お手紙を配達しに来た妖精のモルモでした。一緒に来ていた双子のラミィもまた、姉のモルモに同調するようにうなずきます。
「そうよ。それでも怖いものなの?」
そんなふたりに対して、ヘカッテは照れくさそうにうなずきました。
「恥ずかしいけれど、そうなんだ。もう迷ったりしないし、怪物に出会ってしまっても大丈夫。だけど、やっぱりあの時のことを思い出しちゃう。どうしてだろうね」
不思議そうに語るヘカッテの横で、腕を組みながらしっぽをぶんぶん揺らし、考え込んでいたのが黒猫のぬいぐるみ、カロンでした。彼はうんと考えてから、逆三角形の目でヘカッテたちを見上げ、こう言いました。
「それはもしかたら、夢まくらの精霊の仕業かもしれないね」
「夢まくらの精霊?」
ヘカッテが問い返すと、モルモとラミィは交互に語りました。
「あら、ヘカッテ。知らないの?」
「夢まくらの精霊っていうのはね、みんなの夢の世界に暮らしている妖精の仲間のことよ」
「迷宮がいろんな国につながっているように、夢のなかも色んな人の夢に繋がる道があるんですって」
「その道を夢まくらの精霊は移動するわけ」
「それで、時たま人の夢の中に入り込むのですって」
そんな二人の説明に、ヘカッテはたずねました。
「入られると、どうなるの?」
「その人の見ている夢の内容が変わるんですって」
と、ラミィが答えました。続いてモルモも口を開きます。
「入ってきた夢まくらの精霊が楽しい気分になれば、夢もまた楽しいものに」
「悲しい気分になれば、夢もまた悲しいものに」
そして、と、モルモとラミィは顔を見合わせ、声を合わせました。
「「怖い気分になれば──」」
と、彼女らが言ったところへ、ヘカッテは問いかけました。
「怖いものになる?」
「「そのとおり!」」
モルモとラミィの説明に、ヘカッテはなるほどと納得しました。けれど、すぐにまた疑問が浮かんできました。
「でも、どうして夢まくらの精霊の気分って変わっちゃうんだろうね」
そんなヘカッテの質問に、モルモとラミィはそろって首をかしげました。ヘカッテの足元にいたカロンも腕を組みながらうんと首をかしげながら言いました。
「なるほど、たしかに難しい疑問だね。しかし、どうだろう。彼らもまた、私たちと同じように暮らしているとしたら。ヘカッテも普通に暮らしていて、何かしらの出来事がきっかけで楽しい気分になったり、悲しい気分になったりするだろう。そういう事なんじゃないのかな」
「そっか。そうかもね。でも、どうして怖い気分になっちゃうんだろう。夢の中で何が起こっているんだろう」
ヘカッテの純粋な疑問を前に、カロンはうんと考え込んだまま石のように固まってしまいました。鳥かごの中のメンテも考えているのでしょうか。うつむいたまま何も言いません。モルモとラミィも同じく考えていましたが、ふと我に返り、カゲロウの羽をぱたぱたさせながら、口々にヘカッテに言いました。
「いっけない。お仕事のことをすっかり忘れるところだった」
「はい、これ。いつものお手紙だよ」
大事な手紙をラミィに手渡され、ヘカッテもまた我に返って受け取りました。
丁寧に封を開ける頃には、カロンもメンテも思考の迷路から抜け出して、その様子を静かに見守っていました。そして、中身が出てくると、モルモとラミィはポストの上にとまり、すっかり聞く姿勢を整えておりました。
そんな彼らの視線を浴びながら、ヘカッテは手紙を広げて言いました。
「じゃあ、読むね」
◇
私たちの大切なヘカッテへ
お変わりはありませんか。私たちの故郷ではつい最近、ヘカッテのように立派な魔法使いになるために旅立つ子どもを見送る式典がありました。愛する我が子の旅立ちを涙ながらに見送るお父さんとお母さんの姿を見ていると、かつてのヘカッテと私たちのことを思い出してしまって、思わずもらい泣きしてしまったものでした。
きっとあの子も今のヘカッテのように遠い場所で立派に修行を積むことでしょう。そう思うと、今も遠くで頑張っているヘカッテに、エールを送りたくなったのです。
さて、ヘカッテ。
今回もまた私たちからあなたに贈る言葉があります。
「憧れの人はもっとも身近な場所にいます」
この言葉が、頑張るあなたへのエールになることを願っています。
それでも、ヘカッテ。
決して無理してはいけませんよ。
人には逆立ちしたってなれないものは、どうしてもあるものです。オタマジャクシが将来はイモリになりたいと心から願ったとしても、カエルになってしまうものなのです。大事なのは、どんなカエルになるか。たとえ同じカエルであっても、この部分が違うだけで大きく変わるものです。
その事をどうか胸に秘めて、これからも頑張ってくださいね。私たちはいつもあなたの味方です。
あなたの両親より
◇
ヘカッテが読み終えると、カロンがしっぽを揺らしながら言いました。
「憧れの人かぁ」
渋みのあるその声のあとで、モルモとラミィもまた口を開きました。
「ねえ、ヘカッテ。憧れの人なんているの?」
「それってどんな人なの?」
ヘカッテは手紙をていねいに折りたたみ、封筒に入れながら考え込みました。手紙にある憧れの人。魔女の修行を積むにあたって尊敬している人は故郷を離れてからだいぶ増えたものでした。けれど、両親が知っている人となれば、それはもう一人しか思い当たらなかったのです。
「あのね、たぶんそれって、さっき言っていた迷子になった時に助けてくれたお姉さんのことだと思うの」
もじもじしながらヘカッテが言うと、モルモとラミィは驚いた表情で言いました。
「あらまあ、まさかそこに繋がるなんて!」
「不思議なこともあるものね」
「ねえねえ、それってどんな人だったの?」
モルモの問いに、ヘカッテは困惑しました。うんと思い出そうとしてみましたが、駄目でした。幼いあの日に見上げた視界の先の顔は、ずいぶんとぼんやりしていたのです。
「思い出せないや」
首を横に振るヘカッテを見て、モルモとラミィは顔を見合わせました。
「思い出せないの」
「でも、近くにいるって書いてあったわ」
「じゃあきっとまた会えるのかもしれないわね」
二人の言葉を聞いて、ヘカッテもまた首をかしげながら手紙を見つめました。
「そういうことなの、かな」
けれど、答えは見つかりません。結局、お手紙の言葉が何を意味するのか、その日は分からないまま、時間だけが過ぎていったのでした。
小さな頃のヘカッテもそうでした。いつもならお父さんやお母さんを困らせないようになるべく気をつけるよいこなのですが、時々、何かの間違いで迷子になってしまうことも、しばしばありました。
そんな時、すぐに再会できたらいいのですが、一度、迷宮で迷子になってしまった時は、いつまでたってもお家が分からず泣いてしまったことがありました。
その時の怖い記憶は今でもヘカッテの心の奥へとしまわれているようで、たまに悪い夢となって思い出すことがあったのです。
けれど、ヘカッテはもう怖くはありません。その理由は、大きくなったからというだけではなく、その時にヘカッテを助けてくれたお姉さんがいたからです。
迷宮でたまたま出会ったそのお姉さんは、ヘカッテの手を引いてお家まで帰してくれました。その時のお姉さんが夢の中にも登場したので、怖くなかったのです。
「でも、ヘカッテ。あなただってもうお姉さんなんだから、迷宮で迷子になって恐い思いなんてしないでしょう?」
と、首をかしげてたずねたのは、お手紙を配達しに来た妖精のモルモでした。一緒に来ていた双子のラミィもまた、姉のモルモに同調するようにうなずきます。
「そうよ。それでも怖いものなの?」
そんなふたりに対して、ヘカッテは照れくさそうにうなずきました。
「恥ずかしいけれど、そうなんだ。もう迷ったりしないし、怪物に出会ってしまっても大丈夫。だけど、やっぱりあの時のことを思い出しちゃう。どうしてだろうね」
不思議そうに語るヘカッテの横で、腕を組みながらしっぽをぶんぶん揺らし、考え込んでいたのが黒猫のぬいぐるみ、カロンでした。彼はうんと考えてから、逆三角形の目でヘカッテたちを見上げ、こう言いました。
「それはもしかたら、夢まくらの精霊の仕業かもしれないね」
「夢まくらの精霊?」
ヘカッテが問い返すと、モルモとラミィは交互に語りました。
「あら、ヘカッテ。知らないの?」
「夢まくらの精霊っていうのはね、みんなの夢の世界に暮らしている妖精の仲間のことよ」
「迷宮がいろんな国につながっているように、夢のなかも色んな人の夢に繋がる道があるんですって」
「その道を夢まくらの精霊は移動するわけ」
「それで、時たま人の夢の中に入り込むのですって」
そんな二人の説明に、ヘカッテはたずねました。
「入られると、どうなるの?」
「その人の見ている夢の内容が変わるんですって」
と、ラミィが答えました。続いてモルモも口を開きます。
「入ってきた夢まくらの精霊が楽しい気分になれば、夢もまた楽しいものに」
「悲しい気分になれば、夢もまた悲しいものに」
そして、と、モルモとラミィは顔を見合わせ、声を合わせました。
「「怖い気分になれば──」」
と、彼女らが言ったところへ、ヘカッテは問いかけました。
「怖いものになる?」
「「そのとおり!」」
モルモとラミィの説明に、ヘカッテはなるほどと納得しました。けれど、すぐにまた疑問が浮かんできました。
「でも、どうして夢まくらの精霊の気分って変わっちゃうんだろうね」
そんなヘカッテの質問に、モルモとラミィはそろって首をかしげました。ヘカッテの足元にいたカロンも腕を組みながらうんと首をかしげながら言いました。
「なるほど、たしかに難しい疑問だね。しかし、どうだろう。彼らもまた、私たちと同じように暮らしているとしたら。ヘカッテも普通に暮らしていて、何かしらの出来事がきっかけで楽しい気分になったり、悲しい気分になったりするだろう。そういう事なんじゃないのかな」
「そっか。そうかもね。でも、どうして怖い気分になっちゃうんだろう。夢の中で何が起こっているんだろう」
ヘカッテの純粋な疑問を前に、カロンはうんと考え込んだまま石のように固まってしまいました。鳥かごの中のメンテも考えているのでしょうか。うつむいたまま何も言いません。モルモとラミィも同じく考えていましたが、ふと我に返り、カゲロウの羽をぱたぱたさせながら、口々にヘカッテに言いました。
「いっけない。お仕事のことをすっかり忘れるところだった」
「はい、これ。いつものお手紙だよ」
大事な手紙をラミィに手渡され、ヘカッテもまた我に返って受け取りました。
丁寧に封を開ける頃には、カロンもメンテも思考の迷路から抜け出して、その様子を静かに見守っていました。そして、中身が出てくると、モルモとラミィはポストの上にとまり、すっかり聞く姿勢を整えておりました。
そんな彼らの視線を浴びながら、ヘカッテは手紙を広げて言いました。
「じゃあ、読むね」
◇
私たちの大切なヘカッテへ
お変わりはありませんか。私たちの故郷ではつい最近、ヘカッテのように立派な魔法使いになるために旅立つ子どもを見送る式典がありました。愛する我が子の旅立ちを涙ながらに見送るお父さんとお母さんの姿を見ていると、かつてのヘカッテと私たちのことを思い出してしまって、思わずもらい泣きしてしまったものでした。
きっとあの子も今のヘカッテのように遠い場所で立派に修行を積むことでしょう。そう思うと、今も遠くで頑張っているヘカッテに、エールを送りたくなったのです。
さて、ヘカッテ。
今回もまた私たちからあなたに贈る言葉があります。
「憧れの人はもっとも身近な場所にいます」
この言葉が、頑張るあなたへのエールになることを願っています。
それでも、ヘカッテ。
決して無理してはいけませんよ。
人には逆立ちしたってなれないものは、どうしてもあるものです。オタマジャクシが将来はイモリになりたいと心から願ったとしても、カエルになってしまうものなのです。大事なのは、どんなカエルになるか。たとえ同じカエルであっても、この部分が違うだけで大きく変わるものです。
その事をどうか胸に秘めて、これからも頑張ってくださいね。私たちはいつもあなたの味方です。
あなたの両親より
◇
ヘカッテが読み終えると、カロンがしっぽを揺らしながら言いました。
「憧れの人かぁ」
渋みのあるその声のあとで、モルモとラミィもまた口を開きました。
「ねえ、ヘカッテ。憧れの人なんているの?」
「それってどんな人なの?」
ヘカッテは手紙をていねいに折りたたみ、封筒に入れながら考え込みました。手紙にある憧れの人。魔女の修行を積むにあたって尊敬している人は故郷を離れてからだいぶ増えたものでした。けれど、両親が知っている人となれば、それはもう一人しか思い当たらなかったのです。
「あのね、たぶんそれって、さっき言っていた迷子になった時に助けてくれたお姉さんのことだと思うの」
もじもじしながらヘカッテが言うと、モルモとラミィは驚いた表情で言いました。
「あらまあ、まさかそこに繋がるなんて!」
「不思議なこともあるものね」
「ねえねえ、それってどんな人だったの?」
モルモの問いに、ヘカッテは困惑しました。うんと思い出そうとしてみましたが、駄目でした。幼いあの日に見上げた視界の先の顔は、ずいぶんとぼんやりしていたのです。
「思い出せないや」
首を横に振るヘカッテを見て、モルモとラミィは顔を見合わせました。
「思い出せないの」
「でも、近くにいるって書いてあったわ」
「じゃあきっとまた会えるのかもしれないわね」
二人の言葉を聞いて、ヘカッテもまた首をかしげながら手紙を見つめました。
「そういうことなの、かな」
けれど、答えは見つかりません。結局、お手紙の言葉が何を意味するのか、その日は分からないまま、時間だけが過ぎていったのでした。
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