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10 僕の居場所

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「えっ…、うそ…」

ぬぷっと音を立て、オイルで濡れた誰かの指が入ってくる。

「んっ…、」

…たぶん1本。うぅ、違和感が。


「お、もしかしてお前、処女?」

嬉しそうに『処女』とか言うな!

これ、ギーウスの指か!

太くて長くて関節がボコッとしてるから、フチとナカで引っかかって変な感じがする。


ヌルヌルゆっくり出し入れされ、排泄感にも似た何とも言えない感覚に耐えていると、

「お前、可愛い顔してンのに、よくこれまで襲われなかったなァ」

「っ…、」

男の言葉にカァッと顔が熱くなった。

だからっ、可愛いって言うな!!



オイルでぬめらせたウルスの手のひらでヌチヌチちんぽを甘やかされ、ようやく内部の違和感に慣れてきたところで2本目の指が追加される。

複数に増えた指によって掻き回された内部から、熱に溶けたオイルのせいでクチュクチュとイヤらしい音がしてきた。


「気持ちいいかい?」

新たに足されたのはプロキオの指だったらしい。

「…んっ、へんっ…」

すりすりコリコリと刺激され、

「あっ、…そこ、」

思わず漏れた声と共に、指は3本に増やされる。

ギーウス…引っ張って拡げようとするな…!


続いて入れられたのは誰かの熱い舌。

…グジャだ。尖らせた舌を3本の指が開かせた隙間に差し込んでくる。唇、痛くないか?


バラバラに動かされる複数の指と、ヌメヌメ出し入れされる舌。最初は気持ち悪いと思っていたその場所に、知らない快感が増えていくのが怖くて。

「や…、だめっ」

もじもじ動いて逃げようとしたら、太腿を押さえつけられ、両方の乳首とちんぽを同時にギューッと引っ張られた。

「いっ…!!」

痛い!! 

アルクル…ウルスも…ドS!!

腰が跳ねて涙が滲むほどの激痛と、これまで経験したことのない快感。相反する2つの感覚から同時に襲われた身体が、甘い蚊遣の匂いに溶かされておかしくなる。



助けを求めるようにけ反ると、ヴェダが頭を撫でて額にキスをしてくれる。


「僕はアルトが好きだよ。アルトも僕のこと、好き?」

ヴェダ…。

「大好きだよ」


僕の答えに微笑み、今度は唇にキス。


「アルト。最初は僕でいい?」

「…ヴェダが僕に入れるの?」

「僕に入れたい? でも、僕の『初めて』を、アルトにもらってほしいなぁ」

ヴェダの『初めて』?

「男は『初めて』が嬉しいんでしょう? でも、『後ろの初めて』はあげられなかったから…」

そう悲しそうに言われてしまえば、僕の中にヴェダを拒絶する言葉などあろう筈がなかった。

「ヴェダ。…いいよ。『初めて』を頂戴?」







身体中が痛い。

寝不足の時とはまた違った怠さで動けない。

あまり使わない方向に開かされ続けた股関節。

毛皮を敷いていたとはいえ、長い時間にわたって擦られた背中や膝。

執念しつこく舐められて、また引っ張られて、吸われてかじられた乳首。

初めてなのに6人がかりで何度も酷使されたあらぬ場所。

舌の付け根や頬、唇から喉までだってヒリヒリする。初めてなのに喉まで突っ込むとか正気じゃない。

お腹の中が、上から下から注がれ続けた白濁液でいっぱいだ。顔にもかけられたから、息をするたびに精液の匂いがする。肌もカピカピ…。



最初はヴェダが僕の中に入ってきた。

次はウルス、

グジャ、

プロキオ、

アルクルの順で、

最後はギーウス。


一応僕の身体に負担がかからないよう、ちんぽの形や大きさで順番を決めたらしい。

ヴェダのことを心が受け入れたがっていたから、すぐに僕の身体は彼に道を開いた。

その後ウルスでさらに開かれて、グジャに中だけでイく気持ちよさを覚えさせられて、プロキオの太さで拡張、アルクルに挿れちゃダメな場所を開かれて、ラスボスはギーウス。


正直、途中の記憶が何度も飛んでる。

気がつくと引き抜かれてて、次のちんぽが入ってきて…。ひたすらその繰り返しだった。

連続して口の中に出されたせいで息が出来なくなって気を失ったし…。

ヴェダがされてる時は、凄く気持ちよさそうに見えていた…アレとかソレとかは、凄すぎて別の意味で失神したし…。


それなのにギーウスの番になって、あまりの激痛で意識を引き戻されてしまった。

気を失ったまま全部終わっていたら楽だったのに…。

えげつなく太くて長いちんぽに『入らない!!』『無理!!』『裂ける!!』って何度も叫んだ。

でも、オイルで滑らかにした例の張形を挿入され、口を開かされてちんぽを何本も出し入れされてるうちにボンヤリして力が抜けて、ギーウスのも受け入れることができた。

それでも血の匂いと、ピリッ、とか、メリッとかいう裂けたような痛みが走ったけど。

『穴の形が女性器みたいに変わっちゃったね』ってウルスが笑うから、プルプル震えて力が入らない足で顔面を蹴っておいた。


5人にお尻と口を塞がれてる間、僕のちんぽはずっとヴェダのお尻に食べてもらってた。

最初は口でしてくれて、口淫することに夢中になっていく彼のお尻へ指を挿れてみた。彼の口の中もお尻の中も熱くて溶かされてしまいそうで。そのまま指で慣らしてから舌を入れてみると、すごく喜んでくれた。

彼の騎乗位で僕の『童貞』も卒業させてもらった。ずっとイかされてたから、彼の中に何度放ったか覚えていない。ついには出さないままイきっぱなしになって、降りてこられなくて怖かった。


最後はヴェダと2人並べられて、同時にお尻と口を交互に犯され続けた。されながら手を繋ぎ、2人で舌を絡め合うキスをした。



敷いてある熊の毛皮が、いろんな液体で酷いことになってる。…こんなデカい熊、見たことないけど。…勿体ない。売り物にするんじゃないの? コレ…。


『僕、1人で全員の相手をするの、身体がツラいよ。アルト…助けて?』

ヴェダが言っていたことの意味を身をもって理解した。

うん。

僕は君を助けるためなら何だってする。



…それにしても、

「みんな…酷いよ」

「ごめんね。僕が初めての時は、8人が相手でも出来たから大丈夫だと思ったんだけど…」

ヴェダがするっと衝撃的な言葉を口にした。

え? 8人?…しかも13歳の頃だって…? おっさんたち、子ども相手に何してんの?!

すごく気になるし、堪らずヴェダをギューッと抱きしめたけど、今の僕が言いたいのはそういうことじゃないんだ。


「僕のこと、信用してないくせに」

「は?」

ヴェダを抱いたままギーウスをキッと睨めば、びっくりしたような顔が僕を見た。


「倉庫…見せて、くれない」

みんなを受け入れたのは僕だけど、全部終わったら、だんだん悲しくなってきたのだ。


「それは…。見たがってる物を見せたらお前、また旅に出ちまうだろうが」

え?

「…僕が旅に出ちゃうから?」

だから見せてくれなかったのか?

盗みを警戒したんじゃなくて?


「みんなお前にはここにいてほしいんだよ。…もちろんオレもそう思ってる」

ギーウスがオレの頭を撫でてくれた。

ヴェダも、ウルスも、アルクルも、グジャも、プロキオも…頷いてくれてる。


「僕、…ここにいていいの?」

「ここにいてよ。アルト」


ぐっ、と胸に何かが来た。

僕は、ここに…。

ヴェダと…、みんなと…、

一緒にいて…いいの?



僕は泣いていたみたいだ。

ヴェダに抱きしめられると、触れた首元からやっぱり花の匂いがした。


銀色に光る髪が綺麗だ。



こうして僕は、大好きなヴェダとともに狩猟小屋で暮らすこととなった。







そして僕には、王へ報告したいことが2つ出来た。


ひとつは『巨大鹿』のこと。

倉庫を見せてもらったら、見たことない大きさの角や毛皮が2頭分置かれていたんだ。

この辺りの山には、まだまだ結構な数がいるんだって。生息数を減らさないように注意すれば、大きな細工物が作れる角や、継ぎ足さなくても広く使える毛皮は村の特産品にできるんじゃないかと思う。肉も通常の鹿より一頭でたくさん取れるしね。


そしてもうひとつは…

『蚊遣…干したマイカ草を燃やした煙は、大量に吸ってはならない』ってこと。

初めてだった僕があんなに乱れたのは、たぶん、甘くてくらりとする匂い…プロキオが焚き過ぎた、あの蚊遣のせいだ。



あぁ、でも。

報告はもうやめようかな。

『巨大鹿』のことを知られたら、外の人間がこの山へ押し寄せてしまいそうだ。

あのひとなら本人が来てしまう可能性もある。



ここはヴェダのための家。

誰にも知られたくない。



王様、ごめんね。

あの頃の僕を必要としてくれてありがとう。

僕には、居場所ができたんだ。



半年という短い間だったけど、

旅はもうおしまい。
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