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ご両親に挨拶!?
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ファミレスでいつものように昼ごはんを食べている時だった。
「りとちゃん、お願いがあるんだけど」
「断る」
「まだ何も言ってないけど」
「嫌な予感がする」
「いやいや、ちょっとしたお願いだって」
「本当に?」
「うん。ちょっと俺の親に会ってくれればいいだけ」
パスタをフォークに巻き付けながらこともなげにそう言った。親に会う……?
「はぁ!?親に会う?それはどういう立場で?」
「そりゃ恋人として」
「だよな」
「お願い」
「無理無理。ご両親の前で演技なんてできないよ」
「そこをなんとか」
「どうしてそんな事になったんだ?」
「付き合ってる人いるから婚約者はいらないって言ったらさ、母親が会いたいって言い出してさ」
「うーん、なるほど」
「ちょっと顔見たら満足すると思うし」
「うーん……」
親に会うって何だか大事じゃないか?そんな事はないのか??
「甘いもの好きだって言ったらケーキ買っとくって言ってた」
「ケーキ?」
思わず反応した僕に須藤が畳みかける。
「そうそう、ケーキ。りとちゃん好きだろ?食べ放題だぞ?」
「食べ放題……って他所様の家でそんながっつけるか」
「あー、ケーキで釣れると思ったのに」
「釣るな。まぁ、行ってやってもいいけど」
ケーキに惹かれた訳ではない。少し興味が湧いたからそう話すと承諾すると思わなかったのかキョトンとした顔をした。
「あれ、そうなの?」
「いつもと同じ感じでいいなら」
「ありがとう、マジで助かる」
「何着ていったらいいんだ?制服?」
「いや、普段着でいいよ。今日あげたやつ着てきて?」
チラリと隣に置かれた紙袋を見る。この男はまた服を買って僕に渡してきたのだ。「須藤が着ろ」と突き返したが「りとのサイズじゃ俺入らない」と悲しい事を言われて渋々受け取った代物だ。
「分かった」
そう言って頷くと須藤は嬉しそうな顔をして笑った。
友達の家に遊びに行くと思えば何とかなるだろう。そんなに根掘り葉掘り聞かれないだろうし。須藤のご両親がどんな人なのか気になった。お父さんは大病院の院長だし怖かったりするのだろうか……。ケーキを食べる余裕があるか若干心配だ。
◆◆◆
閑静な住宅街に佇む日本家屋。立派な門構えに圧倒される。インターホンを鳴らすと女の人の「はーい」という声が聞こえたあとにガチャリと鍵が開く音がした。恐る恐る門を開けると広大な日本庭園が横に見えた。玄関の扉まで続く石畳を歩いていく。
ふと玄関を見ると、髪を1つに束ねた須藤の姿が見えた。
「なんだよ、この家。前もって言っといてくれよ。びっくりするじゃないか」
スケールが大き過ぎて動揺してしまった。ただでさえ緊張しているのに、さらに緊張感が増す。
「どうやって伝えればいいんだよ」
「それはそうかもしれないけど」
「たっくん、来たー?」
玄関に入るとほんわかした雰囲気の須藤にそっくりなきれいな女の人が目を輝かせて僕を見てきた。
「部屋で待っとけって言ったじゃん。あとその呼び方やめろ」
「もう待ちきれなくて」
「こちらの方は?」
「母親」
「はじめまして、拓海の母です」
「はじめまして、拓海くんとお付き合いさせていただいている海堂理仁です」
今日のために何度も練習した挨拶をして頭を下げた。頭を上げるとにこやかに微笑むお母さんと目が合った。お母さんめちゃくちゃ若々しい人だな。予想と違う優しそうな雰囲気に安堵する。
「入って入ってー」
「お邪魔します」
所々に飾られてある置物がとても高そうで萎縮しながら歩みを進める。連れられてやってきた部屋には、これまた温厚そうな男の人が座っていた。この方がお父さんか。イメージと全然違う。
「はじめまして、海堂理仁です」
あっ、お付き合いしてるのところ言い忘れた。
「よく来てくれたね。さぁ座って」
にこやかに話しかけられてホッとしたけれど、少し緊張したまま座った。
目の前にキラキラ輝くケーキと紅茶が用意される。美味しそう……。
「甘いもの好きなんでしょう?たくさん用意したから遠慮せず食べてね」
「ありがとうございます。いただきます」
ニコニコ微笑むご両親に見つめられながらケーキを一口食べる。うわ、濃厚!でも甘すぎないクリームがめちゃくちゃ美味しい。がっついちゃダメだと分かっているのに、一口また一口と口へ運んでしまう。こんなの止まらない。
「とても美味しいです」
たくさんあると言っていた。違う種類なのかな。いや、ダメだろ。おかわりしたいという気持ちを押し殺す。
「気に入ってもらえてよかった」
「りとは甘いもの好きだからな」
「かわいいわぁ。私もりとくんって呼んでもいい?」
「あっはい」
「りとくんは、拓海のどこが好きなの?」
いきなりの質問にケーキを口から出しそうになった。好きなところ?そんな事聞かれるのか!?隣を見ると、知らん顔をした須藤がケーキを頬張っていた。こいつ……。
「そうですね……優しいところですかね」
「そうなの?」
「はい、そうですね」
当たり障りのない回答をして微笑む。ダメだ、掘り下げられたらボロが出そう。
「拓海は?りとくんのどこが好きなの?」
「かわいいとこ」
「!?」
かわいいって何?
「分かる、りとくんってかわいいよね」
分かるの?僕ってかわいいの?
「確かに可愛らしいな」
お父さんまで!?須藤家は僕の事かわいいと思うの?
「あらー、赤くなってる。馴れ初めとか聞きたーい」
そりゃあ全員にかわいいなんて言われたら恥ずかしくて赤くなってしまうと思う。
「なんでそんな事言わなきゃいけねーだよ」
「気になるじゃない。拓海が初めて連れてきてくれた子だもん」
「会いたいってうるさいからだろうが」
馴れ初めなんて考えていないぞ。ハラハラしながら様子を見守る。須藤がんばれ!
「もういいだろう。りとも緊張してるだろうし」
「えー、残念」
残念がるお母さんをお父さんが宥めている。慌てて残っている紅茶を飲み干した。
「今日は来てくれてありがとう。ゆっくりしていってくれていいから」
「ありがとうございます」
頭を下げて須藤に連れられて部屋を出た。
階段を上がって少し進んだところにある扉を開けて中に入る。
「広いな」
ベッドと学習机に本棚とテーブルが置かれている須藤の部屋。あまり物がなくて広い部屋がより広く見える。
「適当に座って」
「緊張したー」
「ごめんな、付き合わせて。1回会ったら満足すると思うから」
「うまくできていたかな?」
「できてたんじゃない?」
「それならよかった」
「俺の部屋にりとがいるの変な感じ」
須藤が僕をジッと見つめてきた。その視線に少し緊張してしまったが平静を装う。
「そりゃ違和感はあるだろう。友達の家に行くことがないから分からないんだが、何をすればいいんだ?」
「うーん、やらしいこと?」
「友達の家だぞ?」
「付き合ってるし?」
「フリな、フリ」
「本当に付き合う?」
「は?」
「親も気に入ったみたいだし」
「何言ってるんだ?」
「俺はいいよ?付き合っても」
「なんでそんな上から目線なんだよ。冗談はやめてくれよ」
「冗談じゃないって」
「うわ」
いつかのように押し倒された。須藤の真剣な顔が間近に迫る。
「須藤?」
戸惑う僕に構うことなくさらに須藤の顔が近付いてきた。ちょっと待って。このままじゃ……。
「フ……アハハ、りとの顔めちゃくちゃおもしろい」
そう言って肩を震わせて笑い始めた。
「お前……離せ」
「ごめんごめん。りとって本当にかわいいよね」
「馬鹿にするな。全く」
心臓が爆発しそうなくらいにドキドキしていて須藤の顔を見る事ができない。悪い冗談はやめて欲しい。
「俺の部屋何もないんだよね」
さっきまでのことはなかったかのように普通に話しかけてきた。まだ動揺している僕の気も知らないで。でもそれを悟られたくなくて、努めて普通に話し返す。
「スマホでゲームでもやるか」
「そうだなー」
スマホでゲームをしたり、ダラダラ喋ったり、合間にまた持ってきてくれたケーキを食べたりして、ご両親への挨拶兼初めての須藤家訪問は幕を閉じた。
「りとくん、また遊びに来てね」
お母さんが笑顔で見送ってくれた。
「ありがとうございます。お邪魔しました」
「りと送ってくるわ」
須藤と一緒に家を後にした。
「ん」
差し出された手を握る。いつも手を繋ぐようになってしまった。
「今日はありがとう」
「あんな優しいご両親に心配かけるようなことしていたなんて信じられないな」
「今はもうしてねーよ」
「本当か?」
「親よりもうるさいやつが隣にいるからな」
「そんなにうるさく言ってるつもりはないが?」
「無自覚かよ。これからもよろしく頼むわ」
「なんだよ、それ」
これからもよろしくというのは恋人のフリか?それともうるさく言う事か?
僕達はいつまでこの関係を続けるんだろう。お互いに好きな人ができるまで?須藤が好きになる人ってどんな人なんだろう。そんな事を考えていると胸の中がモヤモヤとした。
「どうかした?」
顔を上げると、黙り込んだ僕を心配そうに見つめる須藤と目が合った。また少し須藤の背が伸びた気がする。
「なんでもない」
もし須藤に好きな人ができても今までみたいに僕と会ってくれるんだろうか。そうじゃないならこの場所を他の人に譲るのは……嫌かもしれない。
「りとちゃん、お願いがあるんだけど」
「断る」
「まだ何も言ってないけど」
「嫌な予感がする」
「いやいや、ちょっとしたお願いだって」
「本当に?」
「うん。ちょっと俺の親に会ってくれればいいだけ」
パスタをフォークに巻き付けながらこともなげにそう言った。親に会う……?
「はぁ!?親に会う?それはどういう立場で?」
「そりゃ恋人として」
「だよな」
「お願い」
「無理無理。ご両親の前で演技なんてできないよ」
「そこをなんとか」
「どうしてそんな事になったんだ?」
「付き合ってる人いるから婚約者はいらないって言ったらさ、母親が会いたいって言い出してさ」
「うーん、なるほど」
「ちょっと顔見たら満足すると思うし」
「うーん……」
親に会うって何だか大事じゃないか?そんな事はないのか??
「甘いもの好きだって言ったらケーキ買っとくって言ってた」
「ケーキ?」
思わず反応した僕に須藤が畳みかける。
「そうそう、ケーキ。りとちゃん好きだろ?食べ放題だぞ?」
「食べ放題……って他所様の家でそんながっつけるか」
「あー、ケーキで釣れると思ったのに」
「釣るな。まぁ、行ってやってもいいけど」
ケーキに惹かれた訳ではない。少し興味が湧いたからそう話すと承諾すると思わなかったのかキョトンとした顔をした。
「あれ、そうなの?」
「いつもと同じ感じでいいなら」
「ありがとう、マジで助かる」
「何着ていったらいいんだ?制服?」
「いや、普段着でいいよ。今日あげたやつ着てきて?」
チラリと隣に置かれた紙袋を見る。この男はまた服を買って僕に渡してきたのだ。「須藤が着ろ」と突き返したが「りとのサイズじゃ俺入らない」と悲しい事を言われて渋々受け取った代物だ。
「分かった」
そう言って頷くと須藤は嬉しそうな顔をして笑った。
友達の家に遊びに行くと思えば何とかなるだろう。そんなに根掘り葉掘り聞かれないだろうし。須藤のご両親がどんな人なのか気になった。お父さんは大病院の院長だし怖かったりするのだろうか……。ケーキを食べる余裕があるか若干心配だ。
◆◆◆
閑静な住宅街に佇む日本家屋。立派な門構えに圧倒される。インターホンを鳴らすと女の人の「はーい」という声が聞こえたあとにガチャリと鍵が開く音がした。恐る恐る門を開けると広大な日本庭園が横に見えた。玄関の扉まで続く石畳を歩いていく。
ふと玄関を見ると、髪を1つに束ねた須藤の姿が見えた。
「なんだよ、この家。前もって言っといてくれよ。びっくりするじゃないか」
スケールが大き過ぎて動揺してしまった。ただでさえ緊張しているのに、さらに緊張感が増す。
「どうやって伝えればいいんだよ」
「それはそうかもしれないけど」
「たっくん、来たー?」
玄関に入るとほんわかした雰囲気の須藤にそっくりなきれいな女の人が目を輝かせて僕を見てきた。
「部屋で待っとけって言ったじゃん。あとその呼び方やめろ」
「もう待ちきれなくて」
「こちらの方は?」
「母親」
「はじめまして、拓海の母です」
「はじめまして、拓海くんとお付き合いさせていただいている海堂理仁です」
今日のために何度も練習した挨拶をして頭を下げた。頭を上げるとにこやかに微笑むお母さんと目が合った。お母さんめちゃくちゃ若々しい人だな。予想と違う優しそうな雰囲気に安堵する。
「入って入ってー」
「お邪魔します」
所々に飾られてある置物がとても高そうで萎縮しながら歩みを進める。連れられてやってきた部屋には、これまた温厚そうな男の人が座っていた。この方がお父さんか。イメージと全然違う。
「はじめまして、海堂理仁です」
あっ、お付き合いしてるのところ言い忘れた。
「よく来てくれたね。さぁ座って」
にこやかに話しかけられてホッとしたけれど、少し緊張したまま座った。
目の前にキラキラ輝くケーキと紅茶が用意される。美味しそう……。
「甘いもの好きなんでしょう?たくさん用意したから遠慮せず食べてね」
「ありがとうございます。いただきます」
ニコニコ微笑むご両親に見つめられながらケーキを一口食べる。うわ、濃厚!でも甘すぎないクリームがめちゃくちゃ美味しい。がっついちゃダメだと分かっているのに、一口また一口と口へ運んでしまう。こんなの止まらない。
「とても美味しいです」
たくさんあると言っていた。違う種類なのかな。いや、ダメだろ。おかわりしたいという気持ちを押し殺す。
「気に入ってもらえてよかった」
「りとは甘いもの好きだからな」
「かわいいわぁ。私もりとくんって呼んでもいい?」
「あっはい」
「りとくんは、拓海のどこが好きなの?」
いきなりの質問にケーキを口から出しそうになった。好きなところ?そんな事聞かれるのか!?隣を見ると、知らん顔をした須藤がケーキを頬張っていた。こいつ……。
「そうですね……優しいところですかね」
「そうなの?」
「はい、そうですね」
当たり障りのない回答をして微笑む。ダメだ、掘り下げられたらボロが出そう。
「拓海は?りとくんのどこが好きなの?」
「かわいいとこ」
「!?」
かわいいって何?
「分かる、りとくんってかわいいよね」
分かるの?僕ってかわいいの?
「確かに可愛らしいな」
お父さんまで!?須藤家は僕の事かわいいと思うの?
「あらー、赤くなってる。馴れ初めとか聞きたーい」
そりゃあ全員にかわいいなんて言われたら恥ずかしくて赤くなってしまうと思う。
「なんでそんな事言わなきゃいけねーだよ」
「気になるじゃない。拓海が初めて連れてきてくれた子だもん」
「会いたいってうるさいからだろうが」
馴れ初めなんて考えていないぞ。ハラハラしながら様子を見守る。須藤がんばれ!
「もういいだろう。りとも緊張してるだろうし」
「えー、残念」
残念がるお母さんをお父さんが宥めている。慌てて残っている紅茶を飲み干した。
「今日は来てくれてありがとう。ゆっくりしていってくれていいから」
「ありがとうございます」
頭を下げて須藤に連れられて部屋を出た。
階段を上がって少し進んだところにある扉を開けて中に入る。
「広いな」
ベッドと学習机に本棚とテーブルが置かれている須藤の部屋。あまり物がなくて広い部屋がより広く見える。
「適当に座って」
「緊張したー」
「ごめんな、付き合わせて。1回会ったら満足すると思うから」
「うまくできていたかな?」
「できてたんじゃない?」
「それならよかった」
「俺の部屋にりとがいるの変な感じ」
須藤が僕をジッと見つめてきた。その視線に少し緊張してしまったが平静を装う。
「そりゃ違和感はあるだろう。友達の家に行くことがないから分からないんだが、何をすればいいんだ?」
「うーん、やらしいこと?」
「友達の家だぞ?」
「付き合ってるし?」
「フリな、フリ」
「本当に付き合う?」
「は?」
「親も気に入ったみたいだし」
「何言ってるんだ?」
「俺はいいよ?付き合っても」
「なんでそんな上から目線なんだよ。冗談はやめてくれよ」
「冗談じゃないって」
「うわ」
いつかのように押し倒された。須藤の真剣な顔が間近に迫る。
「須藤?」
戸惑う僕に構うことなくさらに須藤の顔が近付いてきた。ちょっと待って。このままじゃ……。
「フ……アハハ、りとの顔めちゃくちゃおもしろい」
そう言って肩を震わせて笑い始めた。
「お前……離せ」
「ごめんごめん。りとって本当にかわいいよね」
「馬鹿にするな。全く」
心臓が爆発しそうなくらいにドキドキしていて須藤の顔を見る事ができない。悪い冗談はやめて欲しい。
「俺の部屋何もないんだよね」
さっきまでのことはなかったかのように普通に話しかけてきた。まだ動揺している僕の気も知らないで。でもそれを悟られたくなくて、努めて普通に話し返す。
「スマホでゲームでもやるか」
「そうだなー」
スマホでゲームをしたり、ダラダラ喋ったり、合間にまた持ってきてくれたケーキを食べたりして、ご両親への挨拶兼初めての須藤家訪問は幕を閉じた。
「りとくん、また遊びに来てね」
お母さんが笑顔で見送ってくれた。
「ありがとうございます。お邪魔しました」
「りと送ってくるわ」
須藤と一緒に家を後にした。
「ん」
差し出された手を握る。いつも手を繋ぐようになってしまった。
「今日はありがとう」
「あんな優しいご両親に心配かけるようなことしていたなんて信じられないな」
「今はもうしてねーよ」
「本当か?」
「親よりもうるさいやつが隣にいるからな」
「そんなにうるさく言ってるつもりはないが?」
「無自覚かよ。これからもよろしく頼むわ」
「なんだよ、それ」
これからもよろしくというのは恋人のフリか?それともうるさく言う事か?
僕達はいつまでこの関係を続けるんだろう。お互いに好きな人ができるまで?須藤が好きになる人ってどんな人なんだろう。そんな事を考えていると胸の中がモヤモヤとした。
「どうかした?」
顔を上げると、黙り込んだ僕を心配そうに見つめる須藤と目が合った。また少し須藤の背が伸びた気がする。
「なんでもない」
もし須藤に好きな人ができても今までみたいに僕と会ってくれるんだろうか。そうじゃないならこの場所を他の人に譲るのは……嫌かもしれない。
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