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本編 1
11 演技
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そして話は冒頭に戻る。
口枷を外されたオレは腰を掴まれバックから激しく突かれていた。
後ろ手に縛られているせいで身体を支えられず思わず伏していると、皺くちゃのシーツに胸が擦れ、乳首に噛みついている洗濯バサミがぎゅうぎゅうと引っ張られる。
痛みが過ぎて、ちんぽの感覚もおかしい。
「っき…もち…いい…です…」
男が望む言葉を口にする。
痛くても『感じている演技』をしなくてはならないのだ。
(オレはなんでこんな『小物』の言いなりになってたんだろうな…)
オーナーや、ボス、シン、店に来てくれるご主人様たち。
彼らに出会ったことで、今のオレは『あの頃、恐怖で支配されていた』この男の事を、どうしても怖いと思えなくなっていた。
あの頃のコイツは、オレが『痛い』『苦しい』しか言わず、一度もイかなかったのが気に入らなかったのだろう。
オレのちんぽは何度コイツに扱かれても恐怖に萎えたままだった。
『男同士のセックス』について全く知識のない男達は、『拡張』もせずにいきなり突っ込み、オレの『前立腺』を開発することもなく、自分達が気持ちよくなるためにナカをローションで濡らしただけ。
オレのことを『妊娠しないオンナ』、ただの『穴』としか思ってなかった。
イケるわけがない。
本当に怖くて、痛いだけだったのだから。
油断させ、保護対象を守るには、『かつての従順なオレ』を演じつつ、『感じている』フリをしてコイツの気を引く必要があった。
早く終わってほしくて、なんとか上体を起こすと、自分から腰を振り、男のちんぽを迎えに行く。
断続的にナカを締めながら激しく扱くと、男のモノがさらにグンと大きくなった。
周りで見ていた男が『ヒュー』と口笛を吹いた。『ご奉仕奴隷サイコーじゃん♪』と欲に満ちた目を向けてくる。
強く噛み付いた洗濯バサミが揺れ、引かれた乳首とちんぽに激痛が走る。
この男には『ちゃんと口に出さないと伝わらない』。
「ちくびの…とっ、ちんぽの…取って!指で苛めてぇ!」
『痛すぎて集中できない』のだと甘えた声を出すと、男はやっと洗濯バサミを外し、ジンジンする腫れた乳首を抓った。
「きもちい…っ、あっ、あっ、あん、はぁっ」
『感じている声』を出しながら、腰の動きと締め付けの速度を早める。
……ようやく男がイッた。
久しぶりにナカに受け入れたこの男の精液に吐き気を感じる。
疲れた。
脱力したふりでヤツのモノを引き抜く。
身体のダメージもだが、さんざん『感じている演技』をさせられた心の方が疲れた。
ヤツがベッドから降りると、順番待ちをしていた次の男が後ろからのしかかってきた…。
保護対象こと、高坂 薫くんとは無事に会うことができた。
奴らが『奴隷部屋』と呼ぶ狭い部屋に押し込まれたら、そこに彼がいたのだ。
オレの首に嵌められた首輪には『なっちゃん』と書かれた札が下げられているらしい。
彼の首にも同じように首輪が嵌められている。札には『かおるちゃん』と書かれている。
『薫ちゃん?』と呼んだら、『くん、でお願いします』と真剣な目で言われた。
ーーー首輪を見ていたら、店で行われるお客様感謝デー、『雌猫の日』と『雌犬の日』を思い出し、オーナーに会いたくなった。ここから出たら、店でシフトを入れてもらおう。
オレと薫くんの右足首には、手錠のようなものが嵌められ、鎖で壁と繋がれている。狭い部屋だから、絡まりそうで面倒くさい。
部屋には簡素だが風呂とトイレがついていた。
ドアは鎖のせいで完全には閉じられない。
男達の精液に汚された身体を何度も洗い、1枚だけ支給されたバスタオルを腰に巻く。
服は与えられないので仕方ない。
『お父さんが探してる』と伝えると、彼は子どものように泣き出した。
街で配られたビラを手に、映像制作会社だと思って入社試験を受けに来たら、『採用』とその場で言われて契約書にサインしてしまったそうだ。
その直後に連れて行かれた会場で、健康診断だと言って『浣腸』され、トイレとシャワーの後、複数の男達にレイプされたらしい。
その場には他にも犯されている人がたくさんいたという。
気を失って、気がついたらこの部屋に運び込まれており、それ以来、週に2回カメラの前で『先輩』とその仲間たちに犯され、週に1回『派遣』といって外のホテルへ連れて行かれ、毎回違う男の相手をさせられているそうだ。
涙を流して震える彼を抱きしめ、『オレが身代わりになる』と言った。
彼は『ごめんなさい』と泣いていた。
食事はシンプルな弁当が差し入れられ、2人で一緒に食べたら彼がようやく落ち着いた。
たった1人、静かな部屋にずっと閉じ込められていたのも不安でツラかったそうだ。
オレは無事(?)『イベントの出演者』として保護対象の身代わりに選ばれた。
ヤツの興味を彼から逸らすことに成功したようだ。
それからは、薫くんが言っていたようにカメラの前で『生配信』だといって男達に犯され、『スポンサー様のところに派遣』だといって外のホテルで知らない男に犯された。
『生配信』では、『コリコリしたとこ突いて、苛めて♡』などと男達に甘えるそぶりで『オレが感じる場所』へちんぽを誘導するようにしたらだいぶ痛みがマシになった。ポイントは『しないで…』『そこはダメぇ』を付けることだ。ヤツらはそういった『加虐心』を満たす言葉を使えばだいたい言うことを聞いてくれる。
それなのに、あの男だけは何かの呪いにでもかかっているのか、どんなに誘導しても前立腺に触れようとしない。
それどころか、『クソイベント』へオレが出演するのを最後まで反対しやがった。
ほかの男達に『コイツが一番エロいんだからいいだろ?』と押し切られて、結局頷いたんだが…。
どこまでもオレの邪魔をしようとする。
あと、同調圧力に弱い。
『その場のノリ』や『多数派』に逆らえないのだ。リーダーのような顔をしているくせに、本当は弱くて虚勢を張っている。
『スポンサー様』とのセックスは結構楽しめた。男はハゲていて、身長はオレより少し低い。腹も出ている男だった。だが、いきなりベッドではなく、シャワーで少しずつ触れ合うように気遣ってくれたところがいい。また、キスをされると口の中はミントの味がして、ちゃんと歯磨きして待っていてくれたところも好感が持てた。モノも大きすぎず、小さすぎず程よくて、身体の相性も結構良かったと思う。
気持ちよくしてくれたお礼に『お掃除フェラ』してあげたら、『こんなに優しくされたの初めて…』って泣いてた。
おそらく明日が『クソイベント』だ。
建物全体が騒々しい。
シンからの連絡はなかった。
口枷を外されたオレは腰を掴まれバックから激しく突かれていた。
後ろ手に縛られているせいで身体を支えられず思わず伏していると、皺くちゃのシーツに胸が擦れ、乳首に噛みついている洗濯バサミがぎゅうぎゅうと引っ張られる。
痛みが過ぎて、ちんぽの感覚もおかしい。
「っき…もち…いい…です…」
男が望む言葉を口にする。
痛くても『感じている演技』をしなくてはならないのだ。
(オレはなんでこんな『小物』の言いなりになってたんだろうな…)
オーナーや、ボス、シン、店に来てくれるご主人様たち。
彼らに出会ったことで、今のオレは『あの頃、恐怖で支配されていた』この男の事を、どうしても怖いと思えなくなっていた。
あの頃のコイツは、オレが『痛い』『苦しい』しか言わず、一度もイかなかったのが気に入らなかったのだろう。
オレのちんぽは何度コイツに扱かれても恐怖に萎えたままだった。
『男同士のセックス』について全く知識のない男達は、『拡張』もせずにいきなり突っ込み、オレの『前立腺』を開発することもなく、自分達が気持ちよくなるためにナカをローションで濡らしただけ。
オレのことを『妊娠しないオンナ』、ただの『穴』としか思ってなかった。
イケるわけがない。
本当に怖くて、痛いだけだったのだから。
油断させ、保護対象を守るには、『かつての従順なオレ』を演じつつ、『感じている』フリをしてコイツの気を引く必要があった。
早く終わってほしくて、なんとか上体を起こすと、自分から腰を振り、男のちんぽを迎えに行く。
断続的にナカを締めながら激しく扱くと、男のモノがさらにグンと大きくなった。
周りで見ていた男が『ヒュー』と口笛を吹いた。『ご奉仕奴隷サイコーじゃん♪』と欲に満ちた目を向けてくる。
強く噛み付いた洗濯バサミが揺れ、引かれた乳首とちんぽに激痛が走る。
この男には『ちゃんと口に出さないと伝わらない』。
「ちくびの…とっ、ちんぽの…取って!指で苛めてぇ!」
『痛すぎて集中できない』のだと甘えた声を出すと、男はやっと洗濯バサミを外し、ジンジンする腫れた乳首を抓った。
「きもちい…っ、あっ、あっ、あん、はぁっ」
『感じている声』を出しながら、腰の動きと締め付けの速度を早める。
……ようやく男がイッた。
久しぶりにナカに受け入れたこの男の精液に吐き気を感じる。
疲れた。
脱力したふりでヤツのモノを引き抜く。
身体のダメージもだが、さんざん『感じている演技』をさせられた心の方が疲れた。
ヤツがベッドから降りると、順番待ちをしていた次の男が後ろからのしかかってきた…。
保護対象こと、高坂 薫くんとは無事に会うことができた。
奴らが『奴隷部屋』と呼ぶ狭い部屋に押し込まれたら、そこに彼がいたのだ。
オレの首に嵌められた首輪には『なっちゃん』と書かれた札が下げられているらしい。
彼の首にも同じように首輪が嵌められている。札には『かおるちゃん』と書かれている。
『薫ちゃん?』と呼んだら、『くん、でお願いします』と真剣な目で言われた。
ーーー首輪を見ていたら、店で行われるお客様感謝デー、『雌猫の日』と『雌犬の日』を思い出し、オーナーに会いたくなった。ここから出たら、店でシフトを入れてもらおう。
オレと薫くんの右足首には、手錠のようなものが嵌められ、鎖で壁と繋がれている。狭い部屋だから、絡まりそうで面倒くさい。
部屋には簡素だが風呂とトイレがついていた。
ドアは鎖のせいで完全には閉じられない。
男達の精液に汚された身体を何度も洗い、1枚だけ支給されたバスタオルを腰に巻く。
服は与えられないので仕方ない。
『お父さんが探してる』と伝えると、彼は子どものように泣き出した。
街で配られたビラを手に、映像制作会社だと思って入社試験を受けに来たら、『採用』とその場で言われて契約書にサインしてしまったそうだ。
その直後に連れて行かれた会場で、健康診断だと言って『浣腸』され、トイレとシャワーの後、複数の男達にレイプされたらしい。
その場には他にも犯されている人がたくさんいたという。
気を失って、気がついたらこの部屋に運び込まれており、それ以来、週に2回カメラの前で『先輩』とその仲間たちに犯され、週に1回『派遣』といって外のホテルへ連れて行かれ、毎回違う男の相手をさせられているそうだ。
涙を流して震える彼を抱きしめ、『オレが身代わりになる』と言った。
彼は『ごめんなさい』と泣いていた。
食事はシンプルな弁当が差し入れられ、2人で一緒に食べたら彼がようやく落ち着いた。
たった1人、静かな部屋にずっと閉じ込められていたのも不安でツラかったそうだ。
オレは無事(?)『イベントの出演者』として保護対象の身代わりに選ばれた。
ヤツの興味を彼から逸らすことに成功したようだ。
それからは、薫くんが言っていたようにカメラの前で『生配信』だといって男達に犯され、『スポンサー様のところに派遣』だといって外のホテルで知らない男に犯された。
『生配信』では、『コリコリしたとこ突いて、苛めて♡』などと男達に甘えるそぶりで『オレが感じる場所』へちんぽを誘導するようにしたらだいぶ痛みがマシになった。ポイントは『しないで…』『そこはダメぇ』を付けることだ。ヤツらはそういった『加虐心』を満たす言葉を使えばだいたい言うことを聞いてくれる。
それなのに、あの男だけは何かの呪いにでもかかっているのか、どんなに誘導しても前立腺に触れようとしない。
それどころか、『クソイベント』へオレが出演するのを最後まで反対しやがった。
ほかの男達に『コイツが一番エロいんだからいいだろ?』と押し切られて、結局頷いたんだが…。
どこまでもオレの邪魔をしようとする。
あと、同調圧力に弱い。
『その場のノリ』や『多数派』に逆らえないのだ。リーダーのような顔をしているくせに、本当は弱くて虚勢を張っている。
『スポンサー様』とのセックスは結構楽しめた。男はハゲていて、身長はオレより少し低い。腹も出ている男だった。だが、いきなりベッドではなく、シャワーで少しずつ触れ合うように気遣ってくれたところがいい。また、キスをされると口の中はミントの味がして、ちゃんと歯磨きして待っていてくれたところも好感が持てた。モノも大きすぎず、小さすぎず程よくて、身体の相性も結構良かったと思う。
気持ちよくしてくれたお礼に『お掃除フェラ』してあげたら、『こんなに優しくされたの初めて…』って泣いてた。
おそらく明日が『クソイベント』だ。
建物全体が騒々しい。
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