名も無い忌子

蜘優桜

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響く夜空に美しき心を

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 ??「『ライトニングダークエンドファイヤーアロー』」

 心愛「…!」

 ??「がはッゴホッ」

心優の下には下には大きな血溜まりが出来ていた

 オレ(心美)「心優‼︎」

その血は心優のもので心愛が放った攻撃をもろに喰らったらしい

 心愛「あっ…あぁ…」

心愛は絶望していた

 背の高い男「いいですね…!もっと、もっと絶望しなさい‼︎」

 オレ「ぐあぁ‼︎」

そいつはオレに魔法を放った

 心愛「…わ、ワタシは!そ…んな…。な…で」

心愛は声にならない声を出して絶望している
あぁしゃぁねぇ…。喝を入れてやるよ

 オレ「くッ!心…愛…‼︎お…前…のちか…ら、で…倒せ…ん…だろ…!オ…レた…ち、のこ、と…は、いい‼︎そ…いつに……」

 心愛「…心美‼︎」

え…?
なんでお前がオレの目の前で倒れてんだよ

___なんでオレなんかのこと庇ってんだよ!

??『大丈夫か?』

 オレ『これが大丈夫に見えんのかよ』

 ??『見えねぇから聞いてんだよ』

 オレ『だろうな』

 ??『俺が変わってやるよ、お前達を傷つけた奴らみんな殺してやる…!』

 オレ『…あぁ、やってくれ』


心美はよれよれと立ち上がり目をゆっくりと開いた
その目は赤く光っていた

 ?「『妖刀 槍蛇ようとう そうじゃ』」

妖刀___それは伝説級の強さを誇り不思議な力を有した人の魂を元に作った武器
それを所有している人は世界でも片手で数えられる程度の人数しかいない
このひとはそんな限られた人の1人
すごい力を持っている

 ??「…その手を離せ」

怒り混じりの声で相手に言い放った

 背の高い男「さぁ?どうしましょうか」

 ??「さっさと離せよ、俺がお前を殺しちまう前に」

 背の高い男「お望みとあらば」

 ボク「ゴホッゴホッ…ゲホッ!」

その男はボクから手を離した

 ボク「あっグゥ…!」

そのあとすぐボクの体を踏みつけた

 ??「…テメェ」

 背の高い男「貴方が望んだのは手を離すことだけ、危害を加えるなとは言われていませんので」

 ??「んじゃ、心愛と心優に危害を加えるな」

 背の高い男「それは出来ませんねぇ。こちらもですので」

 ??「そうか、じゃぁ___死ね」

 背の高い男「…‼︎」

妖刀を慣れた手つきで振り回して攻撃を連発する

 ??「…」

相手はすでに息絶えて血だらけで倒れている

 ??「…すまない」

頬についた返り血を手で拭い申し訳無さそうに呟いた
そしてボクのことを見つめ

 ??「あとは頼んだぞ蜘優桜くゆろ

といった
___蜘優桜、か

それはの名前じゃないのになんでその名前で呼ぶんだろう?
そのまま心美の体は地面に落ちた
ボクは心愛と心美を回復して地面に付した

ほぼ瀕死の状態2人をほぼ蘇生するような行為は今のボクには負担がかかりすぎることだった
雨が降ってボク達の体を濡らす
このまま雨に溶けてしまえたら___


体を濡らす雨の感触
目覚めたオレの前には能力を使って眠っている心優がいた
このままここで誰も助けに来てくれねぇんだろうな…
心愛と心優だけは助けてぇ
致命傷だけは治っているがそれでも動けねぇほどオレは傷を負ってたらしい
もしもこのままなら…

 ??「___本当、世話が焼けるな…」


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