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鳴り響く運命
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心優は黙ったままこちらへ近づいてきて
心優「___よかった」
と呟いた
いきなりのことに驚いている
わたし(響)「…ッどうしたの?そんな…」
少し、言葉に詰まってしまう…
前にも、こんな事があった
そうだ
…夜鴉はいつもそうだったね
わたしが怪我する度に心配して死ななくてよかった…って
でも違うんだ
夜鴉はいつもいつもいつもわたしの代わりに怪我して、死にかけて
バカみたい…
心優もだよ…もっと自分を大事にしてよ
何でみんな無理するの?
あぁあ…わたし、なにも変わってないじゃん…!
強くなって、わたしも変わったと…そう思っていた
___違った、変わってなんていなかった
だから…今、変わらなくちゃッ!
わたし「心優…」
まだ小さな声しか…
心優「何?」
相変わらず、あどけない表情で…感情の読み取れない
わたし「…」
言わなくちゃ…
心優「?」
わたし「無理…しないで…」
絞り出した言葉だった。守ってもらえなくなるのが怖かった…?でも、わたしは変わらなくちゃいけないッ
心優「無理…?何の話?」
心優の声質や声色、表情を見ても、とぼけているのかそれともほんとに無理している自覚がないのかわからない
わたし「…前の戦闘で、すごい血が…痛かった。でしょ」
まだ、小さな声しか出ないけど…
心優「…ううん。痛くなかったよ」
嘘だ。まともにあんな強い攻撃を受けて、血もたくさん出て痛くないわけないじゃない!
わたし「嘘つき」
気がつくとそんな言葉を呟いていた
心優「…」
心優は黙っている
わたし「そんな…の…ッ‼︎痛くないわけがないじゃない‼︎」
大声を出してしまった…
心優「…そうだね。でもあんなぐらい私はヘイキ」
落ち着いた様子で言った
___次の瞬間
心優「出てきなよ。隠れてないで」
心優がさっきとはまったく違う鋭い目で物陰を見つめている
わたし「…誰かいるの…?」
怖くて声に出てしまった
奈一「響は下がってて!」
奈一はわたしの前に出てわたしを庇う姿勢をとる
心愛「引っ張り出してあげましょうか?」
心愛が相手を煽るように言い放った
???「…___バレていたか」
物陰から出てきたのは悪魔ではなく人間だった
心美「で、どうやって入った」
心美の静かで低い声が家に響く
???「どうやって?」
相手は笑っている
心美「この家には鍵がかかっていた筈だ。あと今は皐月もいない。誰がお前を中に入れたんだ?ここを離れた奴はいねぇけど。」
心美は淡々と言葉を並べる
少しだけ恐怖すら憶える
???「ふッ何を言うんだ」
そいつは笑っている
心美「あ?」
少し苛立ったように相手を睨みつけている心美はどことなく猫に見えてしまう
???「この家の鍵なら持っているぞ?」
その手には鍵が握られていた
心優「___よかった」
と呟いた
いきなりのことに驚いている
わたし(響)「…ッどうしたの?そんな…」
少し、言葉に詰まってしまう…
前にも、こんな事があった
そうだ
…夜鴉はいつもそうだったね
わたしが怪我する度に心配して死ななくてよかった…って
でも違うんだ
夜鴉はいつもいつもいつもわたしの代わりに怪我して、死にかけて
バカみたい…
心優もだよ…もっと自分を大事にしてよ
何でみんな無理するの?
あぁあ…わたし、なにも変わってないじゃん…!
強くなって、わたしも変わったと…そう思っていた
___違った、変わってなんていなかった
だから…今、変わらなくちゃッ!
わたし「心優…」
まだ小さな声しか…
心優「何?」
相変わらず、あどけない表情で…感情の読み取れない
わたし「…」
言わなくちゃ…
心優「?」
わたし「無理…しないで…」
絞り出した言葉だった。守ってもらえなくなるのが怖かった…?でも、わたしは変わらなくちゃいけないッ
心優「無理…?何の話?」
心優の声質や声色、表情を見ても、とぼけているのかそれともほんとに無理している自覚がないのかわからない
わたし「…前の戦闘で、すごい血が…痛かった。でしょ」
まだ、小さな声しか出ないけど…
心優「…ううん。痛くなかったよ」
嘘だ。まともにあんな強い攻撃を受けて、血もたくさん出て痛くないわけないじゃない!
わたし「嘘つき」
気がつくとそんな言葉を呟いていた
心優「…」
心優は黙っている
わたし「そんな…の…ッ‼︎痛くないわけがないじゃない‼︎」
大声を出してしまった…
心優「…そうだね。でもあんなぐらい私はヘイキ」
落ち着いた様子で言った
___次の瞬間
心優「出てきなよ。隠れてないで」
心優がさっきとはまったく違う鋭い目で物陰を見つめている
わたし「…誰かいるの…?」
怖くて声に出てしまった
奈一「響は下がってて!」
奈一はわたしの前に出てわたしを庇う姿勢をとる
心愛「引っ張り出してあげましょうか?」
心愛が相手を煽るように言い放った
???「…___バレていたか」
物陰から出てきたのは悪魔ではなく人間だった
心美「で、どうやって入った」
心美の静かで低い声が家に響く
???「どうやって?」
相手は笑っている
心美「この家には鍵がかかっていた筈だ。あと今は皐月もいない。誰がお前を中に入れたんだ?ここを離れた奴はいねぇけど。」
心美は淡々と言葉を並べる
少しだけ恐怖すら憶える
???「ふッ何を言うんだ」
そいつは笑っている
心美「あ?」
少し苛立ったように相手を睨みつけている心美はどことなく猫に見えてしまう
???「この家の鍵なら持っているぞ?」
その手には鍵が握られていた
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