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劇薬
沈黙と金
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鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
それ、どこで見つけたんです。
彩芽の出したボトルに最も激しく反応したのは、鳩羽だった。
他者の目には、終始歯牙にもかけていなかった彩芽に、首筋に噛みつかれたような焦りも映る。
鳩羽はツカツカと苛立たし気な足音を立てボトルに近付き、さらに彩芽を睨んだ。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
お前、まさか・・・!中身を!
彩芽(ジェラピケ巫女):
え~?私知らないよ~?
ワイナリーの奥の方で見つけた時からこのまんまだってば。
それに、なんでそんなにはとりんが怒ってんの?
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
厨房は私の聖域。
あんたが入っていい場所じゃない。
彩芽(ジェラピケ巫女):
そんな言い方してる時点で、このボトルがそーとー大事なものだっていうことはよくわかったよん。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
ッ!
山吹(女殴ってそうな顔):
鳩羽さん、あなたはそのボトルのために、特別にここで働いているんじゃないですか。
そのボトルが何なのかはわからないけど、茶凛さんは見つけてしまう可能性があった。
殺してでも隠したいものだったんじゃないですか。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
根拠がありません。
私はただ、厨房のモノを勝手に持ち出すなと言いたいだけです。
山吹(女殴ってそうな顔):
根拠ならありますよ。
僕ら、見つけちゃったんです。
今までの巫女の皆さんの面接資料。
彩芽(ジェラピケ巫女):
年齢は?21歳!
月白(ババアIS撲殺犯):
62歳!拳で!
山吹(女殴ってそうな顔):
でも、鳩羽さんのだけは一枚もなかった。
理由を教えてくれませんか。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
・・・黙秘します。
彩芽(ジェラピケ巫女):
なら勝手に話させてもらうね。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
どうぞご勝手に。
彩芽(ジェラピケ巫女):
・・・このボトルさ、紅おじ藍おじの酒と同じなのね。
考えたんだけどー、二人の肉親のものなんじゃない?
結婚こそ、してないけどさ。
月白(ババアIS撲殺犯):
親ってことはないんじゃないかしら。
黒木(医者IS毒殺犯):
・・・それなら、子供はどうですか?
老竹(若者IS放火犯):
おいおい、あの男が孕ませた赤ん坊が日本にどんだけいると思ってんだよ・・・
黒木(医者IS毒殺犯):
ウーン、実子でなくても、それこそ養子とか。
月白(ババアIS撲殺犯):
後継者に何か残したかったのかもね。
共感性が高い私はわかるわ。
老竹(若者IS放火犯):
自分も老いぼれってだけだろ。
月白(ババアIS撲殺犯):
コラッ!
山吹(女殴ってそうな顔):
まとめましょうか。
鳩羽さんは二人のどちらかの子供だった。
だから、面接をそもそも受けていない。
そして料理番として働きながら、遺産であるそのボトルを守っていた
そしてボトルを奪おうとしていた茶凛さんを殺害しようとした、ってことですか。
彩芽(ジェラピケ巫女):
でも、私も場所知らないようなボトルを、なーんでちゃりたそが奪えるわけ?
ここのそれがあるって知らないと探せないよね?
蛭子が情報を渡して、誘い出したってこと?
山吹(女殴ってそうな顔):
それはないと思います。
僕らがここで捜していたのは、人なので。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
人?誰かを探していた、と?
山吹は一瞬「しまった」と言う顔をしたが、観念したように小さく笑う。
そして、いなくなった恋人について、話し始めた、
山吹(女殴ってそうな顔):
僕には、菫と言う恋人がいました。
それ、どこで見つけたんです。
彩芽の出したボトルに最も激しく反応したのは、鳩羽だった。
他者の目には、終始歯牙にもかけていなかった彩芽に、首筋に噛みつかれたような焦りも映る。
鳩羽はツカツカと苛立たし気な足音を立てボトルに近付き、さらに彩芽を睨んだ。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
お前、まさか・・・!中身を!
彩芽(ジェラピケ巫女):
え~?私知らないよ~?
ワイナリーの奥の方で見つけた時からこのまんまだってば。
それに、なんでそんなにはとりんが怒ってんの?
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
厨房は私の聖域。
あんたが入っていい場所じゃない。
彩芽(ジェラピケ巫女):
そんな言い方してる時点で、このボトルがそーとー大事なものだっていうことはよくわかったよん。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
ッ!
山吹(女殴ってそうな顔):
鳩羽さん、あなたはそのボトルのために、特別にここで働いているんじゃないですか。
そのボトルが何なのかはわからないけど、茶凛さんは見つけてしまう可能性があった。
殺してでも隠したいものだったんじゃないですか。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
根拠がありません。
私はただ、厨房のモノを勝手に持ち出すなと言いたいだけです。
山吹(女殴ってそうな顔):
根拠ならありますよ。
僕ら、見つけちゃったんです。
今までの巫女の皆さんの面接資料。
彩芽(ジェラピケ巫女):
年齢は?21歳!
月白(ババアIS撲殺犯):
62歳!拳で!
山吹(女殴ってそうな顔):
でも、鳩羽さんのだけは一枚もなかった。
理由を教えてくれませんか。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
・・・黙秘します。
彩芽(ジェラピケ巫女):
なら勝手に話させてもらうね。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
どうぞご勝手に。
彩芽(ジェラピケ巫女):
・・・このボトルさ、紅おじ藍おじの酒と同じなのね。
考えたんだけどー、二人の肉親のものなんじゃない?
結婚こそ、してないけどさ。
月白(ババアIS撲殺犯):
親ってことはないんじゃないかしら。
黒木(医者IS毒殺犯):
・・・それなら、子供はどうですか?
老竹(若者IS放火犯):
おいおい、あの男が孕ませた赤ん坊が日本にどんだけいると思ってんだよ・・・
黒木(医者IS毒殺犯):
ウーン、実子でなくても、それこそ養子とか。
月白(ババアIS撲殺犯):
後継者に何か残したかったのかもね。
共感性が高い私はわかるわ。
老竹(若者IS放火犯):
自分も老いぼれってだけだろ。
月白(ババアIS撲殺犯):
コラッ!
山吹(女殴ってそうな顔):
まとめましょうか。
鳩羽さんは二人のどちらかの子供だった。
だから、面接をそもそも受けていない。
そして料理番として働きながら、遺産であるそのボトルを守っていた
そしてボトルを奪おうとしていた茶凛さんを殺害しようとした、ってことですか。
彩芽(ジェラピケ巫女):
でも、私も場所知らないようなボトルを、なーんでちゃりたそが奪えるわけ?
ここのそれがあるって知らないと探せないよね?
蛭子が情報を渡して、誘い出したってこと?
山吹(女殴ってそうな顔):
それはないと思います。
僕らがここで捜していたのは、人なので。
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
人?誰かを探していた、と?
山吹は一瞬「しまった」と言う顔をしたが、観念したように小さく笑う。
そして、いなくなった恋人について、話し始めた、
山吹(女殴ってそうな顔):
僕には、菫と言う恋人がいました。
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