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転落する男 〜若き日のギーウス視点
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オレがその事態に気付いた時、
既に状況は手遅れだった。
「あぁ、いいぜぇ。そこを、もっとだ」
部屋の中から、男の声が聞こえてくる。
この男…デザレが『脚を怪我した』と言って部屋に篭るようになってから、もはや2ヵ月が経っている。
おそらく軽度から中度の捻挫。そろそろ狩りに復帰してほしいところだ。
木の幹に、これまで見たことのない跡を見つけた。
鹿が角を擦り付けて出来る傷だ。
山にいれば割とよく見るものだが、その高さが明らかに異常だった。
…おそらく『巨大鹿』と呼んでも過言ではない大きさ。そんな生き物がこの山にいるのだ。
いつも家事を担当しているミザールが、この男の代わりに森へ出てくれているが、なにぶん彼の性格は優しすぎる。
やはり狩りの腕では、狡猾なこの男に到底敵わない。
だからこそ、こうして部屋へ声を掛けにきたのだが…。
「…あぁ、気持ちいいぞ。上手くなったなぁ、ヴェダ」
デザレは部屋へ篭るようになってから、肩や腰が痛むと言ってヴェダに揉ませるようになった。
『…僕だけ、お仕事なんにもしてない』
そう小さなヴェダが寂しそうな顔をするようになったのは、おそらくこの男がきっかけだったのだろう。
オレたち大人が全員で小屋を空け、子ども1人で留守番をさせる時は、安全のために必ずヴェダがいる部屋と小屋の入り口に鍵をかけるようにしていた。
だが、男が怪我で小屋に残っていたため施錠せず、2人きりにさせたのがいけなかった。
不安にさせるような『何か』をこの男がヴェダに吹き込んだのだ。
だが、狩りにはもちろん連れて行けない。
ミザールの代わりに家事を頼むとしても、まだ早すぎる。
何か、小さなヴェダにでも任せられることがないかと考えてはいるんだが…。
まぁ、だからこそデザレはこうして『仕事』を与えてやっているのだろう。
最近、ヴェダが元気になったのは、悩みが解決したからなのかもしれない。
可愛いあの子に肩を揉んでもらえるなんて、贅沢なやつだ。
オレも頼んでみようか。
仕方なくオレは自室へ戻ろうとしたのだが…。
「ほら、今度はお口を開けてみな。あーん」
「あーん」
ケホケホとヴェダの咳き込む音。
「…おっきくて、お口に入らないよぅ」
何がだ?
「ヴェダも『お仕事』がんばるんだろ? ほら、もう一回だ」
「あー…、んん!! んん!!」
苦しそうな声。
「噛むんじゃねぇぞ」
まさか!!
オレはバタンとドアを開け、
そこに信じられない光景を見た。
床にぺたんと座ったヴェダと、ベッドの縁に座った男。
男の横顔は上機嫌に笑っている。
その開いた男の股座に挟まれたヴェダの小さな頭。
「んん!!」
ドアの音を気にしてか、上げようとしたその頭を男が押さえつけ、
「気にすんな。続けろ」
と、こっちを見て……ニヤリと笑いやがった。
「!!!」
オレはぶん殴ってやろうと拳を握りしめ、
勢いよく男に近づいたところで
……見てしまったのだ。
無骨な手に掴まれて、
ゆっくり上下に動かされるヴェダの頭。
苦しげに寄せられた眉。
紅潮した丸い頬。
歪められた小さな唇。
「んっ…、んっ…、」
デザレに喉を突かれるたび、
鼻から漏れる微かな声。
男は、態とオレに…見せつけている。
「なぁ、ギーウス。お前もかなり溜まってんだろ? ヴェダに『お仕事』させてやれよ」
苦しいのだろう。男の太腿を叩く小さな手。
その頭を後ろから押さえ込み、下半身をグッグッと押し付けるように動かし…、
「あぁ…イく。全部飲みな」
「んん…!!! ん…ん…」
コクリ、コクリ、と必死に飲み込む白い喉。
その音がやけに頭に響いた。
「…ヴェダ」
茫然と呟いたオレの声に顔を上げて
こちらを向いたヴェダの潤んだ瞳。
やっと解放された小さな赤い唇から、
つうと糸を引くように溢れた白濁液。
それを舐めとる舌に嫌悪感は見られず、
男の出したものを口にさせられることに
よく慣れているのが分かる。
『これ以上子どもはいらない』と妻には性交を嫌がられ、この小屋にヴェダと暮らすようになって、自分で自分を慰める日々。
それでも、誓って一度たりとも、この子に邪な視線を向けたことなどなかった。
「『お仕事』上手に出来て偉かったぞ。お利口さんだなぁ、ヴェダは」
「えへへ。そうかなぁ…」
デザレに頭を撫でられて、嬉しそうに笑うその顔は…これまでヴェダと一緒に暮らしてきて一度も見たことがないものだった。
洗濯や着替えをさせるのが面倒だからと、下着も穿かせずに女のようなワンピースを着せたのが間違いだったのか?
いや…そんなことじゃない。
ミザールを小屋に残していれば…。
オレが…もっと頭を撫でて、褒めてやっていたら…。
「ギーウス。僕に『お仕事』ちょうだい?」
オレを見上げている、
可愛いヴェダ。
ゴクリと、オレの喉が鳴る音を聞いた。
既に状況は手遅れだった。
「あぁ、いいぜぇ。そこを、もっとだ」
部屋の中から、男の声が聞こえてくる。
この男…デザレが『脚を怪我した』と言って部屋に篭るようになってから、もはや2ヵ月が経っている。
おそらく軽度から中度の捻挫。そろそろ狩りに復帰してほしいところだ。
木の幹に、これまで見たことのない跡を見つけた。
鹿が角を擦り付けて出来る傷だ。
山にいれば割とよく見るものだが、その高さが明らかに異常だった。
…おそらく『巨大鹿』と呼んでも過言ではない大きさ。そんな生き物がこの山にいるのだ。
いつも家事を担当しているミザールが、この男の代わりに森へ出てくれているが、なにぶん彼の性格は優しすぎる。
やはり狩りの腕では、狡猾なこの男に到底敵わない。
だからこそ、こうして部屋へ声を掛けにきたのだが…。
「…あぁ、気持ちいいぞ。上手くなったなぁ、ヴェダ」
デザレは部屋へ篭るようになってから、肩や腰が痛むと言ってヴェダに揉ませるようになった。
『…僕だけ、お仕事なんにもしてない』
そう小さなヴェダが寂しそうな顔をするようになったのは、おそらくこの男がきっかけだったのだろう。
オレたち大人が全員で小屋を空け、子ども1人で留守番をさせる時は、安全のために必ずヴェダがいる部屋と小屋の入り口に鍵をかけるようにしていた。
だが、男が怪我で小屋に残っていたため施錠せず、2人きりにさせたのがいけなかった。
不安にさせるような『何か』をこの男がヴェダに吹き込んだのだ。
だが、狩りにはもちろん連れて行けない。
ミザールの代わりに家事を頼むとしても、まだ早すぎる。
何か、小さなヴェダにでも任せられることがないかと考えてはいるんだが…。
まぁ、だからこそデザレはこうして『仕事』を与えてやっているのだろう。
最近、ヴェダが元気になったのは、悩みが解決したからなのかもしれない。
可愛いあの子に肩を揉んでもらえるなんて、贅沢なやつだ。
オレも頼んでみようか。
仕方なくオレは自室へ戻ろうとしたのだが…。
「ほら、今度はお口を開けてみな。あーん」
「あーん」
ケホケホとヴェダの咳き込む音。
「…おっきくて、お口に入らないよぅ」
何がだ?
「ヴェダも『お仕事』がんばるんだろ? ほら、もう一回だ」
「あー…、んん!! んん!!」
苦しそうな声。
「噛むんじゃねぇぞ」
まさか!!
オレはバタンとドアを開け、
そこに信じられない光景を見た。
床にぺたんと座ったヴェダと、ベッドの縁に座った男。
男の横顔は上機嫌に笑っている。
その開いた男の股座に挟まれたヴェダの小さな頭。
「んん!!」
ドアの音を気にしてか、上げようとしたその頭を男が押さえつけ、
「気にすんな。続けろ」
と、こっちを見て……ニヤリと笑いやがった。
「!!!」
オレはぶん殴ってやろうと拳を握りしめ、
勢いよく男に近づいたところで
……見てしまったのだ。
無骨な手に掴まれて、
ゆっくり上下に動かされるヴェダの頭。
苦しげに寄せられた眉。
紅潮した丸い頬。
歪められた小さな唇。
「んっ…、んっ…、」
デザレに喉を突かれるたび、
鼻から漏れる微かな声。
男は、態とオレに…見せつけている。
「なぁ、ギーウス。お前もかなり溜まってんだろ? ヴェダに『お仕事』させてやれよ」
苦しいのだろう。男の太腿を叩く小さな手。
その頭を後ろから押さえ込み、下半身をグッグッと押し付けるように動かし…、
「あぁ…イく。全部飲みな」
「んん…!!! ん…ん…」
コクリ、コクリ、と必死に飲み込む白い喉。
その音がやけに頭に響いた。
「…ヴェダ」
茫然と呟いたオレの声に顔を上げて
こちらを向いたヴェダの潤んだ瞳。
やっと解放された小さな赤い唇から、
つうと糸を引くように溢れた白濁液。
それを舐めとる舌に嫌悪感は見られず、
男の出したものを口にさせられることに
よく慣れているのが分かる。
『これ以上子どもはいらない』と妻には性交を嫌がられ、この小屋にヴェダと暮らすようになって、自分で自分を慰める日々。
それでも、誓って一度たりとも、この子に邪な視線を向けたことなどなかった。
「『お仕事』上手に出来て偉かったぞ。お利口さんだなぁ、ヴェダは」
「えへへ。そうかなぁ…」
デザレに頭を撫でられて、嬉しそうに笑うその顔は…これまでヴェダと一緒に暮らしてきて一度も見たことがないものだった。
洗濯や着替えをさせるのが面倒だからと、下着も穿かせずに女のようなワンピースを着せたのが間違いだったのか?
いや…そんなことじゃない。
ミザールを小屋に残していれば…。
オレが…もっと頭を撫でて、褒めてやっていたら…。
「ギーウス。僕に『お仕事』ちょうだい?」
オレを見上げている、
可愛いヴェダ。
ゴクリと、オレの喉が鳴る音を聞いた。
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