狩猟小屋に飼われた青年

くろねこや

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実践と寂寞 〜アルト視点(前編)

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リゲルと僕は、狩猟小屋に帰ってすぐ湯浴み場へ向かった。

「うわー、肌がザリザリする…」

土で汚れた服と身体を洗いがてら、リゲルにお尻の洗い方を教えることになったのだ。ギーウスたちが戻る前に終わらせたかった。

洗浄の道具を見せて、言葉だけで説明しようとしたんだけど、まさか僕のやり方を見たがるとは思わなかったよ…。



「こんなにいっぱい入るんだな…」

何が入る? って、お湯が。

どこに? って、僕のお尻の中に。

お尻というか、正確にはお腹の中。お湯を注いで体内をキレイにするやり方をリゲルに教えているところだ。


元々僕がヴェダに教わったのは、『薄布を巻き付けた木の棒をお尻に挿入してゴシゴシ洗う』っていうやり方だった。布は目が粗くて硬いから結構痛いんだ。

初めてにも関わらず全員とすることになったあの日。ギーウスが“後始末”をやってくれたんだけど、蚊遣の効果が切れてから腫れた内部を擦られてすっごくツラかった。ヴェダは同じようにされても気持ちよさそうに喘いでたから、慣れればくなるのかもしれない。でも僕には無理…。

布を変えてみれば痛くないかと思えば、柔らかい布ではどうにも掻き出しにくい。

あと、事前準備にしても事後にしても、お腹の中のものを掻き出すどころか、かえって棒で奥に押し込んでしまうこともあった。アルクルやギーウスの長さを考えるともっと奥まで洗いたい。


そこで僕が考えたのは、『水鉄砲』を使った洗浄方法だ。今やってるのがソレ。

『毒吸い出し器』に続いて2度目の登場。ただし、『吸う』のではなく『水を噴き出させる』本来の使い方をする。

水を出す先端の穴には長い管を付ける。水鉄砲本体へお湯を入れておき、管をお尻に挿し込む。そのままお腹の中に注入すれば、奥までお湯が流れ込む仕組み。

あとはそれを全部出せばいい。お腹の中が空っぽになるから、奥まで綺麗になってると思う。

ポイントは、逆流して溢れ出さないようお尻を締めてからゆっくり注ぐこと。お湯を入れた後、少し出すのを我慢すること。すぐに出しちゃうと奥の奥まで洗えないようだった。

管を交換すれば使い回せるし、布より洗いやすくて清潔に何度でも使える。

問題があるとすれば、お湯を注いだ時にお腹が張ったみたいに痛むことくらいだろうか。それでも洗浄後はすっきりするし、摩擦の激痛に比べたらだいぶマシ…。


一部始終を人に見られながらするのって、すごく恥ずかしい…。もちろんヴェダやギーウスに見られたことは何度もあるけどさ。


「アルト…。お腹がお湯でぽっこり膨れて…出さないように堪えてるお尻が…穴のフチがヒクヒクして…、すごくエロい…」

なんて変態っぽい実況をしてきたから、リゲルも同じ目に遭わせてあげました。

確かにエッチな光景だった。うっかりガン見しちゃったことはヴェダには内緒だ。

腹筋があるせいか、身体が大きいからか、同じ量のお湯を入れた筈なのに僕ほどお腹がぽっこりしなかった。

…うぅ。僕も腹筋をもっと鍛えよう。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ、」

お湯を出した後。恥ずかしそうに、少し苦しそうに荒い呼吸をするリゲルを見ていたら勃っちゃった。こっそり自慰をしてたら、それに気付いたリゲルも僕を見ながら大きいのを擦り始めた。

途中でギーウスたちが帰ってきたから、2人とも不完全燃焼のまま冷水を掛けて鎮め、慌てて服を着ることになった。







今夜はギーウスの日だ。当番のヴェダは朝方になるまで戻って来られないだろう。彼が部屋を出て行った後、僕はリゲルの部屋へ向かった。


もちろん恋人である彼にはリゲルの相談に乗ることを話したよ。

『今夜は“仕事”じゃないんだからね。最後までしないで戻ってきて』ってヴェダが可愛く膨れてくれたから、『しないよ』ってキスで約束した。



「ん…、そこ」

リゲルのベッドで脚を開いた僕は、彼の人差し指を受け入れている。思い返せば、彼に指でしてもらうのは初めてかも。

いつも後ろの準備をする時に、僕は自分でオイルと張形を使って慣らしてからこの部屋へ来るようにしてたんだ。

リゲルを相手にする日の朝は決まってギーウスがニヤニヤしながら慣らすためのアレと革紐を渡してくるんだよね…。もちろんギーウスを相手にする日も渡してくる。恥ずかしがる僕の反応を楽しんでるとしか思えない…。


びくっとお腹から腰に震えが走る。

「…っ! そう…、ぁ…、その場所」

リゲルの指が探るようにスリスリしてくる。辿々たどたどしくて新鮮な感覚。


挿入された指が3本になった時、僕の顔を見て『イケる』と判断したのか、彼が下穿きをずり下げた。そこでストップをかける。


「今度は、僕がリゲルに触れる番」

僕の言葉にゴクリと喉を鳴らした彼を、ベッドに仰向けで押し倒す。

汚れたら困る下穿きは全部脱がせて…。

「はい。両脚を自分で持っててね」

「…ああ、そうか」

彼の脚を開かせてから、冷たさで驚かせないようにオイルを手のひらで温める。


…はぁ、危ない。

いつもみたいに挿入いれさせるところだった。今夜は最後までしないってヴェダと約束したのだ。


リゲルの顔が真っ赤。視線は横に逸らされている。

分かるよ。脚を開かされるのってすごく恥ずかしいよね…。


「僕が気持ちいい場所を探してあげる」

そう言うと、彼は自らの脚を持つ手に力を込め、こくりと頷いた。

背が高いから腕や脚がすらりと長くて羨ましい…。


中にオイルを纏わせた人差し指を挿入する。彼が深呼吸して力を抜いてくれているのか、思ったより抵抗なく入っていく。

でも異物感に耐えるためか、眉は寄せられ目はギュッと瞑られている。


排泄感も感じているのかもしれない。肉の輪が時折強い力で指を締め付けてくる。

内部は熱くて柔らかい。ひたすらゆるゆる指を出し挿れし、ぐるぐると円を描くように動かすうち、ギュッと締められていた入り口が徐々に綻び始めた。


「…?!」

ビクンと強い反応。ヴェダのより分かりづらいけど、このシコリのようなものはやっぱり男なら誰にでもあるんだなぁ。
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