転生皇子の新生活

𝐍 𝐢 𝐚🐾

文字の大きさ
上 下
256 / 410
本編 学園中等部編

109

しおりを挟む


 あれから1週間が経ち7の月1の日、ルーカス達は明日から学園の授業が再開するため、学園の寮に戻った。

 ルーカスは寮の部屋で荷物の片付けをしながら、リヴァイに言う。


「長期休暇は終わるのが本当にあっという間だったね」


「はい。ふた月近く有りましたが、直ぐに最後の日になっておりました」


 ルーカスの言葉に、リヴァイも共感の言葉を返した。


「19の日は体術大会で来月の23の日はオリエンテーションなんだね。テストもあるから行事が沢山だね」


「はい。生徒会の方も忙しくなると思います」


「オリエンテーションは、何をするんだい? 2の月の時はパーティーだったけれど、次もパーティーをするのかな?」


「8の月のオリエンテーションは、初等部の4学年から高等部の生徒達が、クラスで演劇や模擬店などを開いて交流を深めると言ったものです」


 文化祭のようなものかな?


「劇やお店を見に行けるのかい?」


「可能です」


「楽しそうだね。その日はエイルとキャシーと一緒に回ろうね」


「はい」


 そんな風に行事の事を話しながら、荷物を片付け終えると、2人は食堂に食事をしに行ったり湯浴みをしたりして、就寝した。




 翌日の朝。ルーカスがリヴァイ達とルーカスの教室に行くと、ヨハンがやってくる。


「おはようございます。長期休暇明けですが、毎日顔を合わせておりましたので、久しぶりではございませんね」


「そうだな。リヴに至っては昨日の夜も一緒だったしな」


「はい」


「では、また昼に来てくれ」


 ルーカスがリヴァイ達にそう言うと、3人は返事をして自分達の教室へと向かっていった。

 ルーカスとヨハンも教室に入り、2人で会話をする。


「直ぐに体術大会がございますね」


「ああ。ネオも出るのか?」


「はい。そのつもりです。緊張しますが、テオ殿下の戦いが見れるのはとても楽しみです」


「そうか。私も楽しみにしておく」


 教室に生徒が集まってくると、ヨハンは自分の席に着く。そして教室にイライアス先生がやってくる。


「久しぶりだなー。ちゃんと課題はやってきたかー?」


 イライアス先生のやる気のない声に、クラスの皆は、戻ってきたなと思った。
 そしてイライアス先生は課題を集めると、授業が始まった。


 それから3週間近く、ルーカス達は授業や生徒会の仕事をこなす、日常を過ごした。


 そして19の日には体術大会も行われた。体術大会は優勝ルーカス、準優勝アドルフ、3位がエドワードという結果に終わった。


 長期休暇中、みっちりとアレクサンダーに稽古をつけてもらったおかげか、ヨハンやオーランド達も良い結果が残せたようだ。




 体術大会が終わると、生徒会は直ぐに8の月23、24の日にあるオリエンテーションに向けての体制に切り替わる。


 体術大会の翌日から生徒会では会議が何度も行われるようになる。今もエドワードとリヴァイが進行して、オリエンテーションについて話し合われている。


「近い内に各クラスで、何をするか決めてもらう。それを我々で集計し最終決定となる」


「その為、今の内に各々の役割を決めて頂きます。まずは2人1組を作って下さい」


 ルーカス達はそれぞれ2人1組を作っていく。皇族は自分の側近と組むことになる。その為ルーカスはリヴァイと組むことにした。

 エドワードはアドルフ、ウィリアムはセドリック、ソフィアはティファニーと組んだ。


「それぞれ役割を言い渡す。それに従って当日までの仕事をこなせ。まずは──……」


 ルーカスとリヴァイは当日の見回り兼警備担当になった。当日の自分達の自由時間に、気を貼りながら見回りと警備をする。
 ルーカスはアレイルとキャサリンとも一緒に回る予定だった為、必然的に2人は自分の仕事と、ルーカス達のサポートをすることになる。


 ソフィア達はオリエンテーションのパンフレットなどを作る。
 エドワードとウィリアム達は当日の開会式、閉会式の担当だ。


 皆がそれぞれ自分の仕事に勤しんでいく。
 ルーカス達は当日の担当の為、通常の仕事をこなしていく。




 そして数日後、ルーカス達のクラスでは、イライアス先生がオリエンテーションについての説明をする。


「クラスで出し物をするから、明日話し合う。各自何かやりたいことを考えてこい。オリエンテーションに向けての準備で授業が減るからって勉強はちゃんとしとけよー。終わったらすぐにテストだからなー。じゃ解散ー」


 イライアス先生の言葉で各々解散した。


 出し物か。何がいいんだろう?





しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...