異世界の常識むずくね?

みあ

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食堂に入ると父さんと母さんはもう席に座っていた。


「父上、母上おはようございます。」
兄貴に倣って
「とーしゃん、かーしゃんおはよです。」


心地いい低音ボイスで
「リリウス、アリスティアおはよう。」
お母さんもニコニコしながら
「リリウス、アリスティアおはよう。」
といつもの挨拶を行う。


いつもの席について朝食ターイム。
今日のメニューは
お野菜のスープ、卵ぐしゃぐしゃしたやつ、サラダ、パン。
まぁいつも同じようなメニュー。この異世界食文化はあまり進んでいない。でも、庶民とかだと硬いパンだったり、何も入ってないスープだったりとまだマシなので文句は言えない。


そして、席だ。すんごく長い机に父さんと母さんはゆったり離れて座っているのに、兄貴は俺のぴったり隣に座っている。初めのうちは父さんも顔を顰めたり、母さんはニコニコ傍観したりしていたが、慣れとは怖い。今は何も言わないし、気にしない。



いつものお祈り。「恵みに感謝を。」
父さんの声に続き、「「「恵みに感謝を。(めぐみにかんちゃ。)」」」


「アリスボロボロこぼしてるよ?」
うん。わかってるよ。兄貴。でもね、わかっててもこぼれちゃうんだよ。食べるの難しい。この異世界、子供用の食器という概念はないらしく食器すべて大人と同じで大きい。食べにくい。


俺は毎日挑戦しているが今日も諦めることにする。
「にーしゃん、あー。」
口を開けて、ご飯を催促する。
そーすると、兄貴は蕩けるよう顔をして俺の口に朝食を運んでくれる。もぐもぐ。もぐもぐ。


そう。給仕がうまいのだ。タイミングというのか。俺が次を食べたい絶妙なタイミングで口元に運んでくれる。そして、飲み物も絶妙なタイミングで運ばれる。


俺、兄貴が結婚しちゃったら生きていけるかな。少し心配になってきたわ。


あ。そうそう。忘れるとこだった。父さんと母さんの容姿。


まず、父さん。金髪に紫色の瞳。めっちゃ美丈夫。身長も185センチくらいかな。辺境伯爵様だ。羨ましいぜ。ちくしょう。すごくモテモテ。強くてかっこいいもんね。そんな父さん、冒険者の母さんに一目惚れをして口説きに口説いて結婚したらしい。今もラブラブだ。


そして、母さん。銀色の髪に緑色の瞳。美女さん。身長は170センチくらいかな。元冒険者。今は辺境伯爵夫人。そう、なんとなんと母さんはハーフエルフなんだ。人間とエルフの子らしい。それも冒険者の中でもSランクのソロ冒険者だったらしい。俺も将来母さんみたいなお嫁さんが欲しいな。綺麗だし、強い。さいこーでしょ。


あとこの異世界、魔法もあるし、獣人さんもいるらしい。うーん。俺も異世界ものやつよく読んでたし、ロマンだよな。魔法ぽんぽん使いたいし。獣人さんに、もふらせてほしい。


朝食のあとに兄貴の魔法の練習見せてもらうんだ~楽しみだ。
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