名も無い忌子

蜘優桜

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奈々という存在

みんなと思い

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 心優「なーちゃん。私は大丈夫だから心配いらないから」

 私「…」

言葉を作ってでも口から出ない…
喉の奥に詰まって出てこない

___本当に大丈夫なの?

言いたかった言葉
きっと大丈夫じゃない
こういう人は大丈夫じゃない時ほど大丈夫だと言う
お姉ちゃんも狼零もそうだった
だから怖い
いなくなってしまう
そう思ってしまう
だから今度は聞かなきゃ…言わなきゃいけないのにッ‼︎

 響「なー!皐月さん連れてきた…よ。」

 響「なー…家の裏、みんなで行こう?」

響は落ち着いて言った

 私「…うん」

この場合決定権は私にある。これ以外の答えはいえない

外に出ると

 心愛「なーちゃん‼︎いいこと教えてあげよっか⁉︎」

とかいいだした

 私「えっ‼︎あっ…うん。」

 心愛「なーちゃんは笑ってるのが可愛いのよ!」

私「えっ…急に何?」

 心優「私もなーちゃんには笑っててほしいって思う。そのために泣きたい時には泣かないと…‼︎」

 心美「…ッまぁお前はいいやつだし…」

あっ…涙出てきた。


 私「ッ‼︎なんでッ‼︎なんでそんなに優しいの…?」

 心愛「…私はね___もう後悔したく無いのよ」

 私「?」

 心愛「知ってるのに無理して苦しませて失うのは嫌なの」

 私「…」

言葉が出てこない
心愛だってたくさん、失ってしまったんだ
知らなかった
ただ捨てられた子だと思ってた
でも今知れた
それだけで今は満足…

 響「なー。貴方はやっぱり特別ね」

 私「響?」

 響「貴方に出会って変わったの…私にも大切って思えること、教えてもらったから」

 私「ッ‼︎」

 響「感謝してる
___なーの事、愛してる」

 ??「___奈々…君のこと愛してる」

 ?????「私もよ奈々…」

 私「ッ‼︎みんなは似てる…」

 心優「…?誰と?」

心優は特にだけど…
みんな似てる
だから護りたいって思ったのかな?

 ??「___お前がいなければッ!」

 私「ッ‼︎私の…せい」

 ???「そうだ。全部お前のせいだ‼︎」

 私「ッ‼︎」

 心優「なーちゃん‼︎避けて‼︎」

___え?
あっ…もう、死んでしまった方がいいのかな?
だってこんなにたくさん、命の危機に見舞われるなんて神様は私に生きてほしく無いってこと?
全部全部私のせいなんだから償わなきゃ…

 心美「何やってる?お前なら逃げれたろ⁉︎」

 私「だって…」

 心美「気にしてるのか?全部お前のせいだって言うの…」

 私「…」

 私「事実だよ。私がいたから襲われた」

 心優「それは___‼︎‼︎」

 ???「油断してるからだ」

 心優「くッ‼︎‼︎」

私の世界は赤く染まって…
また繰り返す?
いや‼︎もう大切な人のあんな顔見たくない‼︎
みんな戦える状態じゃない
私しかいない…

 私「私は‼︎負けない‼︎みんなを護りたいって、思ったから‼︎」

 鏡花さん「…いい覚悟ね奈々」

 私「鏡花さん⁉︎」

 鏡花さん「おそくなってごめんなさい」

 鏡花さん「さぁ‼︎行くわよ!」
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