狼騎士は人の王にひざまずく【本編完結】→【第2部連載中】

えん

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第2章

建国記念祭

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 皆さま、いつも読んで下さってありがとうございます。
第12回BL大賞にエントリーするために、一応【本編完結】とさせて頂きましたが、
何分、エルシャとルーファスの仕事が……終わらず……。

もう少し続けさせて頂いて、伏線の仕事はきっちり回収しようと思っております。
よろしくお願い申し上げます。


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 サライの建国記念日は一年で一番豪華に祝う祝日だ。
 神の予言を受けてサライという国を作った聖人に感謝を捧げ、収穫したものを各地の聖者廟に捧げに行く。
 聖人が亡くなった場所に廟を建て、今でもそこに聖人が眠る聖地だとされているが、そこから少しずつ聖人の聖骸を分けて各地にも廟が造られたとされる。
 収穫が終わる頃に行われるので、一年の実りに感謝する収穫祭と同じ意味合いだったともされる。
 王都でも建国記念日の前後半月ほどかけて華やかに祝われる。
 パティオと呼ばれる中庭を飾り付け、街並みも花々や収穫された作物で飾られ、街頭には連日市が開かれ、夜になると色とりどりのランプに灯りが灯される。
 この時期ばかりは地方へ出稼ぎに行っている家族も帰ってきて家族みんなで過ごす。
 サライの王城でも、月初めから中庭を中心に至るところに飾り付けが施されていた。
 そして、連日、地方の領地へ散らばる兄弟たちや地方領の貴族たちまでが挨拶に顔を出したり、祝辞を送って来たりするので、エルシャはより忙しい毎日を過ごしていた。
「陛下、ナサニエル殿下がお着きになりました」
 呼びに来た従者の声で、エルシャは執務机から顔を上げる。
「しまった、もうそんな時間か。
出迎えの菓子を用意してやろうと思っていたのに」
 そう言って、エルシャは慌ただしく書類を片付ける。
「ジュノ殿、私の弟が到着したみたいで出迎えに参ります。
ご一緒にいかがですか」
「もちろん、ご一緒致します」
 ジュノは、今日も格好いい。
 白銀の被毛はより美しく艶々として、右の空色と左の少し深い青の瞳が澄んでいて、胸の飾り毛と尾は一層ふさふさと豊かで、おまけに良い香りがする。甘くて重厚で少し香ばしい。
 返事をした声も低く甘く響いて、穏やかに静かに喋られると腹の底がぞくぞくとする。
「どうしました、エルシャ殿」
 思わず凝視してしまっていたエルシャを怪訝そうな顔でジュノが振り向く。
「あ、いえ、……ジュノ殿は、今日も……きれいだなと思って……」
 ふ、と優しく空気が揺らぐ。
 ジュノがエルシャの耳のすぐ横に顔を近付けて、低く甘い声で囁く。
「昨夜も、我が王がお離し下さらなかったのでな。
我が王におかれましては、お身体の具合はいかがか?」
 顔と耳、首まで一気に熱くなり、慌てて耳を押さえて身体を離した。
「じゅ、ジュノ殿……!」
「ご満足頂けましたか、我が王」
 人聞きが悪いのもはなはだしい。この言い方ではエルシャが満足するまでジュノに奉仕させているように受け取られかねない。
 受け取られかねないというか、誰にも聞かれはしていないのだが、とにかくこの言い方は語弊がある。
「そ、それでは私の方が何度もねだっているような言い方ではないですか……!」
 エルシャも小声で抗議する。
 しかし、よくよく考えてみると、確かに昨夜も「もっと欲しい」だの「まだ抜かないで」だの口走った記憶も甦る。
「そうか、違ったのか。
私が一方的にエルシャ殿を何度も何度も抱いてしまっただけのようだ。
あまりに可愛かったのでな、離しがたかった。
すまなかった」
「え、あ、ち、違います……!
違わないけど、違います!
あ、その、一方的じゃないです。
お、俺もその、して欲しくて、やめて欲しくなかったから……ジュノ殿と、離れたくなくて。
だから、一方的じゃないです」
 顔を赤くしながらもジュノの隊服の袖を持ち、懸命に弁明する。
 ジュノに悲しい顔をさせるなんて、寂しい思いをさせるなんて、微塵もさせてはならない。自分がはしたない言葉を口走ったことが恥ずかしくて仕方なかっただけなのだ。
 自分だってジュノと離れたくなかった。離して欲しくなかった。ジュノが応えてくれるのが嬉しかったのだから。
 ジュノの瞳を見上げると、ジュノは憮然としてしかめっ面になっている。
 もしかして、本当は嫌だったのだろうか。
 エルシャが何度も何度もして欲しいと言ってしまったから、王であるエルシャの言葉に逆らえず、今まで無理に付き合わせてしまっていたのかもしれない。
「……あの、すみません、俺が、」
「それでは、良いということですね?」
「え、」
「エルシャ殿も、離して欲しくなかった。
私も、離したくない。
二人とも、合意の上だ。
それではこれからも、エルシャ殿のお望みのままに、エルシャ殿がご満足なさるまで、一晩中でも、一日中でも、私めをお傍に置いて頂きたく存じます」
 ジュノが腕を胸の前で曲げ、うやうやしく頭を垂れて、エルシャの手の指にキスをした。
「あ、ああ、……そう、だな。
わかった…………?」
 返事をしながらも、わずかに首を傾げるエルシャの背をジュノが軽く促す。
「さあ、弟君をお出迎えされるんだろう。
急ごう」
「ああ、そうだった。
遅くなるとまた拗ねられてしまう」
 エルシャは普段とはまた違う柔らかい微笑みで執務室を出た。

 王城の中庭を臨む応接間に、エルシャと良く似た金髪と、琥珀に似たハニーブラウンの瞳を持った十代半ばと思しき少年が、マナーも良くお茶を飲んでいた。
「ニール!
待たせた、よく来たな」
 エルシャが入っていくと、少年は無邪気な笑顔で席を立ち、走り寄って来て美しいお辞儀を見せた。
「陛下!
ご無沙汰いたしておりました。
陛下におかれましてはご機嫌麗しく」
「堅苦しい挨拶はやめてくれ、ニール。
元気そうだな、また背が伸びた」
 エルシャが弟を柔らかく抱きしめる。
「兄上はそういうことを仰っているからだめなのです!
国王は偉そうに、うむ、苦しゅうない、とでも仰っていれば良いのです。
兄上こそ、お元気そうでなによりです」
 少々生意気な口振りだが、その中には確かに兄を慕っている気安さが窺える。
「ニール、こちらへおいで、紹介しよう。
今私の護衛をして下さっている銀狼国のジュリアーノ殿だ。
ジュノ殿、こちらは私の弟でナサニエルといいます」
「よろしく、ジュリアーノ殿」
「ジュノ、で結構です。
ナサニエル殿下」
「私のこともニールと。みんなそう呼ぶ」
 エルシャよりかは少し強気な笑顔で、ニールはジュノの手を握る。
「ジュノ殿は兄上と番になられたのですか」
「はっ!?」
「ん?」
 あまりに突然のことでエルシャは固まり、ジュノがとっさにその肩を支える。
「兄上とジュノ殿から全く同じ香りがするんですよね。
今もほら、兄上が人前で誰かに支えられたままにしているなんて今までなかったでしょ」
「な、な、な……!
なんてこと言うんだ! ニール!
つ、番……! なんて言葉、意味もわからず使うんじゃない!」
 エルシャは真っ赤になりながらニールに詰め寄るが、当のニールは呆れ顔だ。
「番の意味くらい知ってるよ、子供じゃないんだから。
兄上は僕のこといくつだと思ってんの。
獣人の文化でマーキングや番っていうのがあることも知ってる」
「な、な、……!」
 今やエルシャの方が卒倒しそうな勢いだ。
 ジュノは支えていて良かったと思いつつ、ニールを見た。
「挨拶が遅れて申し訳ない。
黙っているつもりはなかったのだが、少し落ち着いてからと思ってな。
私は銀狼国の獣人だがエルシャ殿をお慕いしている。
エルシャ殿を守っていきたいと思っている。
だが、訳あって番にはまだなっていない。
これでよろしいか、ニール殿下」
 ニールは探るようにジュノをじっと見つめる。
「人族の一国の王を番にできるの?」
「もちろん、簡単ではないだろう。
サライの国民たちにも認めてもらわねば、エルシャ殿が頷いてはくれんだろうからな」
「ジュノ殿……」
 ジュノを見上げるエルシャと、エルシャを支える手を離さず、目も逸らさず、まっすぐにニールを見据えるジュノを横目で見てニールは両手を上げる。
「はいはい、兄上ももういい年なのだし、僕は別に……。
兄上が幸せならばそれでいいんです」
「ニール……」
 衝撃的な再会の挨拶が終わると、天気も良いようなので中庭でお茶の続きをしようということになった。
 中庭は色とりどりの花が小さなポットや切り花、リースなどにして飾り付けられている。春の鮮やかな花々とは少し色味も違い、濃い赤や紫、くすんだオレンジなど落ち着いた色味が多い。
 テーブルの上にはカゴに果物がたくさん盛りつけられている。
 お茶の菓子も、プディングやドライフルーツいっぱいのパウンドケーキ、メレンゲを焼いたクッキーなどが建国記念日の菓子の定番だ。
 エルシャがお茶をするときにはジュノも休憩するという約束なので、ジュノも一緒にお茶のテーブルについた。
 お茶を一口飲んでから、仕切り直すようにエルシャが切りだす。
「……こほん。
そうだ、ニール、王都に居る間に遠乗りに行こう、ルーファスも一緒に」
「えっ、ルーファスも?」
 心なしかニールの声音が変わったような気がしたが、その後もニールらしい澄ました表情でお茶を飲み続けていたので特に気にならなくなった。
「ルーファスも帰ってきてるんだ」
 いかにも、興味はないけど、という口振りだ。
「ああ、もちろん。
建国記念日の日は家族そろって過ごすものだろう」
「家族、ね……。
ねぇ、ルーファスは兄上とジュノ殿のこと、知ってるの」
 エルシャは顔を赤くして黙ってしまったが、ジュノが後を継いだ。
「ルーファス殿からはなにも言わないし、私たちも特別なにかを宣言したわけではありませんが。
ニール殿下が気付かれるくらいだ、ルーファス殿なら気付いておられるだろうな。
あの男は目端も利くし、頭も切れる」
「……ふぅん……、ジュノ殿は兄上だけでなくルーファスのこともよくご存知なようですね」
 そのとき、ちょうど噂の主が中庭に姿を現した。
「遅くなりました、陛下。
茶会に呼んで頂けるなど身に余る光栄。
陛下、今日もまた一段とお美しい。
その瞳は光の下でこそ真の輝きを放ちます」
 流れるように言ってエルシャの上衣のチュニックの裾にキスをした。
 つまり、屋外に居る今の状態とエルシャは王道を歩いてこそ輝くという意味とを合わせて褒め称えているのだ。
「相変らず兄上の信奉者なんだな、ルーファス」
「ナイト殿下もお帰りなさいませ。
南方領からの長旅、お疲れでしょう。
ああ、また背がお伸びになられましたか。
ついこの間まで私めに抱っこをせがまれて、本当に愛の神クピドのような尊さと可愛らしさで、」
「いつの話してんの!?
もういい加減子供扱いやめてよね!」
 つい先ほどまで、この年頃特有の、大人ぶって澄ました様子だったニールが、真っ赤な顔で抗議している。
 エルシャはそれを微笑ましく見守っているが、ジュノは吹き出すのを堪えるので精一杯だった。
「さすがのニール殿下もルーファス殿にかかると形無しですな」
 ジュノが笑いを堪えて言えば、ニールは真っ赤な顔をして睨む。
 しかし。
「ああ、ジュノ殿もご一緒でしたか。
陛下とナイト殿下に挟まれてお茶とは、獣人の騎士とは銀狼国では花形で淑女やご婦人たちからの人気を一身に集めていただけのことはありますね」
「ルーファス殿……!
どこからそのような情報を……!」
 今度はジュノが狼狽える番だった。
「花形……人気……」
 銀狼国は戦争中でも殺伐としていたサライとは違い、戦争に向かう騎士を英雄のように華々しく送り出し、戦果を上げて凱旋する度に英雄としての人気が飛ぶ鳥を落とす勢いだったと聞く。
 その中でも騎士団の団長だったジュノの人気は考えるまでもない。
 父王である白狼王も似たようなことを言っていたし、サライに来る前にはきっと……。
 思わず遠くを見てしまったエルシャに気付いて、ジュノは慌てた。
「エルシャ殿!
私は騎士団の人気など一切興味はありませんでした!
エルシャ殿に出会ってからはエルシャ殿一筋で……!」
「出会ってからは……?」
「も、もちろん、出会う前のことはなんとも言い訳のしようもないが……!
……ルーファス殿、後で話がある……!」
 グルルル、と思わず威嚇が出てしまう。
「あっはっは、いつでも受けて立ちましょう」
 ニールはちらりとルーファスを見てから、拗ねたように横を向いていたが、その表情にはどこか艶というか熱を帯びた喜びがあるような気がして、向かいに座っていたエルシャは弟殿下の見たこともない表情に内心驚いていた。
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