転生皇子の新生活

𝐍 𝐢 𝐚🐾

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本編 学園中等部編

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 翌日、ルーカス達5人はアデルバートの仕事を見学に行った。
 領民達の元へ向かい、動物達の体調や出荷状態を確認したり、取り引き相手との関係確認したり。向こうでもアデルバートは書類仕事をして大忙しだった。


 やはりエイル達、僕に気をつかって忙しくないと言ったんだろうな……。


 そして15の日。朝からルーカスは皇城に帰る準備を終えて、皆と朝食を取っていた。


「6日間世話になった」


「いえいえ、我々こそお土産を頂いてしまって。テオ殿下と過ごせてとても充実した時間を送れました」


「ええ。エイルなんて例年の長期休暇とは比べ物にならないほど楽しそうにしていて」


「母上……恥ずかしいので、、」


 夫人の言葉に、アレイルが恥ずかしそうにそう言うと、皆が楽しそうに笑う声が響く。


「1度こちらに戻ってきますか?」


「ああ。荷物を置いていても良いか?」


「勿論です。1部に纏めておきますので出発前に使用人にお渡し下さい」


「わかった」


 そして朝食を食べ終わると、皆が部屋に戻る。するとルーカスがリヴァイを引き止めた。


「リヴ、用意が終わったら私の部屋に来てくれ」


「かしこまりました」


 それだけ伝えてルーカスは部屋に戻る。そして荷物を全て纏めると、使用人に荷物を渡して、リヴァイを待った。


 少しすると、部屋の扉が叩かれる。


「殿下、リヴァイです」


「入って」


 ルーカスがそう言うと、リヴァイが部屋に入ってくる。


「髪の毛、君が結ってくれるんでしょう?」


「はい。失礼致します」


 ルーカスがリヴァイ背を向けてそう言うと、リヴァイがルーカスの髪に触れる。


「かっこよくしてね」


「かっこよくですか? 三つ編みをしても良いでしょうか?」


「うん。良いよ、お願い」


 リヴァイはルーカスの髪を前髪を残して、後ろ髪を右側に流せる様に毛先まで編み込んだ。


「出来ました」


「ありがとう。かっこよくなった?」


 ルーカスがそう尋ねると、リヴァイは少し黙り込む。


「……どちらかと言うと、可愛らしい、、いえ、お綺麗になられました」


「え~、かっこよくしてって言ったのに~」


「申し訳ございません…」


 リヴァイの言葉に、ルーカスは拗ねたようにそう言ったが、表情は全然嬉しそうにしている。


「ふふふ、うそ。綺麗にしてくれてありがとう、リヴ」


「……元々お綺麗ですよ」


 リヴァイも楽しそうにそう言って2人で笑いあった。


 そして準備が出来ると、ルーカス達4人は街へ出掛けた。色んなお店を回ったり、食べ歩きをしたりした。


 お出掛けが終わると、4人は馬車でマカイラの屋敷に戻る。


「楽しかったね」


「はい。1日中出掛けるというのは、幼少期以来余りしていなかったので懐かしくなりました」


「そうね。私も友人と少しカフェに行くくらいだったから、少しはしゃいでしまいました」


 アレイルとキャサリンが楽しそうに話す。


「ふふふ、楽しい時間はあっという間だね。リヴは? 楽しかったかい?」


「はい。同じ場所でも、人が違うと新鮮な感じがしました」


「本当に貴方は、ルーカス殿下と一緒ならよく話すわね。私達だけの時は言葉にしないし、端的に答えるだけなのですよ」


 キャサリンが呆れたように言うと、ルーカスは少し嬉しそうな表情になる。


「それは僕にとっては嬉しいことだね」


「余りリヴを甘やかさないでくださいね」


 ルーカスが嬉しそうにそう言うとキャサリンは困ったように言った。
 そして4人がマカイラ家に着くと、侯爵夫妻とラドルファスが出迎えてくれる。


「お食事の用意が出来ておりますので、直ぐに食べられますよ」


「ああ。夕食を食べた後にエイル達と皇城に戻る。使用人達もこの6日間忙しかったからな。労ってやってくれ」


「ありがとうございます。ぜひまたお越しください」


 ルーカス達は夕食を済まし、荷物を持って、シュバルツ、ダンカン、オズワルドを連れて、アレイルの転移の魔法で移動する。
 まずキャサリンをスージン家に送ってから3人で皇城に転移する。


「ありがとう、エイル」


 ルーカス達が皇城に着くと、セバスが待っていた。


「お帰りなさいませ、皆様。ルーカス殿下、とても素敵な髪型をなさっておりますね」


「そうでしょ? かっこいい?」


「ええ、とても可愛らしいですよ」


 むぅ、かっこいいか聞いたのに。


 セバスの返答にルーカスが少し拗ねると、セバスが楽しそうに笑った。


「リヴ、皆に可愛いって言われるよ。次は頑張ってかっこよくしてね」


「ルーカス殿下はお可愛らしいので、それは難しいかと……」


「セバスが意地悪だ」


 セバスとアレイルが楽しそうに笑う。そしてリヴァイは次も髪を結わせて貰えることを、密かに喜んでいた。


 その後、4人は厩にシュバルツとダンカンを連れて行ってから、アーサーの元へ向かう。


「ただいま、父様」


「おかえり。楽しかったか?」


「うん。街に行ったり、マカイラ侯爵の仕事を見学したり。占いもしたよ」


 ルーカスが楽しそうにマカイラ領での事を話した。


「そうか。今日も街へ行ってきたのだろう? ゆっくり休んで体を休めると良い。私はノアとケイに話があるから、先に戻っていなさい」


「分かった。おやすみ」


 なんの話をするんだろう……?


 そう思いながらルーカスは自室へと戻って行った。




ーーーーーーーーーーーーー

 全然時間通りに出せなくてすみません(>_<)
 今日中にもう1話出すので、そちらも読んでいただけると嬉しいです(⸝⸝•᎑•⸝⸝)



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