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ダボンナ王国独立編 ~リーズ・ナブルの???~
『魔導王』とはなんぞや?
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―――魔人族筆頭、『魔導王』オルゴデミア。
その存在が確認されたのは、亜人たちの領域を人類が攻め入り今の最前線という形の戦争になってからだと言われている。
突如として現れた魔法による防壁は、その時追っていた獣人たちの集団を飲み込みながら瞬く間に広がっていき、大陸を分けるかという規模のものとなったという。
それが「大障壁」、魔導王が人間たちに対して行った大々的な力の行使であり、その後拡声の魔法にて行われた宣言は各国それぞれに響き渡った。
『聞け!! 愚かなる人間ども! 我こそは魔人族の王オルゴデミア! お前たちの蛮行、最早許容できるものではなくなった!! これより我ら魔人族、各種族と手を結びお前たちの魔の手から生命の自由を取り戻す!!
敢えて言おう!! 徹底抗戦であると!!!』
幻影の魔法をも伴って行われたその宣言は、人類に恐怖を、亜人たちに希望を与えた。
大障壁には一切の攻撃が効かず、人間が侵入できないという制約が掛けられておりこれによって人類の侵攻は足止めを食らうことになるのだった。
この間に次々と障壁の向こうへ集結していく各亜人部族。復讐と生存のため、それまでの軋轢を忘れ共に結託することを選択した。
こうして大障壁を挟んでの戦争が巻き起こり、現在まで続いているのである。
「……大物じゃん」
「大物どころの話ではありません。伝説と言ってもいい存在がすぐそこまで来ているんですよ。しかも明らかな敵意を持ってです」
マジヤベー。
いや本当にヤベー。
正直言うと俺、もっと事態を軽く考えてた。ダンジョンに某かがいるというのは想像していたが、まさかここまで危険な存在がやってきているとか、反則レベルの事態じゃねぇか。精々はぐれ魔法使いが何か悪さを企んでいるのではと考察していた俺の労力を返してくれ。
「嘘だろおい。あの爺さん確か大障壁を維持するために奥に篭りっぱなしだって話じゃねぇか。前線にだって時々顔を出すくらいでそれだって年に数回って頻度だろう? 今回姿が見えないってのもそうじゃねぇのか?」
亜人たちを纏め上げてから戦争に関わることは側近と思われる奴らに任せてたはず……何だ? 暇になったのか? 進展しない戦況に業を煮やしたのか?
「大障壁は健在のままだぜ。調査によれば以前よりも前に出てきてるって話だ。あれはそう簡単に動かしたりできねぇタイプらしいんだが、野郎がここにいるのが何か関係してるのかもしれんのよ」
「何だ、奴がここから引っ張ってるとでも言ってんのか?」
「それが冗談にならねぇのが奴さんの怖いところなのよねぇ……」
本当に笑えないな、確かに冗談にもならない。
頭を抱えそうになるのを何とかこらえ、もっと前向きになれるような情報はないかとキトンへと視線を向ける。
「現状、私たちは今起こっている事態はかの存在が原因であるという確信を持ってことにあたっています。階層で言えば警戒網が出てきた五階層より下の未開の領域にて何らかの策謀が行われているでしょう」
「うちの奴らもバケモン相手なら容赦なんてしねぇが、相手が操られてるだけの人間なら殺意も鈍っちまう。俺だってあんな奴ら相手に拳振るう程安くはねえ」
「そこでだ。そこでようやくお前さんへの協力要請の話になるわけだ」
ジュリウスはやっとその話ができるとばかりにぐいとこちらに顔を寄せてくる。
近くにある無精髭の生えた男の顔があるせいもあり、その期待を写したような輝く瞳がどうにも胡散臭い。
「少年冒険者たちを連れ、はるばるダンジョンへとやってきたリーズ・ナブル一行。順調に攻略を進めて行くうちに、このダンジョンの異変と遭遇する。何とそれの正体は操られた人間たちであった!
慈悲の心を持つ神官の娘の訴えにより、彼らを救おうと周りの冒険者たちに呼び掛ける。年下たちの必死の願いによって奮起した野郎どもは、数の力を頼りにえいやと攻め込んだ!
野郎どもの協力により、そうして見事内部にいた人間たちを解放した少年たちはその名誉と功績を称えられ立派な冒険者となるのでした。
めでたしめでたし」
ジュリウスがそう語るのは、決して実現できないことではない未来予想図だ。
ここで協力に承諾した場合、ほぼ確実にそうなるであろう。ヘレンからもたらされた情報に、こいつらからの更に詳しい情報が加われば俺たちのような初心者集団でも用意に目標の階層までいけるだろうな。
そして、
「その裏で、お前らが動くわけか」
「ご名答」
ニヤリとした笑いを顔に浮かべ、どこまでも利害関係による協力の要請であることを明確に表情で示してくる。
「お前らが五階で攻略を取り止めたのは相手が相手ってのもあるが、たぶん数が問題なんだろう? 集まってくるに任せてどんどんと支配下に入ってきてるはずだ。それにおそらくだが、街にくる道中で盗賊に襲われてる奴らもその被害に会っているじゃないか?」
「……鋭い、鋭いねぇおたくは。頭が回るのはさっき言ってた前職、ってやつのせいかね。言ってないことまでズバリとくる」
ああいや、元冒険者ってところからかな、などとこちらがどうしてそういう発想に至ったかを瞬時に理解するジュリウス。
この男、団を纏めるだけあって頭がきれるようだ。油断ならんぐらいに。
しかし、やはりか。
盗賊の被害調査はその被害にあった人たちを調べるためにあった。そこに偽りはないが更に平行して、その人物のその後の足取りも調査していたのだ。そうして調べて行くうちに、ダンジョンでの発見に繋がった、ということなのだろう。
「いくら戦闘に自信があるとはいえ、そうやって集まった大勢の人間相手にするのはその後の戦いに支障が出る。しかも、もし内部の人間を掃討した場合その原因である魔導王様がどんな動きをするかわからない。
そこで、陽動として他の冒険者を動かす。
確実に奴を排除したいなら、隙をついての行動がいいだろう。俺たちが支配下にある人たちを救助している内に、あんたらは敵の喉元に食らいつくって寸法。
つまりは俺らにその陽動の旗印になれってこったろ?」
事情といえばその程度のことだ。
こちらに話をしたのは、それ以外をするな、ということを言いたかったからだろう。
あいつらなら確かに支配されている連中を救おうをするだろう。その上でその元凶に挑むことを決意するかもしれない。
だがそれではこいつらにとって都合が悪いのだ。
あくまで周りを煽り、魔導王を撹乱させるのが目的。それ以上のことをしようとすれば逆に足を引っ張ることになる。
「そうことになるだろうな。でもよう、おたくらの戦力を考えればそこら辺が限度だろうぜ? 別にここは無茶をするような場面じゃない。面倒は俺様たちが抱えるし、計画通りに進むなら傷つく奴だって少ないだろうさ。
むしろここでガキどもに無茶させるのは、いい考えだとは思えないぜ、兄ちゃん」
……。
……さて。
さて、どうする。
相手の言っていることは極めて論理的、特に拒否する理由は存在しない。
ここで反対してみても、結果はそこまで変わらないかもしれない。
―――だが、しかし。
俺の選んだ選択は、あいつらに街の問題を解決させてやることだ。ジュリウスたちがやってくれと言っていることも、それはそれで問題解決に役に立つだろう。
だがそれが、誰かの思惑の上でのことであるならば、俺は胸を張ってあいつらの背中を押してやれるだろうか。
誰かの用意したレールの上で称賛されることが、本当にあいつらの成長に繋がるだろうか。
考える。
事態が深刻であることは明白。それでもできることは何か。
やろうと言ったのは俺なのだ、ここで格好の悪いことをしていては後輩たちに示しがつかない。
意地があるのだ、男には。
それから五分と言わずに出した答えは、この場にいる者たちの予想を裏切るようなことであった。
提示した俺ですら、低い可能性であることを否めない。
しかし、晒した手札の効果は三人を納得させるだけのものであった。
何か言いたげだったキトンを押さえ、ジュリウスはいくつかの条件を交わした上で俺の提案を了承した。反対の席に座っていたユリアナは俺のことを信じられないものを見るような目で見ていたが、結局何も言うことはなく黙りこくっていたのが何故か印象に残るのだった。
そして双方合意を交わし後、密会は解散となった。
その存在が確認されたのは、亜人たちの領域を人類が攻め入り今の最前線という形の戦争になってからだと言われている。
突如として現れた魔法による防壁は、その時追っていた獣人たちの集団を飲み込みながら瞬く間に広がっていき、大陸を分けるかという規模のものとなったという。
それが「大障壁」、魔導王が人間たちに対して行った大々的な力の行使であり、その後拡声の魔法にて行われた宣言は各国それぞれに響き渡った。
『聞け!! 愚かなる人間ども! 我こそは魔人族の王オルゴデミア! お前たちの蛮行、最早許容できるものではなくなった!! これより我ら魔人族、各種族と手を結びお前たちの魔の手から生命の自由を取り戻す!!
敢えて言おう!! 徹底抗戦であると!!!』
幻影の魔法をも伴って行われたその宣言は、人類に恐怖を、亜人たちに希望を与えた。
大障壁には一切の攻撃が効かず、人間が侵入できないという制約が掛けられておりこれによって人類の侵攻は足止めを食らうことになるのだった。
この間に次々と障壁の向こうへ集結していく各亜人部族。復讐と生存のため、それまでの軋轢を忘れ共に結託することを選択した。
こうして大障壁を挟んでの戦争が巻き起こり、現在まで続いているのである。
「……大物じゃん」
「大物どころの話ではありません。伝説と言ってもいい存在がすぐそこまで来ているんですよ。しかも明らかな敵意を持ってです」
マジヤベー。
いや本当にヤベー。
正直言うと俺、もっと事態を軽く考えてた。ダンジョンに某かがいるというのは想像していたが、まさかここまで危険な存在がやってきているとか、反則レベルの事態じゃねぇか。精々はぐれ魔法使いが何か悪さを企んでいるのではと考察していた俺の労力を返してくれ。
「嘘だろおい。あの爺さん確か大障壁を維持するために奥に篭りっぱなしだって話じゃねぇか。前線にだって時々顔を出すくらいでそれだって年に数回って頻度だろう? 今回姿が見えないってのもそうじゃねぇのか?」
亜人たちを纏め上げてから戦争に関わることは側近と思われる奴らに任せてたはず……何だ? 暇になったのか? 進展しない戦況に業を煮やしたのか?
「大障壁は健在のままだぜ。調査によれば以前よりも前に出てきてるって話だ。あれはそう簡単に動かしたりできねぇタイプらしいんだが、野郎がここにいるのが何か関係してるのかもしれんのよ」
「何だ、奴がここから引っ張ってるとでも言ってんのか?」
「それが冗談にならねぇのが奴さんの怖いところなのよねぇ……」
本当に笑えないな、確かに冗談にもならない。
頭を抱えそうになるのを何とかこらえ、もっと前向きになれるような情報はないかとキトンへと視線を向ける。
「現状、私たちは今起こっている事態はかの存在が原因であるという確信を持ってことにあたっています。階層で言えば警戒網が出てきた五階層より下の未開の領域にて何らかの策謀が行われているでしょう」
「うちの奴らもバケモン相手なら容赦なんてしねぇが、相手が操られてるだけの人間なら殺意も鈍っちまう。俺だってあんな奴ら相手に拳振るう程安くはねえ」
「そこでだ。そこでようやくお前さんへの協力要請の話になるわけだ」
ジュリウスはやっとその話ができるとばかりにぐいとこちらに顔を寄せてくる。
近くにある無精髭の生えた男の顔があるせいもあり、その期待を写したような輝く瞳がどうにも胡散臭い。
「少年冒険者たちを連れ、はるばるダンジョンへとやってきたリーズ・ナブル一行。順調に攻略を進めて行くうちに、このダンジョンの異変と遭遇する。何とそれの正体は操られた人間たちであった!
慈悲の心を持つ神官の娘の訴えにより、彼らを救おうと周りの冒険者たちに呼び掛ける。年下たちの必死の願いによって奮起した野郎どもは、数の力を頼りにえいやと攻め込んだ!
野郎どもの協力により、そうして見事内部にいた人間たちを解放した少年たちはその名誉と功績を称えられ立派な冒険者となるのでした。
めでたしめでたし」
ジュリウスがそう語るのは、決して実現できないことではない未来予想図だ。
ここで協力に承諾した場合、ほぼ確実にそうなるであろう。ヘレンからもたらされた情報に、こいつらからの更に詳しい情報が加われば俺たちのような初心者集団でも用意に目標の階層までいけるだろうな。
そして、
「その裏で、お前らが動くわけか」
「ご名答」
ニヤリとした笑いを顔に浮かべ、どこまでも利害関係による協力の要請であることを明確に表情で示してくる。
「お前らが五階で攻略を取り止めたのは相手が相手ってのもあるが、たぶん数が問題なんだろう? 集まってくるに任せてどんどんと支配下に入ってきてるはずだ。それにおそらくだが、街にくる道中で盗賊に襲われてる奴らもその被害に会っているじゃないか?」
「……鋭い、鋭いねぇおたくは。頭が回るのはさっき言ってた前職、ってやつのせいかね。言ってないことまでズバリとくる」
ああいや、元冒険者ってところからかな、などとこちらがどうしてそういう発想に至ったかを瞬時に理解するジュリウス。
この男、団を纏めるだけあって頭がきれるようだ。油断ならんぐらいに。
しかし、やはりか。
盗賊の被害調査はその被害にあった人たちを調べるためにあった。そこに偽りはないが更に平行して、その人物のその後の足取りも調査していたのだ。そうして調べて行くうちに、ダンジョンでの発見に繋がった、ということなのだろう。
「いくら戦闘に自信があるとはいえ、そうやって集まった大勢の人間相手にするのはその後の戦いに支障が出る。しかも、もし内部の人間を掃討した場合その原因である魔導王様がどんな動きをするかわからない。
そこで、陽動として他の冒険者を動かす。
確実に奴を排除したいなら、隙をついての行動がいいだろう。俺たちが支配下にある人たちを救助している内に、あんたらは敵の喉元に食らいつくって寸法。
つまりは俺らにその陽動の旗印になれってこったろ?」
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こちらに話をしたのは、それ以外をするな、ということを言いたかったからだろう。
あいつらなら確かに支配されている連中を救おうをするだろう。その上でその元凶に挑むことを決意するかもしれない。
だがそれではこいつらにとって都合が悪いのだ。
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むしろここでガキどもに無茶させるのは、いい考えだとは思えないぜ、兄ちゃん」
……。
……さて。
さて、どうする。
相手の言っていることは極めて論理的、特に拒否する理由は存在しない。
ここで反対してみても、結果はそこまで変わらないかもしれない。
―――だが、しかし。
俺の選んだ選択は、あいつらに街の問題を解決させてやることだ。ジュリウスたちがやってくれと言っていることも、それはそれで問題解決に役に立つだろう。
だがそれが、誰かの思惑の上でのことであるならば、俺は胸を張ってあいつらの背中を押してやれるだろうか。
誰かの用意したレールの上で称賛されることが、本当にあいつらの成長に繋がるだろうか。
考える。
事態が深刻であることは明白。それでもできることは何か。
やろうと言ったのは俺なのだ、ここで格好の悪いことをしていては後輩たちに示しがつかない。
意地があるのだ、男には。
それから五分と言わずに出した答えは、この場にいる者たちの予想を裏切るようなことであった。
提示した俺ですら、低い可能性であることを否めない。
しかし、晒した手札の効果は三人を納得させるだけのものであった。
何か言いたげだったキトンを押さえ、ジュリウスはいくつかの条件を交わした上で俺の提案を了承した。反対の席に座っていたユリアナは俺のことを信じられないものを見るような目で見ていたが、結局何も言うことはなく黙りこくっていたのが何故か印象に残るのだった。
そして双方合意を交わし後、密会は解散となった。
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こんにちは。
いつも楽しく読まさせていただいております。
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筆者様が意図的に抜いているということであれば今後の更新を楽しみに待っています(^ー^)
>子分1さん
ご報告ありがとうございました。
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