異世界エロ文房具小説家

ぶりーき

文字の大きさ
上 下
13 / 22
第2章

01 ★之内死す

しおりを挟む
カラカラちゃんにあの日記が見つかってから、私は毎日が忙しいどころではなくなった。

おやじショタ魔女ウィルさんとの打ち合わせ。

カラカラちゃんと今後の打ち合わせ。

それに日々のマナ搾り業務も当然あって、何日かまともに寝ていない。



「うぃーズーコ。」

カラカラちゃんは本当にいつ寝ているんだろう。仕事もきっちりこなし、私との打ち合わせもしている。そしていつもマナ搾りはトップクラス。

「お おはよ”う”ございま”ずカラカラちゃん。」

「死んでる顔してんなズーコ。生きてるか?」

「ばび、いぎでいまず。」



私たちは、日々の業務をこなしながら、着々と準備を進めていた。

マナ吸収紙の製造、私のBL日記の内容をマナ吸収紙に念写、

二重表紙の作成と、ほぼウィルさんの仕事の方が多いような気がするが、

出来上がったエロ小説を、どの人間に配置するかなどは外回り営業の私たちの仕事だ。

マナ吸収紙の原料も、そこそこ値が張るので、私たちが用意できたのは50冊だった。



とりあえず20冊は信長と蘭丸の下剋上の内容を、信長を領主にして、蘭丸を騎士に変えてみた。

この世界に第六天魔王はいないし、魔王とか書いていたらすぐバレるしという話し合いの結果である。20冊は、極道ものにしてみた。こちらの世界でもマフィアはいるので、共感しやすいかなと考えた。10冊はウィルさんのたっての願いで文房具BLにした。あの内容のまま出版したいとウィルさんが言うので、どうにでもなれと半ばあきらめの気持ちで了承した。



今回はマナ容量が多い人間、ようするに溜まっている人間の部屋にこっそり置いてみることにした。そもそも私たちと人間の接点は夜の人間の夢の中か枕元なので、起きている人間に

「はいこれ、エロ小説受け取って。」(テヘッ)という風に渡すことができない。

たぶん面と向かって人間に接触したら、まず間違いなく討伐されるだろうし、警戒される。

サン★クロースみたいに枕元にエロ小説を置く妖怪ならぬ悪魔・・・

あれ?何か間違っているような気もするが、方法がないので仕方がない。

しかも日々の業務をすっぽかして、エロ小説を配っていたなんてバレたら懲罰房行きは確定しているようなものなので、1~2冊をこっそり配布することにした。



「カラカラちゃん。これでいいのかな?」

「おおよ、これであたいらはがっぽがっぽよ。勝ったッ!第三部完!よ。」

「第一部と第二部はどこに行っているのよ。しかし心配だわ。」



予感は的中。いろいろあったけど、まずは人間界で発禁本指定にされちまいましたとさ。

トホホ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも御読みいただきありがとうございます。

作品・続きにご興味をお持ちいただけましたらブックマークしていただきますとうれしいです。

また、私が泣かない程度のコメントをいただけますと励みになります。コメント頂けましたら幸いです。

ぶりーき

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
恋愛
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜

自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成! 理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」 これが翔の望んだ力だった。 スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!? ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

処理中です...