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独白
男Cの独白 1
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「『僕』を汚してください」
初めて『彼』が現れたのは、シオンが社長の仕事で帰らない夜だった。
深夜1時ごろだろうか。
ベッドで寝ていたら『彼』は何も言わずに部屋に入ってきて、オレの布団を捲り覆いかぶさってきたのだ。
『風呂入れよ、くさい』と嫌っているはずの、オレの蒸れたちんぽの匂いを鼻からいっぱい吸い込むと、根本から先に向かって舌を這わせてくる。
『いただきます』と唇を大きく開き、口に咥えて奉仕を始めた『こいつ』は自分のことを『僕』と呼び、オレのことを『ご主人様』と呼ぶ。
いつもは『オレ』と言っているのに。
さっき晩飯を食ってる時はいつも通りだった。
『うまいね!』とニコニコ無邪気に笑っていた。
だが、いまの『こいつ』の表情はなんていうか……色っぽかった。
あまりの衝撃に、動けなくなった。
オレのはデカすぎて、必ず相手が悲鳴を上げるほどだから、『仕事』の時以外では人前に出さないようにしていた。
それなのに、オレのを見て怖がるどころか妖艶に微笑み、舌舐めずりしたのだ。
慣れているのか舌を絡めながら上手に喉奥まで出し入れし、すぼめた唇や頬の内側でジュボジュボと擦り、オレが思わず射精してしまったものを溢さず飲み込む。最後は尿道から吸い出し、カリの裏側に溜まった恥垢やタマまできれいに舐めしゃぶってくれる。
オレのを舐めながら自分の指で尻を解す姿に煽られる。
溜まっていたせいもあるが、あまりに色気と性技が凄すぎて、誘われるまま彼を抱いてしまった。
その後、うねる肉襞に3回搾り取られたところで、彼は電池が切れたようにぱたりと寝てしまった。ナカに挿れたままのちんぽをそっと引き抜いても『んっ…』と声を出したものの目覚めない。
眠る彼は精液でドロドロになっており、風呂に入れて身体を清めると、シーツを替えたベッドに寝かせた。
寝息は穏やかで、アルコールや薬を摂った感じではなかった。
いつもと違う『こいつ』に不安を覚える。
甘えるように擦り寄ってきたから、不安を押し殺すように腕に抱き込んで寝た。
朝起きると、彼はいなかった。
ベッドから起き出し服を着る。
朝メシを作るかとキッチンに向かう途中、トイレのドアが開いており、
……床には裸のままで倒れる彼がいた。
「!!!!おい!大丈夫か!?」
便器を見ると、吐いていたようだ。
オレはベッドに戻りシーツを剥がすと、彼の肌を隠すように包みこみ、頭を動かさないようソファに運んだ。
「う……」
彼が目を覚ました。
「大丈夫か?頭は痛いか?」
「………大丈夫」
ぼんやりしているようだ。
水を口移しで飲ませ、とりあえずオレのシャツを着せると、ブランケットを掛けて寝かせた。
胃が荒れているとまずいので、朝メシに粥を作った。白粥だと味気ないので溶き卵と醤油を最後に足す。
匂いに釣られたのか、彼が目を覚ました。
「食えるか?」
茶碗とスプーンを渡すと、黙々と食べ始める。
「………おいしい」
少しだけ和らいだ表情にホッとする。
顔色も良くなった。
「オレ、何も覚えてないんだけど、…その」
困惑するように、怯えるように、彼の視線が定まらない。
彼の怯えた顔を見ると心臓を握りしめられたように胸が苦しくなる。
「…オレが怖いか?」
ソファに座る彼の前に膝をつくと、彼は少し考えてからオレを見て、ゆっくりと首を振った。
その後も、シオンがいない夜に必ず『そいつ』は現れてオレに『汚されたがる』。
『いつもの彼』は朝になり目を覚ますと、『記憶がないのに男に犯された身体』を意識すると吐くようだった。
だから、行為を終えると、極力『性の匂い』を感じさせないよう、眠った彼の身体を清め、きちんと服を着せてから寝かせることにした。もちろんオレも服を着る。
ただ、『身体が冷えてしまわないように』と理由をつけて、彼を抱きしめて眠るのだけはやめなかった。
穏やかに寝息をたてる様子にホッとする。
服を着せるようにしてから、彼は目覚めてからもオレの腕から逃げ出さなくなった。
今夜も甘えるように擦り寄られ、それを『愛しい』と感じている自分に気づく。
初めて『彼』が現れたのは、シオンが社長の仕事で帰らない夜だった。
深夜1時ごろだろうか。
ベッドで寝ていたら『彼』は何も言わずに部屋に入ってきて、オレの布団を捲り覆いかぶさってきたのだ。
『風呂入れよ、くさい』と嫌っているはずの、オレの蒸れたちんぽの匂いを鼻からいっぱい吸い込むと、根本から先に向かって舌を這わせてくる。
『いただきます』と唇を大きく開き、口に咥えて奉仕を始めた『こいつ』は自分のことを『僕』と呼び、オレのことを『ご主人様』と呼ぶ。
いつもは『オレ』と言っているのに。
さっき晩飯を食ってる時はいつも通りだった。
『うまいね!』とニコニコ無邪気に笑っていた。
だが、いまの『こいつ』の表情はなんていうか……色っぽかった。
あまりの衝撃に、動けなくなった。
オレのはデカすぎて、必ず相手が悲鳴を上げるほどだから、『仕事』の時以外では人前に出さないようにしていた。
それなのに、オレのを見て怖がるどころか妖艶に微笑み、舌舐めずりしたのだ。
慣れているのか舌を絡めながら上手に喉奥まで出し入れし、すぼめた唇や頬の内側でジュボジュボと擦り、オレが思わず射精してしまったものを溢さず飲み込む。最後は尿道から吸い出し、カリの裏側に溜まった恥垢やタマまできれいに舐めしゃぶってくれる。
オレのを舐めながら自分の指で尻を解す姿に煽られる。
溜まっていたせいもあるが、あまりに色気と性技が凄すぎて、誘われるまま彼を抱いてしまった。
その後、うねる肉襞に3回搾り取られたところで、彼は電池が切れたようにぱたりと寝てしまった。ナカに挿れたままのちんぽをそっと引き抜いても『んっ…』と声を出したものの目覚めない。
眠る彼は精液でドロドロになっており、風呂に入れて身体を清めると、シーツを替えたベッドに寝かせた。
寝息は穏やかで、アルコールや薬を摂った感じではなかった。
いつもと違う『こいつ』に不安を覚える。
甘えるように擦り寄ってきたから、不安を押し殺すように腕に抱き込んで寝た。
朝起きると、彼はいなかった。
ベッドから起き出し服を着る。
朝メシを作るかとキッチンに向かう途中、トイレのドアが開いており、
……床には裸のままで倒れる彼がいた。
「!!!!おい!大丈夫か!?」
便器を見ると、吐いていたようだ。
オレはベッドに戻りシーツを剥がすと、彼の肌を隠すように包みこみ、頭を動かさないようソファに運んだ。
「う……」
彼が目を覚ました。
「大丈夫か?頭は痛いか?」
「………大丈夫」
ぼんやりしているようだ。
水を口移しで飲ませ、とりあえずオレのシャツを着せると、ブランケットを掛けて寝かせた。
胃が荒れているとまずいので、朝メシに粥を作った。白粥だと味気ないので溶き卵と醤油を最後に足す。
匂いに釣られたのか、彼が目を覚ました。
「食えるか?」
茶碗とスプーンを渡すと、黙々と食べ始める。
「………おいしい」
少しだけ和らいだ表情にホッとする。
顔色も良くなった。
「オレ、何も覚えてないんだけど、…その」
困惑するように、怯えるように、彼の視線が定まらない。
彼の怯えた顔を見ると心臓を握りしめられたように胸が苦しくなる。
「…オレが怖いか?」
ソファに座る彼の前に膝をつくと、彼は少し考えてからオレを見て、ゆっくりと首を振った。
その後も、シオンがいない夜に必ず『そいつ』は現れてオレに『汚されたがる』。
『いつもの彼』は朝になり目を覚ますと、『記憶がないのに男に犯された身体』を意識すると吐くようだった。
だから、行為を終えると、極力『性の匂い』を感じさせないよう、眠った彼の身体を清め、きちんと服を着せてから寝かせることにした。もちろんオレも服を着る。
ただ、『身体が冷えてしまわないように』と理由をつけて、彼を抱きしめて眠るのだけはやめなかった。
穏やかに寝息をたてる様子にホッとする。
服を着せるようにしてから、彼は目覚めてからもオレの腕から逃げ出さなくなった。
今夜も甘えるように擦り寄られ、それを『愛しい』と感じている自分に気づく。
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