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2巡目 状況証拠
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*:
全員が全員に、部屋を捜索された。
しかしそれでも決定的な証拠は見つからなかった。
ほの暗い人間関係と、明戸院家にまつわる暗黒面が見え隠れするだけだ。
真相解明のために、今一度ぽかりの死に向き合う必要がある。
誰から言うでもなく、全員がぽかりの横たわる部屋へと集まっていた。
あかり:
今一度、死体の周りを見てみましょーよ
ほとり:
いよっ!
ゆかり:
よう言うた!
かいり:
それで言うと一つ気になってるものがあるんです
この掛け軸なんですけど
*:
かいりがそう指さしたのは、浮世絵の描かれた古い掛け軸だった。
夜、田舎道の脇で崩れた石組の祠に向かって、月の光が差している。
そこから沸き立つようにして現れた、怨霊のように険しい顔をした青白い顔をした男が、それを見た農夫の喉を掴みにかかっている。
彼は苦しみから喉を押さえて膝から崩れ落ち、そしてその目や口から薄桃色の花が生えているのだ。
ゆかり:
これ、ぽかりの死体によく似てるよね
ほとり:
そこもなんですが、こんな男の幽霊なんていなかったはずッスよ
あくまでこの絵は、祠が崩れて祟りにあうって場面なんスから
あかり:
や、やめてくれよぉ・・・
最初から二枚絵があっただけだろぉ?
かいり:
なら全員の絵を見に行きましょう
この男がどこから現れたのか、わかるかも
あかり:
わかりたいなんて言ってないんだけど!?
ゆかり:
そう怯えなくてもいいんじゃない?
絵がそのまま襲ってくるわけじゃないんだから
*:
しかし、その余裕は敢無く崩れるのであった。
結論から言うと、この別荘には4枚の掛け軸があり、そのうちあかりの部屋にあった一つから男が消えていた。
あかり:
あばばばばば
し、信じないぞ俺様は!
*:
西日の差す歪んだ松の木に括られた、首を吊るための紐。
そしてそれを慰めるかのように舞う、赤い顔の獅子舞。
そう、ここに吊り下げられ苦しみ藻掻いていた男の姿がないのだ。
ほとり:
つまり、死んだ男は怨霊となって、ぽかりの部屋の掛け軸へと化けて現れたってことッスね
手毬唄そっくりっス
ゆかり:
その手毬唄って、あの神隠しに遭ったアイドルたちも調査しに来たって言うやつだよね
どんな内容?
ほとり:
ウチもこのあたりに住んでる親戚筋から聞いたことがあるってだけっスけど
一回唄ってみますか
じゃあ、ビートお願いします
ゆかり:
ビート???
あかり:
ほら、ひかり
ひかり:
え私?しょうがないな・・・
じゃあ・・・デュクデュクデュクデュク
ほとり:
(イェイェ...カマセ...マイクチェクワンツー...イクゾッ!Yo!)
京から来たモノノフ強者(Yeah♪
今日から同心=警察官♪
ケモノに襲われた巫女様(Ah♪
余所もの疑う村の皆様(Boo♪
西向く侍 吊られておしまい♪
祟られたくない 祭りに獅子舞♪
祠崩れて恨み倍返し♪
日が沈めばさらに神隠し(メーン♪
あかり:
ジャンルがHipHopじゃねーか
かいり:
イコールとか使っちゃダメでしょ、手毬唄に
ほとり:
いやいや、リズムに合わせて鞠を突くんですからこれで合ってますよ
明治以降なら英語とか使っててもいいんじゃないスか?知らんスけど
ゆかり:
一応内容が合ってるとして話を進めるけど
どうやら京都から来た侍が村になじめず、無実の罪を着せられた恨みを怨霊になって晴らす、ってことみたいだね
ほとり:
この「祠崩れて」からの二小節がぽかりさんの掛け軸の内容で
「西向く侍」からの二小節があかりさんの掛け軸の内容ッスね
ひかり:
あかりが言ってたように版の違う絵を2枚用意しておけばいい話ではあるけど
わざわざぽかりが死ぬのに合わせてそんなことする必要があるのかな
ほとり:
見立て殺人、ってことッスか
かいり:
あるいは本当に幽霊が呪い殺したとか?
あかり:
ぎゃっ!そんな非科学的なこと、あってたまるかよ!
いやそっちの方が犯人がいないってことだからありがたいはありがたいのか?
ダメだ、俺様わからない!
ガガ、ビー
ほとり:
ありゃ、壊れちゃった
ゆかり:
考えられるのは二つ
一、犯人は幽霊で何かの逆鱗に触れたぽかりが呪い殺された
この場合僕たちは成すすべもなく殺されるかもしれない
二、犯人は人間で幽霊を騙ってぽかりを殺した
なら、見立て殺人を行った意味から逆算すれば、犯人の意図が掴めるかも
ひかり:
三、犯人は幽霊を使役してポカリを殺したって線も残ってるよ
ほとり:
そんなことあり得ます?
ひかり:
蛇使いがいたかもしれない屋敷なんだ、陰陽師がいても不思議じゃない
かいり:
いよいよ明戸院家は幻影旅団ってことになりそうですけど、そんな記録一切ないですからね?
自分、ただの女子大生ですからね?
ゆかり:
それを言うならゾディアック家じゃない?
ほとり:
とか言いながら忍ぶどころか暴れてそうッスけど
ゆかり:
で、どうする?
犯人が名乗り出ない以上、またお互いを調べるしかないと僕は思ってるけど
ほとり:
じゃあ、次はひかりさんに最初に調べてもらいたいッス
今の所一番白寄りではあるんで
ひかり:
いいけど、みんなは?
あかり:
別にいいけど、かいり以外にしろよテメー?
共犯だとしたら、あえて大したことない証拠を見つけたふりしているだけかもしれないからな!
ひかり:
じゃあ、掛け軸から男の消えたあかりの部屋から調べようか
あかり:
いい度胸してんじゃねーか!
ついでに除霊もしてくれると助かる
全員が全員に、部屋を捜索された。
しかしそれでも決定的な証拠は見つからなかった。
ほの暗い人間関係と、明戸院家にまつわる暗黒面が見え隠れするだけだ。
真相解明のために、今一度ぽかりの死に向き合う必要がある。
誰から言うでもなく、全員がぽかりの横たわる部屋へと集まっていた。
あかり:
今一度、死体の周りを見てみましょーよ
ほとり:
いよっ!
ゆかり:
よう言うた!
かいり:
それで言うと一つ気になってるものがあるんです
この掛け軸なんですけど
*:
かいりがそう指さしたのは、浮世絵の描かれた古い掛け軸だった。
夜、田舎道の脇で崩れた石組の祠に向かって、月の光が差している。
そこから沸き立つようにして現れた、怨霊のように険しい顔をした青白い顔をした男が、それを見た農夫の喉を掴みにかかっている。
彼は苦しみから喉を押さえて膝から崩れ落ち、そしてその目や口から薄桃色の花が生えているのだ。
ゆかり:
これ、ぽかりの死体によく似てるよね
ほとり:
そこもなんですが、こんな男の幽霊なんていなかったはずッスよ
あくまでこの絵は、祠が崩れて祟りにあうって場面なんスから
あかり:
や、やめてくれよぉ・・・
最初から二枚絵があっただけだろぉ?
かいり:
なら全員の絵を見に行きましょう
この男がどこから現れたのか、わかるかも
あかり:
わかりたいなんて言ってないんだけど!?
ゆかり:
そう怯えなくてもいいんじゃない?
絵がそのまま襲ってくるわけじゃないんだから
*:
しかし、その余裕は敢無く崩れるのであった。
結論から言うと、この別荘には4枚の掛け軸があり、そのうちあかりの部屋にあった一つから男が消えていた。
あかり:
あばばばばば
し、信じないぞ俺様は!
*:
西日の差す歪んだ松の木に括られた、首を吊るための紐。
そしてそれを慰めるかのように舞う、赤い顔の獅子舞。
そう、ここに吊り下げられ苦しみ藻掻いていた男の姿がないのだ。
ほとり:
つまり、死んだ男は怨霊となって、ぽかりの部屋の掛け軸へと化けて現れたってことッスね
手毬唄そっくりっス
ゆかり:
その手毬唄って、あの神隠しに遭ったアイドルたちも調査しに来たって言うやつだよね
どんな内容?
ほとり:
ウチもこのあたりに住んでる親戚筋から聞いたことがあるってだけっスけど
一回唄ってみますか
じゃあ、ビートお願いします
ゆかり:
ビート???
あかり:
ほら、ひかり
ひかり:
え私?しょうがないな・・・
じゃあ・・・デュクデュクデュクデュク
ほとり:
(イェイェ...カマセ...マイクチェクワンツー...イクゾッ!Yo!)
京から来たモノノフ強者(Yeah♪
今日から同心=警察官♪
ケモノに襲われた巫女様(Ah♪
余所もの疑う村の皆様(Boo♪
西向く侍 吊られておしまい♪
祟られたくない 祭りに獅子舞♪
祠崩れて恨み倍返し♪
日が沈めばさらに神隠し(メーン♪
あかり:
ジャンルがHipHopじゃねーか
かいり:
イコールとか使っちゃダメでしょ、手毬唄に
ほとり:
いやいや、リズムに合わせて鞠を突くんですからこれで合ってますよ
明治以降なら英語とか使っててもいいんじゃないスか?知らんスけど
ゆかり:
一応内容が合ってるとして話を進めるけど
どうやら京都から来た侍が村になじめず、無実の罪を着せられた恨みを怨霊になって晴らす、ってことみたいだね
ほとり:
この「祠崩れて」からの二小節がぽかりさんの掛け軸の内容で
「西向く侍」からの二小節があかりさんの掛け軸の内容ッスね
ひかり:
あかりが言ってたように版の違う絵を2枚用意しておけばいい話ではあるけど
わざわざぽかりが死ぬのに合わせてそんなことする必要があるのかな
ほとり:
見立て殺人、ってことッスか
かいり:
あるいは本当に幽霊が呪い殺したとか?
あかり:
ぎゃっ!そんな非科学的なこと、あってたまるかよ!
いやそっちの方が犯人がいないってことだからありがたいはありがたいのか?
ダメだ、俺様わからない!
ガガ、ビー
ほとり:
ありゃ、壊れちゃった
ゆかり:
考えられるのは二つ
一、犯人は幽霊で何かの逆鱗に触れたぽかりが呪い殺された
この場合僕たちは成すすべもなく殺されるかもしれない
二、犯人は人間で幽霊を騙ってぽかりを殺した
なら、見立て殺人を行った意味から逆算すれば、犯人の意図が掴めるかも
ひかり:
三、犯人は幽霊を使役してポカリを殺したって線も残ってるよ
ほとり:
そんなことあり得ます?
ひかり:
蛇使いがいたかもしれない屋敷なんだ、陰陽師がいても不思議じゃない
かいり:
いよいよ明戸院家は幻影旅団ってことになりそうですけど、そんな記録一切ないですからね?
自分、ただの女子大生ですからね?
ゆかり:
それを言うならゾディアック家じゃない?
ほとり:
とか言いながら忍ぶどころか暴れてそうッスけど
ゆかり:
で、どうする?
犯人が名乗り出ない以上、またお互いを調べるしかないと僕は思ってるけど
ほとり:
じゃあ、次はひかりさんに最初に調べてもらいたいッス
今の所一番白寄りではあるんで
ひかり:
いいけど、みんなは?
あかり:
別にいいけど、かいり以外にしろよテメー?
共犯だとしたら、あえて大したことない証拠を見つけたふりしているだけかもしれないからな!
ひかり:
じゃあ、掛け軸から男の消えたあかりの部屋から調べようか
あかり:
いい度胸してんじゃねーか!
ついでに除霊もしてくれると助かる
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