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後編
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◆◇◆◇◆◇◆
「――さい。起きてください!」
身体を擦られ、気持ちいい眠りから目を覚ますタドリー。すると泣いているレイラの顔が目に入ってきた。
思いもしない光景にタドリーは目を大きくしてしまう。するとレイラは、安心したかのように笑い、タドリーの身体を抱き締めた。
「良かった、良かったですよ」
何がなんだかわからないタドリー。視線をレイラから周囲に移すと、そこには獣や木を模った魔物達の身体が転がっていた。
「何があったの? レイラ」
「何があったの、じゃありませんよ! 取り囲まれていたのですよ!」
「え? もしかして、魔物に?」
「もー、心配かけさせないでくださいよ!」
レイラは泣きながら怒っていた。そんなレイラにタドリーは「ごめん」というしかなかった。
「罰です。帰ったら書類を全部片づけてください」
「えっ? そんな!」
「次は助けませんからね!」
タドリーはレイラに従うしかない。
レイラに引きずられるように連れ戻されたタドリーは、書類の山へ立ち向かうことになる。様々な書面を睨み、ハンコとサインを繰り返す。
次第に疲れが溜まってくるが、休んでいる暇はない。なぜならレイラとの約束はそれほどまでに大きな意味があるからだ。
「た、大変です!」
しかし、邪魔というのはいつも入るものである。
「なんですか? 今忙しいんですけど?」
「そ、それが、この城に勇者が攻め込んできました!」
タドリーは頭を抱えた。こんな忙しい時に勇者という愚かな人間が来たのだ。こうなると仕事は一旦手を止めなくてはならない。
「もう。レイラ、準備の手伝いをしてくれ」
「わかりました。今回はどんな衣装にしますか?」
「王道的なものでいいと思うよ。この前は奇抜さを狙ったばかりに、変な噂が立ったし」
勇者が来るまで打ち合わせをするタドリーとレイラ。だが、それに報告者が割って入った。
「そんな悠長なことをしていられないのです! メメル様が、勇者達に捕まって――」
何かを言い切る前に、爆発が起きる。飛ばされ転がっていく報告者に、タドリーは駆け寄った。
「しっかりしてよ!」
何かを伝えようとしているが、そこで気絶してしまった。タドリーは攻撃をしてきた勇者一行に目を向ける。するとそこには、金髪を立てたグラサンの男とゴスロリ衣装を着た黒髪の少女が立っていた。
「へいへいへーい。お前が魔王タドリーかぁ?」
いかにも浜辺にいそうな軟派な男に、タドリーは何とも言えない複雑な顔をした。心のどこかで「勇者なのか?」と疑っていると、男はこんなことを言い出す。
「オウオウオーウ。なかなかの面構えじゃないか。俺の好みだぜぇ」
タドリーは背筋に悪寒が走った。
すぐに危険だと判断し、レイラに指示を出す。
「レイラ、トラップ!」
スイッチを押し、トラップが発動する。だが、勇者は襲いかかってきた全てのトラップを触れることなく破壊した。
粉々に散っていくトラップは物語る。この男は、今までとは違うと。
「オウオウオーウ。なかなかの挨拶だなぁ」
「こっちも熱烈な挨拶をしないとね」
ゴスロリ少女が妖しく笑う。瞬間、姿が消えた。
「魔王様!」
咄嗟にレイラがタドリーの前に立つ。すると甲高い金属音が鳴り響いた。
気がつけばゴスロリ少女は、レイラと刃を合わせていた。タドリーはそれに驚いてしまう。
「あら、なかなか速いわね?」
ゴスロリ少女を弾き飛ばすレイラ。しかし、ゴスロリ少女は華麗に着地し、電光石火の如くレイラに襲いかかった。
どうにか対応するレイラだが、明らかに押されていた。
「レイラ! 僕のことは気にするな!」
しかし、レイラはタドリーから離れない。次第に対応ができなくなっていき、かすり傷をつけられていく。
「おいおいおーい。こんなに弱いのか? なら、こいつはいらなかったな」
勇者はそんなことをいうと、指をパチンと鳴らした。直後、磔にされ気絶しているメメルの姿が現れる。
「メメル!」
「なかなかかわいいが、俺の好みじゃない。ということで殺しちゃうぜ」
「やめろ!」
勇者は容赦なくメメルに手を下そうとした。だが、その瞬間にレイラが駆ける。
「きゃ」
弾き飛ばされるゴスロリ少女。レイラはその間に勇者の首を取ろうとしていた。
瞬く間に一閃。それは風さえも止まっているかのように感じられる速さだった。だが、そんなスピードで駆けたレイラの刃を、勇者は掴み取っていた。
「お・そ・い・ぜ」
勇者は腹部に一撃叩き込んだ。途端にレイラはタドリーの元まで転がっていく。
「レイラ!」
タドリーは真っ先にレイラの身体を心配した。しかし、レイラは戦いに向かおうと起き上がる。
「もう立たないで。そんな身体じゃあ――」
「私は、魔王様の盾であり剣でもあります。倒れている暇なんて、ありません」
「だけど!」
「私の代わりはたくさんいます。でも、魔王様の代わりはいませんから」
レイラにも信念がある。だからレイラは、タドリーのために戦うのだ。しかし、そんなことタドリーは望まない。
「命令だ。レイラ、下がれ」
思いもしない言葉に、レイラはついタドリーを見てしまった。
立ち上がるタドリーは、勇者達を睨みつける。メメルを傷つけ、レイラまでも傷つけた勇者達が許せなかった。
「オウオウオーウ。なんだその目は?」
「なかなか魔王らしい目つきになったじゃない? 殺し甲斐があるわ」
タドリーはゆっくりと息を吐き出す。そして、自身の中に納まっていた全ての魔力を解き放った。
それはあまりにも強大な魔力だ。大地は揺れ、海は唸り、生物達は例外なく怯えた。
「おいおいおーい。ちょっとでかすぎないか?」
「これは、想定以上ね」
勇者達の顔つきが変わる。だが、それはもう遅かった。
タドリーが本気で怒ったということは、どういう意味なのか勇者達は気づいていない。
「ねぇ」
勇者は目を疑った。なぜならいつの間にか、タドリーが懐に入り込んでいたからだ。
タドリーは手のひらを勇者の腹部に当てる。そして、睨みつけた。
「怖いって知ってる?」
それは、想定以上なんてものではない。想定外な力だった。
放たれる魔力の塊は、勇者の力でさえかき消すことができない。ゆえに勇者は、どうすることもできないまま壁へと叩きつけられていた。
「僕は、知っているよ」
トドメの一撃。タドリーはそれを遠慮なく放った。
当然のように勇者は避けることはできない。そのまま魔力の塊を真正面から受け、壁ごと彼方へと飛ばされてしまった。
タドリーはそれを見届けると、メメルの身体を受け止める。腰を抜かし、動けなくなってしまった雑魚なんて目にくれず、レイラの元へと戻った。
「ごめん、レイラ。また壊しちゃった」
レイラはあまりにも似合いすぎる笑顔に、ため息を吐きつつ笑った。
「また直せばいいですよ」
◆◇◆◇◆◇◆
騒がしかった一日。さすがに疲れてしまったタドリーは、吸い込まれるように自室のベッドへと向かっていた。
ぶつぶつと「もう嫌だ、仕事なんてしたくない」と呟きながら部屋に入る。すると突然トラップが発動してしまい、タドリーは部屋に閉じ込められてしまった。
「タドリー」
声をかけられ、振り向くとベッドの上にメメルがいた。なぜか、とてもセクシーな衣装をまとい、色っぽい眼差しを向けている。
「えっと、どうしたの? メメル」
「フフ。助けてくれたお礼。今日はタドリーを滅茶苦茶にして・あ・げ・る」
タドリーはどこか違和感を覚えた。しかし、その違和感が何なのかわからないままメメルは飛びかかる。
「タドリー」
「うわぁああぁぁぁ!」
夜になってもタドリーの災難は終わらない。懸命にレイラの名前を叫ぶが、一向に助けに来てくれないことにタドリーは泣いた。
こうしてタドリーの賑やかな一日は終わりを告げる。
「――さい。起きてください!」
身体を擦られ、気持ちいい眠りから目を覚ますタドリー。すると泣いているレイラの顔が目に入ってきた。
思いもしない光景にタドリーは目を大きくしてしまう。するとレイラは、安心したかのように笑い、タドリーの身体を抱き締めた。
「良かった、良かったですよ」
何がなんだかわからないタドリー。視線をレイラから周囲に移すと、そこには獣や木を模った魔物達の身体が転がっていた。
「何があったの? レイラ」
「何があったの、じゃありませんよ! 取り囲まれていたのですよ!」
「え? もしかして、魔物に?」
「もー、心配かけさせないでくださいよ!」
レイラは泣きながら怒っていた。そんなレイラにタドリーは「ごめん」というしかなかった。
「罰です。帰ったら書類を全部片づけてください」
「えっ? そんな!」
「次は助けませんからね!」
タドリーはレイラに従うしかない。
レイラに引きずられるように連れ戻されたタドリーは、書類の山へ立ち向かうことになる。様々な書面を睨み、ハンコとサインを繰り返す。
次第に疲れが溜まってくるが、休んでいる暇はない。なぜならレイラとの約束はそれほどまでに大きな意味があるからだ。
「た、大変です!」
しかし、邪魔というのはいつも入るものである。
「なんですか? 今忙しいんですけど?」
「そ、それが、この城に勇者が攻め込んできました!」
タドリーは頭を抱えた。こんな忙しい時に勇者という愚かな人間が来たのだ。こうなると仕事は一旦手を止めなくてはならない。
「もう。レイラ、準備の手伝いをしてくれ」
「わかりました。今回はどんな衣装にしますか?」
「王道的なものでいいと思うよ。この前は奇抜さを狙ったばかりに、変な噂が立ったし」
勇者が来るまで打ち合わせをするタドリーとレイラ。だが、それに報告者が割って入った。
「そんな悠長なことをしていられないのです! メメル様が、勇者達に捕まって――」
何かを言い切る前に、爆発が起きる。飛ばされ転がっていく報告者に、タドリーは駆け寄った。
「しっかりしてよ!」
何かを伝えようとしているが、そこで気絶してしまった。タドリーは攻撃をしてきた勇者一行に目を向ける。するとそこには、金髪を立てたグラサンの男とゴスロリ衣装を着た黒髪の少女が立っていた。
「へいへいへーい。お前が魔王タドリーかぁ?」
いかにも浜辺にいそうな軟派な男に、タドリーは何とも言えない複雑な顔をした。心のどこかで「勇者なのか?」と疑っていると、男はこんなことを言い出す。
「オウオウオーウ。なかなかの面構えじゃないか。俺の好みだぜぇ」
タドリーは背筋に悪寒が走った。
すぐに危険だと判断し、レイラに指示を出す。
「レイラ、トラップ!」
スイッチを押し、トラップが発動する。だが、勇者は襲いかかってきた全てのトラップを触れることなく破壊した。
粉々に散っていくトラップは物語る。この男は、今までとは違うと。
「オウオウオーウ。なかなかの挨拶だなぁ」
「こっちも熱烈な挨拶をしないとね」
ゴスロリ少女が妖しく笑う。瞬間、姿が消えた。
「魔王様!」
咄嗟にレイラがタドリーの前に立つ。すると甲高い金属音が鳴り響いた。
気がつけばゴスロリ少女は、レイラと刃を合わせていた。タドリーはそれに驚いてしまう。
「あら、なかなか速いわね?」
ゴスロリ少女を弾き飛ばすレイラ。しかし、ゴスロリ少女は華麗に着地し、電光石火の如くレイラに襲いかかった。
どうにか対応するレイラだが、明らかに押されていた。
「レイラ! 僕のことは気にするな!」
しかし、レイラはタドリーから離れない。次第に対応ができなくなっていき、かすり傷をつけられていく。
「おいおいおーい。こんなに弱いのか? なら、こいつはいらなかったな」
勇者はそんなことをいうと、指をパチンと鳴らした。直後、磔にされ気絶しているメメルの姿が現れる。
「メメル!」
「なかなかかわいいが、俺の好みじゃない。ということで殺しちゃうぜ」
「やめろ!」
勇者は容赦なくメメルに手を下そうとした。だが、その瞬間にレイラが駆ける。
「きゃ」
弾き飛ばされるゴスロリ少女。レイラはその間に勇者の首を取ろうとしていた。
瞬く間に一閃。それは風さえも止まっているかのように感じられる速さだった。だが、そんなスピードで駆けたレイラの刃を、勇者は掴み取っていた。
「お・そ・い・ぜ」
勇者は腹部に一撃叩き込んだ。途端にレイラはタドリーの元まで転がっていく。
「レイラ!」
タドリーは真っ先にレイラの身体を心配した。しかし、レイラは戦いに向かおうと起き上がる。
「もう立たないで。そんな身体じゃあ――」
「私は、魔王様の盾であり剣でもあります。倒れている暇なんて、ありません」
「だけど!」
「私の代わりはたくさんいます。でも、魔王様の代わりはいませんから」
レイラにも信念がある。だからレイラは、タドリーのために戦うのだ。しかし、そんなことタドリーは望まない。
「命令だ。レイラ、下がれ」
思いもしない言葉に、レイラはついタドリーを見てしまった。
立ち上がるタドリーは、勇者達を睨みつける。メメルを傷つけ、レイラまでも傷つけた勇者達が許せなかった。
「オウオウオーウ。なんだその目は?」
「なかなか魔王らしい目つきになったじゃない? 殺し甲斐があるわ」
タドリーはゆっくりと息を吐き出す。そして、自身の中に納まっていた全ての魔力を解き放った。
それはあまりにも強大な魔力だ。大地は揺れ、海は唸り、生物達は例外なく怯えた。
「おいおいおーい。ちょっとでかすぎないか?」
「これは、想定以上ね」
勇者達の顔つきが変わる。だが、それはもう遅かった。
タドリーが本気で怒ったということは、どういう意味なのか勇者達は気づいていない。
「ねぇ」
勇者は目を疑った。なぜならいつの間にか、タドリーが懐に入り込んでいたからだ。
タドリーは手のひらを勇者の腹部に当てる。そして、睨みつけた。
「怖いって知ってる?」
それは、想定以上なんてものではない。想定外な力だった。
放たれる魔力の塊は、勇者の力でさえかき消すことができない。ゆえに勇者は、どうすることもできないまま壁へと叩きつけられていた。
「僕は、知っているよ」
トドメの一撃。タドリーはそれを遠慮なく放った。
当然のように勇者は避けることはできない。そのまま魔力の塊を真正面から受け、壁ごと彼方へと飛ばされてしまった。
タドリーはそれを見届けると、メメルの身体を受け止める。腰を抜かし、動けなくなってしまった雑魚なんて目にくれず、レイラの元へと戻った。
「ごめん、レイラ。また壊しちゃった」
レイラはあまりにも似合いすぎる笑顔に、ため息を吐きつつ笑った。
「また直せばいいですよ」
◆◇◆◇◆◇◆
騒がしかった一日。さすがに疲れてしまったタドリーは、吸い込まれるように自室のベッドへと向かっていた。
ぶつぶつと「もう嫌だ、仕事なんてしたくない」と呟きながら部屋に入る。すると突然トラップが発動してしまい、タドリーは部屋に閉じ込められてしまった。
「タドリー」
声をかけられ、振り向くとベッドの上にメメルがいた。なぜか、とてもセクシーな衣装をまとい、色っぽい眼差しを向けている。
「えっと、どうしたの? メメル」
「フフ。助けてくれたお礼。今日はタドリーを滅茶苦茶にして・あ・げ・る」
タドリーはどこか違和感を覚えた。しかし、その違和感が何なのかわからないままメメルは飛びかかる。
「タドリー」
「うわぁああぁぁぁ!」
夜になってもタドリーの災難は終わらない。懸命にレイラの名前を叫ぶが、一向に助けに来てくれないことにタドリーは泣いた。
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