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あまどのおと
あまどのおと
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夜、雨戸を叩く音がする。
ドンドンドン、と。
女ははじめ風だろうとそう思っていたが、外から音がするのは雨戸だけだ。
風が吹く音も、他に何かが風で揺らされる様な音が聞こえてくるわけではない。
なにかがおかしい。
女はそう思った。
とりあえずカーテンだけ空けて雨戸を見る。
特におかしいところはない。
ただ稀に揺れる。
風に吹かれたように雨戸が揺れているだけだ。
それ以外、なにもおかしいところはない。
ただの風か、と女も思いなおす。
カーテンを閉め、寝る準備を始める。
そして、電気を消しベッドに横になった時だ。
ドンドンドン、と雨戸が大きく叩かれる。
風で揺れてなるにはかなり大きい音だ。
誰かが雨戸を叩いたような、そんな音だ。
女は慌てて部屋の電気を着ける。
そして、カーテンだけをめくり、再び雨戸を窓越しに見る。
女には雨戸を開ける勇気はない。
雨戸を開けて誰かいたら、泥棒でもいたら、女にとってそちらの方が脅威だ。
しばらく、女が雨戸を観察するが、雨戸は動かないし、音が鳴る様な事もない。
女は再び寝ようと、カーテンを閉め電気を消す。
その瞬間、雨戸がドンドンドンと鳴った。
女は慌てふためく。
電気を着けすぐに連絡できるように、片手にスマホを持つ。
カーテンを開け窓越しに雨戸を見る。
金属製の雨戸だ。
鍵も掛けてある。
そう簡単にこれが破られる物でもない。
女はとりあえず窓を開ける。
そすると外の湿気を含んだ生暖かい空気が部屋に入り込む。
その空気に、女は嫌な顔をしつつ、誰かいるんですか? と声を掛ける。
反応はない。
何もない。
気配も物音もない。
女は窓を閉め、カーテンを閉める。
そして、今度は電気を消さずにそのままベッドに横になる。
音はならない。
雨戸の音はならない。
女はとりあえ今日は電気をつけたまま寝ることにした。
そして、女が目を閉じた瞬間だ。
ドンッ、と、雨戸を一段と強くたたかれる。
女はそれに動じない。
雨戸は金属でそう簡単に破られることはない。
そのことを確かめたのだから。
女は雨戸の音を無視して眠りに着こうとする。
そうすると、雨戸がガタガガタガタガタと揺れ始める。
流石に女は何事と、目を開け起きて、カーテンを勢いよく開ける。
そこには雨戸を持つように、指が見えた。
雨戸は確かに閉まっていて指をかけるスペースなどないのだが、雨戸を持つように指が見えたのだ。
女が唖然としていると、その指は引っ込むように消えていった。
まるで闇に帰るように、消えていった。
女は悲鳴をあげる。
だからと言って、現状が好転するわけもない。
ただ悪くなることもなかった。
それ以降は何も起きなかったのだから。
ドンドンドン、と。
女ははじめ風だろうとそう思っていたが、外から音がするのは雨戸だけだ。
風が吹く音も、他に何かが風で揺らされる様な音が聞こえてくるわけではない。
なにかがおかしい。
女はそう思った。
とりあえずカーテンだけ空けて雨戸を見る。
特におかしいところはない。
ただ稀に揺れる。
風に吹かれたように雨戸が揺れているだけだ。
それ以外、なにもおかしいところはない。
ただの風か、と女も思いなおす。
カーテンを閉め、寝る準備を始める。
そして、電気を消しベッドに横になった時だ。
ドンドンドン、と雨戸が大きく叩かれる。
風で揺れてなるにはかなり大きい音だ。
誰かが雨戸を叩いたような、そんな音だ。
女は慌てて部屋の電気を着ける。
そして、カーテンだけをめくり、再び雨戸を窓越しに見る。
女には雨戸を開ける勇気はない。
雨戸を開けて誰かいたら、泥棒でもいたら、女にとってそちらの方が脅威だ。
しばらく、女が雨戸を観察するが、雨戸は動かないし、音が鳴る様な事もない。
女は再び寝ようと、カーテンを閉め電気を消す。
その瞬間、雨戸がドンドンドンと鳴った。
女は慌てふためく。
電気を着けすぐに連絡できるように、片手にスマホを持つ。
カーテンを開け窓越しに雨戸を見る。
金属製の雨戸だ。
鍵も掛けてある。
そう簡単にこれが破られる物でもない。
女はとりあえず窓を開ける。
そすると外の湿気を含んだ生暖かい空気が部屋に入り込む。
その空気に、女は嫌な顔をしつつ、誰かいるんですか? と声を掛ける。
反応はない。
何もない。
気配も物音もない。
女は窓を閉め、カーテンを閉める。
そして、今度は電気を消さずにそのままベッドに横になる。
音はならない。
雨戸の音はならない。
女はとりあえ今日は電気をつけたまま寝ることにした。
そして、女が目を閉じた瞬間だ。
ドンッ、と、雨戸を一段と強くたたかれる。
女はそれに動じない。
雨戸は金属でそう簡単に破られることはない。
そのことを確かめたのだから。
女は雨戸の音を無視して眠りに着こうとする。
そうすると、雨戸がガタガガタガタガタと揺れ始める。
流石に女は何事と、目を開け起きて、カーテンを勢いよく開ける。
そこには雨戸を持つように、指が見えた。
雨戸は確かに閉まっていて指をかけるスペースなどないのだが、雨戸を持つように指が見えたのだ。
女が唖然としていると、その指は引っ込むように消えていった。
まるで闇に帰るように、消えていった。
女は悲鳴をあげる。
だからと言って、現状が好転するわけもない。
ただ悪くなることもなかった。
それ以降は何も起きなかったのだから。
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