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第6章 過去の思い出
70話 顔合わせ
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無事一次審査を突破した俺は、二次審査の面接へと移った。
二次審査とは言ったが、実際にはこの二次審査が最終審査で、そこではどうしてvtuberになりたいのかや、どうしてもこのユメノミライという事務所を選んだのかを聞かれ、俺は素直にその質問に答えた。
「そうですね。私は元々vtuberというものを知らず、たまたまネットサーフィンをしていた際に御社のサイトを発見させていただき、その際にvtuberとは何なのかを調べたところ、体全体にビリビリっと何か衝撃の様なものを感じ、その日徹夜して動画を見漁ったんです。」
「なるほど藤堂さんは我が社のホームページからvtuberについて知ったのですね。とは言えそれは単なるきっかけに過ぎないと思いますし、偶々我が社のホームページを見ただけで、もしかしたら他のところだったかもしれませんよね?」
「そうですね。おっしゃる通り単なる知ったきっかけと言ってしまえばそれだけですし、見つけたのもたまたまと言えばその通りたまたまだとも思います、私はそれをたまたまでは無く運命と思ったのと、その他にも私は3Dの体で色々と事前準備に時間をかけてやるよりかは、2Dで簡単に出来ることが魅力に思ったのもありますね」
「そうですか」
その後は俺が送った動画についての質問や、vtuberになってからやってみたいことなどを面接官の人と話あった。
「それでは本日の面接はこれで終わりたいと思います」
「ありがとうございました!」
そうして俺の二次審査は終了した。
それから数日、俺の元に今度は合格の通知と、また色々とデビューするまでにやらなければならない事があるとの事で、一度事務所に気にでほしいとのメッセージが入っていた。
それを両親に伝えると両親は流石だと褒めてくれ、たまたま聞いていた真冬はその事を自分の事のように喜んでくれた。
◯
そんなこんなありながらも指定された当日、俺は前回同様父さんの車を借りてユメノミライの事務所へとやって来た。
ここの事務所は出来たばかりであまりお金がないらしく、事務所の中には社長含めて5人の従業員と、それに合わせた数の机とパソコンだけがあるだけの、質素な内装になっていた。
そうして事務所に来たは良いもののこれから何をすれば良いのか分からなかった俺は、周りをキョロキョロと見回していると、俺の面接をした体格の良い男性が小走りで近づいてきた。
「お久しぶりです藤堂さん」
「お久しぶりです」
「あ!自分は園野と言います。これから一緒にこのvtuber業界を盛り上げていきましょうね!」
そう言って園野さんは俺にニコリと笑顔を向けながら手を差し出してきたので、俺もそれに合わせて笑顔を向けて手を取った。
それから園野さんに事務所の中を案内されている途中に質問された。
「そう言えば藤堂さんずっと気になってた事があるのですが質問良いですか?」
「あ、はいどうぞ」
「実は面接の時から気になってたんですけど、藤堂さんって顔がいいのにどうしてvtuberをやるんですか?あ、もちろん理由は面接時に聞いたので知ってるのですが……」
そう園野さんは少し申し訳無さそうに聞いてきた。
それを聞いた俺はその質問に答えるように、思っていたことをそのまま口に出した。
「まぁ園野さんのいう通り俺は顔が良いですけど、そんなユーチューバーっていっぱいいません?今更イケメンが1人増えたところで、そんな変わんないと思うんですよね」
「そう……ですかね?」
俺の意見を聞いた園野さんはあまり納得していない表情のまま、無理やり俺の答えを納得させていた。
「っと、話をしていたら着きましたね。こちらへどうぞ」
そう園野さんに促された個室に入ると、そこには3人の女性が4つあるうちの3つの椅子に座っていた。
それを見た俺は、自分以外は女性なんだなぁと思いながら、空いている椅子に腰掛けた。
「はい、では改めまして本日からあなた方のマネージャー兼その他雑用などをします園野です。よろしくお願いします」
そう言うと園野さんは俺たちに向かって頭を下げた。
それに対して俺たちもよろしくお願いしますと返事を返した。
「それでは、まずは皆さんこれから一緒にvtuber業界を一緒に盛り上げる仲間として、自己紹介をしましょう。あ、自己紹介は事前に送った資料のでお願いします。それじゃあ1番年長でもある母出さんからお願いします。」
母出と呼ばれた俺より2つほど年上の女性が立ち上がり自己紹介を始めた。
「これから皆さんと一緒にvtuberをやらせてもらいます母出マミと言います。趣味はお菓子作りです。よろしくお願いします」
そう言って母出さんが頭を下げると、俺達は母出さんに拍手を送った。
そしてその次は、母出さんの左隣に座っていた多分俺と同い年かな?の女性が立ち上がると同時に敬礼をした。
「わ、私は軍神ミリーです……じゃなくてだ!軍人関係については素人なので、これから頑張っていきたい所存です。あ、あと甘いものが好きです」
へー、軍人キャラかなんか大変そうだなぁ。と少し軍神さんに同情しながら拍手を送った。
そして次なのだが、俺がこの部屋に入ってきてからずっと気になっていた女性……いや少女だ。
その少女は、自分の番を今か今かと待ち構えており、さっきからワクワクオーラ全開で、ようやく自分の番がきたことに喜び、その喜びのあまり勢いよく立ち上がったのだが、その際に足を自分の椅子に引っ掛けた為、その少女は思いっきり痛そうな音を立てて、顔から地面に激突した。
一瞬呆気に取られた俺達はその状況に何も出来ずにいた。
それから母出さんがその少女に近づいた事で、俺達も現状を理解しその少女の方へと近づいた。
母出さんがその少女を起こすと、顔は鼻血でびしゃびしゃになっており俺たちは絶句した。
そんな俺たちの気持ちもつゆ知らず、顔面血塗れの少女は特段その事も気にすることも無く、自己紹介を始めようとしたのでそれを園野さんが止めた。
その際に俺は持って来ていたポケットティッシュを取り出して、その少女の顔にベッタリとついた血の跡を拭き取った。
その後は母出さんがその少女を介抱した事で、鼻血も止まり止まっていた自己紹介を再開した。
「さっきは迷惑をかけてごめんなさい!私の名前はえっと……星野キラメです!それで趣味は頑張ることです!」
そう元気よく宣言した。
にしても趣味が頑張る事って変わった子だな……
そう思いながら拍手を送った。
っとそんなこと考えてる場合じゃないな。
次は俺の番か……
俺は少し緊張しながらも静かに椅子から立ち上がり、みんなと同様に自己紹介を始めた。
「初めまして九重ホムラと言います。vtuberについては最近知ったばかりのペーペーですが、これから皆さんと一緒にvtuberとして頑張っていきたいと思いますので、これからよろしくお願いします。それで趣味という趣味はありませんが、自分も料理は得意ですよろしくお願いします。」
そう言って俺は自分に出来る最高の笑顔で答えた。
すると一瞬部屋が静まり返り、一瞬ミスったか?と不安になったが、園野さんがハッとした表情をすると拍手をすると、それに釣られるようにして皆んなも拍手をしてくれた。
それに俺は安堵し着席した。
その後は園野さんから色々と俺たちがやるvtuberの設定や、見た目のラフなどを見せてもらったり、その他vtuberに必要なアプリなどの仕様の説明などをしてもらい、その日は解散の運びとなった。
二次審査とは言ったが、実際にはこの二次審査が最終審査で、そこではどうしてvtuberになりたいのかや、どうしてもこのユメノミライという事務所を選んだのかを聞かれ、俺は素直にその質問に答えた。
「そうですね。私は元々vtuberというものを知らず、たまたまネットサーフィンをしていた際に御社のサイトを発見させていただき、その際にvtuberとは何なのかを調べたところ、体全体にビリビリっと何か衝撃の様なものを感じ、その日徹夜して動画を見漁ったんです。」
「なるほど藤堂さんは我が社のホームページからvtuberについて知ったのですね。とは言えそれは単なるきっかけに過ぎないと思いますし、偶々我が社のホームページを見ただけで、もしかしたら他のところだったかもしれませんよね?」
「そうですね。おっしゃる通り単なる知ったきっかけと言ってしまえばそれだけですし、見つけたのもたまたまと言えばその通りたまたまだとも思います、私はそれをたまたまでは無く運命と思ったのと、その他にも私は3Dの体で色々と事前準備に時間をかけてやるよりかは、2Dで簡単に出来ることが魅力に思ったのもありますね」
「そうですか」
その後は俺が送った動画についての質問や、vtuberになってからやってみたいことなどを面接官の人と話あった。
「それでは本日の面接はこれで終わりたいと思います」
「ありがとうございました!」
そうして俺の二次審査は終了した。
それから数日、俺の元に今度は合格の通知と、また色々とデビューするまでにやらなければならない事があるとの事で、一度事務所に気にでほしいとのメッセージが入っていた。
それを両親に伝えると両親は流石だと褒めてくれ、たまたま聞いていた真冬はその事を自分の事のように喜んでくれた。
◯
そんなこんなありながらも指定された当日、俺は前回同様父さんの車を借りてユメノミライの事務所へとやって来た。
ここの事務所は出来たばかりであまりお金がないらしく、事務所の中には社長含めて5人の従業員と、それに合わせた数の机とパソコンだけがあるだけの、質素な内装になっていた。
そうして事務所に来たは良いもののこれから何をすれば良いのか分からなかった俺は、周りをキョロキョロと見回していると、俺の面接をした体格の良い男性が小走りで近づいてきた。
「お久しぶりです藤堂さん」
「お久しぶりです」
「あ!自分は園野と言います。これから一緒にこのvtuber業界を盛り上げていきましょうね!」
そう言って園野さんは俺にニコリと笑顔を向けながら手を差し出してきたので、俺もそれに合わせて笑顔を向けて手を取った。
それから園野さんに事務所の中を案内されている途中に質問された。
「そう言えば藤堂さんずっと気になってた事があるのですが質問良いですか?」
「あ、はいどうぞ」
「実は面接の時から気になってたんですけど、藤堂さんって顔がいいのにどうしてvtuberをやるんですか?あ、もちろん理由は面接時に聞いたので知ってるのですが……」
そう園野さんは少し申し訳無さそうに聞いてきた。
それを聞いた俺はその質問に答えるように、思っていたことをそのまま口に出した。
「まぁ園野さんのいう通り俺は顔が良いですけど、そんなユーチューバーっていっぱいいません?今更イケメンが1人増えたところで、そんな変わんないと思うんですよね」
「そう……ですかね?」
俺の意見を聞いた園野さんはあまり納得していない表情のまま、無理やり俺の答えを納得させていた。
「っと、話をしていたら着きましたね。こちらへどうぞ」
そう園野さんに促された個室に入ると、そこには3人の女性が4つあるうちの3つの椅子に座っていた。
それを見た俺は、自分以外は女性なんだなぁと思いながら、空いている椅子に腰掛けた。
「はい、では改めまして本日からあなた方のマネージャー兼その他雑用などをします園野です。よろしくお願いします」
そう言うと園野さんは俺たちに向かって頭を下げた。
それに対して俺たちもよろしくお願いしますと返事を返した。
「それでは、まずは皆さんこれから一緒にvtuber業界を一緒に盛り上げる仲間として、自己紹介をしましょう。あ、自己紹介は事前に送った資料のでお願いします。それじゃあ1番年長でもある母出さんからお願いします。」
母出と呼ばれた俺より2つほど年上の女性が立ち上がり自己紹介を始めた。
「これから皆さんと一緒にvtuberをやらせてもらいます母出マミと言います。趣味はお菓子作りです。よろしくお願いします」
そう言って母出さんが頭を下げると、俺達は母出さんに拍手を送った。
そしてその次は、母出さんの左隣に座っていた多分俺と同い年かな?の女性が立ち上がると同時に敬礼をした。
「わ、私は軍神ミリーです……じゃなくてだ!軍人関係については素人なので、これから頑張っていきたい所存です。あ、あと甘いものが好きです」
へー、軍人キャラかなんか大変そうだなぁ。と少し軍神さんに同情しながら拍手を送った。
そして次なのだが、俺がこの部屋に入ってきてからずっと気になっていた女性……いや少女だ。
その少女は、自分の番を今か今かと待ち構えており、さっきからワクワクオーラ全開で、ようやく自分の番がきたことに喜び、その喜びのあまり勢いよく立ち上がったのだが、その際に足を自分の椅子に引っ掛けた為、その少女は思いっきり痛そうな音を立てて、顔から地面に激突した。
一瞬呆気に取られた俺達はその状況に何も出来ずにいた。
それから母出さんがその少女に近づいた事で、俺達も現状を理解しその少女の方へと近づいた。
母出さんがその少女を起こすと、顔は鼻血でびしゃびしゃになっており俺たちは絶句した。
そんな俺たちの気持ちもつゆ知らず、顔面血塗れの少女は特段その事も気にすることも無く、自己紹介を始めようとしたのでそれを園野さんが止めた。
その際に俺は持って来ていたポケットティッシュを取り出して、その少女の顔にベッタリとついた血の跡を拭き取った。
その後は母出さんがその少女を介抱した事で、鼻血も止まり止まっていた自己紹介を再開した。
「さっきは迷惑をかけてごめんなさい!私の名前はえっと……星野キラメです!それで趣味は頑張ることです!」
そう元気よく宣言した。
にしても趣味が頑張る事って変わった子だな……
そう思いながら拍手を送った。
っとそんなこと考えてる場合じゃないな。
次は俺の番か……
俺は少し緊張しながらも静かに椅子から立ち上がり、みんなと同様に自己紹介を始めた。
「初めまして九重ホムラと言います。vtuberについては最近知ったばかりのペーペーですが、これから皆さんと一緒にvtuberとして頑張っていきたいと思いますので、これからよろしくお願いします。それで趣味という趣味はありませんが、自分も料理は得意ですよろしくお願いします。」
そう言って俺は自分に出来る最高の笑顔で答えた。
すると一瞬部屋が静まり返り、一瞬ミスったか?と不安になったが、園野さんがハッとした表情をすると拍手をすると、それに釣られるようにして皆んなも拍手をしてくれた。
それに俺は安堵し着席した。
その後は園野さんから色々と俺たちがやるvtuberの設定や、見た目のラフなどを見せてもらったり、その他vtuberに必要なアプリなどの仕様の説明などをしてもらい、その日は解散の運びとなった。
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