異世界エロ文房具小説家

ぶりーき

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第2章

03 これが私の生きる道

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私はリケッチ、村で農業指導をしている貧乏大学生です。
大学から派遣といっても、生活費は出ないし、村の人からは邪魔者扱いされるし、
本当に私って必要なのかな?と思いながら研究をしています。
ある日、窓辺に変な本が置いてありました。
「角度が知りたければ教えてやる 分度器を巡る二つの三角定規の想い」という本でした。

私、こんな本持っていたっけ?と思いましたが、暇つぶしに読んでみることにしました。
分度器って、角度を測る道具のようです。細かく角度が書いてあるから、分度器はいつだって一人で
角度を測れるのですが、すぐに角度を測るには最初から決まった角度の三角定規に頼った方が早いということです。
最初に分度器が付き合ったのは45度の三角定規さん。45度の三角定規さんは、小さいけど曲がったことが大嫌いな性格。その性格に惚れてしまった分度器さんは、45度の三角定規さんの真ん中に空いている穴に・・・ 
エッ?道具の穴に?な な な な なんてこったい!!
二人?いや二つの道具は逢瀬を重ねていくことになりました。
しかし分度器さんは他の角度にも興味津々。
今度は30度の三角定規さんにアプローチをしてしまいます。
30度の三角定規さんはシュッとしたイケメン。イケメンってなんだろう?というか道具ってみんな男なんだ・・・
するといままで全部男しか出ていないッ!!
30度の三角定規さんは真ん中は大きくカットされているので、分度器さん自身をすっぽり包み込んでしまいます。擦れあう二つの道具・・・おいおい
そしてこの関係が45度の三角定規さんにバレてしまいます。
3つの道具の関係はどうなる!!

気づけば読み始めて、もう昼になってしまいました。
お昼ご飯を食べに、下町まで買い物に行きました。
歩いている間、道具ってなぜに男なのか?分度器さんはなぜあんなに奔放なのか?
最初の相手の45度の三角定規さんをなぜ大切にしないのか?
とか頭の中がいっぱいになりました。
お昼ご飯をさっさと済ませたら、急いで家に帰りました。
また、読み返すために。

「これって、続きはないのかしら?」
そもそもこんな本って、大学の図書館でも見た事ないし、このなんていうか男と男がって内容の本が存在していたなんて、びっくりでした。もしかしたらこの村の人たちが私をからかうために置いていった?いやでも、村の人たちほとんど字読めないし、字を書けるのは私か役人くらいだから、そんなことはないだろう。というと、村にこんな本を書いている人がいるのかしら?
どんな人なんだろう?

私は、この本を書いた人に会いたくなりました。
この本は、他人に見せたらダメのような気がして、部屋の天井裏の隙間に隠しておくことにしました。

「こんにちは。」
「こんにちはリケッチちゃん。今日は機嫌が良さそうだね。何かいいことでもあったかい?」
「そんなことないですよ。今日も頑張って仕事しましょうね。」

なんだか、最近の私は元気だ。
いつか会いたいな、続き読みたいし。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも御読みいただきありがとうございます。

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ぶりーき

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