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本編 学園中等部編
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しおりを挟むオリエンテーションの片付けを終えた正午。ルーカス達はいつもの様にリヴァイ達を待ち、3人が来ると食堂へ向かった。
そして昼食を済ませて、寮の部屋まで戻った。ルーカスとリヴァイは城に行く為に荷物をまとめる。
「まだ時間があるね。明日の予定を立てようか」
「分かりました。出発はどれくらいが良いでしょうか?」
「そうだね、お昼頃からでも良いかもね。昼食を向こうで食べてその後本屋に行くのはどうだい?」
「では午の刻に皇城を出ましょうか」
「うん」
2人が明日の予定を決めると、丁度馬車の来る頃合の為、荷物を持って部屋を出る。
門まで行くと、ソフィアとウィリアムも到着していた。
そして少しするとエドワードもやって来て、いつもの物より少し大きい馬車が到着し、5人はそれに乗り込み皇城へと向かった。
夕方前に皇城に到着すると、各々自室へ向かい、リヴァイは客間へと案内される。
ルーカスは自室へ着くと、荷物を置いて湯浴みの準備をする。
「ルーカス殿下、本日のご夕食に宰相閣下とノア様もご出席なさるそうです」
「フレデリックもかい?」
「はい。エドワード殿下の書簡で宰相閣下もご一緒にとの事だそうです」
「分かった。では、今日は少し早めに戻ってくるね」
そう言うとルーカスは湯浴みをしに浴室へ行った。そして湯浴みを済ませると、ローブを羽織ってルーカスの庭園へ向かった。
ルーカスの庭園に着くと、1つの人影が見えた。しかしルーカスは警戒することなくその人影に近づいた。
「リヴ?」
「殿下、第1側妃様へのご報告に、ご一緒させて頂いてもよろしいでしょうか?」
人影はリヴァイだった。以前ここで会った時に、ルーカスがいつもシャーロットへの挨拶をしに来ると伝えた為、ここで待っていた様だ。
「構わないよ。中に入ろうか」
「ありがとうございます」
2人は庭園に入り、花々に向き、シャーロットへ報告をする。
「ただいま、母様。今日はリヴと報告があるんだ」
「ルーカス殿下の側近を務めております。フレデリック・ハル・ムハンマドが第2子、リヴァイ・ノア・ムハンマドが、第1側妃シャーロット様にご挨拶申し上げます」
リヴァイは深く頭を下げて名を名乗った。
親の名を出した挨拶は、ナサニエルでは最も畏まった挨拶の仕方だ。婚礼や表彰、デビュタントの際などに、身分の高い者、或いは神に向かって名を示す時に用いられる。
そしてリヴァイは今、シャーロットの仮名ではなく実名を呼んだ。仮名は神に貰う名で、魂に刻まれている為、魂が神の元へ帰る時、仮名も神の元へ帰ると言われている。その為故人を呼ぶ際は、敬意を持って実名を呼ぶ。そして仮名では呼べなくなってしまうのだ。
リヴァイは頭を上げると、真剣な表情で言葉にする。
「昨日、私は殿下に、求婚させて頂きました。私は殿下の事を心から愛しております。今は殿下からの正式なお返事をお待ちしている状態ですが、どうか殿下を幸せにする役目を私にお任せ頂けませんでしょうか。
正式な婚約が決定した際に、シャーロット様の墓前に行き、ご挨拶に伺いたいと思っております」
報告を終えると、リヴァイがもう一度深く頭を下げた。
そして今度はルーカスがシャーロットに報告する。
「急で驚いたよね。けれど僕も母様にはしっかりと報告しておきたいと思ったんだ。この後父様達にも報告するよ。どうか僕達の行く末を、見守っていて欲しい。
僕は近い内に、お墓参りに行くね。詳しい話はまたその時に。今年は色々あったから、楽しい思い出がたくさん出来たよ。では、またね」
「失礼致します」
そう言って2人は庭園を出る。そしてリヴァイがルーカスを自室まで送る。
すると丁度モニカが夕飯の時間を知らせに来たところだった。
「ルーカス様、陛下からの伝言で、少し夕食の時間を早めようとのことで、本日は少し早めに夕食に為さる様です」
「分かった。時間もあまり無いようだし、リヴも一緒に向かおうか」
「承知致しました」
2人はそのままルーカスの部屋に入る。そして少しすると、モニカがもう一度部屋へ来て、夕飯の準備が出来たことを伝える。
「では行こうか」
「はい」
ルーカスとリヴァイは、部屋を出ると、モニカと3人で食堂へ行った。食堂には、仕事を早めに切り上げたらしいアーサーとフレデリックが席に着いていた。
その後、ジェシカやエドワード達が続々と食堂に集まり、皆は食事を始めた。
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最近は1話ずつ投稿でしたが、明日からは2話ずつの投稿に戻そうと思います!
いつも読んで下さり本当にありがとうございます(*´︶`*)
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