15 / 22
第2章
03 これが私の生きる道
しおりを挟む
私はリケッチ、村で農業指導をしている貧乏大学生です。
大学から派遣といっても、生活費は出ないし、村の人からは邪魔者扱いされるし、
本当に私って必要なのかな?と思いながら研究をしています。
ある日、窓辺に変な本が置いてありました。
「角度が知りたければ教えてやる 分度器を巡る二つの三角定規の想い」という本でした。
私、こんな本持っていたっけ?と思いましたが、暇つぶしに読んでみることにしました。
分度器って、角度を測る道具のようです。細かく角度が書いてあるから、分度器はいつだって一人で
角度を測れるのですが、すぐに角度を測るには最初から決まった角度の三角定規に頼った方が早いということです。
最初に分度器が付き合ったのは45度の三角定規さん。45度の三角定規さんは、小さいけど曲がったことが大嫌いな性格。その性格に惚れてしまった分度器さんは、45度の三角定規さんの真ん中に空いている穴に・・・
エッ?道具の穴に?な な な な なんてこったい!!
二人?いや二つの道具は逢瀬を重ねていくことになりました。
しかし分度器さんは他の角度にも興味津々。
今度は30度の三角定規さんにアプローチをしてしまいます。
30度の三角定規さんはシュッとしたイケメン。イケメンってなんだろう?というか道具ってみんな男なんだ・・・
するといままで全部男しか出ていないッ!!
30度の三角定規さんは真ん中は大きくカットされているので、分度器さん自身をすっぽり包み込んでしまいます。擦れあう二つの道具・・・おいおい
そしてこの関係が45度の三角定規さんにバレてしまいます。
3つの道具の関係はどうなる!!
気づけば読み始めて、もう昼になってしまいました。
お昼ご飯を食べに、下町まで買い物に行きました。
歩いている間、道具ってなぜに男なのか?分度器さんはなぜあんなに奔放なのか?
最初の相手の45度の三角定規さんをなぜ大切にしないのか?
とか頭の中がいっぱいになりました。
お昼ご飯をさっさと済ませたら、急いで家に帰りました。
また、読み返すために。
「これって、続きはないのかしら?」
そもそもこんな本って、大学の図書館でも見た事ないし、このなんていうか男と男がって内容の本が存在していたなんて、びっくりでした。もしかしたらこの村の人たちが私をからかうために置いていった?いやでも、村の人たちほとんど字読めないし、字を書けるのは私か役人くらいだから、そんなことはないだろう。というと、村にこんな本を書いている人がいるのかしら?
どんな人なんだろう?
私は、この本を書いた人に会いたくなりました。
この本は、他人に見せたらダメのような気がして、部屋の天井裏の隙間に隠しておくことにしました。
「こんにちは。」
「こんにちはリケッチちゃん。今日は機嫌が良さそうだね。何かいいことでもあったかい?」
「そんなことないですよ。今日も頑張って仕事しましょうね。」
なんだか、最近の私は元気だ。
いつか会いたいな、続き読みたいし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも御読みいただきありがとうございます。
作品・続きにご興味をお持ちいただけましたらブックマークしていただきますとうれしいです。
また、私が泣かない程度のコメントをいただけますと励みになります。コメント頂けましたら幸いです。
ぶりーき
大学から派遣といっても、生活費は出ないし、村の人からは邪魔者扱いされるし、
本当に私って必要なのかな?と思いながら研究をしています。
ある日、窓辺に変な本が置いてありました。
「角度が知りたければ教えてやる 分度器を巡る二つの三角定規の想い」という本でした。
私、こんな本持っていたっけ?と思いましたが、暇つぶしに読んでみることにしました。
分度器って、角度を測る道具のようです。細かく角度が書いてあるから、分度器はいつだって一人で
角度を測れるのですが、すぐに角度を測るには最初から決まった角度の三角定規に頼った方が早いということです。
最初に分度器が付き合ったのは45度の三角定規さん。45度の三角定規さんは、小さいけど曲がったことが大嫌いな性格。その性格に惚れてしまった分度器さんは、45度の三角定規さんの真ん中に空いている穴に・・・
エッ?道具の穴に?な な な な なんてこったい!!
二人?いや二つの道具は逢瀬を重ねていくことになりました。
しかし分度器さんは他の角度にも興味津々。
今度は30度の三角定規さんにアプローチをしてしまいます。
30度の三角定規さんはシュッとしたイケメン。イケメンってなんだろう?というか道具ってみんな男なんだ・・・
するといままで全部男しか出ていないッ!!
30度の三角定規さんは真ん中は大きくカットされているので、分度器さん自身をすっぽり包み込んでしまいます。擦れあう二つの道具・・・おいおい
そしてこの関係が45度の三角定規さんにバレてしまいます。
3つの道具の関係はどうなる!!
気づけば読み始めて、もう昼になってしまいました。
お昼ご飯を食べに、下町まで買い物に行きました。
歩いている間、道具ってなぜに男なのか?分度器さんはなぜあんなに奔放なのか?
最初の相手の45度の三角定規さんをなぜ大切にしないのか?
とか頭の中がいっぱいになりました。
お昼ご飯をさっさと済ませたら、急いで家に帰りました。
また、読み返すために。
「これって、続きはないのかしら?」
そもそもこんな本って、大学の図書館でも見た事ないし、このなんていうか男と男がって内容の本が存在していたなんて、びっくりでした。もしかしたらこの村の人たちが私をからかうために置いていった?いやでも、村の人たちほとんど字読めないし、字を書けるのは私か役人くらいだから、そんなことはないだろう。というと、村にこんな本を書いている人がいるのかしら?
どんな人なんだろう?
私は、この本を書いた人に会いたくなりました。
この本は、他人に見せたらダメのような気がして、部屋の天井裏の隙間に隠しておくことにしました。
「こんにちは。」
「こんにちはリケッチちゃん。今日は機嫌が良さそうだね。何かいいことでもあったかい?」
「そんなことないですよ。今日も頑張って仕事しましょうね。」
なんだか、最近の私は元気だ。
いつか会いたいな、続き読みたいし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも御読みいただきありがとうございます。
作品・続きにご興味をお持ちいただけましたらブックマークしていただきますとうれしいです。
また、私が泣かない程度のコメントをいただけますと励みになります。コメント頂けましたら幸いです。
ぶりーき
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
恋愛
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる