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本編
25 逮捕
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オレが病院で眠っている間に、
事件は急展開を見せていた。
男A…詩音が所属していた『会社』から、一斉に多数の逮捕者が出たのだ。
オレが保護された後、詩音の証言により、拉致監禁を指示していた『会社』に警察が雪崩れ込み、他の被害者たちも次々と発見・保護された。
そのうちの多くが未成年者だったこと、映像データも多数押収されたことが逮捕の大きな決め手となったらしい。
しかも、表向き『映像コンテンツ配信・人材派遣会社』を名乗っていたその組織には探偵が2人潜入していたらしい。
行方不明者を捜索するうちに拉致監禁、売春の強要をする組織の実情が判明。その証拠集めが完了していたものの脱出前に身柄を拘束されてしまったそうだ。
警察によって2人とも無事に保護されたそうだ。
彼らは、捜索対象を守るため、あの『クソイベント』にも奴隷と観客として潜入していたそうだが、それが誰なのかは明かされなかった。
オレは気づいていなかったが、詩音達3人は探偵に協力していたらしい。彼らが探していた行方不明者の居場所を教え、会社のサーバへのアクセス権を渡していたそうだ。
裏サイトでのAVコンテンツ配信、ホテルへの人材派遣、イベント開催で得ていた収益は大きく、脱税の面でも税務調査が行われた。
オレをホテルで抱いた男達の顔と特徴も全て証言したが、映像が残っておらず、顧客リストは破棄されていた。また、オレの銀行口座に『派遣』された回数分、金が振り込まれていたらしく『同意の上での行為』とみなされるらしい。
最後にオレを殴って首を絞めながら犯した男だけが身体の傷を証拠に暴行容疑で逮捕された。
詩音とBを苦しめていた施設のヤツらも捕まった。
正確にはクズ職員が、薬物売買の罪で既に逮捕されており、そのまま再逮捕となった形だ。男自身が子ども達に性的虐待をする動画、強姦する動画をコレクションしていたため、確実な証拠となった。
参考人として身柄を確保されていた施設長も、組織へ子ども達を奴隷として斡旋していた容疑でそのまま逮捕された。詩音がいた『会社』の社長とは歳が離れた従兄弟だったそうだ。
ミサト先生が去った直後、施設が民営化されてから詩音達への虐待行為が始まったらしい。
詩音はオレ以外の男も拉致・監禁していたそうだが、対価を支払っており既に解放していたこと、捜査に協力したこと、施設からの斡旋で未成年の頃から就かされた仕事であったこと、彼自身が未成年のころからずっと性行為を強要されていたこと、Bの事情もあったため、情状酌量の余地ありとして大幅に減刑されるだろうとのことだった。
Bについては、彼自身が奴隷にされていた3年間の動画が大量に見つかったことで、被害者として認められたらしい。未だ記憶に不明瞭な部分が多く、解離性障害の治療を受けるそうだ。
Cは、詩音が『“同意のある動画撮影”として仕事を依頼した』と証言したことで罪には問われなかった。しかも、『クソイベント』の生配信終了後も密かにカメラを回しており、スポンサー達がマスクを外し乱交に耽る様を証拠映像として警察に提出したそうだ。
彼らのグループ以外に、4つグループがあり、うち3グループは非常に悪質だったため長く刑務所で暮らすことになるだろう。
余談だが、オレを詩音達から奪おうとしたのはそのうちの1つらしい。
時々知らない男達が動画撮影に混ざっていたが、ほとんどがバイトだったらしく、事情聴取後、こちらも悪質な場合は逮捕されたそうだ。
未成年の被害者がいたこともあり、Cの映像、探偵とオレによる証言と似顔絵で、『クソイベント』で乱交に参加したスポンサー達は全員逮捕された。
そこにはあの嗜虐趣味の男と、オレをクビにした社長が含まれており、これで安心だと思っていた。
だが、生配信や『躾』イベントなど、今回表には出て来なかったスポンサーの中にかなりの大物が含まれていたらしく、こちらもリストが破棄され逮捕できなかったそうだ。
生配信のコメントには偏執的で異常なものがいくつもあり、身の回りにはくれぐれも気をつけるよう注意された。
事件は急展開を見せていた。
男A…詩音が所属していた『会社』から、一斉に多数の逮捕者が出たのだ。
オレが保護された後、詩音の証言により、拉致監禁を指示していた『会社』に警察が雪崩れ込み、他の被害者たちも次々と発見・保護された。
そのうちの多くが未成年者だったこと、映像データも多数押収されたことが逮捕の大きな決め手となったらしい。
しかも、表向き『映像コンテンツ配信・人材派遣会社』を名乗っていたその組織には探偵が2人潜入していたらしい。
行方不明者を捜索するうちに拉致監禁、売春の強要をする組織の実情が判明。その証拠集めが完了していたものの脱出前に身柄を拘束されてしまったそうだ。
警察によって2人とも無事に保護されたそうだ。
彼らは、捜索対象を守るため、あの『クソイベント』にも奴隷と観客として潜入していたそうだが、それが誰なのかは明かされなかった。
オレは気づいていなかったが、詩音達3人は探偵に協力していたらしい。彼らが探していた行方不明者の居場所を教え、会社のサーバへのアクセス権を渡していたそうだ。
裏サイトでのAVコンテンツ配信、ホテルへの人材派遣、イベント開催で得ていた収益は大きく、脱税の面でも税務調査が行われた。
オレをホテルで抱いた男達の顔と特徴も全て証言したが、映像が残っておらず、顧客リストは破棄されていた。また、オレの銀行口座に『派遣』された回数分、金が振り込まれていたらしく『同意の上での行為』とみなされるらしい。
最後にオレを殴って首を絞めながら犯した男だけが身体の傷を証拠に暴行容疑で逮捕された。
詩音とBを苦しめていた施設のヤツらも捕まった。
正確にはクズ職員が、薬物売買の罪で既に逮捕されており、そのまま再逮捕となった形だ。男自身が子ども達に性的虐待をする動画、強姦する動画をコレクションしていたため、確実な証拠となった。
参考人として身柄を確保されていた施設長も、組織へ子ども達を奴隷として斡旋していた容疑でそのまま逮捕された。詩音がいた『会社』の社長とは歳が離れた従兄弟だったそうだ。
ミサト先生が去った直後、施設が民営化されてから詩音達への虐待行為が始まったらしい。
詩音はオレ以外の男も拉致・監禁していたそうだが、対価を支払っており既に解放していたこと、捜査に協力したこと、施設からの斡旋で未成年の頃から就かされた仕事であったこと、彼自身が未成年のころからずっと性行為を強要されていたこと、Bの事情もあったため、情状酌量の余地ありとして大幅に減刑されるだろうとのことだった。
Bについては、彼自身が奴隷にされていた3年間の動画が大量に見つかったことで、被害者として認められたらしい。未だ記憶に不明瞭な部分が多く、解離性障害の治療を受けるそうだ。
Cは、詩音が『“同意のある動画撮影”として仕事を依頼した』と証言したことで罪には問われなかった。しかも、『クソイベント』の生配信終了後も密かにカメラを回しており、スポンサー達がマスクを外し乱交に耽る様を証拠映像として警察に提出したそうだ。
彼らのグループ以外に、4つグループがあり、うち3グループは非常に悪質だったため長く刑務所で暮らすことになるだろう。
余談だが、オレを詩音達から奪おうとしたのはそのうちの1つらしい。
時々知らない男達が動画撮影に混ざっていたが、ほとんどがバイトだったらしく、事情聴取後、こちらも悪質な場合は逮捕されたそうだ。
未成年の被害者がいたこともあり、Cの映像、探偵とオレによる証言と似顔絵で、『クソイベント』で乱交に参加したスポンサー達は全員逮捕された。
そこにはあの嗜虐趣味の男と、オレをクビにした社長が含まれており、これで安心だと思っていた。
だが、生配信や『躾』イベントなど、今回表には出て来なかったスポンサーの中にかなりの大物が含まれていたらしく、こちらもリストが破棄され逮捕できなかったそうだ。
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