名も無い忌子

蜘優桜

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戦いの始まり

白髪の少女

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 ??「大丈夫か?」

そう問う白髪の少女が振り向く。


その瞬間小さく

 心優「心美…」

とつぶやいた。


___彼女の容姿に皆、驚いていた
彼女の姿は心愛と心優にそっくりだった
目の色と髪型を揃えれば見分けがつかない程に___

そんな中、『心美』と呼ばれた少女が口を開く

 心美?「大丈夫そうだな」

安堵したように目を瞑り、微笑むと、またなと言うようにみんなに背を向けて帰ろうとした…

___でも、帰る事なんて誰も望んでいなかった

 奈々「待って‼︎‼︎」

…ッ

なーちゃんは強い。いいなぁ…なんて考えていると

 心美「なんだ?怪我でも___」

と言う心美の心配する声が聞こえた

その言葉をさえぎり、

 奈々「名前!あんたの名前、その…教えて!」

と言った。

めんどくさそうに

 心美「あぁ。名前か。オレは桜田(さくらだ)心美(ここみ)だ。もういいだろ。」

といった

そのあともまた帰ろうとするが

心愛「行かないでッ!」

と今度は心愛が引き止める。

心美「…わかったよ。ただし、お前らが寝たら帰るぞ。いいな?」

心美は条件付きでそのお願いを了承しその場に座り込む。___その時、何故か心愛は悲しい顔をしていた。

___数分後
鏡花さんが到着した
しかし心美を見た瞬間

 鏡花「⁉︎えっ誰!」

とびっくりしている様子だった
その腑抜けたような戸惑った声に

心美「なんだよッ!」

と返す
それに対し戸惑っている彼女は

 鏡花「い、いやッ。だ、だってッ!誰よッあんた!」

と戸惑いを隠しきれずにズタボロの日本語で返した

心美はめんどくさいと言うように頭を抱え

心美「あぁ。お前はまだだったか…めんどくせ…オレは桜田心美さくらだ ここみだ。」

と自己紹介した。
そしてその瞬間___

心愛・心優「…あ…う…」

目の前が真っ暗になった


___心愛と心優が同時に倒れた

その瞬間、当たりは少し暗くなったように見えた。
皆なぜか黙っている
そんな中沈黙を破ったのが心美だった

 心美「オレは帰る。」

そんな寂しい言葉が森に、彼女たちの脳内に響く
しかしそれを見て黙っていないのが鏡花だった

 鏡花「待ちなさい。」

静かに心美の手首を握る

心美は落ち着いていて、敵意が秘められた目で鏡花を見て

心美「はなせよ。」

しかし鏡花はそれを無視し心美を家(神社)の方向へ連れて行った。そして思い出したかのように

鏡花「貴方達も心愛と心優をおぶってついてきてちょうだい。」

と呟いた

___数分後

心美と鏡花、皐月さんを含んだボクたち七人は神社のリビングらしきところで集まっていた。

 皐月さん「えっと、名前は?」

皐月さんが重い口を開く。

心美「はぁ…オレは心美だ。」

少しあきれたように心美が言う。確かにこのくだりをするのは何度目だろう…?
そうすると

 皐月さん「えっと家はどこ?」

皐月の質問に心美は少し動揺したが、

 心美「あるわけねぇだろ。」

とだけ言った。

心愛はこれはチャンスだと言うように

 心愛「なら、また一緒に住もうよ!」

とこの会話に乱入してきた。

 心美「お前ッ。いつの間に…」

心美の困惑に追い討ちをかけるようにボクは言った

 ボク(心優)「そうだよ。せっかく、会えたんだ!でも…心美が嫌なら___」

でも、強要する気はない…心美の好きにすればいい
けれど思っていたよりも、早く返答は返ってきた

 心美「すむ!」

その力強い声…

___やっぱり心美は___…

そう考えるときっと答えは最初から決まっていた

___心愛が言ったその瞬間から。
そんな事を考えていると

 なーちゃん「あッでも『こみ』(奈々が独断で決めた、心美の呼び名)編入試験しないと一緒の学校行けないよ?」

と言う声が聞こえた

そしたら自慢げに

 皐月さん「まぁ、大丈夫よ。頑張ってお金は貯めるからね」

って脳天気に発言する。

結局心美は三日後、編入試験を受けることになった___
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