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独白
男Bの独白 1
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小学2年生になる直前、
僕を一人で育ててくれていた母さんが死んだ。
当時は死因を教えてもらえなかったが、
たぶん事故か事件に巻き込まれたのだと思う。
お葬式で、『お母さんに会いたい』と泣いても最後まで棺を開けてもらえなかったから、おそらく遺体の状態が子どもに見せられないほど酷かったのだろう。
僕には引き取ってくれる親戚がいなかったらしく、シオンがいた施設に入れられた。
シオンが通う小学校へ一緒に通うことになり、同じ学年の僕達はすぐに仲良くなった。
母さんがいなくなった寂しさで眠れないでいると、シオンは手をつないで寝てくれた。
施設の職員の一人に、ごく普通の真面目そうな男がいた。その男は何故か、2人きりになると嫌がる僕の服を脱がせ、裸を見たがった。
今思えばおかしいとすぐに気づく。
だが、当時の『僕』にはわからなかった。
最初は『暑いから』と服を脱がされたが、鳥肌が立つほど寒い日であっても構わず脱がされるようになった。
『健康診断を毎日する』『みんなもやっている』と言われ、肌を湿った手に撫で回され、胸やおちんちんをレロレロと舐められた。
冷たい聴診器を胸に当てられ、『ドキドキしてるね♡』と気持ち悪い声で囁かれた。
逃げ出したかったが、『そういうもの』だと言われれば、何も知らなかった『僕』は我慢するしかなかった。
自分が何をされているのか、わかっていなかった。
そのうち、乳首を噛まれたり、お尻の穴に指を入れられるようになって、痛いと泣いたら、我慢したご褒美に甘いお菓子を貰えるようになった。
そのうち、お尻の穴をズボズボされながら、お兄さんのおちんちんに塗られたクリームを舐めさせられた。最初は甘いのに、先の方を舐めているうちにクリームがドロリとしょっぱくなるのがイヤだと思った。
『美味しくない』と言うと、『美味しいです』と言えるようになるまでお尻を叩かれた。
ある日、僕がお尻を舐められて泣いている時、シオン君が部屋に入ってきてしまった。
シオン君は見たことない怖い顔をして、お兄さんに殴りかかった。
彼の小さい体は簡単に殴り飛ばされてしまった。
それからお兄さんは、わざとシオン君の前で僕の服を脱がせるようになった。動けないようにシオン君のお腹を蹴ると、泣いている僕の顔を嬉しそうに見る。お尻の穴に指を抜き差しして、中でパクパク開く。何度も何度もされるうち、僕のお尻からおならのような音がすると、お兄さんは大声で笑った。
シオン君は夜になると、僕を守るように抱きしめて眠るようになった。
シオン君が学校の先生や、施設のお姉さんに相談してくれたけど、どうしても信じてもらえなかった。
お兄さんは、普段はとても真面目そうなんだ。
僕やシオン君の前でだけ、違う人みたいにおかしくなる。
学校で『自分の名前の由来を調べる』宿題が出たころから、お兄さんはシオン君のことを『シネ』と呼ぶようになった。
力で勝てなくなってきたから、彼が傷つく言葉で心を攻撃しているのだろう。
施設のお姉さんや、おばさんは、それを見てもなぜか何も言わない。
シオン君は『お前がオレの名前を呼んでくれればそれでいい』と笑った。
シオン君の身体が大きくなると、お兄さんに負けなくなった。僕はいつもシオン君と一緒にいて『イヤなこと』から守ってもらっている。
僕を一人で育ててくれていた母さんが死んだ。
当時は死因を教えてもらえなかったが、
たぶん事故か事件に巻き込まれたのだと思う。
お葬式で、『お母さんに会いたい』と泣いても最後まで棺を開けてもらえなかったから、おそらく遺体の状態が子どもに見せられないほど酷かったのだろう。
僕には引き取ってくれる親戚がいなかったらしく、シオンがいた施設に入れられた。
シオンが通う小学校へ一緒に通うことになり、同じ学年の僕達はすぐに仲良くなった。
母さんがいなくなった寂しさで眠れないでいると、シオンは手をつないで寝てくれた。
施設の職員の一人に、ごく普通の真面目そうな男がいた。その男は何故か、2人きりになると嫌がる僕の服を脱がせ、裸を見たがった。
今思えばおかしいとすぐに気づく。
だが、当時の『僕』にはわからなかった。
最初は『暑いから』と服を脱がされたが、鳥肌が立つほど寒い日であっても構わず脱がされるようになった。
『健康診断を毎日する』『みんなもやっている』と言われ、肌を湿った手に撫で回され、胸やおちんちんをレロレロと舐められた。
冷たい聴診器を胸に当てられ、『ドキドキしてるね♡』と気持ち悪い声で囁かれた。
逃げ出したかったが、『そういうもの』だと言われれば、何も知らなかった『僕』は我慢するしかなかった。
自分が何をされているのか、わかっていなかった。
そのうち、乳首を噛まれたり、お尻の穴に指を入れられるようになって、痛いと泣いたら、我慢したご褒美に甘いお菓子を貰えるようになった。
そのうち、お尻の穴をズボズボされながら、お兄さんのおちんちんに塗られたクリームを舐めさせられた。最初は甘いのに、先の方を舐めているうちにクリームがドロリとしょっぱくなるのがイヤだと思った。
『美味しくない』と言うと、『美味しいです』と言えるようになるまでお尻を叩かれた。
ある日、僕がお尻を舐められて泣いている時、シオン君が部屋に入ってきてしまった。
シオン君は見たことない怖い顔をして、お兄さんに殴りかかった。
彼の小さい体は簡単に殴り飛ばされてしまった。
それからお兄さんは、わざとシオン君の前で僕の服を脱がせるようになった。動けないようにシオン君のお腹を蹴ると、泣いている僕の顔を嬉しそうに見る。お尻の穴に指を抜き差しして、中でパクパク開く。何度も何度もされるうち、僕のお尻からおならのような音がすると、お兄さんは大声で笑った。
シオン君は夜になると、僕を守るように抱きしめて眠るようになった。
シオン君が学校の先生や、施設のお姉さんに相談してくれたけど、どうしても信じてもらえなかった。
お兄さんは、普段はとても真面目そうなんだ。
僕やシオン君の前でだけ、違う人みたいにおかしくなる。
学校で『自分の名前の由来を調べる』宿題が出たころから、お兄さんはシオン君のことを『シネ』と呼ぶようになった。
力で勝てなくなってきたから、彼が傷つく言葉で心を攻撃しているのだろう。
施設のお姉さんや、おばさんは、それを見てもなぜか何も言わない。
シオン君は『お前がオレの名前を呼んでくれればそれでいい』と笑った。
シオン君の身体が大きくなると、お兄さんに負けなくなった。僕はいつもシオン君と一緒にいて『イヤなこと』から守ってもらっている。
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