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月に一度の*
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新しい生活は、一人暮らしのような状態だった。初めてだらけでわけがわからないながらも何とか人並みに生活をすることに成功している。時々、実家に住んでいた時に通いで来ていたお手伝いさんの一人であるトキさんに依頼をして助けを求めてしまう事はあるけれど。
今日は初めてのお食事会。そして、彼に抱いてもらう日だ。実家の近くで待ち合わせをして、家に向かった。彼の実家は地主でものすごく大きい。広大な敷地の中にある立派な日本家屋。スケールが段違い過ぎて物怖じしてしまう。
「ただいま」
「おかえり。聡真くんも」
「お邪魔します」
「遠慮することはないよ。君の家でもあるんだから」
にこやかに出迎えてくれた義父に恐縮しながら靴を脱いだ。
「由弥、挨拶して」
案内された部屋には、彼の弟である由弥さんがいた。
「はじめまして。弟の由弥です」
「はじめまして、聡真です」
「同い年だから、タメ口でいいよね?」
「同い年なんですか?」
「そうだよ。よろしくね、聡真くん」
「こちらこそよろしく」
終始和やかに食事会は進み、デザートと言われて出されたケーキまでぺろりと完食してしまった。
「ねぇねぇ、聡真くんって漫画読む?」
史弥さんがいなくなって、のんびり紅茶を飲んでいると由弥さんが隣の席に座って話しかけてくれた。
「全然。そういうの疎くて」
「そうなの?みんなに勧めてるのがあってさ。気が向いたら読んでみて。これなんだけど」
スマホの画面を見せてもらって表示されている表紙を目に焼きつける。覚えられない気がして、スマホを取り出した。
「あっ、せっかくだし、連絡先交換しようよ?」
「うん、そうだね。えっと、どうしたらいいんだろ」
普段連絡先を交換する事なんてない僕にやり方を教えてくれて、無事登録に成功した。友達のように仲良くなれたらいいなと淡い期待を抱く。
「じゃあ、また連絡するね」
人懐っこい笑顔でそう言ってもらえて、僕も笑顔で頷いた。
そろそろ帰ろうという事になり、お礼を言って初めての食事会を終えた。彼は、僕と同じ方向に帰っている。この後に待っていることが頭をよぎって緊張が走った。
帰宅してソファで一息ついていると「シャワー浴びる?」と声をかけられた。いよいよだ。緊張でうまく口が回らず、小さく頷いてリビングを出た。シャワーを浴びてリビングに戻ると「先に部屋で待ってて」と言われた。
「僕の部屋でいいですか?」
「うん、いいよ」
「あの、ローションとかゴムとか用意してありますので!」
「あぁ、そう」
キョトンとした顔をされて、何だかものすごく準備万端な自分が恥ずかしくなる。「じゃあ」と言い残してそそくさと部屋に逃げ込んだ。枕に顔を埋めて気持ちを落ち着かせる。あんな事言わなくても良かったのに。恥ずかしい。ウジウジしていると扉が開いた。
「どうしたの?」
「……いや、気にしないでください」
「そう?」
彼に抱かれたあの日の記憶が蘇って否が応にも心臓は高鳴る。またあんなふうに抱いてもらえるだろうか。
「緊張してる?」
ベッドに腰掛けた彼が問いかけてきた。
「そうですね、少し」
「無理はしなくていいからね」
「いえ、是非お願いします!!」
「あぁ、うん」
起き上がってものすごい勢いで迫ってしまい、また恥ずかしくなる。内心困っているだろう。本当に申し訳ない。僕の近くに移動してきた彼の手が僕の頬に触れて、ゆっくりと口づけを交わした。優しい口づけは、やがて深く激しいものへと変わっていき、必死に舌を絡ませた。キスだけで気持ちよくなっている僕の乳首を弄り始める彼。さらなる快感を与えられて中が疼き始めた。
「後ろも触ってほしいです」
そうお願いすると「いいよ」と言ってローションを手に取り、僕の中に指を差し入れてくれた。
「あっ……」
すぐに指を増やして中を蹂躙された。あまりにも気持ちよくて声が出そうになる。
「ここ角部屋だから声出してもいいよ?」
そうか、声を出しても大丈夫なのか。堪らずに声を上げてしまう。
「そこ……やだぁ」
「どうして?めちゃくちゃ気持ちよさそうなのに」
「ダメ……もうイク……イッちゃうからぁ」
同じところを執拗に刺激されて、あっけなくイかされた。ずっと気持ちよくておかしくなりそうだ。押し倒されて「挿れていい?」と耳元で囁かれ「早く挿れて」と強請った。ゴムを付ける彼を見ていると「お待たせ」と言って彼が僕の中に入ってきた。そんなに物欲しそうな顔をしていただろうか。……きっとしていたのだろう。待っていたものを挿れてもらえて、体が喜んでいることが分かる。
「動いていいですよ?」
「大丈夫?」
「うん、いいから。激しくしてほしいです」
「おねだり上手だね」
一気に奥まで貫かれて、そのまま激しく突き動かされた。めちゃくちゃ気持ちいい。
「あっあっ、ああっあっん」
彼の動きに呼応するかのように声が出る。何度イッてもまた彼のことを求めてしまう。結局また気を失うまで抱いてもらって、目が覚めると彼はいなかった。今回もめちゃくちゃ気持ちよかった。早く1ヶ月経たないかな。そんな事を思ってしまうくらい最高の時間を過ごしたのだった。
今日は初めてのお食事会。そして、彼に抱いてもらう日だ。実家の近くで待ち合わせをして、家に向かった。彼の実家は地主でものすごく大きい。広大な敷地の中にある立派な日本家屋。スケールが段違い過ぎて物怖じしてしまう。
「ただいま」
「おかえり。聡真くんも」
「お邪魔します」
「遠慮することはないよ。君の家でもあるんだから」
にこやかに出迎えてくれた義父に恐縮しながら靴を脱いだ。
「由弥、挨拶して」
案内された部屋には、彼の弟である由弥さんがいた。
「はじめまして。弟の由弥です」
「はじめまして、聡真です」
「同い年だから、タメ口でいいよね?」
「同い年なんですか?」
「そうだよ。よろしくね、聡真くん」
「こちらこそよろしく」
終始和やかに食事会は進み、デザートと言われて出されたケーキまでぺろりと完食してしまった。
「ねぇねぇ、聡真くんって漫画読む?」
史弥さんがいなくなって、のんびり紅茶を飲んでいると由弥さんが隣の席に座って話しかけてくれた。
「全然。そういうの疎くて」
「そうなの?みんなに勧めてるのがあってさ。気が向いたら読んでみて。これなんだけど」
スマホの画面を見せてもらって表示されている表紙を目に焼きつける。覚えられない気がして、スマホを取り出した。
「あっ、せっかくだし、連絡先交換しようよ?」
「うん、そうだね。えっと、どうしたらいいんだろ」
普段連絡先を交換する事なんてない僕にやり方を教えてくれて、無事登録に成功した。友達のように仲良くなれたらいいなと淡い期待を抱く。
「じゃあ、また連絡するね」
人懐っこい笑顔でそう言ってもらえて、僕も笑顔で頷いた。
そろそろ帰ろうという事になり、お礼を言って初めての食事会を終えた。彼は、僕と同じ方向に帰っている。この後に待っていることが頭をよぎって緊張が走った。
帰宅してソファで一息ついていると「シャワー浴びる?」と声をかけられた。いよいよだ。緊張でうまく口が回らず、小さく頷いてリビングを出た。シャワーを浴びてリビングに戻ると「先に部屋で待ってて」と言われた。
「僕の部屋でいいですか?」
「うん、いいよ」
「あの、ローションとかゴムとか用意してありますので!」
「あぁ、そう」
キョトンとした顔をされて、何だかものすごく準備万端な自分が恥ずかしくなる。「じゃあ」と言い残してそそくさと部屋に逃げ込んだ。枕に顔を埋めて気持ちを落ち着かせる。あんな事言わなくても良かったのに。恥ずかしい。ウジウジしていると扉が開いた。
「どうしたの?」
「……いや、気にしないでください」
「そう?」
彼に抱かれたあの日の記憶が蘇って否が応にも心臓は高鳴る。またあんなふうに抱いてもらえるだろうか。
「緊張してる?」
ベッドに腰掛けた彼が問いかけてきた。
「そうですね、少し」
「無理はしなくていいからね」
「いえ、是非お願いします!!」
「あぁ、うん」
起き上がってものすごい勢いで迫ってしまい、また恥ずかしくなる。内心困っているだろう。本当に申し訳ない。僕の近くに移動してきた彼の手が僕の頬に触れて、ゆっくりと口づけを交わした。優しい口づけは、やがて深く激しいものへと変わっていき、必死に舌を絡ませた。キスだけで気持ちよくなっている僕の乳首を弄り始める彼。さらなる快感を与えられて中が疼き始めた。
「後ろも触ってほしいです」
そうお願いすると「いいよ」と言ってローションを手に取り、僕の中に指を差し入れてくれた。
「あっ……」
すぐに指を増やして中を蹂躙された。あまりにも気持ちよくて声が出そうになる。
「ここ角部屋だから声出してもいいよ?」
そうか、声を出しても大丈夫なのか。堪らずに声を上げてしまう。
「そこ……やだぁ」
「どうして?めちゃくちゃ気持ちよさそうなのに」
「ダメ……もうイク……イッちゃうからぁ」
同じところを執拗に刺激されて、あっけなくイかされた。ずっと気持ちよくておかしくなりそうだ。押し倒されて「挿れていい?」と耳元で囁かれ「早く挿れて」と強請った。ゴムを付ける彼を見ていると「お待たせ」と言って彼が僕の中に入ってきた。そんなに物欲しそうな顔をしていただろうか。……きっとしていたのだろう。待っていたものを挿れてもらえて、体が喜んでいることが分かる。
「動いていいですよ?」
「大丈夫?」
「うん、いいから。激しくしてほしいです」
「おねだり上手だね」
一気に奥まで貫かれて、そのまま激しく突き動かされた。めちゃくちゃ気持ちいい。
「あっあっ、ああっあっん」
彼の動きに呼応するかのように声が出る。何度イッてもまた彼のことを求めてしまう。結局また気を失うまで抱いてもらって、目が覚めると彼はいなかった。今回もめちゃくちゃ気持ちよかった。早く1ヶ月経たないかな。そんな事を思ってしまうくらい最高の時間を過ごしたのだった。
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