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41:友達になりましょう(2)
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「……は?」
意味不明だったらしく、有紗が眉をひそめた。
「よくあるじゃない、薔薇とカスミソウの組み合わせの花束。華やかな大輪の薔薇と、薔薇の美しさを引き立てるための添え物として扱われるカスミソウ。江波さんが薔薇なら私はカスミソウ……って言うのもなんだか、おこがましいかな。カスミソウって、小さくて可憐な花だし。うーん、タンポポ? 雑草? まあ、なんでもいいや。とにかく私は引き立て役ね」
重要なのはそこではないため、菜乃花は話を戻した。
「でも、主役は脇役がいるから輝くんだよ? シンデレラと王子様だけじゃ話が盛り上がらないでしょ? シンデレラと王子様の結婚式で『きゃー素敵ーおめでとうございますー』って拍手するモブとか、花びらを撒くモブとかも必要でしょ? 『美人』は私みたいな『不美人』がいないと価値が薄れるよ。世の中みんな美人だったら、美人だと讃える人もいなくなって困るでしょ?」
「別に困りはしないけど……。つまり、何が言いたいの? 引き立て役でもいいから友達になりたいって?」
「そう、それ」
大きく頷くと、有紗は嘆息した。
「馬鹿なの、園田さんって。理解に苦しむわ。どうしてそこまでして私と友達になりたいのよ? 私、園田さんに好かれるようなことは一切してない。むしろ嫌われることしかしてないわ。それなのに、私の一体どこに魅力を感じたっていうの? モデルの友達がいると自慢したい? 他人に見せびらかすアクセサリー感覚で楽しみたいわけ?」
「あー、うん、実はそれもある。モデルの友達がいるなんて知ったら、うちの家族、びっくりするだろうし。きっと自慢しちゃう」
「……正直ね。普通、そこは否定しないかしら」
有紗は呆れた。
「友達になりたい子には誠実でいたいから。なるべく嘘はつかないようにしてるの。でもね、もちろん、江波さんと友達になりたいのは、江波さんがモデルだからじゃないよ」
菜乃花は屈んで、足元の鞄を開けた。
鞄にはぎっしりと雑誌が詰め込まれている。
意味不明だったらしく、有紗が眉をひそめた。
「よくあるじゃない、薔薇とカスミソウの組み合わせの花束。華やかな大輪の薔薇と、薔薇の美しさを引き立てるための添え物として扱われるカスミソウ。江波さんが薔薇なら私はカスミソウ……って言うのもなんだか、おこがましいかな。カスミソウって、小さくて可憐な花だし。うーん、タンポポ? 雑草? まあ、なんでもいいや。とにかく私は引き立て役ね」
重要なのはそこではないため、菜乃花は話を戻した。
「でも、主役は脇役がいるから輝くんだよ? シンデレラと王子様だけじゃ話が盛り上がらないでしょ? シンデレラと王子様の結婚式で『きゃー素敵ーおめでとうございますー』って拍手するモブとか、花びらを撒くモブとかも必要でしょ? 『美人』は私みたいな『不美人』がいないと価値が薄れるよ。世の中みんな美人だったら、美人だと讃える人もいなくなって困るでしょ?」
「別に困りはしないけど……。つまり、何が言いたいの? 引き立て役でもいいから友達になりたいって?」
「そう、それ」
大きく頷くと、有紗は嘆息した。
「馬鹿なの、園田さんって。理解に苦しむわ。どうしてそこまでして私と友達になりたいのよ? 私、園田さんに好かれるようなことは一切してない。むしろ嫌われることしかしてないわ。それなのに、私の一体どこに魅力を感じたっていうの? モデルの友達がいると自慢したい? 他人に見せびらかすアクセサリー感覚で楽しみたいわけ?」
「あー、うん、実はそれもある。モデルの友達がいるなんて知ったら、うちの家族、びっくりするだろうし。きっと自慢しちゃう」
「……正直ね。普通、そこは否定しないかしら」
有紗は呆れた。
「友達になりたい子には誠実でいたいから。なるべく嘘はつかないようにしてるの。でもね、もちろん、江波さんと友達になりたいのは、江波さんがモデルだからじゃないよ」
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鞄にはぎっしりと雑誌が詰め込まれている。
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