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アリゼが人に戻らなくなった。この一週間、ずっと猫のままだ。俺が触れても眺めても逃げない大人しい猫。俺はそれを望んでいたはずだった。望む結果になった。だが……。
「……で、その後は……」
「……………………」
呪いが強くなっているということだろうか。アリゼはもう人に戻らないのか? 猫のままならば困ることは何もない。パーティー中に人に戻って慌てることもなくて済む。
「ドレスはこの色で…………カイラス様は……」
「……………………」
「どちらが良いですか?」
「……………………」
この焦燥感は何だ。何も問題はないはずなのに、アリゼは俺の望む猫に変わっただけなのに……。
「えっ、あの、カイラス様!? どちらへ?」
「…………帰る」
「ええ!? いきなりどうなさったんです、カイラス様!?」
部屋に帰ってくるとアリゼがにゃあと鳴いて出迎えてくれた。可愛い。とても可愛らしい。抱き上げて撫でてやると頭を擦り付けてきた。可愛い。
「アリゼ、お前はそこにいるか?」
「にゃあ~う」
猫は何も考えていないような顔で俺を見ている。うん、可愛い。どんな風にしていても猫は可愛い。毛がふさふさで、気まぐれで、鳴き声も愛らしい。尻尾がゆらっと揺れている。
しかし俺は毎晩11時50分を待ちわびている。アリゼが人に戻らないのを見て、落胆した気持ちで寝床に入る。そして考える。これで良かったじゃないかと。
「今日はどうだろうな……」
時計を見て時間になるのを待っている。針が動いた。
「アリゼ!」
「……にゃ? うにゃ?」
アリゼが人に戻った! 呆けた様子で周りをきょろきょろ見ている。俺はその細い肩を掴んで揺さぶった。
「しっかりしろ! 思い出せ、お前は人間だろう!」
「……っあ、あれ? カイラス様? 私は今……?」
「お前、猫になりかけているぞ」
アリゼは俺を見て不思議そうに首を傾げた。そして苦笑いで言う。
「そうですか。何か困ることがありますか? 私が完全な猫になれば貴方も嬉しいでしょう」
嬉しい、嬉しいはずだった。しかし今は自分の気持ちが分からない。俺は焦っていた。またすぐに猫に戻るんじゃないかと。アリゼの長い黒髪と、アンバーの瞳を見つめる。
「お前の人としての感情はどうなる。いいのか、全部消えるかもしれない」
「余計な物ですよ。必要ありません」
アリゼは吹っ切れた風だ。悩む様子もない。俺が何故困っているのか理解していないらしい。俺も、俺が何故困っているのか分からない。
「アリゼ、お前はどうして呪われた。原因に心当たりはあるか」
「カイラス様は優しいですね。私のことも気遣ってくださるだなんて」
「言え! 誰かから恨みを買った覚えは?」
アリゼは少し黙った。考えるように視線を落として、持ち上げる。
「カイラス様。一つ気を付けて欲しいことがあります。私の妹は、猫があまり好きではないんです。もし私を飼い続けるのでしたら、なるべく妹からは離れたところにお願いします」
「そんなことはどうでもいい! 俺が聞いているのは」
「妹は貴方との結婚を心待ちにしています。とても可愛くていい子ですから、幸せにしてあげてくださいね。人としての私の望みはそれだけです」
次に名前を呼んだ時には、猫に戻っていた。なんて短いんだ。ろくな会話もできなかった。猫のアリゼはのんびりとベッドを歩いて毛づくろいを始めた。以前であれば癒された姿だが、今は絶望的な気持ちだ。猫を見てこんな感情になるのは初めてのことだった。
俺は必死で頭を働かせた。人に呪いをかけるというのは並大抵のことではない。金もかかる、露見すれば名も落ちる。それでも実行するとなると相当な恨みがあるとしか思えない。
アリゼは大人しい女で自己主張も弱く、人と争うような人間ではない。他者から恨まれるとは思いにくい。可能性があるとすれば家の関係だが、シャルラン家は名の知れた家だが目立って金持ちというわけではない。ただ古い家というだけだ。
後は友人関係、或いは身内……。妹、妹か。
アリゼが行方不明になったとかなり早い段階で家に訪ねて来た記憶がある。謝罪と、婚約について話をされた。妹自ら、自分が代わりに婚約すると言ってきた。当時はどうでもよかったが故に意識しなかったが、今思うと不自然だ。
俺は例え行方不明だろうと多少は婚約を待つつもりでいた。アリゼは不愉快な人間ではなかったからだ。会話をせずとも黙って受け入れてくれた。嫌がる素振りもなかった。内心で安堵したものだ。彼女が相手ならば何とかなりそうだと思えた。それがおかしくなったのは。
**
約束もしていないのに突然カイラス様がやってきました! 玄関先で待っているそうです。
ついに私の愛が伝わったのかしら。そうに違いありません。昨日急に帰ってしまったのも、きっと照れ臭かったからでしょう。
急いで身だしなみを整え、上機嫌で部屋を出ました。玄関の扉をそっと開いて麗しいカイラス様の前に立ちます。挨拶と、丁寧なお辞儀も忘れずに。
「カイラス様、今日はどうなさいました? 結婚の日付を早めたいとか……」
「聞いたことだけ答えろ」
「は、はい……」
どうやら急いでいるご様子。綺麗なお顔も強張っていて、少し怖いです。
「お前、アリゼの行方を知らないか」
「お姉さまですか? さあ、知りません」
どうしてお姉さまの話を? 頭が疑問符でいっぱいです。邪魔なお姉さまは私の人生から消えたのですから。
「お姉さまがどうかしましたか。まさか、見つかったとか?」
「そうだ」
「……え?」
ありえません。どうしてカイラス様はこんな嘘を吐くのでしょう。私の気を引くつもりで? それとも驚いた顔が見たくて?
「一体何を仰っているんです。姉は確かに……」
「確かに? 何か知っているのか」
「あ、いえ……」
うっかりしました。ですが私が悲しい顔をすれば、どんな方でも許してくださいます。えーいっ。見てくださいカイラス様。私はお姉さまより美しくて可愛いのです。そんな人が悲しい顔をしていたら、同情したくなりませんか?
「申し訳ありませんカイラス様、今のは」
「正直に全部話せ! 隠そうとするな」
「え、ええと……」
怖い~! カイラス様は美しい分、怒った顔に迫力がありすぎます。私は賢い頭を働かせて話を作り上げました。
「実は姉は、その、とある殿方と駆け落ちをしたようです。家を出て行くところを、私は見ていました。今まで黙っていたのは、姉のためも思ってのことで」
「嘘を吐くな。お前が嘘を吐き続けるなら周囲の人間に問い質すしかなくなる」
「やめてください、悪い噂が立ちます。婚約者である私にどうしてそんな酷いことを……」
うるうる。目を潤ませてカイラス様を見上げます。お姉さまなんてどうでもいいじゃないですか。こんなに可愛い私がおそばにいるというのに。しかしカイラス様の態度は変わりません。
「正直に言え。言わなければ婚約は破棄させてもらう」
「なっ……! ですが、これ以上何を言えば……」
「お前がそのつもりなら分かった。もういい」
カイラス様は颯爽と踵を返して行ってしまいました。
私は呆然、唖然。どうして今更お姉さまが出てくるんですか? 理解できません。お姉さまはいなくなってからも私の邪魔をするんですか? どうしてなの? ああ、もうっ、信じられないっ!
「何がどうなってるの……!?」
お姉さまが見つかったなんて嘘、絶対に嘘に決まってます!
「……で、その後は……」
「……………………」
呪いが強くなっているということだろうか。アリゼはもう人に戻らないのか? 猫のままならば困ることは何もない。パーティー中に人に戻って慌てることもなくて済む。
「ドレスはこの色で…………カイラス様は……」
「……………………」
「どちらが良いですか?」
「……………………」
この焦燥感は何だ。何も問題はないはずなのに、アリゼは俺の望む猫に変わっただけなのに……。
「えっ、あの、カイラス様!? どちらへ?」
「…………帰る」
「ええ!? いきなりどうなさったんです、カイラス様!?」
部屋に帰ってくるとアリゼがにゃあと鳴いて出迎えてくれた。可愛い。とても可愛らしい。抱き上げて撫でてやると頭を擦り付けてきた。可愛い。
「アリゼ、お前はそこにいるか?」
「にゃあ~う」
猫は何も考えていないような顔で俺を見ている。うん、可愛い。どんな風にしていても猫は可愛い。毛がふさふさで、気まぐれで、鳴き声も愛らしい。尻尾がゆらっと揺れている。
しかし俺は毎晩11時50分を待ちわびている。アリゼが人に戻らないのを見て、落胆した気持ちで寝床に入る。そして考える。これで良かったじゃないかと。
「今日はどうだろうな……」
時計を見て時間になるのを待っている。針が動いた。
「アリゼ!」
「……にゃ? うにゃ?」
アリゼが人に戻った! 呆けた様子で周りをきょろきょろ見ている。俺はその細い肩を掴んで揺さぶった。
「しっかりしろ! 思い出せ、お前は人間だろう!」
「……っあ、あれ? カイラス様? 私は今……?」
「お前、猫になりかけているぞ」
アリゼは俺を見て不思議そうに首を傾げた。そして苦笑いで言う。
「そうですか。何か困ることがありますか? 私が完全な猫になれば貴方も嬉しいでしょう」
嬉しい、嬉しいはずだった。しかし今は自分の気持ちが分からない。俺は焦っていた。またすぐに猫に戻るんじゃないかと。アリゼの長い黒髪と、アンバーの瞳を見つめる。
「お前の人としての感情はどうなる。いいのか、全部消えるかもしれない」
「余計な物ですよ。必要ありません」
アリゼは吹っ切れた風だ。悩む様子もない。俺が何故困っているのか理解していないらしい。俺も、俺が何故困っているのか分からない。
「アリゼ、お前はどうして呪われた。原因に心当たりはあるか」
「カイラス様は優しいですね。私のことも気遣ってくださるだなんて」
「言え! 誰かから恨みを買った覚えは?」
アリゼは少し黙った。考えるように視線を落として、持ち上げる。
「カイラス様。一つ気を付けて欲しいことがあります。私の妹は、猫があまり好きではないんです。もし私を飼い続けるのでしたら、なるべく妹からは離れたところにお願いします」
「そんなことはどうでもいい! 俺が聞いているのは」
「妹は貴方との結婚を心待ちにしています。とても可愛くていい子ですから、幸せにしてあげてくださいね。人としての私の望みはそれだけです」
次に名前を呼んだ時には、猫に戻っていた。なんて短いんだ。ろくな会話もできなかった。猫のアリゼはのんびりとベッドを歩いて毛づくろいを始めた。以前であれば癒された姿だが、今は絶望的な気持ちだ。猫を見てこんな感情になるのは初めてのことだった。
俺は必死で頭を働かせた。人に呪いをかけるというのは並大抵のことではない。金もかかる、露見すれば名も落ちる。それでも実行するとなると相当な恨みがあるとしか思えない。
アリゼは大人しい女で自己主張も弱く、人と争うような人間ではない。他者から恨まれるとは思いにくい。可能性があるとすれば家の関係だが、シャルラン家は名の知れた家だが目立って金持ちというわけではない。ただ古い家というだけだ。
後は友人関係、或いは身内……。妹、妹か。
アリゼが行方不明になったとかなり早い段階で家に訪ねて来た記憶がある。謝罪と、婚約について話をされた。妹自ら、自分が代わりに婚約すると言ってきた。当時はどうでもよかったが故に意識しなかったが、今思うと不自然だ。
俺は例え行方不明だろうと多少は婚約を待つつもりでいた。アリゼは不愉快な人間ではなかったからだ。会話をせずとも黙って受け入れてくれた。嫌がる素振りもなかった。内心で安堵したものだ。彼女が相手ならば何とかなりそうだと思えた。それがおかしくなったのは。
**
約束もしていないのに突然カイラス様がやってきました! 玄関先で待っているそうです。
ついに私の愛が伝わったのかしら。そうに違いありません。昨日急に帰ってしまったのも、きっと照れ臭かったからでしょう。
急いで身だしなみを整え、上機嫌で部屋を出ました。玄関の扉をそっと開いて麗しいカイラス様の前に立ちます。挨拶と、丁寧なお辞儀も忘れずに。
「カイラス様、今日はどうなさいました? 結婚の日付を早めたいとか……」
「聞いたことだけ答えろ」
「は、はい……」
どうやら急いでいるご様子。綺麗なお顔も強張っていて、少し怖いです。
「お前、アリゼの行方を知らないか」
「お姉さまですか? さあ、知りません」
どうしてお姉さまの話を? 頭が疑問符でいっぱいです。邪魔なお姉さまは私の人生から消えたのですから。
「お姉さまがどうかしましたか。まさか、見つかったとか?」
「そうだ」
「……え?」
ありえません。どうしてカイラス様はこんな嘘を吐くのでしょう。私の気を引くつもりで? それとも驚いた顔が見たくて?
「一体何を仰っているんです。姉は確かに……」
「確かに? 何か知っているのか」
「あ、いえ……」
うっかりしました。ですが私が悲しい顔をすれば、どんな方でも許してくださいます。えーいっ。見てくださいカイラス様。私はお姉さまより美しくて可愛いのです。そんな人が悲しい顔をしていたら、同情したくなりませんか?
「申し訳ありませんカイラス様、今のは」
「正直に全部話せ! 隠そうとするな」
「え、ええと……」
怖い~! カイラス様は美しい分、怒った顔に迫力がありすぎます。私は賢い頭を働かせて話を作り上げました。
「実は姉は、その、とある殿方と駆け落ちをしたようです。家を出て行くところを、私は見ていました。今まで黙っていたのは、姉のためも思ってのことで」
「嘘を吐くな。お前が嘘を吐き続けるなら周囲の人間に問い質すしかなくなる」
「やめてください、悪い噂が立ちます。婚約者である私にどうしてそんな酷いことを……」
うるうる。目を潤ませてカイラス様を見上げます。お姉さまなんてどうでもいいじゃないですか。こんなに可愛い私がおそばにいるというのに。しかしカイラス様の態度は変わりません。
「正直に言え。言わなければ婚約は破棄させてもらう」
「なっ……! ですが、これ以上何を言えば……」
「お前がそのつもりなら分かった。もういい」
カイラス様は颯爽と踵を返して行ってしまいました。
私は呆然、唖然。どうして今更お姉さまが出てくるんですか? 理解できません。お姉さまはいなくなってからも私の邪魔をするんですか? どうしてなの? ああ、もうっ、信じられないっ!
「何がどうなってるの……!?」
お姉さまが見つかったなんて嘘、絶対に嘘に決まってます!
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